ポータルのマップ ビューアーでの GeoAnalytics Tools の使用

このトピックでは、GeoAnalytics Tools マップ ビューアーの Portal for ArcGIS へのアクセスと使用方法について説明します。この情報は、すべての GeoAnalytics Tools に適用されます。

注意:

このトピックでは、ArcGIS GeoAnalytics Server が有効化されたポータルで使用可能な GeoAnalytics Tools について説明します。標準的なフィーチャ解析ツールについては、「解析の実行」をご参照ください。各ツールセットの概要については、「Portal for ArcGIS での解析について」をご参照ください。

ライセンス:

組織の管理者により GeoAnalytics Tools が有効にされ、ビッグ データの解析を実行するための権限が付与される必要があります。ツールを使用するには、次の権限が必要です。

• コンテンツの作成、更新、および削除
• ホスト フィーチャ レイヤーの公開
• 空間解析

これらの権限がないと、下記の [解析の実行] オプションは表示されません。

GeoAnalytics Tools の有効化に関する詳細については、「ArcGIS GeoAnalytics Server の設定」をご参照ください。

ツールへのアクセス

マップ ビューアーで GeoAnalytics Tools にアクセスして使用するには、次の手順を実行します。

1. マップ ビューアーで Web マップを開きます。解析を実行するマップにオプションでレイヤーを追加したり、ツールを実行するときにレイヤーを参照することができます。

   注意:

   Web マップには、ビッグ データ ファイル共有を追加できません。これらのレイヤーに対して解析を実行するには、参照する必要があります。

2. 次のいずれかを実行します。
   • マップのメニュー バーにある [解析] ボタン をクリックします。
   • また、解析対象のレイヤーにマウス ポインターを合わせて [解析] ボタン をクリックすることもできます。

どちらの操作を実行しても、[解析の実行] ウィンドウが開きます。

ArcGIS Python API からのツールへのアクセス

ArcGIS Python API を介して、GIS アナリストやデータ科学者は、Portal for ArcGIS で利用可能なパワフルな解析ツールを使用した空間データの検索、視覚化、解析、変換を実行できます。この API の解析機能の詳細については、ドキュメント サイトをご参照ください。

GeoAnalytics Tools には、geoanalytics モジュールからアクセスできます。

[フィーチャ解析] ウィンドウの操作

[フィーチャ解析] ウィンドウは次の図のような内容になっています。このウィンドウには複数のカテゴリがあり、カテゴリごとにツールが含まれています。あるカテゴリ内のツールを表示するには、カテゴリの左側にある展開/折りたたみボタンをクリックします。

注意:

この例では、標準的な解析と GeoAnalytics Tools を使用します。ラスター解析も有効になっている場合は、このウィンドウを表示するには [フィーチャ解析] を選択する必要があります。標準的な解析が有効になっていない場合は、GeoAnalytics Tools しか表示されません。

	GeoAnalytics Tools を選択します。
	[分析環境] ダイアログ ボックスを開きます。
	[詳細] パネルに戻ります。
	ツールを表示するカテゴリを展開します。
	カテゴリに関するヘルプを表示します。
	ツールのヘルプを表示します。

ツール ウィンドウの操作

解析ツールのウィンドウを開くには、そのツールのアイコンをクリックします。これにより、ツールのウィンドウが開きます。[データ ストアにコピー] ツールの例を次の図に示します。

	ツールの [分析環境] ダイアログ ボックスを開きます。
	解析を実行せずにツール ウィンドウを閉じて、[解析の実行] ウィンドウに戻ります。
	パラメーターに関するヘルプを表示します。
	[レイヤーの参照] でビッグ データ ファイル共有またはポータルのレイヤーを追加します。管理者が解析レイヤーを構成している場合は、[解析レイヤーの選択] が表示されることがあります。
	解析の実行結果は、この名前を使用して [マイ コンテンツ] に保存されます。
	結果を保存する [マイ コンテンツ] 内のフォルダーを指定できます。
	オンにした場合、現在のマップに表示されるデータだけが解析されます。

注意:

[分析環境] はツール ウィンドウで設定できます。[処理範囲] と [処理空間参照] は、GeoAnalytics Tools が使用している 2 つのパラメーターです。ツール ウィンドウで範囲を設定した場合でも、この [処理範囲] パラメーターがすべてのツールに適用されます。デフォルトでは、[処理範囲] を設定した場合、[現在のマップ範囲を使用] パラメーターはオフになります。[現在のマップ範囲を使用] をオンにすると、[処理範囲] がオーバーライドされます。[処理空間参照] パラメーターは GeoAnalytics Tools にのみ適用され、ツールを実行するたびにリセットされる必要があります。デフォルトでは、このツールではレイヤーの入力座標系を解析に使用します。[処理空間参照] パラメーターを設定すると、これがオーバーライドされます。

ツールによってパラメーター セットは異なります。上の図に示すような、パラメーターの横にあるヘルプ アイコンをクリックすることによって、パラメーターのヘルプをいつでも表示できます。すべてのツールに [結果レイヤーの名前] パラメーターがあり、ここに解析の実行結果が書き込まれます。この名前を変更することも、デフォルト値を使用することもできます。

現在のマップ範囲を使用

常に [現在のマップ範囲を使用] をオンにして、解析対象領域を拡大するか、[処理範囲] パラメーターを設定することをお勧めします。そうすることで、ツールが解析の実行時に調べる必要のあるフィーチャの数を制限することができます。[現在のマップ範囲を使用] をオフにすると、解析レイヤーのすべてのフィーチャが解析される可能性があります。

解析できるレイヤーとデータ

注意:

特定タイプのフィーチャでしか機能しないツールもあります。たとえば、[ポイントの集約] では、ポイント フィーチャを含む入力レイヤーが必要です。

解析するレイヤーを選択する方法には、次のオプションがあります。

• マップからレイヤーを選択します。
• [レイヤーの参照] を使用して、アクセスできるポータルで任意のレイヤーを選択します。このオプションは、Esri 境界レイヤーなど、複数のレイヤーを含むフィーチャ レイヤーにアクセスする場合に使用します。[レイヤーの参照] ダイアログ ボックスではフィーチャ レイヤー内のレイヤーを個別に選択できるからです。GeoAnalytics Tools への入力としてビッグ データ ファイル共有を選択するには、これが唯一の方法です。

  ヒント:

  [レイヤーの参照] ダイアログ ボックスでコンテンツを検索する場合は、アスタリスク (*) をワイルド カードとして使用します。たとえば、ビッグ データ ファイル共有を見つけるには、bigDataFileShare* を検索します。

• [Living Atlas 解析レイヤーの選択] または [解析レイヤーの選択] を使用して、事前構成された解析グループからレイヤーを表示して選択します。ポータル管理者が Living Atlas 解析レイヤーにアクセスするようにポータルを構成済みの場合は、1 つ目のオプションが表示されます。ポータル管理者がカスタム グループのレイヤーにアクセスするようにポータルを構成済みの場合は、2 つ目のオプションが表示されます。

  ヒント:

  [Living Atlas 解析レイヤーの選択] または [解析レイヤーの選択] ダイアログ ボックスでコンテンツを検索する場合は、アスタリスク (*) をワイルド カードとして使用します。たとえば、タイトルに Australia が含まれるレイヤーを見つけるには、Aus* を検索します。

解析は、次のタイプのレイヤーとデータに対して実行できます。

• ビッグ データ ファイル共有
• フィーチャ サービス

  ポータルはフィーチャ サービスにアクセスできる必要があるため、サービスの URL は、パブリックにアクセス可能であるか、解析の実行に使用するポータルおよびホスティング サーバーと同じネットワークの範囲内にある必要があります。アクセスできないフィーチャ サービスに基づくレイヤーに対して解析は実行できません。

• マップ サービス

  マップ サービスは、フィーチャ サービスと同様に、パブリックにアクセス可能であるか、解析する側のポータルおよびホスティング サーバーと同じネットワークの範囲内にある必要があります。

• ホスト フィーチャ レイヤー
• ホスト WFS レイヤー

  レイヤーに対してクエリ機能が有効になっている必要があります。

• カンマ区切り値 (CSV) のファイル (*.csv)
• シェープファイル (*.zip)
• マップ メモ
• WFS レイヤー

解析結果の出力

マップ ビューアーで実行される解析ツールは、出力としてホスト フィーチャ レイヤーを作成します。[処理空間参照] が設定されている場合を除き、これらの出力レイヤーは入力レイヤーの空間参照で解析されます。この出力はビッグ データ ストアに保存されます (GCS WSG84 で保存)。

注意:

[データ ストアにコピー] を使用してリレーショナル データ ストアにレイヤーをコピーすると、出力は投影された空間参照に保存されます。