[オーバーレイ] ツールは、3 つの方法 ([インターセクト]、[ユニオン]、または [イレース]) のうちの 1 つを使用して 2 つのレイヤーを 1 つのレイヤーに結合します。
ワークフロー図
例
環境を担当する部署は、家畜の放牧地が州の水質に与える影響を監視したいと考えています。生物学者とこの部署は共同で、放牧地区と見なされる土地が特定の集水域と交差する場所を決定する必要があります。[オーバーレイ] を使用すると、交差するエリアを見つけることができます。
ある開発会社が、州内の中央に位置している 3 つの郡のうちの 1 つで新しいゴルフ リゾートを建設しようと考えています。計画を開始する前に、この会社は、リゾート用に購入できる私有地がそれらの郡内に十分にあるかどうかを確認する必要があります。[オーバーレイ] を使用すると、選択した郡部から公有地を削除できます。
使用に関する注意
[オーバーレイ] ツールには、入力レイヤーとオーバーレイ レイヤーの 2 つの入力が必要です。オーバーレイ方法オプションの使用の可否は、入力レイヤーとオーバーレイ レイヤーがポイント、ライン、エリアのいずれであるかによって決まります。
オーバーレイの方法 | 入力フィーチャ | オーバーレイ フィーチャ | 説明 |
---|---|---|---|
インターセクト | ポイント、ライン、エリア | ポイント、ライン、エリア | オーバーレイ フィーチャと重なり合っている、入力内のフィーチャまたはフィーチャの部分が維持されます。 ラインまたはエリア フィーチャと重なる場合、出力のタイプを [ポイント]、[ライン]、または [エリア] として指定できます。出力ジオメトリ タイプの次元は、入力の次元とオーバーレイの次元のどちらと比べても、同じであるか、それよりも低い必要があります (ポイント= 0 次元、ライン = 1 次元、ポリゴン = 2 次元)。 これがデフォルトの方法です。 |
ユニオン | エリア | エリア | 入力エリアとオーバーレイ エリアが結合されます。 |
イレース | エリア | ポイント、ライン、エリア | オーバーレイ フィーチャと重なり合っている、入力エリア内のフィーチャまたはフィーチャの部分が削除されます。 |
結果フィーチャのタイプは、オーバーレイ方法と入力によって決まります。入力レイヤーとオーバーレイ レイヤーの属性はすべて、結果レイヤーに引き継がれます。
[現在のマップ範囲を使用] をオンにすると、現在のマップ範囲内に表示されている入力レイヤーとオーバーレイ レイヤーのフィーチャだけがオーバーレイされます。 オフにすると、入力レイヤーとオーバーレイ レイヤーのすべてのフィーチャが、現在のマップ範囲内になくてもオーバーレイされます。
類似のツール
[オーバーレイ] を使用すると、インターセクト、ユニオン、またはイレースの各方法を使用して 2 つのレイヤーを 1 つのレイヤーに結合できます。これ以外にも、少しだけ異なる同種の問題を解決する際に役立つツールがあります。
マップ ビューアーの解析ツール
空間リレーションシップとは関係なく、同タイプのフィーチャを 1 つのフィーチャに結合する場合は、[レイヤーのマージ] ツールを使用します。
ArcGIS Desktop 解析ツール
[オーバーレイ] は、[インターセクト (Intersect)] ツール、[ユニオン(Union)] ツール、および [イレース (Erase)] ツールの機能を実行します。
オーバーレイ は ArcGIS Pro でも利用できます。ツールを ArcGIS Pro から実行するには、プロジェクトのアクティブなポータルで Portal for ArcGIS 10.5 以上を実行している必要があります。また、ポータルで標準フィーチャ解析を実行できる権限を持つアカウントで、ポータルにサイン インしている必要があります。