ArcGIS Image Server 10.9 には、更新、機能強化、バグ修正が含まれています。
ArcGIS Image Server 10.9 にアップグレードする場合、ソフトウェアを再認証する必要があります。 My Esri から新しいライセンス ファイルを入手できます。
イメージ サービス
イメージ サービスで、イメージ データを管理できるように、[コピーを許可] と [解析を許可] という新しい 2 つのパラメーターがサポートされるようになりました。 イメージ サービス機能に対する追加の更新を次に示します。
ArcGIS REST API でのイメージ サービス操作
次のイメージ サービス操作が新たに追加されています。
- computeMultidimensionalInfo は、モザイク データセットのイメージ サービス向けに、そのデータセットのカタログ テーブルに基づいて多次元情報オブジェクトを作成します。
- DownloadRaster は、画像または画像の一部を指定された解像度でダウンロードするために使用します。
identify 操作は、多次元ラスター データをサポートするようになったため、新しい processAsMultidimensional パラメーターを使用して構成することができます。
ポータルの画像コンテンツの作成
ポータルの [イメージ レイヤーの作成] ウィザードに、サポートされているデータ タイプの JPEG 圧縮オプションが追加されています。 このオプションは [プロパティの構成] 設定ページで使用できます。 さらに、ラスター標高データからホスト イメージ レイヤーを作成する場合に、鉛直座標系定義がサポートされるようになりました。 このオプションは [空間参照] タブの [プロパティの構成] 設定ページで使用できます。
ArcGIS Ortho Maker
ArcGIS Ortho Maker の機能強化には次のようなものがあります。
- 1 つのプロジェクトで複数のフライトがサポートされています。
- 複数のフライトで同じ位置が異なる日付で収集されます。
- それぞれのフライトは、プロダクトを生成するための独自のパラメーター設定を使用して個別に処理されます。
- さまざまなフライトのプロダクトを視覚的に比較できるツールが用意されています。
- 個別のフライトについて、地上コントロール ポイントをプロジェクト レベルで管理できます。
- プロジェクトを作成する場合や、プロジェクトに新しいフライトを追加する場合にバッチ処理がサポートされるようになりました。
ラスター解析
ラスター解析機能に対する更新を次に示します。
Map Viewer の解析ツール
Map Viewer では、次に示すラスター解析ツールが追加または更新されています。
パターンの分析ツールセット
[密度の計算] ツールの新しいオプション パラメーターである [バリア フィーチャの選択] では、密度を計算するときにフィーチャの影響を変更できます。
多次元解析ツールセット
[トレンド ラスターの生成 (Generate Trend Raster)] ツールに、ラインのタイプをディメンションに沿ってフィッティングするための 2 つのオプション ([Mann-Kendall] と [Seasonal-Kendall]) が新たに追加されました。
データの集約ツールセット
新しい [ゾーン統計をテーブルに出力 (Zonal Statistics as Table)] ツールは他のデータセットのゾーンごとにラスター値を集約し、その結果をテーブルとして出力します。
近接エリアの分析ツールセット
次の 5 つの新しいツールが追加されました。
- 距離累積 - 直線距離、コスト距離、実際のサーフェス距離、垂直方向ファクター、および水平方向ファクターを考慮に入れて、ソースまでの累積距離をセルごとに計算します。
- 距離アロケーション - 直線距離、コスト距離、実際のサーフェス距離、垂直方向および水平方向ファクターに基づいて、指定されたソースまでの距離アロケーションをセルごとに計算します。
- 最適パス (ライン) - 目的地からソースまでの最適パスをラインとして計算します。
- 最適パス (ラスター) - 目的地からソースまでの最適パスをラスターとして計算します。
- 最適リージョン接続 - 2 つ以上の入力領域間で最適な接続ネットワークを計算します。
[最適移動コスト ネットワークの決定 (Determine Optimum Travel Cost Network)] ツールの機能が強化されています。 また、[距離計算の方法] パラメーターを [平面] に設定した場合の [距離の計算 (Calculate Distance)] ツールの機能も強化されました。
Map Viewer のラスター関数
Map Viewer では、[ラスター解析] ウィンドウでラスター関数にアクセスできます。 次の新しいラスター関数が追加されています。
