ホスト シーン レイヤーのキャッシュをオブジェクト ストアに移行する前にタイル キャッシュ データ ストアのコンピューターの容量が不足し始めたら、タイル キャッシュ データ ストアにコンピューターを追加し、追加されたコンピューターを使用するように既存のキャッシュを再調整します。 そのためには、タイル キャッシュ データ ストアのバックアップを作成して復元する必要があります。
注意:
11.5 はタイル キャッシュ データ ストアがサポートされる最後のリリースです。 11.5 以降にアップグレードするためには、このリリースでオブジェクト ストアにホスト シーン レイヤー キャッシュを移行しておく必要があります。 タイル キャッシュ コンピューターを追加して再調整するのではなく、シーン レイヤー キャッシュを今すぐ移行することを検討してください。
タイル キャッシュ データ ストアにキャッシュがあるシーン レイヤーのキャッシュを再調整するには、次の手順に従います。
- describedatastore ユーティリティを実行して、タイル キャッシュ データ ストアに設定されているモードを判定します。
- タイル キャッシュ データ ストアがプライマリ/スタンバイ モードで、2 台のコンピューターが含まれていて、3 台目 (以上) のコンピューターを追加する必要がある場合は、クラスター モードに変更します。
- タイル キャッシュ データ ストアで共有のバックアップ場所が構成されていることを確認します。 構成されていない場合は、バックアップ場所をただちに構成します。
- 誰もシーン レイヤーを公開したり更新したりしておらず、シーン キャッシュを構築していないことを確認します。
シーン キャッシュが構築または再構築されているかどうかを検出するには、ホスティング サーバーの ArcGIS Server Manager にサイン インし、[サイト] > [ジョブ] の順に開いて、[サービス] ドロップダウン リストから [System/SceneCachingControllers] を選択し、[クエリー] をクリックします。 サーバーがシーン キャッシュを構築している場合は、クエリの実行時に、ジョブ ステータスが表示されます。 それらのキャッシュ ジョブが完了するまで、先に進まないでください。 シーン キャッシュ ジョブがリスト表示されなくなったら、先に進むことができます。
誰も新しいレイヤーを公開したり編集したりしないようにするために、ArcGIS Enterprise を読み取り専用モードにすることができます。 ただし、この設定はポータルを使用しているすべてのユーザーに影響を与えます。
- タイル キャッシュ データ ストアのバックアップを作成します。
以下の例では、myscenecachebu という名前のバックアップ ファイルが作成され、タイル キャッシュ データ ストアのバックアップ保存場所として登録した Amazon Simple Storage Service (S3) バケット内のバックアップ保存場所に格納されます。
./backupdatastore myscenecachebu --store tilecache --location type=s3;location=mys3bucket - replicatedata オプションを true に設定して restoredatastore ユーティリティを使用して、タイル キャッシュ データ ストアのコンテンツを上書きし、すべてのコンピューター間でコンテンツのバランスを再調整します。
以下の例では、myscenecachebu ファイルを使用してタイル キャッシュ データ ストアを復元しており、replicatedata オプションが true に設定され、各シーン キャッシュの 2 つのコピーをタイル キャッシュ データ ストア内のすべてのコンピューターに配布する必要があるということを ArcGIS Data Store に示します。
./restoredatastore.sh --store tilecache --target myscenecachebu --serverurl https://gisserver.example.com:6443 --server-admin myadmin --server-password myAdminPWd! --replicatedata true - ArcGIS Enterprise を読み取り専用モードにした場合は、読み取り/書き込みモードに戻します。
- validate コマンドを再び実行し、すべてのシーン キャッシュの 2 つのコピーが存在することを確認します。