ダッシュボード内の多くの場所で、数値が表示されるときに、Operations Dashboard は、ロケールの影響を受ける方法で数値を書式設定および解析しようとします。つまり、桁区切り記号、小数点の記号、パーセント記号などのアイテムを表すために、文化的な影響を受けるパターンが使用されます。たとえば、2 桁の小数部を含む数値 100 万は、ダッシュボード内で次のように表示されます。
- カナダおよびアメリカのユーザーの場合は 1,000,000.00
- フランスのユーザーの場合は 1 000 000,00
- ドイツのユーザーの場合は 1.000.000,00
Operations Dashboard は、ArcGIS ユーザー プロファイルでの言語設定に基づくか、ダッシュボードに匿名でアクセスしている場合は Web ブラウザーでの言語設定に基づいて、ユーザーのロケールを決定します。
デフォルトのロケール固有の書式設定が適切でない場合は、ゲージ、インジケーター、シリアル チャートなどのエレメントの [パターン] 設定で別のパターンを指定することによって、それらの書式設定をオーバーライドできます。
Operations Dashboard がサポートする数値書式設定の変換は次のとおりです。これらの変換は、ドキュメント『Unicode Common Locale Data Repository (CLDR)』に記載されている数値書式設定パターンに基づいています。
- 「.」の入力は、小数点が配置される位置を示します。
- 「,」の入力は、桁区切り記号が配置される位置を示します。
- 「0」の入力は、数値内でゼロ詰めの位置を示します。数値が短すぎる場合、設定されたロケールの数値に基づいて、ゼロがダッシュボードに表示されます。
- 「#」の入力は、ゼロ詰めを行わないことを示します。数値が短すぎる場合、ダッシュボードには何も表示されません。
- HTML の 10 進エンコーディングまたは 16 進エンコーディングの入力を使用して、通貨記号を表示することができます。たとえば、HTML の 10 進エンコーディング「€」または 16 進エンコーディング「€」を入力した場合、ユーロ記号が表示されます。同様に、HTML の 10 進エンコーディング「¥」または 16 進エンコーディング「¥」を入力した場合、円記号が表示されます。
以下の数値パターンの例は、上の変換の一部を使用して、それらが、ユーザーのロケールが英語、フランス語、またはドイツ語のいずれであるかに基づいて表示される数値にどのように異なる影響を与えるかを示します。すべてのパターンは、数値がデフォルトでは「1234.567」と表示されるということを前提にしています。以下のパターン内の文字「,」および「.」がロケール固有の文字に置き換えられることに注意してください。
パターン | 英語のロケール | フランス語のロケール | ドイツ語のロケール |
---|---|---|---|
#,##0.## | 1,234.57 | 1 234,57 | 1.234,57 |
#,##0.### | 1,234.567 | 1 234,567 | 1.234,567 |
###0.##### | 1234.567 | 1234,567 | 1234,567 |
###0.0000# | 1234.5670 | 1234,5670 | 1234,5670 |
00000.0000 | 01234.5670 | 01234,5670 | 12345,5670 |
#,##0.00€ | 1,234.57 € | 1 234,57 € | 1.234, 57 € |
#,##0.00¥ | 1,234.57¥ | 1 234,57¥ | 1.234,57¥ |
[パターン] 設定で入力できる桁数に制限はありません。つまり、小数の前に入力される「#」プレースホルダー文字の数は重要ではありません。ただし、少なくとも 1 つのゼロをすべてのパターンに含めることをお勧めします。
特殊文字
多くの文字では、文字の置換が発生せず、それらの文字は [パターン] 設定に入力されたとおりにダッシュボード上に表示されます。Operations Dashboard は、その他の文字を表す特殊文字をいくつかサポートしています。たとえば、「#」文字は、ローカライズされた桁をダッシュボード内のその場所に表示させます。
特殊文字のうち、[パターン] 設定で入力されたのと同じ文字で置換される特殊文字がいくつかあります。たとえば、英語のロケールでは、グループ化文字「,」が「,」に置換されます。この場合も、文字の置換が発生します。シンボルが変更された場合、グループ化文字も変更されます。単独で存在することによって書式設定の動作に影響を与える特殊文字もいくつか存在します。パーセント文字 (%) は、値に 100 を掛けてから、その値をダッシュボードに表示します。
ダッシュボード内の数値の書式設定に対する特定の特殊文字の効果を、以下の表で説明します。
シンボル | 説明 |
---|---|
0 | 1 桁。 |
# | 1 桁。不在としてゼロが表示されます。 |
. | 小数点の記号のプレースホルダー。 |
, | グループ化区切り記号のプレースホルダー。 |
E | 指数形式の仮数と指数を区切ります。 |
; | 正と負のサブパターンを区切ります。この表の下の注記をご参照ください。 |
- | デフォルトの負の接頭辞。 |
% | 数値に 100 を掛けて、その値をパーセンテージとして表示します。 |
‰ | 数値に 1000 を掛けて、その値をパーミルとして表示します。 |
¤ | ローカライズされた通貨記号。前述したように、HTML の 10 進エンコーディングまたは 16 進エンコーディングを使用して、通貨記号を表示することができます。 |
X | 任意のその他の文字を接頭辞または接尾辞で使用できます。 |
' | 特殊文字を引用符で囲むために、接頭辞または接尾辞で使用されます。 |
注意:
すべてのパターンは、「#,##0.00;(#,##0.00)」などの、正のサブパターンおよびオプションの負のサブパターンで構成されます。各サブパターンは、接頭辞、数値部分、および接尾辞で構成されます。明示的な負のサブパターンが入力されていない場合、暗黙の負のサブパターンは、正のサブパターンの先頭に - 記号が追加されたパターンです。たとえば、「0.00」単独は「0.00;-0.00」と同じです。明示的な負のサブパターンが存在する場合、負の接頭辞と接尾辞、桁数、および最小桁数が決定されます。他の文字は、負のサブパターンでは考慮されません。