- 境界のスムージング - ラスター データのゾーン間の境界のスムージング処理を実行します。
- LandTrendr 解析 - 干渉と回復における Landsat ベースの傾向検出 (LandTrendr) 法を使用してピクセル値の経時的な変化を評価し、モデル結果を含む変化解析ラスターを生成します。
既存の関数では、次のような更新が行われました。
- 変化解析ラスターから変化を検出 - 新しい LandTrendr 解析ラスター関数からの出力をサポートします。
- 距離累積および距離アロケーション - [距離計算の方法] パラメーターを [平面] に設定した場合のパフォーマンスが改善されました。
- トレンドの生成のトレンド タイプ パラメーター - [Mann-Kendall] および [Seasonal-Kendall] 方法を使用して、トレンドの有無を解析できるようになりました。
- カーネル密度 - 新たに追加された [入力バリア] パラメーターを使用して、密度計算時のフィーチャの影響を変更できます。
- 最小コスト パス - パフォーマンスが向上しました。
- ラスターのマージ - 複数の変数やディメンションにわたる多次元ラスターのマージをサポートします。
- ゾーン統計 - 浮動小数点値ラスターの [中央値] および [パーセンタイル] 統計タイプをサポートします。 新しい [パーセンタイル内挿タイプ] パラメーターが追加されました。このパラメーターは、計算される入力ラスターの値の数が偶数である場合に使用されるパーセンタイル内挿の方法を定義します。 この関数は、異なるディメンションの入力に対する多次元処理もサポートするようになりました。
ArcGIS Pro のポータル上の解析ツール
ArcGIS Pro から、ArcGIS Image Server が Raster Analysis 用に構成された ArcGIS Enterprise ポータルにサイン インすると、ラスター解析ツールにアクセスできます。 既存のツールに対する更新を次に示します。
パターンの分析ツールセット
[密度の計算] ツールの新しいオプション パラメーターである [バリア フィーチャの選択] では、密度を計算するときにフィーチャの影響を変更できます。
データの集約ツールセット
[エリア内でのラスターの集約 (Summarize Raster Within)] および [ゾーン統計をテーブルに出力 (Zonal Statistics As Table)] ツールで、浮動小数点値ラスターの [中央値] および [パーセンタイル] 統計タイプを使用できるようになりました。 これらのツールに、新しい [パーセンタイル内挿タイプ] パラメーターが追加されました。このパラメーターは、計算される入力値ラスターの値の数が偶数である場合にパーセンタイル内挿のタイプを決定します。 これらのツールは、異なるディメンションの入力に対する多次元処理もサポートするようになりました。
近接エリアの分析ツールセット
- 距離累積 (Distance Accumulation)、距離アロケーション (Distance Accumulation)、および最適リージョン接続 (Optimal Region Connections) - [距離計算の方法] パラメーターを [平面] に設定した場合のパフォーマンスが改善されました。
- 移動コストの計算 (Calculate Travel Cost)、最適移動コスト ネットワークの決定 (Determine Optimum Travel Cost Network)、および移動コスト パスの決定 (ポリライン) (Determine Travel Cost Path As Polyline) - パフォーマンスが向上しました。
- 最適パス (ライン) (Optimal Path As Line) - 新たに追加された [ネットワーク パスの作成] パラメーターで、目的地からソースへの完全な (重なっている可能性のある) パスが計算されるか、重なっていないネットワーク パスが作成されるかを指定します。 この新しいパラメーターから取得される結果をネットワークで使用できます。
近接エリアの分析 (レガシー) ツールセット
[距離の計算 (Calculate Distance)] ツールで、[距離計算の方法] パラメーターを [平面] に設定した場合のパフォーマンスが改善されています。
ArcGIS Pro のラスター関数
ArcGIS Pro から、ArcGIS Image Server が Raster Analysis 用に構成された ArcGIS Enterprise ポータルにサイン インすると、新しいラスター関数のほか、一部の既存の関数に新たに追加された機能にアクセスできます。
次の新しいラスター関数が追加されています。
