ポータル Web サイトでのシーン、ホスト シーン レイヤー、または 3D データの操作中に、以下のような問題に遭遇する可能性があります。 一般的な問題の解決策を示します。
Scene Viewer
ホスト シーン レイヤー
- ホスト シーン レイヤーを公開するのに時間がかかり、処理が完了前にタイムアウトします。
- ホスト シーン レイヤーを公開する際、ポータル トークンの有効期限が切れたことを示すメッセージが表示され、公開に失敗します。
- 「エラー 001887: ホスト シーン レイヤーを公開する際に couchdb データベースの作成に失敗しました。」というメッセージが表示されます。
- マルチパッチ フィーチャの色やテクスチャが点滅表示されるか、続けざまに色が切り替わります。
- ホスト シーン レイヤー内の建物が標高サーフェス上で正しくドレープされません。たとえば、地面から浮き上がった状態で表示されるか、一部が地面に埋まった状態で表示されます。
シーン キャッシュの管理
Scene Viewer
Scene Viewer には、レイヤーの順序を設定するための組み込みの階層があります。 ビューアーは、レイヤーを次の順で表示します。 各グループ内で、シーンでのレイヤーの順序を変更できます。
- 3D が有効なレイヤー - これには、Z 値を含む 3D データと、[標高モード] が [地表を基準] または [絶対高度] に設定された 2D データがあります。
- 次に、Scene Viewer はダイナミック マップ サービスと、[標高モード] が [地面] に設定された 2D フィーチャ レイヤーを表示します。
- 最後に、Scene Viewerはホスト タイル レイヤーとキャッシュ マップ サービスを表示します。
たとえば、ハリケーンを表すダイナミック レイヤーは、ハリケーン レイヤーが [コンテンツ] の下部にある場合でも、常に人口密度のキャッシュ マップ サービス (タイル レイヤー) の上に表示されます。
多くの場合、レイヤーは ArcGIS Enterprise より前に ArcGIS Online でリリースされます。 ArcGIS Enterprise と ArcGIS Online における Scene Viewer のレイヤー タイプのリリース情報を示します。
レイヤー | ArcGIS Enterprise バージョン | ArcGIS Online リリース |
---|---|---|
シーン レイヤー: 建物 | 10.7 | 2018 年 12 月 |
Open Geospatial Consortium (OGC) Web Map Service (WMS) | 10.6 | 2017 年 9 月 |
Open Geospatial Consortium (OGC) Web Map Tile Service (WMTS) | 10.5.1 | 2016 年 12 月 |
シーン レイヤー: ポイント クラウド | 10.5.1 | 2016 年 12 月 |
ベクター タイル レイヤー | 10.5.1 | 2016 年 12 月 |
シーン レイヤー: 3D メッシュ | 10.5 | 2016 年 6 月 |
シーン レイヤー: ポイント | 10.4 | 2015 年 11 月 |
シーン レイヤー: 3D オブジェクト | 10.3.1 | 2015 年 3 月 |
標高レイヤー | 10.3.1 | 2015 年 3 月 |
フィーチャ レイヤー | 10.3.1 | 2015 年 3 月 |
イメージ レイヤー | 10.3.1 | 2015 年 3 月 |
マップ イメージ レイヤー | 10.3.1 | 2015 年 3 月 |
タイル レイヤー | 10.3.1 | 2015 年 3 月 |
Scene Viewer は、ほとんどのゲームパッドおよび 3Dconnexion SpaceMouse デバイスによるナビゲーションをサポートしています。 標準的なマウス以外のデバイスによるナビゲーションのサポートは、オペレーティング システム、ブラウザー、およびデバイスによって異なります。 オペレーティング システムおよびブラウザーによってサポートされているデバイスは、以下のとおりです。
Windows
- Chrome - ゲームパッド (Xbox 360、Xbox One、PlayStation 4)、3Dconnexion SpaceMouse
- Firefox - ゲームパッド (Xbox 360、Xbox One)
- Edge - ゲームパッド (Xbox 360、Xbox One)
macOS
- Chrome - ゲームパッド (Xbox 360、Xbox One、PlayStation 4)、3Dconnexion SpaceMouse
注意:
- Safari ブラウザーは、Scene Viewer でのゲームパッドによるナビゲーションも、3Dconnexion SpaceMouse によるナビゲーションもサポートしていません。
