グラフィカル プロセシング ユニット (GPU) を使用すると、機械学習モデルの処理時間をすばやく向上することができます。 ArcGIS Notebook Server で追加の手順を実行すると、ホスト コンピューターで NVIDIA GPU を活用できるようになります。 以下のワークフローには、主に 2 つの目的があります。 1 つは、サイトの Docker コンポーネントが GPU 対応のコンテナーを構築できるようにする NVIDIA ドライバーおよびランタイムをインストールすることです。 もう 1 つは、NVIDIA ランタイムを使用するように構成されたノートブック ランタイムのコピーを作成することです。 このランタイム使用して開かれたすべての ArcGIS Notebooks ノートブックは、GPU 対応のコンテナー内で起動されます。 これに加えて、新しいランタイムは、ノートブック ランタイムの Python ライブラリをすべて維持します。
ArcGIS Notebook Server のインストールと構成を完了したら、次の手順を実行します。 ArcGIS Notebook Server サイトに複数のコンピューターが含まれている場合、すべてのコンピューター上でステップ 1 ~ 3 を実行します。
- 適切な NVIDIA ドライバーを、サイトの各コンピューターにインストールします。 詳細については、『Linux の NVIDIA CUDA インストール ガイド』をご参照ください。
- ポストインストール アクションを実行して CUDA ツールキットをインストールした後の環境を設定します。
- ノートブックのコンテナーが GPU を活用できるよう、コンピューター上に nvidia-container-toolkit をインストールします。 OS 別のダウンロードとドキュメントについては、『NVIDIA コンテナー ツールキット インストール ガイド』をご参照ください。
- 各コンピューター上で次のコマンドを実行し、NVIDIA の要素が適切にインストールされていることを確認します。
sudo docker run --rm --runtime=nvidia --gpus all ubuntu nvidia-smi
- 管理者として ArcGIS Enterprise ポータルにサイン インし、ArcGIS Notebook Server Manager を開きます。
- [設定] ページを開き、[ランタイム] をクリックします。
- GPU 対応ランタイムのベースとして使用するランタイム ([ArcGIS Notebook Python 3 Advanced] または [ArcGIS Notebook Python 3 Standard]) の [編集] ボタンをクリックします。 [画像 ID] 値をコピーします。 [キャンセル] をクリックして、エディターを終了します。
- [ランタイム] ページから、[ランタイムの登録] をクリックします。
- [ランタイムの登録] ページで、適切な名前 (「GPU Runtime」など) を入力します。 [画像 ID] の値に、ステップ 6 でコピーした値を追加します。
- [Docker ランタイム] の値を nvidia に設定します。 [ランタイムの登録] をクリックして確認します。
- ArcGIS Notebook Server で NVIDIA GPU を使用するよう正常に構成したことを確認します。 [ノートブックの作成と編集] 権限または [高度なノートブック] 権限を持つポータル メンバーとして、ステップ 6 で高度なランタイムを選択した場合は、空のノートブックを作成します。 ノートブックのランタイムを選択するときに、新しい GPU 対応のランタイムを選択します。 次の内容をノートブックのセルにコピーし、セルを実行します。
torch.cuda パッケージを実行するには GPU が必要なので、出力は True として返されます。import torch torch.cuda.is_available()
- 新しいセルで次のコマンドを実行し、コンピューターの GPU 構成を確認します。
!nvidia-smi
GPU を使用するためにサイトの容量を削除する場合は、ArcGIS Notebook Server Manager の[設定] タブでランタイム セクションに移動し、このワークフローで作成したランタイムを削除します。