- 多次元集約 - 指定のディメンション値での多次元ラスター データのスライスを数学的に結合します。
- 境界のスムージング - ラスター データのゾーン間の境界のスムージング処理を実行します。
- LandTrendr 解析 - 干渉と回復における Landsat ベースの傾向検出 (LandTrendr) 法を使用してピクセル値の経時的な変化を評価し、モデル結果を含む変化解析ラスターを生成します。
既存の関数では、次のような更新が行われました。
- バンド演算 - 6 つの新しいインデックス計算オプション、つまり、[燃焼エリア指数 (BAI)]、[正規化燃焼率指数 (NBRI)]、[正規化建物指数 (NDBI)]、[正規化湿潤指数 (NDMI)]、[正規化積雪指数 (NDSI)]、[正規化水指数 (NDWI)] が追加されています。
- 変化の計算 - 新しい [フィルター方法] パラメーターを使用して、カテゴリの変更を検出するために生成するクラスのフィルター処理をサポートします。
- 変化解析ラスターから変化を検出 - 新しい LandTrendr 解析ラスター関数からの出力をサポートします。
- 距離累積および距離アロケーション - [距離計算の方法] パラメーターを [平面] に設定した場合のパフォーマンスが改善されました。
- トレンドの生成のトレンド タイプ パラメーター - [Mann-Kendall] および [Seasonal-Kendall] 方法を使用して、トレンドの有無を解析できるようになりました。
- カーネル密度 - 新しい [入力バリア] パラメーターが追加されました。このパラメーターを使用して、密度計算時のフィーチャの影響を変更できます。
- 最小コスト パス - パフォーマンスが向上しました。
- ラスターのマージ - 複数の変数やディメンションにわたる多次元ラスターのマージをサポートします。
- 統計情報 - 新しい [最頻値] および [最少頻値] 穴埋めがサポートされています。
- ゾーン統計 - 浮動小数点値ラスターの [中央値] および [パーセンタイル] 統計タイプをサポートします。 新しい [パーセンタイル内挿タイプ] パラメーターが追加されました。このパラメーターは、計算される入力ラスターの値の数が偶数である場合に使用されるパーセンタイル内挿の方法を定義します。 この関数は、異なるディメンションの入力に対する多次元処理もサポートするようになりました。
ArcGIS REST API でのラスター解析
新しいラスター解析操作を次に示します。
- ComputeAccuracyForObjectDetection
- ComputeChangeRaster
- MergeMultidimensionalRasters
- AnalyzeChangesUsingLandTrendr
次のラスター解析操作が改善されています。
- すべてのディープ ラーニング推論操作で、ラスター ストアまたはラスター ストアのサブフォルダーからの *.dlpk ファイル入力がサポートされています。
- BuildMultidimensionalTranspose 操作に新しいパラメーター deleteTranspose が追加されました。
- CalculateDensity 操作に新しいパラメーター input_barrier_features が追加されました。このパラメーターを使用して、密度計算時のフィーチャの影響を変更できます。
- CalculateDistance、DistanceAccumulation、DistanceAllocation、および OptimalRegionConnections 操作で、distance_method パラメーターを PLANAR に設定した場合のパフォーマンスが改善されています。
- CalculateTravelCost、DetermineOptimalTravelCostNetwork、および DetermineTravelCostPathAsPolyline 操作のパフォーマンスが改善されています。
- DetectChangeUsingChangeAnalysisRaster 操作で、新しい AnalyzeChangesUsingLandTrendr タスクによって生成された変化解析ラスターがサポートされています。
- ExportTrainingDataForDeepLearning 操作の出力メタデータ形式で、新しい MultiLabeled_Tiles および Export_Tiles オプションがサポートされるようになりました。
- GenerateTrendRaster 操作で、[Mann-Kendall] および [Seasonal-Kendall] 方法を使用して、トレンドの有無をテストできるようになりました。これらの方法は trendLineType パラメーターで使用できます。
