REST エンドポイントで XML を受信入力コネクタを使用すると、XML として書式設定したイベント データを、ArcGIS GeoEvent Server でホストされている REST エンドポイントで受信して適合させることができます。 標準的な GeoEvent Server 構成の場合、データ プロバイダーは https://<machine_name>.<domain>:6143/geoevent/rest/receiver/name として書式設定されたエンドポイントに HTTP/POST 経由でデータを送信することを想定しておく必要があります。ここで、name は、構成済みの入力コネクタの名前を指します。
使用上の注意
REST エンドポイントで XML を受信入力コネクタを使用する際には、以下の点に注意してください。
- この入力コネクタを使用し、汎用 XML として書式設定されたデータを受信します。このデータは、GeoEvent Server がホストする REST エンドポイントに HTTP/POST で送信されます。
- この入力コネクタは、XML インバウンド アダプターと HTTP インバウンド トランスポートを組み合わせます。
- XML タグ、要素、属性値の階層を使用してイベント レコードを整理する一般的な XML データ構造を、上に示します。
- [XML オブジェクト名] パラメーターは、XML ドキュメント構造内のグループ要素の名前を特定するために使用されます。
- 指定のグループ要素の下に整理されているデータ レコードは、グループ化要素の名前を指定すると、個別のイベント レコードとして処理されます。
- [XML オブジェクト名] パラメーターを指定しないと、XML ドキュメントのルート要素の下にあるデータ構造全体が考慮されます。イベント レコードのスキーマ (すなわち、ジオイベント定義) は、XML ドキュメント構造全体を反映します。 XML 構造の詳細については、Esri Community ブログ記事「XML Data Structures - Characteristics and Limitations」をご参照ください。
- 新しい入力を構成して保存すると、GeoEvent Server がホストする REST エンドポイントが作成されます。
- 入力コネクタを保存した後で編集すると、GeoEvent Server でホストされている REST エンドポイントへの完全修飾パスを復元できます。
- GeoEvent Server は、REST レシーバーに対して異なる基本 URL を使用し、6143 以外のポートを経由して接続するように構成できます。
- データ プロバイダーは、送信するデータに関連付けられた MIME タイプを HTTP/POST のヘッダーに含める必要があります。
- 入力を構成する場合は、トランスポートが許可する MIME タイプを指定する必要があります。
- この入力コネクタは、クライアントとサーバー間での XML の送受信に標準の MIME タイプである application/xml または text/xml が使用されると想定しています。
- アダプターでは、X、Y、Z 属性値からポイント ジオメトリを構築することができます。
- トランスポートは、HTTP/GET リクエストと HTTP/POST リクエストの両方を許可します。 通常、データ プロバイダーは HTTP/POST リクエストを行って GeoEvent Server にイベント データを送信します。このとき、リクエスト本文に XML を含め、クエリ パラメーターは使用しません。 ただし、この入力コネクタは、HTTP/GET リクエストの URL の 1 つ以上のクエリ パラメーターとしてデータが含まれる場合、汎用 XML として書式設定されたイベント データを抽出することもできます。 この機能を利用するには、[未加工データのパラメーター名] オプションを使用します。 詳細については、Esri Community ブログ記事「Enhancements to the GeoEvent Server HTTP Inbound Transport」をご参照ください。
- この入力コネクタには [Learning Mode] が含まれています。Learning Mode により、入力コネクタは構築したジオイベント定義を修正することができます。 このプロパティの目的とは、受信したイベント データが可変的なスキーマやデータ構造を持つことを一時的に許可することです。 入力コネクタは、受信したデータ レコードのサンプルを使用して可変的なデータ構造について学習し、これまでに観測されなかった新しい属性フィールドを既存のジオイベント定義に付加します。
ジオイベント定義のリアルタイム変更を許可すると、ジオイベント サービスのリアルタイム解析の設計に悪影響が及ぶことがあります。 ベスト プラクティスとして、インバウンド イベント データでスキーマのばらつきが予期される場合は、Learning Mode をできる限り短い期間で使用し、インバウンド データで予期されるすべてのバリエーションをサポートするジオイベント定義を生成することをお勧めします。 次に、Learning Mode をオフにして、自動生成されたジオイベント定義をコピーし、運用環境に配置するために調整することができます。
パラメーター
REST エンドポイントで XML を受信入力コネクタのパラメーターを次に示します。
パラメーター | 説明 |
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名前 | GeoEvent Manager で参照用として使用される入力コネクタの記述名。 |
XML オブジェクト名 | 受信した XML データ構造内にある個々のデータ レコードを識別するための、XML 要素の名前。 [XML オブジェクト名] を使用して XML 要素を名前で指定する場合、アダプターは、指定した名前に一致するノードを検索し、それらのノードのみをデータ レコードとして見なします。 指定しなかった場合 (デフォルト)、最上位の XML ルート要素の下にあるすべてのデータが考慮に入れられます。 |
ジオイベント定義の作成 | インバウンド イベント データに新しいジオイベント定義を使用するか、既存のジオイベント定義を使用するかを指定します。 GeoEvent Server がインバウンド データ属性フィールドおよびデータ タイプを理解するには、ジオイベント定義が必要です。
