Windows コンテナーを使用する ArcGIS Notebook Server は、バイナリからの Docker Engine のインストールをサポートします。
要件
バイナリから Docker Engine をインストールする場合、次の要件があります。
オペレーティング システム | Docker のエディション | ノートブック ランタイム (コンテナー) イメージ タイプ | その他の要件 |
---|---|---|---|
Windows Server 2022 Standard および Datacenter | Docker Engine - Community バージョン 27.1.2 以降 | Windows | 必要に応じて、Hyper-V をインストールできます。 注意:Hyper-V 2022 Standard 上で Windows Server 分離モードで実行可能なコンテナーの最大数には制限があります。 詳細については、Windows の FAQ をご参照ください。 |
バイナリからの Docker Engine のインストール
バイナリから Docker Engine をインストールするには、次の手順を実行します。
- コンピューター上の以前のバージョンの Docker をすべてアンインストールします。
- ローカル サーバー上でコンテナー機能が有効になっている場合は無効にします。
詳細については、Microsoft のドキュメントをご参照ください。
- Windows PowerShell の次のコマンドを管理者権限で実行して、Windows コンテナー機能を有効化します。
Add-WindowsFeature Containers
- プロンプトに従ってコンピューターを再起動します。
- 次のコマンドを実行して、コンテナー機能のインストールを確認します。
Get-WindowsFeature Containers
- Docker のドキュメントの「Install server and client binaries on Windows」セクションの指示に従います。
注意:
バイナリからの Docker Engine は自動的に更新されません。 新しいバージョンの Docker に手動で更新する必要があります。 運用環境でバイナリから Docker を使用する場合の制限事項の詳細については「バイナリからの Docker Engine のインストール」ドキュメントをご参照ください。 このページでは Docker Desktop の使用をおすすめしていますが、Windows コンテナーを使用する ArcGIS Notebook Server は、コンテナー エンジンとして Windows 上の Docker Desktop をサポートしていません。 - Docker のディレクトリ パス (たとえば、C:\Program Files\docker) を環境パス変数に追加します。
- 次のコマンドを実行して、インストールと Docker デーモンの実行ステータスを確認します。
docker version
Docker Engine の構成
Docker Engine を構成するには、以下の手順を実行します。
- ArcGIS Notebook Server のインストールに使用するアカウントが管理者グループに属していない場合は、次の手順を実行します。
- Windows コンピューターの [スタート] メニューから、[コンピューターの管理] アプリケーションを開きます。
- 左側のサイドバーで [ローカル ユーザーとグループ] アイテムを展開して [グループ] フォルダーを開きます。
- グループのリストから [docker-users] グループを選択してダブルクリックします。
[docker-users] グループが存在していない場合は、作成します。
- [追加] ボタンをクリックし、ArcGIS Notebook Server のインストールに使用するアカウントを見つけて選択します。 [OK] をクリックして確定します。
- [OK] をクリックして、グループのダイアログ ボックスを閉じます。
- C:\ProgramData\docker\config\daemon.json に構成ファイルを作成して、Docker のセキュリティ グループを設定します。
- C:\ProgramData\docker\config\daemon.json を編集して [docker-users] グループを追加します。
{ "group" : "docker-users" }
- ポート 2375 を有効にして Docker リモート API を使用できるようにします。 このポートは、ArcGIS Notebook Server によって内部でのみ使用され、外部からの使用に対しては保護する必要があります。 このポートを有効化するには、管理者としてコマンド プロンプトを開き、次のコマンドを実行します。
sc config docker binpath= "\"C:\Program Files\docker\dockerd.exe\" --run-service -H tcp://localhost:2375 -H npipe://"
- 次のコマンドを使用して Docker を再起動します。
net stop docker net start docker
- Docker コンポーネントがインストールされたら、コンピューターを再起動します。
注意:
Docker コンポーネントをインストールまたは有効化するたびに、コンピューターを再起動する必要があります。
デフォルトの Docker イメージのインストール場所の変更
デフォルトの Docker イメージのインストール場所を変更するには、次の手順を実行します。
- C:\ProgramData\docker\config\daemon.json のファイルを編集します。
- コンピューター上の選択した場所に data-root を設定します。
{ "data-root": "d:\\docker" }
- Docker を再起動します。