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配置に関するチェックリスト

ArcGIS Enterprise の基本配置では、ArcGIS GeoEvent Server を追加して ArcGIS GeoEvent Server の基本配置を構成する方法として 2 つの選択肢があります。つまり、GeoEvent Server を含むすべてのソフトウェア コンポーネントを単一コンピューター上にインストールする方法、そしてリアルタイム イベント処理用のコンポーネントを 2 台目のコンピューター上にインストールする方法です。

管理者は、以下で説明する配置チェックリストを利用して、複数コンピューターの配置に関連する特定の構成可能エレメントについて調べることができます。 この配置パターンでは、ArcGIS Enterprise の基本配置と GeoEvent Server の基本配置が別々のコンピューター上に配置されます。 管理者がソフトウェア コンポーネントを配置するときにチェックするベスト プラクティスと共通設定をこのチェックリストの一部として記載しています。

以下で提供される情報では、Windows 環境に固有の情報およびユーティリティを使用します。 Linux 上の配置については、Linux 管理者に馴染みのある同等のユーティリティが必要になります。

はじめに

ArcGIS Enterprise の基本配置のソフトウェア コンポーネントをインストールする必要があります。 ArcGIS Enterprise ポータルを作成し、プライマリ管理者がこのポータルの管理 API にログインできるように構成する必要があります。 この配置用の ArcGIS Server サイトを作成する必要があり、このサーバーの管理 API にログインできる必要があります。 ArcGIS Server がまだ Enterprise ポータルのホスティング サーバーとして構成されていないか、Enterprise ポータルとフェデレートされていなくても、この時点では問題ありません。 このチェックリストでは、SSL 証明書の作成と構成、ソフトウェア ライセンスの確認、およびホスティング サーバーのジオデータベースの構成の後に、これらの実行手順を取り上げます。

ArcGIS GeoEvent Server の基本配置のソフトウェア コンポーネントを 2 台目のコンピューター上にインストールする必要があります。 この配置用の ArcGIS Server サイトを作成する必要があり、このサーバーの管理 API にログインできる必要があります。 このサーバーは、管理されたジオデータベースを使用して構成して (これは、後で実行します) 初めてフィーチャ サービスの公開に使用することができます 現時点で [ArcGIS GeoEvent Gateway] および [ArcGIS GeoEvent Server] サービスが稼働している場合は停止します。この結果、GeoEvent Server は、起動時に、関連付けられた ArcGIS Server に問い合わせを行って、SSL セキュリティ証明書構成 (この後に構成します) を検出します。

ArcGIS Enterprise コンピューターのドメイン証明書の作成

ArcGIS Enterprise の基本配置の Portal for ArcGIS コンポーネントと ArcGIS Server コンポーネントの両方で SSL 証明書を構成して、サーバー コンピューターと Web サービス アプリケーションからのレスポンスをアプリケーションが信頼できるようにする必要があります。 デフォルトとして含まれる自己署名証明書を使用してはなりません。

ArcGIS Enterprise コンピューターにログインします。 Windows で、「Manage computer certificates」を検索して、[Microsoft 管理コンソール] を開きます。 このアプリケーションを使用して、新しいドメイン証明書を作成します。 ネットワーク管理者によって設定された Active Directory 登録ポリシーを使用して証明書を作成するようお勧めします。

作成する証明書では、[Common Name][Subject Alternative DNS Name] の両方が指定される必要があります。 証明書パラメーターを指定するときは、サーバー コンピューターの完全修飾名を使用する ([hostname][domain suffix] の両方を指定する) ことをお勧めします。 証明書のアプリケーション ポリシーでは、ArcGIS Enterprise コンピューターに対して [Server Authentication][Client Authentication] の両方を提供する必要があります。

ドメイン証明書が正常に登録されたら、証明書を PFX 証明書ファイルと CER 証明書ファイルの両方としてエクスポートします。 これらのファイルは、後で ArcGIS Enterprise ソフトウェア コンポーネントを構成するために使用します。 PFX 証明書ファイルには、コンピューターのプライベート キーを含め、証明書パスにあるすべての証明書を含めてこの証明書ファイルを Web サーバーの証明書として使用できるようにする必要があります。 CER 証明書ファイルには、コンピューターのプライベート キーを含めてはならず、証明書パス全体を含める必要はありません。この証明書ファイルは、ドメイン内のコンピューター間で信頼を確立する中間証明書として使用されるためです。

