データは、Experience Builder で作成するほとんどのアプリの中心的な要素です。多くのウィジェットはデータに依存し、ビルダーは統一されたデータ管理機能を提供します。同じデータを使用するウィジェットは、アプリ内で接続できます。たとえば、複数のウィジェットでレコード選択を同期して、同じデータに接続しているウィジェットに同じフィルターを適用できます。
Experience Builder でアプリにデータを追加すると、そのデータはデータ ソース接続に固有のインスタンスになります。これには、以下のようなメリットがあります。
- 元のデータ ソースに対する更新は、構築したアプリ内で同期されます。
- 同じデータ ソースを複数回追加できます。Experience Builder では、接続が独立したデータになります。ほとんどのデータ処理は、他のデータ処理 (フィルタリングや並べ替えなど) に影響しません。ただし、元のデータ ソースに対する更新 (フィーチャの編集や属性の更新など) は例外です。
データ管理
アプリに追加したすべてのデータは、ビルダー ワークスペースの [データ] パネルにリストされます。ここでアプリのデータを管理したり、データに接続されているウィジェット、その数、接続先のフィールド (該当する場合) などの関連情報を確認したりできます。
アプリへのデータの追加
アプリにデータを追加するとき、We マップ、Web シーン、および ArcGIS にコンテンツ アイテムとして格納されているフィーチャ レイヤー (ホスト フィーチャ レイヤー) を選択できます。これらのデータ ソースは、自身のコンテンツ、組織、パブリックに共有されているコンテンツで参照および検索が可能です。サービス URL のフィーチャ レイヤーもサポートされています。さらに、Web マップや Web シーンをアプリに追加するときは、そのサポートされているフィーチャ レイヤーをウィジェットのデータ ソースとして使用できます。
メモ:
- 現在、Web マップまたは Web シーンをデータ ソースとして追加すると、ウィジェットはそのフィーチャ レイヤーのみに接続できます (フィーチャ コレクションには接続できません)。 他のタイプのレイヤーはウィジェット設定で使用できず、[データ] パネルの詳細タブに表示されません。
- Map ViewerまたはScene Viewerで開けない JSAPI 3.x で作成された Web マップおよび Web シーンは、データ ソースとして使用できません (これらのいずれかのアイテムを追加した場合、これらは選択できず、[データ] パネルに無効なカードとして表示されます)。
次の 2 つの方法で、アプリにデータを追加できます。
- ウィジェットを追加する前に、[データ] パネルの [データの追加] ボタンをクリックして、アプリで使用されるデータを追加します。Experience Builder でサポートされているすべてのデータ タイプが [データの追加] ウィンドウにリストされます。
- ウィジェットを追加する前にデータを追加しない場合は、[データの選択] ウィンドウの下部にある [データの追加] をクリックすることで、ウィジェットの構成時にデータを追加することもできます。ウィジェットでサポートされているデータ タイプのみを追加できます。ウィジェットの構成時に追加したデータも [データ] パネルに表示され、他のウィジェットを構成するときに選択できます。
データの削除
データ ソースは、[データ] パネルでアイテム カードの [削除] オプションを使用して削除できます。ここでデータを削除すると、ウィジェットの構成で使用できなくなります。ウィジェットにすでに使用されているデータを削除すると、そのデータの情報がアプリに表示されなくなり、そのデータに接続されているすべてのウィジェットが影響を受けます。データを削除するときに影響を受けるウィジェットを削除できます。または、後で他のデータを接続することで、ウィジェット設定を再構成できます。
データの詳細
[データ] パネルには、アプリに追加したデータのアイテム名が付いたアイテム カードが表示されます。アイコン付きのラベルは、データ タイプを区別するのに役立ちます。リンクをクリックして元のデータ ソースのアイテム ページを開くと、詳細情報を表示できます。アイテム カードに表示される名前は、アプリとより関連性の高い名前に変更できます (ソース データは変更されません)。各カードは、マップまたはシーン内にある関連するウィジェットとレイヤーの数を示します。データ カードをクリックすると、ウィンドウにデータの詳細が表示されます。
- Web マップと Web シーンの場合、次の詳細情報が表示されます。
- [レイヤー] タブ - マップまたはシーンで参照されているフィーチャ レイヤー。レイヤーは 2 つのグループに分かれています。[使用中] には、ウィジェット設定で選択されているレイヤーが表示されます。[その他] には、ウィジェットにまだ接続されていないレイヤーが表示されます。レイヤー カードをクリックすると、詳細ウィンドウが開きます。
- [ウィジェット] タブ - マップまたはシーン全体を使用するウィジェット。一部のレイヤーを使用しないウィジェットは、ここには表示されず、対応するレイヤーの下にリストされます。
- レイヤーの場合、次の詳細を表示できます。
- [フィールド] タブ - ウィジェットで使用されるフィールド。
- [ウィジェット] タブ - 設定でレイヤーを使用するウィジェット。
データの使用
アプリに追加したデータは、どのように追加したかに関係なく、そのアプリ内のすべてのサポートされているウィジェットで使用できます。1 つのウィジェットで使用されているデータ ソースは、他のウィジェットでも使用できます。レコード選択は、アプリ全体で同期されます。さらに、フィルター ウィジェットのフィルターやフレームワークに設定されたアクションなど、アプリ レベルのデータ処理は、データを使用するすべてのウィジェットに影響します。また、他のウィジェットとデータ ソースを共有している場合でも、1 つのウィジェットのみに影響が限定されるデータ処理もあります。たとえば、リスト ウィジェットに設定されたフィルター (自分が構成したデータ フィルターやエンド ユーザーのフィルター ツール) は、同じデータを使用するマップ ウィジェットに表示されるフィーチャには影響しません。
各ウィジェットの構成パネルには、データに接続するための標準設定が含まれています。[データの選択] をクリックすると、ウィンドウが表示され、ウィジェットがサポートしているアプリ内のデータがリストされます。リストからデータを選択したり、その他のデータをアプリに追加したりできます。一部のウィジェットは複数のデータ ソースをサポートしているので、リストで複数のアイテムを選択できます。ウィジェットが 1 つのデータ ソースのみに接続できる場合は、既存のデータ カードをクリックして [データの選択] ウィンドウを開いて、選択を解除してから別のアイテムを選択できます。
以下の表は、データに接続できるウィジェット、サポートされているデータ タイプ、対応するデータ処理の影響がウィジェットのみ (ローカル) かアプリ全体 (グローバル) かを示しています。
メモ:
影響の範囲の列は、構成済みのアクションは示していません。
| ウィジェット | サポートされているデータ タイプ | サポートされているデータの数 | 影響の範囲 |
|---|---|---|---|
マップ | Web マップ、Web シーン | 1 または 2 | |
画像* | フィーチャ レイヤー | 0 または 1 | |
テキスト* | フィーチャ レイヤー | 0 または複数 | |
ボタン* | フィーチャ レイヤー | 0 または 1 | |
埋め込み | フィーチャ レイヤー | 0 または 1 | |
マップ レイヤー | Web マップ、Web シーン | 0 または 1 | |
リスト | フィーチャ レイヤー | 1 | ローカル図法 |
フィルター | フィーチャ レイヤー | フィルターごとに 1 | グローバル |
フィーチャ情報 | フィーチャ レイヤー | 1 | ローカル図法 |
*画像、テキスト、ボタンのウィジェットは、デフォルトで静的です。データからの情報を表示するには、[データに接続] 設定を有効にして、属性、統計情報、条件式を使用してパラメーターを指定します。