次の手順は、セットアップ ユーザー インターフェイスを使用して 1 台のコンピューターに ArcGIS Server をインストールするプロセスを説明しています。ArcGIS Server を複数のコンピューターにインストールする場合は、「ArcGIS for Server の複数のコンピューターへのインストール」の手順に従ってください。
注意:
10.4.1 にアップグレードするかどうか 詳細については、「既存の ArcGIS for Server ユーザー」をご参照ください。
ArcGIS Server をインストールするための準備
- ArcGIS Server をインストールしているコンピューターの認証ファイルを取得します。
- サイトが システム要件を満たしていることを確認します。
- ユーザーが ArcGIS Server インストール ディレクトリに対するすべての権限を持っていることを確認します。ArcGIS Server のインストールに使用したユーザー アカウントが、ソフトウェアの実行に使用するアカウントになります。グループ ユーザーとその他すべてのユーザーは、少なくとも ArcGIS Server インストール ディレクトリの実行アクセス権限を持っている必要があります。root アカウントを使用した ArcGIS Server のインストールはサポートされていません。詳細については、「ArcGIS Server アカウント」をご参照ください。
- ArcGIS Server の tar ファイルが圧縮解除されたディレクトリに移動するか、ArcGIS Server メディアを適切なドライブに挿入し、[セットアップ] を選択して、セットアップ プログラムを起動します。
注意:
共有ネットワーク ディレクトリ (NFS マウントされたフォルダー) には、ArcGIS Server をインストールできません。ディレクトリは、ターゲット システムのローカルに配置されている必要があります。
ArcGIS Server のインストール
次の手順は、セットアップ ユーザー インターフェイスから ArcGIS Server をインストールする方法について説明しています。コマンドラインから ArcGIS Server をサイレント インストールする手順については、「ArcGIS for Server のサイレント インストール」をご参照ください。
ヒント:
選択するインストール モードによって、デフォルトのアンインストール モードが決定されます。たとえば、セットアップ ユーザー インターフェイスからインストールすると、デフォルトのアンインストール モードはユーザー インターフェイス モードになります。
- セットアップ プログラムは、ArcGIS Server を正しくセットアップして使用するために満たす必要がある前提条件を確認してから開始されます。すべての前提条件が満たされている場合は、[はじめに] ダイアログ ボックスが表示されます。[次へ] をクリックして続行します。
- [使用許諾契約書] ダイアログ ボックスで、使用許諾契約書を読みます。条件に同意したら、[使用許諾契約書に同意する] ボタンを選択し、[次へ] をクリックして操作を続行します。そうでない場合は、[キャンセル] をクリックしてセットアップを終了します。
- [インストール フォルダーの選択] ダイアログ ボックスで、インストール先の場所を指定します。
注意:
インストール ディレクトリ名は小文字でなければなりません。インストールに付属のサンプルやデータのデータ パスは小文字でなければなりません。
- [プレインストールの概要] ダイアログ ボックスで、[インストール] をクリックします。
注意:
必要なディスク容量の約 1.5 GB が使用されるのは、この製品のインストール中のみです。この一時的に使用されるディスク容量は、インストールの最後に削除されます。
- インストールが完了したら、画面の指示に従います。
- ArcGIS Server を認証します。
ヒント:
ArcGIS for Server をインストールした後、次のいずれかの方法を使用して認証ツールを起動することもできます。
- デスクトップ環境では、次のショートカットを使用します。[ArcGIS] → [ArcGIS for Server の認証]
- 認証スクリプトを実行します。<ArcGIS for Server installation directory>/tools/authorizeSoftwareこの認証ツールの詳細については、「ArcGIS for Server のサイレント認証」をご参照ください。
以下の 3 つの方法でコンピューターを構成できます。
- ソフトウェアをインストール済みで、認証する必要がある。
認証ファイルをまだ取得していない場合は、このオプションを選択します。このオプションを選択した場合、認証情報を設定するには、いくつかの方法があります。使用する認証方法を選択します (下の「認証方法」スクリーン キャプチャをご参照ください)。ここで選択した方法で認証情報を設定します。
- すでにソフトウェアを認証済みで、追加のエクステンションを認証する必要がある
ArcGIS Server の認証が完了しており、エクステンション (使用可能な場合) を追加で認証する場合は、このオプションを選択します。このオプションを選択した場合、認証情報を設定するには、いくつかの方法があります。使用する認証方法を選択します (下の「認証方法」スクリーン キャプチャをご参照ください)。ここで選択した方法で認証情報を設定します。
ヒント:
インターネットを使用して認証すると、認証ファイルをすぐに受け取ることができます。この方法ではインターネット接続が必要です。
- 認証ファイルを Esri から取得済みで、認証プロセスを完了できる。
Esri カスタマー サービスから認証ファイルをすでに取得している場合は、このオプションを選択します。このオプションでは、Esri カスタマー サービスから取得したファイルの場所に移動して、認証を完了することができます。
インストールが完了したら、Firefox で ArcGIS Server Manager が自動的に起動します。http://<サーバー名>:6080/arcgis/manager に移動して、サポートされている Web ブラウザーから ArcGIS Server Manager に手動でアクセスすることもできます。詳細については、ArcGIS Server のヘルプをご参照ください。
ポストインストール手順に従って、オペレーティング システムで起動する ArcGIS Server を構成します。
ポストインストール構成
オペレーティング システムで ArcGIS Server を起動するには、お使いのオペレーティング システムに対応した手順に従います。
systemd をサポートするオペレーティング システム