GeoEvent Server コンピューターのドメイン証明書の作成

GeoEvent Server コンピューターにログインし、[Microsoft 管理コンソール] アプリケーションを使用して、この 2 台目のコンピューターを認証する新しいドメイン証明書を作成します。 デフォルトとして含まれる自己署名証明書は、ArcGIS Server コンポーネントや GeoEvent Server コンポーネントの認証に使用してはなりません。 前のとおりに、作成する証明書では、証明書の [Common Name][Subject Alternative DNS Name] でコンピューターの完全修飾名を指定する必要があります。 2 つ目のドメイン証明書を正常に登録したら、2 台のコンピューター上にインストールされた ArcGIS Enterprise ソフトウェア コンポーネントを構成するときに後で使用するために証明書をエクスポートする必要があります。

PFX 証明書ファイルと CER 証明書ファイルの両方をエクスポートします。 前のとおりに、PFX 証明書ファイルには、コンピューターのプライベート キーと証明書パスにあるすべての証明書を含めてこの証明書ファイルを Web サーバーの証明書として使用できるようにする必要があります。 CER 証明書ファイルには、コンピューターのプライベート キーを含めてはならず、証明書パス全体を含める必要はありません。この証明書ファイルは、ArcGIS Enterprise コンピューターと GeoEvent Server コンピューター間で信頼を確立するためにのみ使用されるためです。

サーバー コンピューターごとの HTTPS への SSL 証明書のバインド

Windows で、[インターネット インフォメーション サービス (IIS) マネージャー] アプリケーションを使用して、デフォルトの Web サイト用に証明書のバインドを編集します。

注意:

IIS アプリケーションを使用できない場合は、ArcGIS Web Adaptor インストール ウィザードを使用して、Web サーバー ロールに関する前提条件を構成します。 この時点では、ArcGIS Web Adaptor のインストールと構成を完了する必要はありません。サーバー コンピューター用に Web サーバー ロールを構成する権限をインストーラーに付与するだけで十分です。

次に、既存の HTTPS プロトコルを追加または編集して、このサーバー用に作成および登録されたドメイン証明書を作成します。 システム アーキテクチャには 2 台のサーバー コンピューターが存在するので、この操作を ArcGIS Enterprise コンピューター上で 1 回実行してから、GeoEvent Server コンピューター上でもう 1 回実行する必要があります。

ArcGIS Enterprise コンピューター上での Web サーバー SSL 証明書の構成

ArcGIS Enterprise コンピューター上で ArcGIS Enterprise ポータルの管理 API にログインします。

  • 管理 API を使用して、ArcGIS Enterprise コンピューターの PFX 証明書ファイルと GeoEvent Server コンピューターの CER 証明書ファイルを Portal for ArcGIS コンポーネントにインポートします。 [Home][Security][SSLCertificates] の順に選択し、[Import Existing Server Certificate] をクリックして ArcGIS Enterprise コンピューターの PFX 証明書ファイルをインポートします。
  • 次に、[Import Root or Intermediate] を選択して、GeoEvent Server コンピューターの CER 証明書ファイルをインポートします。 証明書をインポートする際は、それぞれのコンピューターの完全修飾名を証明書のエイリアスとして使用して、証明書がどちらのコンピューターを認証するかについて混乱が生じないようにしてください。
  • 2 つの証明書ファイルがインポートされたら、Enterprise ポータルの証明書構成を更新して、[Web Server SSL Certificate] をデフォルト値 ([portal] など) から、ArcGIS Enterprise サーバーの PFX 証明書に割り当てたエイリアスに変更します。 Enterprise ポータルが再起動されます。これが完了するまでに数分かかることがあります。

次に、引き続き ArcGIS Enterprise コンピューター上で ArcGIS Server 管理 API にログインします。

  • ArcGIS Server 管理 API を使用して上記の手順を繰り返し、Enterprise ポータルに追加したのと同じ証明書ファイルを ArcGIS Server コンポーネントにインポートします。 この操作は必ず ArcGIS Enterprise コンピューター上で実行するようにしてください。
  • 前のとおりに、[Import Existing Server Certificate] オプションを使用して ArcGIS Enterprise コンピューターの PFX をインポートします。 [Import Root or Intermediate] 証明書オプションを使用して GeoEvent Server コンピューターの CER をインポートします。
  • 2 つの証明書ファイルがインポートされたら、ArcGIS Server コンピューターの証明書構成を編集して、[Web Server SSL Certificate] をデフォルト値 ([selfsignedcertificate] など) から、ArcGIS Enterprise サーバーの PFX 証明書に割り当てたエイリアスに変更します。 ArcGIS Server コンポーネントが再起動されます。これが完了するまでに数分かかることがあります。