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ジオイベント定義名 (新規) (条件) | 新しいジオイベント定義に与えられる名前。 指定した名前を持つジオイベント定義がすでに存在する場合、既存のジオイベント定義が使用されます。 最初に受信したデータ レコードを使用し、後続のデータ レコードで予期されるスキーマを決定します。新しいジオイベント定義は、最初のデータ レコードのスキーマに基づいて作成されます。 このパラメーターは、[ジオイベント定義の作成] が [はい] に設定されている場合に表示され、[いいえ] に設定されている場合は非表示になります。 |
ジオイベント定義名 (既存) (条件) | 受信したデータを適合して、GeoEvent Service によって処理されるイベント データを作成する際に使用する、既存のジオイベント定義の名前。 このパラメーターは、[ジオイベント定義の作成] が [いいえ] に設定されている場合に表示され、[はい] に設定されている場合は非表示になります。 |
デフォルト空間参照 | 座標値が、想定されている WGS84 地理座標系システムの緯度と経度の値ではない属性フィールド値をもとにジオメトリを作成するか、受信したジオメトリ文字列に空間参照が含まれない場合に使用される空間参照の Well-Known ID (WKID)。 WKID または Well-Known Text (WKT) を含む属性フィールドの WKT 値または名前が指定されることもあります。 |
使用できる MIME タイプ (サーバー モード) | 入力コネクタが許可する MIME タイプを指定します。 カンマを使用して値を区切ります。例: text/plain,application/xml,text/xml MIME タイプは通常、タイプ/サブタイプ構造で構成され、サーバーがクライアントから受け取るデータのインターネット メディア タイプを指定する際に使用されます。 デフォルトは、クライアントとサーバー間の XML 送受信において標準的に使用される [application/xml,text/xml] です。 正式な MIME タイプの詳細については、Internet Assigned Numbers Authority (IANA) をご参照ください。 ArcGIS Server が使用しない MIME タイプの詳細については、「ArcGIS Server で使用されていない MIME タイプ」をご参照ください。 |
フィールドからジオメトリを作成 | 入力コネクタが、属性として受信した座標値を使用してポイント ジオメトリを作成するかどうかを指定します。 デフォルトは [いいえ] です。
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X ジオメトリ フィールド (条件) | ポイント位置の X 座標部 (水平や経度など) を含むインバウンド イベント データの属性フィールド。 このパラメーターは、[フィールドからジオメトリを作成] が [はい] に設定されている場合に表示され、[いいえ] に設定されている場合は非表示になります。 |
Y ジオメトリ フィールド (条件) | ポイント位置の Y 座標部 (垂直や緯度など) を含むインバウンド イベント データの属性フィールド。 このパラメーターは、[フィールドからジオメトリを作成] が [はい] に設定されている場合に表示され、[いいえ] に設定されている場合は非表示になります。 |
Z ジオメトリ フィールド (条件) | ポイント位置の Z 座標部 (深さや高度など) を含むインバウンド イベント データのフィールド名。 空白のままにすると、Z 値が省略されて、2D ポイント ジオメトリが作成されます。 このパラメーターは、[フィールドからジオメトリを作成] が [はい] に設定されている場合に表示され、[いいえ] に設定されている場合は非表示になります。 |
推定される日付形式 | 日付時間値として予期される文字列表現を一致させ、それを Java Date 値に変換するために使用されるパターン。 パターンの形式は、Java SimpleDateFormat クラス変換に従います。 GeoEvent Server では、日付/時間値を ISO 8601 標準で表すことを推奨していますが、日付値として一般的に認識されている日付/時間値の文字列表現のいくつかは、[推定される日付形式] パターンを指定しなくても Java Date 値に変換することができます。 次に例を示します。
受信した日付/時間の値が、上記の 5 つ以外の形式で表される場合は、GeoEvent Server が日付/時間値を適合する方法を把握できるよう、推定される日付形式パターンを指定する必要があります。 |
ラーニング モード | [ラーニング モード] を有効にするか無効にするかを指定します。 [ラーニング モード] が [はい] に設定されている場合、インバウンド アダプターが作成し、維持しているジオイベント定義に新しいフィールドが付加されます。
[ラーニング モード] は、入力コネクタが構築したジオイベント定義を修正できるようにする場合に便利です。 このパラメーターの目的とは、受信したイベント データが可変的なスキーマやデータ構造を持つことを一時的に許可することです。 入力コネクタは、受信したデータ レコードのサンプルを使用して可変的なデータ構造について学習し、これまでに観測されなかった新しい属性フィールドを既存のジオイベント定義に付加します。 ジオイベント定義のリアルタイム変更を許可すると、ジオイベント サービスのリアルタイム解析の設計に悪影響が及ぶことがあります。 インバウンド イベント データでスキーマのばらつきが予期される場合は、[ラーニング モード] をできる限り短い期間で使用し、インバウンド データで予期されるすべてのバリエーションをサポートするジオイベント定義を生成することをお勧めします。 その後でラーニング モードをオフにし、自動生成されたジオイベント定義をコピーして、本番デプロイメント用に調整することができます。 |
未加工データのパラメーター名 (条件) | インバウンド HTTP/GET リクエストに対して未加工データを指定する値を含むクエリ パラメーターの名前。 クエリ パラメーターの値は、汎用 XML として書式設定された、単一の文字列である必要があります。 クライアント アプリケーションが HTTP/POST リクエストを使用してデータを送信する場合、このプロパティは空のままにしておく必要があります。 HTTP/POST リクエストのコンテンツ本文には、XML 書式設定データが含まれるものと想定されています。 |