注意:
このワークフローは、10.4.1 にのみ適用できます。
オペレーティング システムが systemd を使用したプロセスのブートストラップと管理をサポートしている場合 (Red Hat 7.x を使用している場合など)、オペレーティング システムで起動する ArcGIS Server を構成するには、次の手順に従います。
- コマンド シェルの中で、root ユーザーに切り替えます。
- <ArcGIS Server インストール ディレクトリ>/framework/etc/scripts/arcgisserver.service ユニット ファイルを /etc/systemd/system にコピーします。
このファイルは、ArcGIS 10.4.1 for Server と共にインストールされます。
- 引き続き root ユーザーとして、次のコマンドを実行し、/etc/systemd/system/multi-user.target.wants にリンクを自動的に作成します。
# systemctl enable arcgisserver.service
- systemd サービスが適切に構成されたことを確認するために、サービスを再起動してステータスを確認します。
# systemctl stop arcgisserver.service # systemctl start arcgisserver.service # systemctl status arcgisserver.service
- root ユーザー セッションを終了します。
- オペレーティング システムを再起動し、ArcGIS Server が正しく起動することを確認します。
SysV をサポートするオペレーティング システム
オペレーティング システムが SysV を使用したプロセスのブートストラップと管理をサポートしている場合、オペレーティング システムで起動する ArcGIS Server を構成するには、次の手順に従います。
- コマンド シェルの中で、root ユーザーに切り替えます。
- <ArcGIS Server インストール ディレクトリ>/framework/etc/scripts/arcgisserver シェル スクリプトを、以下に示す、サポートされる適切な Linux ディストリビューションベースの場所にコピーします。
- RHEL: /etc/rc.d/init.d/
- SUSE: /etc/init.d/
- 適切な init.d フォルダーにディレクトリを変更し、arcgisserver スクリプトを確認して、root ユーザーが少なくとも読み取りおよび実行権限を持っていることを確認します。
- 次のように、arcgisserver スクリプトを編集します。
agshome 変数を ArcGIS Server インストール ディレクトリ (たとえば、/home/username/arcgis/server) に更新します。
RHEL の場合のみ、以下のように [# Description: ArcGIS Server Service] のすぐ前に追加します。
# chkconfig: 35 99 01
編集を arcgisserver スクリプトに保存します。
- 引き続き root ユーザーとして、次のコマンドを実行し、適切な実行レベルを使用して /etc/rc*.d にリンクを自動的に作成します。
- RHEL:
$ chkconfig --add arcgisserver $ chkconfig arcgisserver on
- SUSE:
$ insserv arcgisserver $ chkconfig arcgisserver on
- RHEL:
- root ユーザー セッションを終了します。
- オペレーティング システムを再起動し、ArcGIS Server が正しく起動することを確認します。
構成に関するその他の注意事項
- 認証の終了後には、ArcGIS Server Manager が表示されます。これで ArcGIS Server Manager にログインして、新しいサイトを作成する準備ができました。詳細については、「新しいサイトの作成」をご参照ください。
- 運用のためのサイトを準備している場合は、ArcGIS Web Adaptor をインストールしてください。ArcGIS Web Adaptor は、エンタープライズ Web サーバーと ArcGIS Server サイト間のリンクを提供します。これにより、受信したリクエストに対して使用するポート、アドレス、認証設定を選択できます。また、外部のユーザーによる ArcGIS Server Manager と Administrator Directory へのアクセスを防ぎます。詳細については、「ArcGIS Web Adaptor について」をご参照ください。
- サービスの公開作業の大半は ArcGIS for Desktop で行われます。マップ、グローブ、ジオデータベースなどの作成もここで行います。ArcGIS for Desktop から直接サービスを公開するには、ArcCatalog を使用するか、ArcMap の [カタログ] ウィンドウを使用して、サーバーへの接続を定義します。接続を定義すると、接続情報がコンピューターに保存され、サービスを公開するときにいつでも参照できるようになります。管理者権限で接続を確立すると、ArcGIS for Desktop からいくつかのサーバー管理機能も実行できるようになります。手順については、「ArcGIS for Desktop での ArcGIS Server への管理者接続の作成」をご参照ください。
- ArcGIS Server が、サービスで参照するすべてのデータにアクセスできることを確認します。詳細については、「データを ArcGIS Server でアクセス可能にする」をご参照ください。
- サーバーへの接続が確立されたら、GIS リソースをサービスとして公開する作業に取りかかることができます。サービスを追加するには、「サービスを公開する方法」の手順に従います。
- GIS サーバーにサービスを追加した後は、そのサービスを多くの種類のアプリケーションで利用することができます。これには、ArcGIS Web API および Native SDK で作成したアプリケーションや、テンプレートおよびアプリケーション ビルダーが含まれます。あるいは、ArcGIS Explorer、ArcMap、または ArcGlobe などのデスクトップ ベースのアプリケーションでサービスを表示することができます。iPhone、Android デバイス、および Windows Phone のようなモバイル デバイスでも GIS サービスを使用できます。初めて利用する場合は、「Web GIS アプリケーションの作成について」をご参照ください。