ArcGIS Data Store は、Portal for ArcGIS ホスティング サーバーとして設定された ArcGIS for Server サイトに登録されます。このシステムのすべてのコンポーネントを同じバージョンにアップグレードする必要があります。
注意:
ArcGIS Data Store をアップグレードする前に、ArcGIS for Server をアップグレードする必要があります。
このトピックおよび関連するトピックの手順を実行してアップグレードします。
ArcGIS Data Store をアップグレードする前に
ArcGIS Data Store をアップグレードする前に、アップグレードする ArcGIS Data Store リリースのインストール ファイルをダウンロードし、データ ストアのバックアップを作成してから、ArcGIS for Server および Portal for ArcGIS をアップグレードする必要があります。ビッグ データ ストアを使用して、大容量データをアーカイブする場合は、ArcGIS GeoEvent Extension for Server のインストールもアップグレードする必要があります。
- 最新の ArcGIS Data Store ソフトウェア インストール ファイルを My Esri からダウンロードします。
- exportmanageddb を実行して、リレーショナルおよびタイル キャッシュ データ ストアの完全バックアップを作成します。エクスポートされたファイルがリモートの安全な場所に保存されていることを確認します。
- Portal for ArcGIS、ポータルの ArcGIS Web Adaptor、ArcGIS for Server とその ArcGIS Web Adaptor、および ArcGIS GeoEvent Extension for Server (インストールしている場合) をアップグレードします。Portal for ArcGIS 管理者ガイドの「Portal for ArcGIS のアップグレード」および関連するトピックの手順に従って、ポータルおよびそのサーバーをアップグレードします。
ArcGIS Data Store のアップグレード
リレーショナルまたはタイル キャッシュ データ ストアでプライマリおよびスタンバイ コンピューターを使用している場合、プライマリー コンピューターをアップグレードおよび再構成する手順を最初に実行します。次にスタンバイ コンピューターをアップグレードして再構成します。プライマリおよびスタンバイ コンピューターでは、同じリリースの ArcGIS Data Store を実行する必要があります。同様に、ArcGIS Server サイトで複数のビッグ データ ストアが構成されている場合は、すべてのビッグ データ ストア コンピューターをアップグレードおよび再構成する必要があります。
注意:
ArcGIS Data Store をアップグレードすると、ArcGIS Data Store サービスが再起動されます。
セットアップ プログラム使用してアップグレードすることも (対話形式のウィザードによる操作)、コマンド プロンプトまたはスクリプトで Setup.exe を実行してサイレントに ArcGIS Data Store をアップグレードすることもできます。インストール ファイルによって、既存の ArcGIS Data Store のインストールが検出され、アップグレードされます。
セットアップ プログラムを使用したアップグレード
- Setup.exe をダブルクリックして、セットアップ プログラムを起動します。
- インストール中に、使用許諾契約書の内容に合意します。合意しない場合は、終了してください。
- 使用許諾契約書に同意すると、ArcGIS Data Store セットアップ プログラムによって、インストールされる機能が表示されます。
- 既存のインストールが使用するアカウントは、ArcGIS Data Store 入力ボックスに事前入力されています。アカウントのパスワードを入力します。通常、これは、ソフトウェアのインストール時に定義したパスワードです。ソフトウェアをインストールした後に、パスワードを変更した場合、アカウントを変更したときに指定したパスワードを入力する必要があります。パスワードが正常に確認されない場合、パスワードが無効であることを示すエラー メッセージが表示されます。アカウントのパスワードが不明な場合は、システム管理者に問い合わせてください。
注意:
以前のバージョンの ArcGIS Data Store では、ArcGIS Data Store サービスを作成するのにローカル システム アカウントが使用されていました。バージョン 10.4 以降では、ローカル ユーザーまたはドメイン ユーザー アカウントを指定して、ArcGIS Data Store サービスを起動します。ArcGIS Data Store 10.3 または 10.3.1 からのアップグレードの場合は、ArcGIS Data Store コンテンツ ディレクトリ (デフォルトの場所は C:\arcgisdatastore) に対するこのアカウントのフル コントロール権限を手動で指定する必要があります。
- 画面上の指示に従って、インストールを完了します。
サイレント アップグレード
セットアップ プログラムを実行するのではなく、コマンド プロンプトまたはバッチ スクリプトで Setup.exe ファイルを実行できます。
Setup.exe を使用してサイレント アップグレードするときは、ソフトウェアで使用されているアカウントを指定する必要があります。通常、これは、ソフトウェアのインストール時に定義したアカウントです。インストールした後にアカウントを変更した場合は、アカウントを変更したときに指定したユーザー名とパスワードを入力する必要があります。
注意:
以前のバージョンの ArcGIS Data Store では、ArcGIS Data Store サービスを作成するのにローカル システム アカウントが使用されていました。バージョン 10.4 以降では、ローカル ユーザーまたはドメイン ユーザー アカウントを指定して、ArcGIS Data Store サービスを起動します。ArcGIS Data Store 10.3 または 10.3.1 からのアップグレードの場合は、ArcGIS Data Store コンテンツ ディレクトリ (デフォルトの場所は C:\arcgisdatastore) に対するこのアカウントのフル コントロール権限を手動で指定する必要があります。
アカウントを指定しなかった場合や、現在のインストールで使用されているアカウントと一致しなかった場合、認証情報を確認できなかったことを示すメッセージが表示されます。その結果として、インストールが終了します。
次の例では、ソフトウェアで使用されているアカウントは myaccount です。
<path to ArcGIS Data Store setup download folder>\Setup.exe /qb USER_NAME=myaccount PASSWORD=mypassword
たとえば、「mydomain\myaccount」などのドメイン アカウントとパスワード「4myI.s0nly」を使用してコマンドを実行する場合は、次のように入力します。
\\machinename\mydownloadfolder\Setup.exe /qb USER_NAME=mydomain\myaccount PASSWORD=4myI.s0nly
注意:
コマンド ライン パラメーターでは、大文字と小文字が区別されます。アップグレードが正常に機能しない場合は、大文字と小文字の使い方が、例に示されたプロパティと同じになっていることを確認してください。
データ ストアの再構成
ArcGIS Data Store コンピューターをアップグレードした後は、アップグレード前に使用していたのと同じ ArcGIS Server サイトを使用してデータ ストアを再構成する必要があります。
- 同じコンピューター上で実行されているスタンバイ リレーショナル データ ストアまたはリレーショナルおよびタイル キャッシュ データ ストアを再構成するには、データ ストア構成ウィザードまたは configuredatastore コマンド ユーティリティを使用します。
- タイル キャッシュ データ ストア (シーン レイヤーのタイル キャッシュに使用) のみを使用しているが、独自の管理データベースが存在する場合は、configuredatastore コマンド ユーティリティを使用して、スタンバイ タイル キャッシュ データ ストアを再構成する必要があります。
- ビッグ データ ストアを再構成するには、configuredatastore コマンド ユーティリティを使用します。
プライマリのリレーショナルまたはタイル キャッシュ データ ストア、もしくは最初のビッグ データ ストアのアップグレードおよび再構成が完了したら、スタンバイのリレーショナルまたはタイル キャッシュ データ ストア、もしくは他のすべてのビッグ データ ストアに対してアップグレードと再構成手順を繰り返します。
ArcGIS Server サイト、ポータル、およびすべての ArcGIS Data Store コンピューターが最新のリリースにアップグレードされると、既存のホスト Web レイヤーが使用可能になります。また、新しいホスト フィーチャ レイヤーやホスト シーン レイヤーを公開したり、ジオイベント から取得された大容量の観測データをアーカイブしたりできます。