コマンド ライン パラメーターを使用することで、インストール ウィザードを使用せずに ArcGIS Notebook Server のインストールと認証が実行できます。
ヒント:
選択するインストール モードによって、デフォルトのアンインストール モードが決定されます。 たとえば、コマンド ラインからサイレント インストールすると、デフォルトでコマンド ラインからのサイレント アンインストールに設定されます。
ArcGIS Notebook Server のインストールを始める前に、システム要件をご確認ください。
注意:
コマンド ライン パラメーターでは、大文字と小文字が区別されます。 インストールがうまくいかない場合は、大文字と小文字の使い方が下のコード例に示されている各プロパティと一致していることを確認してください。
ArcGIS Notebook Server のインストールの準備
インストールを始める前に、次の手順を実行します。
- My Esri にサイン インして必要なファイルを取得します。 以下が必要です。
- ArcGIS Notebook Server ソフトウェアのダウンロード。
- 認証ファイル。
- いずれかまたは両方の Docker コンテナー イメージ (ライセンスによる)。 これらのコンテナー イメージには ArcGIS Notebooks の実行に必要なすべてのコンポーネントがあります。 詳細については、「Docker と ArcGIS Notebook Server」をご参照ください。
- ArcGIS Notebook Server をインストールする各コンピューターがシステム要件を満たしていることを確認します。
- ArcGIS Notebook Server で使用するポート 11443 で通信できるように、各コンピューターのファイアウォールを変更します。
インストール場所の指定
デフォルトでは、ArcGIS Notebook Server は C:\Program Files\ArcGIS\NotebookServer\ にインストールされます。
必要に応じて INSTALLDIR プロパティを使用して、ArcGIS Notebook Server のインストール場所をこのデフォルトの場所から変更します。 このコマンドを実行しないと、デフォルトのインストール場所が使用されます。
<setup directory>\setup.exe /qb INSTALLDIR=C:\NotebookServer ACCEPTEULA=yes
ユーザーが ArcGIS Notebook Server インストール ディレクトリに対するすべての権限を持っていることを確認します。 ArcGIS Notebook Server のインストールに使用したユーザー アカウントが、ソフトウェアの実行に使用するアカウントになります。
Windows アカウントの構成
ソフトウェアのサイレント インストールを実行する場合は、ArcGIS Notebook Server アカウントを構成する必要があります。 運用システムの場合は、ドメインまたは Active Directory に既存のアカウントを指定したうえで、組織のセキュリティ ポリシーに従うことを推奨します。
サイレント インストール中にコマンド ライン パラメーターで ArcGIS Notebook Server アカウントを構成しなかった場合は、アカウントがローカル システム アカウントに設定されます。
アカウントの構成には、以下のコマンド ライン パラメーターを使用します。
アカウント認証の直接的な引き渡し
注意:
サイレント (/qb) インストール中に ArcGIS Notebook Server アカウントを定義しなかった場合や認証情報が無効な場合は、インストール中に警告メッセージが表示されます。 このメッセージは、[OK] をクリックすると閉じることができます。 ArcGIS Notebook Server アカウントは、ローカル システム アカウントに設定されます。
- USER_NAME - Windows アカウントは、ドメイン アカウントでもローカル アカウントでもかまいません。 ドメイン アカウントを指定する場合は、既存のアカウントから選択する必要があります。 まだ存在していないローカル アカウントを指定した場合、セットアップがこのアカウントを作成します。 無効なアカウントである場合は、そのことを示すメッセージがインストール中に表示されます。
- PASSWORD - 無効なパスワードである場合は、アカウントまたはパスワードのいずれかが無効であることを示すメッセージがインストール中に表示されます。
次のサンプル コードは、ドメイン アカウントの使用を示しています。
<setup directory>\setup.exe /qb USER_NAME=mydomain\mydomainaccount PASSWORD=my.password1 ACCEPTEULA=yes
次のサンプル コードは、新しいローカル アカウントまたは既存のローカル アカウントの使用を示しています。
<setup directory>\setup.exe /qb USER_NAME=myaccount PASSWORD=my.password1 ACCEPTEULA=yes
ファイルからのアカウントの認証情報のインポート
サーバー構成ファイルを使用して Windows アカウントの認証情報をインポートすることもできます。 ArcGIS Notebook Server のインストール中にサーバー構成ファイルをエクスポートし、今後のインストールで使用することができます。 認証情報を既存のサーバー構成ファイルからインポートするには、次の 2 つのパラメーターを設定します。