- デバイスに接続した後に、ナビゲーションを有効化するために、ブラウザーを再起動することが必要な場合があります。
- デバイスを使用して移動するには、必ず Scene Viewer のブラウザー ウィンドウをアクティブにします。
ホスト シーン レイヤー
ホスト シーン レイヤーに使用されるデータは量が多くて複雑であるため、このデータのキャッシュの公開と作成に長時間を要することがあります。 シーンの公開にかかる時間が、ポータルのホスティング サーバーに対して設定された最大使用時間よりも長いことが判明した場合は、最大使用時間の値を大きくします。 ArcGIS Enterprise 10.7.1 以前のリリースのデフォルトの時間は 60 分です。 ArcGIS Enterprise 10.8 以降のリリースでは、デフォルトの時間の値は 12 時間です。
シーン レイヤー (シーン サービス) は、ホスティング サーバーに公開されます。 ホスティング サーバーの認証は、ポータルのトークンに依存します。 ポータル トークンの有効期限が切れる前にシーン レイヤーの公開プロセスが完了しない場合、公開に失敗し、ホスティング サーバーの ArcGIS Server ログにトークンの更新に失敗したことを示すエラー メッセージが表示されます。
ポータル管理者は、公開を完了できるよう、トークンの有効期限を延ばすことができます。 ポータル管理者に連絡して、トークンの有効期限の設定を延ばすよう依頼してください。 手順については、「トークンのデフォルトの有効期限の指定」をご参照ください。
このエラーは、Publishing Tool がタイル キャッシュ データ ストアに接続できない場合に発生します。 タイル キャッシュ データ ストア コンピューターのブラウザーのセキュリティ設定に原因があるか、タイル キャッシュ データ ストアが動作していない可能性があります。 たとえば、タイル キャッシュ データ ストアは、インストールされているコンピューターの空きディスク容量がほぼなくなったときにシャットダウンします。
ArcGIS Data Store 管理者に連絡し、タイル キャッシュ データ ストアが動作していることと、その場合にタイル キャッシュ データ ストア コンピューター上でホスティング サーバーが信頼済みサイトとして追加されていることを確認するよう依頼します。
マルチパッチ データを公開する際に、ジオメトリの Z 値から取得した絶対標高値を使用する必要があります。 この問題を修正するには、ArcMap の [3D レイヤー → マルチパッチ フィーチャクラス (Layer 3D to Feature Class)] ジオプロセシング ツールで、絶対高度を使用するマルチパッチ フィーチャクラスを新規に作成し、新しいマルチパッチ データからシーン レイヤーをもう一度公開します。
シーン キャッシュの管理
「データ ストアを作成した後に実行するタスク」と「データ ストアのバックアップの管理」に記載されているように、ArcGIS Data Store がインストールされているコンピューターとは別のコンピューターにバックアップ ファイルを出力するように、ArcGIS Data Store を構成する必要があります。 ArcGIS Data Store 管理者がこれを行っておらず、ホスト シーン レイヤーのタイル キャッシュが ArcGIS Data Store タイル キャッシュ データ ストア コンピューター上の場所を取り過ぎていることが判明した場合は、シーンのタイル キャッシュの場所を別のサーバー上の共有場所に変更します。 ArcGIS Data Store 管理者は、changenosqldatalocation ユーティリティを使用して共有ディレクトリを指定することができます。 出力ディレクトリを変更した後で公開したホスト シーン レイヤーのキャッシュは新しい場所に格納されます。
バックアップのサイズは、レイヤー内で使用しているデータの量と、公開したホスト レイヤーの数に伴って増加します。 バックアップ コンピューター上の空き容量が不足していることが判明した場合、ArcGIS Data Store 管理者はバックアップ間隔または保持期間 (あるいは両方) を調整する必要があります。
個々のシーン レイヤーのタイル キャッシュは変更されません。 ホスト シーン レイヤーを頻繁に公開しない場合、ArcGIS Data Store 管理者は自動バックアップを無効にして、リレーショナル データ ストアだけのバックアップを手動で作成することができます。 ArcGIS Data Store 管理者は、updatebackupschedule ユーティリティを使用して、バックアップの自動作成を無効にし、backupdatastore ユーティリティを使用して、リレーショナル データ ストアおよびタイル キャッシュ データ ストアの完全バックアップを手動で作成することができます。