データ ストアの復元
このトピックの内容
データ ストアがクラッシュしたことやエディターがホスト フィーチャ レイヤーから間違ったデータを削除したことなどが原因で、ポータルのホスト フィーチャ レイヤーで使用されているデータにアクセスできなくなった場合は、バックアップ ファイルを使用してデータを復元できます。
データ ストアがクラッシュした場合は、ArcGIS Data Store を新しいコンピューターにインストールした後、restoredatastore ユーティリティを使用して入手可能な最新のバックアップを復元します。フィーチャ レイヤー データを特定の時点まで復元するには、既存のデータ ストア上でどの日付と時刻まで復元するかを指定します。
復元に使用するバックアップ ファイルは圧縮されています。データを復元する場合は、これらのファイルをステージング場所に解凍する必要があります。したがって、このデータを収容できるステージング場所が必要になります。デフォルトでは、これらのファイルはデータ ディレクトリにステージングされます。
ヒント:
データ ストアに大量のデータがある場合は、別のステージング場所を設定し、その場所をデータベースの復元用にすることができます。別のステージング場所を指定するには、changestaginglocation ユーティリティを使用します。
データ ストアの復元中は、クライアントとサービスがそのデータ ストアにアクセスできなくなる点に注意してください。
クラッシュ後の復元
ハードウェアが機能しなくなった場合やデータ ストアが使用不可になり、オンラインに戻せなくなった場合は、ArcGIS Data Store を新しいコンピューターにインストールし、restoredatastore ユーティリティを使用してバックアップ ファイルを適用します。これにより、データ ストア内のフィーチャ レイヤー データが復元され、既存の ArcGIS Server サイトへのデータ ストアの登録がそのまま維持されます。ただし、既存のシーン レイヤーのキャッシュは復元されません。
- 新しいコンピューターに ArcGIS Data Store をインストールします。
- コマンド シェルを開きます。
- <ArcGIS Data Store installation directory>\datastore\tools にある restoredatastore ユーティリティを実行して、データ ストアのフィーチャ レイヤー データの最新のバックアップを復元します。
新しいコンピューターにデータ ストアを復元する構文は次のとおりです。
restoredatastore --target most-recent --source-loc <location of backup files> --bound <true|false> --data-dir <new data store directory>この例では、最新のバックアップが /net/fortknox/backups/datastore から /usr/arcgisdatastore に復元されます。データ ストアは、そのデータ ストアが登録されている ArcGIS Server サイトにデフォルトでバインドされるため、--bound true を指定する必要はありません。
/restoredatastore --target most-recent --source-loc /net/fortknox/backups/datastore --data-dir /usr/arcgisdatastore You are going to restore the data store from a data store backup. This process could take a long time, depending on the size of your data. Please do not interrupt the process once it has started. Do you want to continue (Yes or No)? Yes指定されたディレクトリが存在しない場合は、データ ストアでそのディレクトリが作成されます。存在する場合は、そのディレクトリへの書き込みアクセス権があることを確認した後、そのディレクトリを空にする必要があります。この操作を行わないと、復元処理に失敗します。
- データ ストアの復元を確定する場合は、「yes」と入力します。
- arcgis/datastore ディレクトリに格納されている stopdatastore.sh と startdatastore.sh を実行して、ArcGIS Data Store を再起動します。
既存のデータ ストアを特定の時点まで復元
既存のデータ ストアのフィーチャ レイヤー データをどの時点まで復元するかを選択できます。たとえば、エディターでフィーチャ レイヤー データに大幅な編集を加えた翌日に、これらの編集に誤りがあったことが判明した場合は、これらの編集が加えられる前の状態にデータ ストアを復元できます。
時間は世界協定時 (UTC) で指定する必要があります。
注意:
データ ストアを復元した時点以降にポータルに公開されたフィーチャ レイヤーはすべて無効になります。これらのレイヤーで使用されていたデータはデータ ストア内にもう存在しないからです。
- コマンド シェルを開きます。
- <ArcGIS Data Store installation directory>\datastore\tools にある restoredatastore ユーティリティを実行して、特定の時点までデータを復元します。
特定の時点までデータ ストアを復元する構文は次のとおりです。
restoredatastore --target <date and time> --source-loc <location of backup files>たとえば、次のとおりに入力すると、/net/fortknox/backups/datastore に格納されたファイルにあるデータ ストアが 2014 年 3 月 20 日午後 5 時 (UTC) 時点の状態に復元されます。
/restoredatastore --target 2014-03-20-17:00:00 --source-loc /net/fortknox/backups/datastore You are going to restore the data store from a data store backup. This process could take a long time, depending on the size of your data. Please do not interrupt the process once it has started. Do you want to continue (Yes or No)? Yes - データ ストアの復元を確定する場合は、「yes」と入力します。
ヒント:
restore コマンドのスクリプトを記述する場合は、次の例に示されているように、確認メッセージを抑止するためのフラグを挿入します。
restoredatastore --target 2014-03-20-17:00:00 --source-loc /net/fortknox/backups/datastore --prompt noフィーチャ レイヤー データが指定した時点まで復元されます。