- ACCOUNT - 認証情報をファイルからインポートする場合、このパラメーターを UseConfigFile に設定します (大文字小文字を正確に一致させます)。 このパラメーターで有効な値と見なされるのは、これだけです。
- CONFIGPATH - 使用しているサーバー構成ファイルの絶対パスと名前を指定します。
<setup directory>\setup.exe /qb ACCOUNT=UseConfigFile CONFIGPATH=\\networkmachine\serverconfigs\standardaccount.xml ACCEPTEULA=yes
サーバー構成ファイルへの認証情報のエクスポート
現在の ArcGIS Notebook Server のインストールで使用されているアカウントの認証情報をエクスポートして、今後のインストールで再利用することができます。 作成されるサーバー構成ファイルは、暗号化された *.xml ファイルです。
サーバー構成ファイルをネットワーク共有に出力する場合、ArcGIS Notebook Server がインストールされているコンピューター上のローカル システム アカウントは、そのネットワーク共有への書き込み権限を持っている必要があります。 たとえば、Turing というコンピューターに ArcGIS Notebook Server をインストールしている場合、Turing のローカル システム アカウントは、ネットワーク共有への書き込み権限を持っている必要があります。 権限が設定されていない場合、サーバー構成ファイルは正常に出力されません。
注意:
ネットワーク共有に対する権限の設定方法がわからない場合は、システム管理者に連絡するか、サーバー構成ファイルをローカルに出力して、それをネットワーク共有にコピーします。
次の 2 つのコマンド ライン パラメーターを使用して、ArcGIS Notebook Server アカウントの認証情報をサーバー構成ファイルにエクスポートします。
- EXPORTCONFIG - このパラメーターを「Yes」に設定すると、USER_NAME パラメーターおよび PASSWORD パラメーターに設定したアカウント情報をサーバー構成ファイルにエクスポートします。 デフォルトでは、このパラメーターは「No」に設定されています。
- CONFIGPATH - 作成するサーバー構成ファイルの絶対パスと名前を、ファイル拡張子 .xml を含めて指定します。 指定したフォルダーがすでに存在する必要があります。
ソフトウェアのサイレント認証
インストール中にソフトウェアを認証しなかった場合、次の構文を使用して SoftwareAuthorization.exe を実行し、ArcGIS Notebook Server のサイレント認証を実行します。 すべての完全なユーザー情報を認証ファイルまたはプロビジョニング ファイルに含めてから、このファイルを実行する必要があります。 認証ファイルがあってコンピューターがインターネットに接続している場合:<ArcGIS Notebook Server install directory>\tools\SoftwareAuthorization\SoftwareAuthorization.exe /S /Ver <Version> /LIF <full path and name of authorization file>
オフライン環境での認証
プロビジョニング (.prvc) ファイルを使用すると、オフライン環境でも ArcGIS Notebook Server を認証できます。 この処理中、処理の完了に必要なファイルが生成されて Esri に送信されます。
- ArcGIS Notebook Server のインストールが完了したら、プロンプトから以下に示したコマンドを実行します。
<ArcGIS Notebook Server install directory>\tools\SoftwareAuthorization\SoftwareAuthorization.exe /F <full path to the .prvc file> /O <full path to authorization file output>
- 出力情報ファイルが作成されたら、次のいずれかを実行します。
- Esri のセルフ サービス サイトを参照します。 画面上の指示に従って、認証情報ファイルをアップロードしてから、.ecp 認証ファイルをダウンロードします。
- 認証情報ファイルを電子メールで authorize@esri.com に送信します。Esri から *.ecp 認証ファイルが返信されます。
- 上記のいずれかの方法を使用して .ecp 認証ファイルを取得したら、authorizeSoftware スクリプトをもう一度実行してファイルを処理し、サーバーの認証プロセスを完了します。
<ArcGIS Notebook Server install directory>\tools\SoftwareAuthorization\SoftwareAuthorization.exe /F <full path to the .ecp file>
ArcGIS Notebook Server をインストールするコンピューターごとに、このワークフローを繰り返します。
すべてのソフトウェアのインストール後に、ArcGIS Notebook Server を構成してから、サーバー サイトを作成します。 createsite コマンド ライン ユーティリティを使用してサイトを作成するオプションがあります。