- TrainDeepLearningModel 操作では、特に指定しない限り、GPU が自動的に使用されるようになりました。 さらに、YOLOV3、DEEPLAB、FASTERRCNN という 3 つの新しいモデル タイプが追加されました。 バックボーン モデル オプション DARKNET53 もサポートされています。
- SummarizeRasterWithin および ZonalStatisticsAsTable 操作では、浮動小数点値ラスターの MEDIAN および PERCENTILE 統計タイプを使用できるようになりました。 これらのタスクに、新しい percentile_interpolation_type パラメーターが追加されました。このパラメーターは、計算される入力値ラスターの値の数が偶数である場合にパーセンタイル内挿のタイプを決定します。 これらの操作は、異なるディメンションの入力に対する多次元処理もサポートするようになりました。
- ラスター解析操作 BuildMultidimensionalTranspose、DetectChangeUsingChangeAnalysisRaster、GenerateMultidimensionalAnomaly、GenerateTrendRaster、PredictUsingTrendRaster、および Sample の context パラメーターにオプションが新たに追加されました。
- オルソ マッピング操作 ComputeControlPoints、ComputeSeamlines、ComputeSensorModel、GenerateDEM、GenerateOrthomosaic、および MatchControlPoints の context パラメーターにオプションが新たに追加されました。
ArcGIS API for Python でのラスター解析
新機能が追加されました。
arcgis.raster.analytics モジュール
次の機能が強化されています。
- calculate_density - 新しい input_barriers パラメーターが追加されました。このパラメーターを使用して、密度計算時のフィーチャの影響を変更できます。
- optimal_path_as_line - 新たに追加された createNetworkPaths パラメーターで、目的地からソースへの完全な (重なっている可能性のある) パスが計算されるか、重なっていないネットワーク パスが作成されるかを指定します。 この新しいパラメーターから取得される結果をネットワークで使用できます。
- summarize_raster_within - 浮動小数点値ラスターの Median および Percentile 統計タイプをサポートします。 この関数に、新しい percentile_interpolation_type パラメーターが追加されました。このパラメーターは、計算される入力値ラスターの値の数が偶数である場合にパーセンタイル内挿のタイプを決定します。 この関数は、異なるディメンションの入力に対する多次元処理もサポートするようになりました。
さらに、optimum_travel_cost_network および determine_travel_costpath_as_polyline 関数のパフォーマンスが改善されています。 optimal_region_connections 関数で、distance_method パラメーターを Planar に設定した場合のパフォーマンスが改善されています。
arcgis.raster.functions.gbl モジュール
新しい関数 boundary_clean はラスター データのゾーン間の境界のスムージング処理を実行します。
さらに、次の関数が強化されました。
- calculate_distance、distance_accumulation、および distance_allocation - distance_method パラメーターを Planar に設定した場合のパフォーマンスが改善されています。
- calculate_travel_cost および least_cost_path - パフォーマンスが向上しました。
- kernel_density - 新しい in_barriers パラメーターが追加されました。このパラメーターを使用して、密度計算時のフィーチャの影響を変更できます。
- zonal_statistics - 浮動小数点値ラスターの Median および Percentile 統計タイプをサポートします。 新しい percentile_interpolation_type パラメーターが追加されました。このパラメーターは、計算される入力値ラスターの値の数が偶数である場合にパーセンタイル内挿のタイプを決定します。 この関数は、異なるディメンションの入力に対する多次元処理もサポートするようになりました。