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シーンと 3D データのトラブルシューティング

このトピックでは、ポータル Web サイトでのシーン、ホスト シーン レイヤー、または 3D データの操作中に発生する可能性のある問題のトラブルシューティング方法を説明します。

シーン ビューアー

ホスト シーン レイヤー

シーン キャッシュの管理

ポイントのシンボルおよびラベルがシーンに表示されません。

一部のシステムでは、統合されたグラフィックス カードおよび専用グラフィックス カードを自動的に切り替えて、3D グラフィックスをレンダリングすることができます。シーン ビューアーは専用のグラフィックス カードで最適に動作するため、シーン ビューアーを開く際に使用する Web ブラウザーにグラフィックス カード ドライバーを割り当てます。グラフィックス カードの設定をアプリケーションごとに構成する方法は、使用するグラフィックス カード ドライバーの種類とバージョンによって異なります。

標高レイヤーがシーンに正しく表示されません。

標高サーフェスが階段状に表示される場合は、キャッシュされた標高イメージ サービスから作成された標高レイヤーで、標高データの解像度に一致するように、公開時のサービスの圧縮値と最大誤差を小さくする必要があります。これらの設定は ArcGIS 10.3 for Desktop 以降から構成できます。

シーン内のレイヤーが [コンテンツ] ウィンドウに表示されている順序で表示されません。

シーン ビューアーには、レイヤーの順序を設定するための組み込みの階層があります。ビューアーは、レイヤーを次の順で表示します。各グループ内で、シーンでのレイヤーの順序を変更できます。

  1. 3D 対応のレイヤー - Z 値を含む 3D データと、[標高モード][地面を基準] または [絶対高度] の 2D データがあります。
  2. ダイナミック マップ サービスと、[標高モード][地面] である 2D フィーチャ レイヤー。
  3. ホスト タイル レイヤーとキャッシュ マップ サービス。

たとえば、米国のハリケーンを表すダイナミック レイヤーは、ハリケーン レイヤーが [コンテンツ] の一番下にある場合でも、常にタイル レイヤーまたは米国の人口密度のキャッシュ マップ サービスの上に表示されます。

2D データがシーン ビューアーにまったく表示されないか、一部しか表示されません。

シーン ビューアーに表示できるポイント、ライン、またはポリゴンの数は最大で 2,000 です。シーン ビューアーにフィーチャを表示する場合は、フィーチャの数が合計で 2,000 より少ないデータのサブセットを公開します。

複数のマルチパッチ レイヤーを含むシーン レイヤーを新規に公開し、シーン ビューアーで表示すると、「ルート ノードはレイヤーに使用できません。」というエラーメッセージが表示されます。

複数のマルチパッチ レイヤーを含む Web シーン レイヤーを ArcGIS Pro で公開すると、最初のマルチパッチ レイヤーのキャッシュしか構築されないが、シーン キャッシュは正常に生成されたという内容のメッセージが ArcGIS Pro から返されます。シーン レイヤーをシーン ビューアーですぐに開こうとしても、一部のキャッシュが生成されていないと、「ルート ノードはレイヤーに使用できません。」というエラー メッセージが表示され、レイヤーを表示することができません。Web シーン レイヤーを開く前に、時間を取ってマルチパッチ レイヤーのキャッシュを構築しておきます。

ホスト シーン レイヤー内の 3D マルチパッチ フィーチャにギャップやホールがあります。

この状況は、マルチパッチ データに矛盾した順序の頂点や不正な法線がある場合に発生します。データが正しく作成されており、これらの問題が含まれていないことを確認してください。

マルチパッチ フィーチャの色やテクスチャが点滅表示されるか、続けざまに色が切り替わります。

この状況は、マルチパッチ データ内で外部サーフェスと内部サーフェスの両方の Z 値に対して色やテクスチャを定義した場合に発生します。データ内で外部サーフェスと内部サーフェスに別々の色やテクスチャが定義されていないことを確認してください。

ホスト シーン レイヤー内の建物が標高サーフェス上で正しくドレープされません。たとえば、地面から浮き上がった状態で表示されるか、一部が地面に埋まった状態で表示されます。

マルチパッチ データを公開する際に、ジオメトリの Z 値から取得した絶対標高値を使用する必要があります。この問題を修正するには、ArcMap の [3D レイヤー → マルチパッチ フィーチャクラス (Layer 3D to Feature Class)] ジオプロセシング ツールで、絶対高度を使用するマルチパッチ フィーチャクラスを新規に作成し、新しいマルチパッチ データからシーン レイヤーをもう一度公開します。

ホスト シーン レイヤーを公開するのに時間がかかります。

ホスト シーン レイヤーに使用されるデータは量が多くて複雑であるため、このデータのキャッシュの公開と作成に長時間を要することがあります。ポータルへのシーンの公開にかかる時間が、ポータルのホスティング サーバーに対して設定された最大使用時間よりも長いことが判明した場合は、最大使用時間の値を大きくします。デフォルトの時間は 60 分です。

ArcGIS Data Store のバックアップが容量を大量に消費します。

ArcGIS Data Store のバックアップには、管理されたデータベースとすべてのシーン レイヤー キャッシュ データベースが含まれています。「データ ストアを作成した後に実行するタスク」と「データ ストアのバックアップの管理」に記載されているように、ArcGIS Data Store がインストールされているコンピューターとは別のコンピューターにバックアップ ファイルを出力します。バックアップのサイズは、レイヤー内で使用しているデータの量と、公開したホスト フィーチャ レイヤーおよびシーン レイヤーの数に伴って増加します。ArcGIS Data Store バックアップ コンピューター上の空き容量が不足していることが判明した場合は、バックアップ間隔または保持期間 (あるいは両方) を調整します

シーン キャッシュ データベースは変化しない点に注意してください。ホスト シーン レイヤーを頻繁に公開しない場合は、自動バックアップを無効にして、管理されたデータベースだけのバックアップを手動で作成することができます。完全バックアップと増分バックアップの自動作成を無効にするには updatebackupschedule ユーティリティを使用し、ホスト フィーチャ レイヤーのデータ ストアの完全バックアップを手動で作成するには backupdatastore ユーティリティを使用します。ただし、自動バックアップを無効にすると、ホスト フィーチャ レイヤーのデータ ストアを特定の時点まで復元できなくなります。

ArcGIS Data Store コンピューターでシーン キャッシュのサイズが大きすぎます。

ホスト シーン レイヤーのタイル キャッシュが ArcGIS Data Store コンピューター上の場所を取り過ぎていることが判明した場合は、シーンのタイル キャッシュの場所を別のサーバー上の共有場所に変更します。共有ディレクトリを指定するには、changenosqldatalocation ユーティリティを使用します。出力ディレクトリを変更した後で公開したホスト シーン レイヤーのキャッシュは新しい場所に格納されます。