最後に、ArcGIS Enterprise 管理 API からログアウトし、ブラウザーのキャッシュを消去して新しいブラウザー ウィンドウを開きます。

  • これで、Enterprise ポータルのコンテンツ マネージャーと ArcGIS Server Manager を Web ブラウザー (これら 2 つの Web アプリケーションの信頼を確立できないことが表示される) を使用せずに読み込むことができるようになります。
  • Web ブラウザー上の鍵のアイコンをクリックして、接続がセキュリティで保護されていることを確認し、サーバーの Web アプリケーションの認証に使用されている証明書の詳細を表示できるようになります。
  • 使用されている証明書は、サーバーのプライベート キーと証明書の絶対パスが含まれている PFX ファイルである必要があります。これにより、この証明書ファイルをエンタープライズ ドメインで Web サーバーの証明書として使用できるようになります。

GeoEvent Server コンピューター上での Web サーバー SSL 証明書の構成

GeoEvent Server コンピューター上で ArcGIS Server 管理 API にログインします。

  • 管理 API を使用して、GeoEvent Server コンピューターの PFX 証明書ファイルと ArcGIS Enterprise コンピューターの CER 証明書ファイルを ArcGIS Server コンポーネントにインポートします。 [Import Existing Server Certificate] オプションを使用して GeoEvent Server コンピューターの PFX 証明書ファイルをインポートします。 [Import Root or Intermediate] オプションを使用して ArcGIS Enterprise コンピューターの CER 証明書ファイルをインポートします。
  • 2 つの証明書ファイルがインポートされたら、ArcGIS Server の証明書構成を編集して、[Web Server SSL Certificate] をデフォルト値 ([selfsignedcertificate] など) から、GeoEvent Server コンピューターの PFX 証明書に割り当てたエイリアスに変更します。 Web サーバーの証明書構成に対する編集が保存されると、ArcGIS Server コンポーネントが再起動されます。
  • ArcGIS Server サービスが再起動されたら、ArcGIS GeoEvent Gateway サービスと ArcGIS GeoEvent Server サービスを再起動します。 これは、GeoEvent Server が、関連付けられた ArcGIS Server コンピューターのセキュリティ構成に対する変更を検出して適用できるようにするために実行する必要があります。 ArcGIS GeoEvent Gateway を最初に再起動し、実行状態になるまで待ってから、ArcGIS GeoEvent Server サービスを再起動することをお勧めします。 これらのサービスの再起動には、数分かかる場合があります。

最後のステップとしてArcGIS Server、 管理 API からログアウトし、ブラウザーのキャッシュを消去して新しいブラウザー ウィンドウを開きます。 GeoEvent Server コンピューター上で Server Manager を再起動すると、Web ブラウザーがこの Web アプリケーションを信頼していることがわかります。 Web ブラウザーの鍵のアイコンをクリックすると、接続がセキュリティで保護されていることを確認し、証明書の詳細を調べることができます。 Web アプリケーションの認証に使用されている証明書が GeoEvent Server コンピューターの PFX であることを確認します。

GeoEvent Server コンピューター上で ArcGIS Server にインポートされた ArcGIS Enterprise コンピューターの CER 証明書ファイルによって、GeoEvent Server と、ArcGIS Enterprise コンピューターから返されたレスポンスの間の信頼が確立されていることを認識しておくことが重要です。 これは Web ブラウザーで一見してわかることではありませんが、バックエンドのサーバー操作にとって極めて重要です。 GeoEvent Server は、Enterprise ポータル、Enterprise ポータルのホスティング サーバーおよび/または Enterprise ポータルのホスティング サーバーに登録された時空間ビッグ データ ストアを信頼する必要があります。 GeoEvent Server が期待どおりに動作するには、GeoEvent Server が相手側のコンピューター上で実行されているコンポーネントに対して行うリクエストへのレスポンスが信頼されなければなりません。

