Amazon EC2 での ArcGIS Server キャッシュ
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オンプレミスで実行する場合とほぼ同じやり方で、Amazon EC2 上で ArcGIS マップ、イメージ、およびグローブ サービス キャッシュを作成、格納、および使用できます。小規模なキャッシュでは、ワークフローが若干異なり、既存のキャッシュのクラウドへの転送が比較的簡単に行えます。大規模なキャッシュでは、オンプレミスで作成したキャッシュをクラウドに転送するか、クラウド上に最初から作成するかを決定する必要があります。
クラウド上でキャッシュを作成することで、キャッシュを作成するための高性能なコンピュータを利用できます。完了したら、インスタンスを削除し、これらのコンピュータに課金されないようにすることができます。
既存のキャッシュをクラウドに移動する必要性
ファイルを Amazon Web Services に移動することは、LAN 内のあるコンピュータから別のコンピュータにファイルを移動する場合のようには簡単ではありません。「Amazon Web Services へのデータ転送の方法」で説明しているように、ファイル転送の方法を決定する必要があります。また、データの機密性に応じて、ファイルを適切に保護してからファイルを転送する必要もあります。転送の速度はインターネット接続の種類により制限され、多くの場合、ユーザのネットワーク内でファイルを転送するときよりも時間がかかります。
エクスプロード形式では、マップ キャッシュは数千、場合によって数百万のファイルで構成されることがあるため、上記の問題が大きくなります。転送するファイルの数が膨大になると、その合計サイズよりもむしろファイル数のほうが問題になる場合があります。キャッシュがコンピュータ間、クラウド、またはオンプレミスで転送されることがわかっている場合は、可能な限りコンパクト キャッシュ形式を使用する必要があります。
エクスプロード形式のキャッシュを Amazon に転送する前に、その一部だけを転送して、キャッシュ全体の移動にかかる時間を推定することができます。同様に、EC2 インスタンスを使用して少量のキャッシュを作成し、最初からクラウド上にキャッシュを再作成したほうが高速になるかどうかを判断します。キャッシュ全体を再生成することは魅力のないやり方のように考えられますが、多くの場合、EC2 インスタンスはエクスプロード形式のキャッシュを EC2 にコピーするよりもかなり高速にタイルを生成できます。
構築に数週間または数か月かかった、かなり大規模なキャッシュがある場合は、キャッシュを格納したメディアを Amazon へ送付し、費用を払って直接クラウド内にロードすることも検討してください。このサービスは、AWS Import/Export を通じて利用できます。