ディープ ラーニングを使用したオブジェクトの分類ツールは、イメージ レイヤー上でディープ ラーニング モデルを実行し、各入力オブジェクトを分類したフィーチャ レイヤーまたはテーブルを生成します。
出力はホスト フィーチャ レイヤーです。
例
ディープ ラーニングを使用したオブジェクトの分類ツールは、自然災害後に被災した建物を評価するために使用されます。 ツールでは、建物フットプリントのフィーチャ レイヤーと被災地域を示すイメージ レイヤーを用いて、既存の建物が被災したかどうかを示すことができます。
ディープ ラーニングを使用したオブジェクトの分類ツールは、既存の樹冠の健全性を示すために使用されます。 ツールでは、樹冠のフィーチャ レイヤーと現在の樹冠を示すイメージ レイヤーを用いて、既存の樹木の健全性を示すことができます。
使用上の注意
ディープ ラーニングを使用したオブジェクトの分類ツールには、入力イメージ レイヤーの構成、入力フィーチャ レイヤー、ディープ ラーニング モデル、結果レイヤーが含まれます。
入力レイヤー
[入力レイヤー] グループには次のパラメーターがあります。
- [入力イメージ レイヤーまたはフィーチャ レイヤー] は、イメージ レイヤーや、オブジェクトの分類に使用するレイヤーを選択するために使用されます。 イメージ レイヤーは、オブジェクトの分類に使用するディープ ラーニング モデルの要件に基づいて選択する必要があります。 イメージ レイヤーは多次元か画像コレクションのいずれかです。
- [入力フィーチャ レイヤー] は、分類する位置を示すフィーチャを選択するために使用されます。 入力フィーチャ レイヤーの各行は、単一のオブジェクトを表します。 入力フィーチャ レイヤーが指定されない場合、各入力画像に分類対象の単一オブジェクトが含まれていると判断します。
- [処理モード] は、イメージ レイヤーのラスター アイテムの処理方法を指定します。 [処理モード] には、次のオプションがあります。
- [モザイク画像として処理] - モザイク データセットまたはイメージ サービス内のすべてのラスター アイテムをモザイク化して処理します。 これがデフォルトです。
- [すべてのラスター アイテムを別々に処理] - モザイク データセットまたはイメージ サービス内のすべてのラスター アイテムを別々のイメージとして処理します。
モデル設定
[モデル設定] グループには次のパラメーターがあります。
- [オブジェクト分類のモデル] - オブジェクトの分類に使用するディープ ラーニング モデルを指定します。 ディープ ラーニング モデルをツールで選択するには、ArcGIS Online に配置されている必要があります。 ArcGIS Online で一般公開されている独自のモデルを選択することも、ArcGIS Living Atlas of the World から選択することもできます。
- [モデル引数] は、Python ラスター関数クラスで定義されている関数の引数を指定します。 実験や調整のための追加のディープ ラーニング パラメーターおよび引数 (感度を調整するための信頼性の閾値など) がリストされます。 引数の名前は、Python モジュールから入力されます。
- [出力クラス ラベル フィールド名] は、出力ホスト フィーチャ レイヤーまたはテーブルの分類ラベルを含むフィールド名を指定します。
結果レイヤー
[結果レイヤー] グループには次のパラメーターがあります。
- [出力名] は、作成されマップに追加されるレイヤーの名前を決定します。 名前は一意でなければなりません。 組織内に同じ名前のレイヤーがすでに存在する場合、ツールは失敗し、別の名前を指定するよう求められます。
- [フォルダーに保存] は、結果を保存する [マイ コンテンツ] 内のフォルダーの名前を指定します。
環境
解析環境設定は、ツールの結果に影響する追加パラメーターです。 ツールの解析環境設定には、[環境設定] パラメーター グループからアクセスできます。
このツールでは次の解析環境が適用されます。
- 出力座標系
- 処理範囲
注意:
Map Viewer のデフォルトの処理範囲は [全範囲] です。 このデフォルト値は、デフォルトで [現在のマップ範囲を使用] が有効になっている Map Viewer Classic とは異なります。
- セル サイズ
- 並列処理ファクター
- プロセッサー タイプ
出力
このツールには次の出力があります。
- ディープ ラーニング モデルによって決定された分類に基づいてラベル付けされたオブジェクトやフィーチャを含むホスト フィーチャ レイヤー。
- ディープ ラーニング モデルによって決定された分類に基づいてラベル付けされた位置を含むテーブル。
使用法の要件
このツールには、次のライセンスと構成が必要です。
リソース
詳細については、次のリソースをご参照ください。
- ArcGIS REST API のディープ ラーニングを使用したオブジェクトの分類
- ArcGIS API for Python の classify_objects 関数
- ArcGIS Enterprise のディープ ラーニングを使用したオブジェクトの検出
- ArcGIS Enterprise のディープ ラーニングを使用したピクセルの分類
- ArcGIS Pro のディープ ラーニングを使用したオブジェクトの分類