GeoEvent Server コンピューター上での ArcGIS Data Store の構成

ArcGIS GeoEvent Manager を使用して、GeoEvent Server コンピューター上でフィーチャ サービスを公開する前に、フェデレーションされていない ArcGIS Server で、管理された独自のジオデータベースとしてリレーショナル データ ストアを構成しておく必要があります。

GeoEvent Server 上の Web ブラウザーで、[https://machine-name.domain:2443/arcgis/datastore] を開きます。 Web ブラウザーに、Data Store ポスト インストール ウィザードが信頼されていないという警告が表示される可能性がありますが、無視して続行し、インストール ウィザードを開きます。 認証情報を入力し、ポスト インストール ウィザードが ArcGIS Server 管理 API にアクセスできるようにします。次に、[リレーショナル] データ ストア タイプを構成するか、このデータ ストアが GeoEvent Server コンピューターの ArcGIS Server で構成および登録されていることを確認します。 また、このコンピューター上で Server Manager にログインして、サーバーのデータ ストアを表示するときにリレーショナル データベースがリスト表示されていること、およびデータベース接続が検証されていることを確認することもできます。

注意:

GeoEvent Server が実行されている ArcGIS Server を Enterprise ポータルとフェデレートすることは必須ではありません。 GeoEvent Server 配置におけるフェデレーションにはメリットとデメリットがあり、これについては、Esri テクニカル アドバイザーにお問い合わせください。

ArcGIS Enterprise ホスティング サーバーの構成

Web ブラウザーで、Enterprise ポータルのコンテンツ マネージャーにログインし、[設定] をクリックします。 [サーバー] をクリックし、ArcGIS Enterprise コンピューター上にフェデレーション サーバーとしてインストールされた GIS Server を追加します。 ArcGIS Web Adaptor がサーバーの Web Adaptor として機能するように構成済みで、サービス URL と管理 URL の両方を入力できるようになっている必要があります。 GIS Server が追加されたら、このサーバーを整合チェックしてから、Enterprise ポータルのホスティング サーバーとして指定します。

ArcGIS Enterprise ホスティング サーバーのロールとライセンスの確認

ArcGIS Enterprise コンピューター上の GIS Server がフェデレートされ、ArcGIS Enterprise ポータルのホスティング サーバーとして構成されたら、Enterprise ポータル管理者の認証情報を使用して Server Manager にログインします。 ホスティング サーバー用に構成されている ArcGIS Web Adaptor (通常 [https://machine-name.domain/server/manager]) 経由でログインでき、[サービスの管理] ページに [SampleWorldCities] マップ サービスがリスト表示されていることを確認できるようになっています。 ArcGIS Pro がこのサンプル サービスの [アプリケーションの作成] として指定されている必要があります。 これは、サーバーのロールが、Enterprise ポータルをホスティング サーバーとしてサポートする GIS Server であることを示しています。

ArcGIS Enterprise コンピューター上の ArcGIS Server コンポーネントが、Standard または Advanced ライセンスを使用して GIS Server としてライセンス付与されている必要があります。 [サイト][ソフトウェア認証] の順に選択して、[ArcGIS GIS Server Standard] または [ArcGIS GIS Server Advanced] がサーバーのロールとしてリスト表示されていることを確認します。 これは、ArcGIS Pro などのアプリケーションを使用して、新しいホスト フィーチャ サービスをこの GIS Server に公開できることを示しています。

GeoEvent Server コンピューター上での ArcGIS Server のロールとライセンスを確認します。

GeoEvent Server コンピューター上に配置された ArcGIS ServerGeoEvent Server としてライセンス付与されている必要があります。 ArcGIS Server サイト管理者の認証情報を使用して、GeoEvent Server コンピューター上の Server Manager にログインします。 この ArcGIS Server は Enterprise ポータルとフェデレートされていないことに注意してください。したがって、GeoEvent Server コンピューターの Server Manager にログインするときは Enterprise ポータル管理者の認証情報を使用しません。 この ArcGIS ServerGeoEvent Server ライセンスを使用してライセンス付与されているとすれば、Server Manager[サービスの管理] ページには、[SampleWorldCities] マップ サービスはリスト表示されません。 このサンプル サービスは、ArcGIS Server が GIS Server ロールとしてライセンス付与されている場合のみ表示されます。

