ArcGIS Server 10.0 for the Microsoft .NET Framework には、ArcGIS Server のユーザーとロールを SQL Server セキュリティ ストアに格納するオプションが用意されていました。ユーザーとロールは ASP.NET メンバーシップと SQL Server のロール プロバイダーを使用して管理されていました。10.1 以降のバージョンで 10.0 SQL Server セキュリティ ストアを使用するには、次の手順に従います。
- サーバーをホストしているコンピューターに ArcGIS Server .NET Extension Support 機能がインストールされていることを確認します。この場合は、ArcGIS Server のセットアップ プログラムを起動し、インストール済みとして選択されている機能のリストを確認します。この機能をインストールするには、次の処理を行います。
- ArcGIS Server をホストしているコンピューターに Microsoft .NET Framework 3.5 Service Pack 1 (SP1) をインストールします。ArcGIS Server のセットアップ メディアで .NET Framework が使用可能になります。
- ArcGIS Server のセットアップ プログラムを再実行し、[フィーチャ選択] ページで .NET Extension Support 機能を有効にします。
- ArcGIS Server 10.0 をホストしているコンピューターで、リモート接続ができるように SQL Server を構成し、SQL Server Browser サービスを有効にします。
たとえば、SQL Server 2005 を使用している場合は、http://support.microsoft.com/kb/914277 で説明されている手順に従ってください。
- SQL Server インスタンスの次のプロパティをメモします。
- ホスト コンピューターの名前
- SQL Server インスタンスの名前
- ArcGIS Server セキュリティ ストアが存在するデータベースの名前
- 下記の形式を使用して、SQL Server インスタンスへの接続文字列を含んでいる JSON 文字列を作成します。
{ "type": "SQL_SERVER", "properties": { "connectionString": "Data Source=tcp:{HOST}\\{INSTANCE};Initial Catalog={DATABASE};{AUTHENTICATION INFO}" } }
下記の JSON サンプルは、次の SQL Server 接続パラメーターを使用しています。
- SQLHOST:SQL Server をホストしているコンピューターの名前
- SQLEXPRESS:SQL Server インスタンスの名前
- ArcGIS:10.0 .NET セキュリティ ストアがあるデータベース
- Integrated Security=SSPI:接続の確立に統合 Windows 認証を使用することを指定します。
{ "type": "SQL_SERVER", "properties": { "connectionString": "Data Source=tcp:SQLHOST\\SQLEXPRESS;Initial Catalog=ARCGIS;Integrated Security=SSPI" } }
注意:
接続文字列で「Integrated Security」を使用した場合は、SQL Server インスタンスを実行しているホスト コンピューターの管理者権限を持つアカウントを使用して、ArcGIS Server サービスを実行する必要があります。
下記の JSON サンプルは、次の SQL Server 接続パラメーターを使用しています。
- SQLHOST:SQL Server をホストしているコンピューターの名前
- SQLEXPRESS:SQL Server インスタンスの名前
- ArcGIS:10.0 .NET セキュリティ ストアがあるデータベース
- sa: データベースへのアクセス権限を持つユーザー ID
- password: sa ユーザーのパスワード
{ "type": "SQL_SERVER", "properties": { "connectionString": "Data Source=tcp:SQLHOST\\SQLEXPRESS;Initial Catalog=ARCGIS;User ID=sa;Password=password" } }
- ArcGIS for Server をホストしているコンピューター上で ArcGIS Server Administrator Directory にログインします。URL の形式は通常、http://gisserver.domain.com:6080/arcgis/admin です。
- [security] > [config] > [testIdentityStore] の順に移動します。
- 手順 4 の JSON 値を [User Store Configuration] および [Role Store Configuration] フィールドに入力し、[Test] をクリックします。[Connection successful!] 確認メッセージが表示されることを確認します。
- Administrator Directory で、[security] > [config] > [updateIdentityStore] の順に移動します。
- 手順 4 の JSON 値を [User Store Configuration] および [Role Store Configuration] フィールドに入力し、[Update] をクリックします。
- ArcGIS Server Manager にログインし、[セキュリティ] > [ユーザー] ページを開き、10.0 セキュリティ ストアが使用されていることを確認します。