[サイト][ソフトウェア認証] の順に選択して、[ArcGIS GeoEvent Server] がサーバーのロールの下にリスト表示されていることを確認します。 このサーバー ロールだけがリスト表示されている場合、サーバーのロールは GIS Server ではありません。 ArcGIS Pro などのアプリケーションを使用して、新しいホスト フィーチャ サービスをこのスタンドアロン ArcGIS Server インスタンスに公開することはできませんが、GeoEvent Manager を使用して、新しい空のフィーチャ サービスを公開できます。 これは、出力コネクタが新しいフィーチャ レコードを追加した後で既存のフィーチャ レコードを更新するために使用できる初期の空のフィーチャクラスを作成する場合に実行できます。

注意:

ArcGIS Server が管理された独自のエンタープライズ ジオデータベースを維持する配置にはメリットとデメリットがあります。 たとえば、GeoEvent Server で使用されるフィーチャ サービスがこのサーバー上で維持されると同時に、ArcGIS Enterprise のホスト フィーチャ サービスの基盤となるフィーチャ サービスが Enterprise ポータルのホスティング サーバー上に分離して維持されるポリシーを採用する場合があります。 この種のポリシーは、リアルタイム フィーチャ サービスと、比較的静的なデータ (より従来型のフィーチャ編集ワークフローを使用して編集される) を含むマップやダッシュボードをサポートするフィーチャ サービスを明確に区別するために使用できます。 ユーザーのエンタープライズに最適なオプションについては、Esri テクニカル アドバイザーにお問い合わせください。

GeoEvent Server コンピューター上の GeoEvent Manager にログインします。

前に段階で、GeoEvent Server コンピューター上で Web サーバー SSL 証明書の構成を完了したときに、ArcGIS GeoEvent Gateway サービスと ArcGIS GeoEvent Server サービスを再起動しました。 GeoEvent Server は、起動されるときに、実行元のサーバー コンポーネントで使用されている証明書を特定し、それらを独自の証明書ストアに取り込む必要がありました。 サーバーの証明書を採用することによって、デフォルトで GeoEvent Server は、関連付けられた ArcGIS Server からのレスポンスを信頼するようになります。

GeoEvent Server コンピューター上で Web ブラウザーを開き、GeoEvent Manager (通常 [https://machine-name.domain:6143/geoevent/manager]) を起動します。 Web ブラウザーに、接続がセキュリティ保護されていることが示されます。 Web ブラウザーの鍵のアイコンをクリックすると、サーバーの Web アプリケーションの認証に使用されている証明書の詳細の表示を選択して、その証明書が、Server Manager で使用されているのと同じ証明書であることを確認できます。この証明書には、GeoEvent Server コンピューターのプライベート キーと証明書の絶対パスが含まれているため、この証明書をエンタープライズ ドメインで Web サーバーの証明書として使用できます。

ArcGIS Server の短期トークンのタイムアウトの延長

GeoEvent Server が実行されている ArcGIS Server は Enterprise ポータルとフェデレートされていません。 これは、GeoEvent Manager を継続して使用するための認証が自動的に更新されるシングル サインオンを利用できないことを意味します。 ArcGIS Server 管理者の認証情報を使用して GeoEvent Manager にログインした場合は、セッションに短期トークンが割り当てられます。 このトークンの有効期限が切れると、再度 GeoEvent Manager にログインするように求められます。

ログインの更新を頻繁に要求されることがないように、ArcGIS Server の短期トークンの有効期限を変更できます。 Server Manager にログインし、[セキュリティ][設定] の順に選択します。 クリックして [短期トークンの有効期間] を編集し、値をデフォルトの [60] 秒から、より長い [1440] 秒などに変更します。 この結果、短期トークンの有効期間が延長されるため、頻繁に GeoEvent Manager にログインする必要はなくなります。

認証情報を含む GeoEvent Server のデフォルト サーバー接続の構成

GeoEvent Server 構成はどれも、[デフォルト] サーバー接続を含んでいます。 この登録済みのサーバー接続は、GeoEvent Manager ではデータ ストアと呼ばれます。

GeoEvent Manager で、[サイト][ジオイベント][データ ストア] の順に選択して、[デフォルト] サーバー接続が整合チェックされていることを確認します。 これは、サーバーの ArcGIS REST Services Directory がアクセス可能で、一般公開されているサービスが検出可能であることを示しています。

注意:

フェデレーションされてない配置のデフォルト サーバー接続は、GeoEvent Server が実行されているローカルの ArcGIS Server への [ArcGIS Server] タイプ接続になります。 GeoEvent Server コンピューターの ArcGIS Server を Enterprise ポータルとフェデレートすることを選択した場合、GeoEvent Server コンピューターのデフォルト サーバー接続は [ArcGIS Enterprise] タイプ接続に変更され、認証情報の整合チェックが必要になります。

この時点で、構成はフェデレーションされていないため、デフォルト サーバー接続で認証情報を整合チェックする必要はありません。 ただし、常に管理者ユーザーの認証情報を使用してサーバー接続を構成することで、[デフォルト] サーバー接続を使用して、フィーチャ サービスの公開などの管理タスクを実行できるようにすることがベスト プラクティスです。

クリックして [デフォルト] サーバー接続を編集し、認証情報を使用するためのチェックボックスをオンにします。 GeoEvent Server で検出して使用するフィーチャ サービスを所有する管理者ユーザーのユーザー名とパスワードを入力します。

ArcGIS Server プライマリ サイト管理者 (PSA) の認証情報の使用に関する検討事項

フェデレーションされていない配置では、デフォルト サーバー接続で ArcGIS Server プライマリ サイト管理者 (PSA) の認証情報を使用できます。 これは、最も簡単なオプションであり、サイト管理者が一般に選択する方法です。 このデメリットは、GeoEvent Server が ArcGIS REST Services Directory をクロールするたびに、管理者ユーザーがアクセス可能なあらゆるマップ サービスとフィーチャ サービスを検出して問い合わせることです。 多数の Web サービスが公開されている場合、それぞれのサービスのすべてのレイヤーとレイヤー プロパティを検出するための問い合わせには、かなりの時間がかかります。

ベスト プラクティスとしては、できる限り少ない数のマップ/フィーチャ サービスを所有するように ArcGIS Server 管理者ユーザーを設計し、このユーザーの認証情報を使用して [デフォルト] サーバー接続を構成することで、GeoEvent Server で使用できる Web サービスの数を制限します。 これを行うと、サービスの検出が短時間で完了し、GeoEvent Server 操作の中断を最低限に抑えることができます。 ジオイベント定義のインポート、フィーチャ レイヤーからのジオフェンスのインポート、フィーチャ レコードのフィーチャ サービスをポーリングするための入力の構成、フィーチャ レイヤーに含まれるレコードによってイベント レコードに情報を付加するためのプロセッサの使用などのタスクではすべて、デフォルト サーバー接続が使用され、できる限り迅速にサービスの検出を完了することが求められます。

GeoEvent Server デフォルトサーバー接続の検出率を設定します。

GeoEvent Server では、ユーザーの要件に基づいて、デフォルト サーバー接続でサービス検出が実行される頻度を設定できます。 存在する Web サービスを GeoEvent Server が確実に認識できるように、検出率を小さい値に設定することは、多くの場合、逆効果を生みます。 検出率を小さい値に設定した場合、GeoEvent Server は頻繁に ArcGIS REST Services Directory に戻って、すべての既知のマップ/フィーチャ サービス用の情報のキャッシュを更新するときにディレクトリのフル クロールを完了することを余儀なくされます。 このような動作は、時間がかかるほか、より効率的にリアルタイムのデータの取り込み、適合、処理、配布に割り当てることができたはずの CPU やネットワークなどのリソースを消費します。 また、「5」分などの高頻度の検出率を設定したとしても、特に、公開したばかりの新しいフィーチャ サービスをすぐに使用したい場合は検出速度が十分ではないという批判もあります。

代替手段として、GeoEvent Server に登録されたサーバー接続の [検出率] を「1440」分などの大きい値に設定することを検討してください。この場合、サービス ディレクトリのフル クロールは 1 日に 1 回だけ実行されることになります。 また、サービス キャッシュは、ArcGIS GeoEvent Server サービスが再起動されるときにも常に更新されます。 さらに、GeoEvent Manager[サイト][ジオイベント][データ ストア] ページを参照して、サーバー接続によって強制的にキャッシュを更新するように設定することもできます。