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ArcGIS Server のサイレント インストール

Windows インストーラーのコマンド ライン パラメーターを使ってセットアップを実行すると、ユーザー インターフェイスを使用せずに ArcGIS Server をインストールできます。

注意:

10.5.1 にアップグレードしますか? 詳細については、「アップグレードに関するよくあるご質問」をご参照ください。

要件

  • ArcGIS Server には、MSXML (Microsoft Core XML Services) 6 が必要です。
  • .NET Extension Support 機能には、Microsoft .NET Framework 4.5 が必要です。Microsoft .NET Framework 4.5 がない場合、.NET Extension Support 機能のインストールはできません。

詳細については、「システム要件」をご参照ください。

インストール先を指定するコマンド ライン パラメーター

ArcGIS Server のサイレント インストールを実行する際に使用する Windows Installer のコマンド ライン パラメーターを次に示します。これらのコマンドは、ArcGIS Server のインストール先または Python のインストール先を変更する場合に使用します。

  • INSTALLDIR=<インストール場所>

    このプロパティを使用することで、ArcGIS Server のインストール先をコマンド ラインで指定できます。このプロパティを設定しないと、C:\Program Files\ArcGIS\Server\ のデフォルトのインストール先が使用されます。

  • INSTALLDIR1=<Python のインストール場所>

    このプロパティを使用することで、Python のインストール先をコマンド ラインで指定できます。このプロパティを設定しない場合、空き容量が最も大きいローカル ドライブ上の \Python27 がデフォルトの場所になります。

以下に例を示します。

<path to the ArcGIS Server setup download>\setup.exe /qb INSTALLDIR=C:\NewServerDir INSTALLDIR1=C:\NewPythonDir

コマンド ライン パラメーターを使用した ArcGIS Server アカウントの構成

ArcGIS Server のサイレント インストールを実行した場合は、ArcGIS Server アカウントを構成する必要があります。運用システムの場合は、ドメインまたは Active Directory に既存のアカウントを指定したうえで、組織のセキュリティ ポリシーに従うことを推奨します。サイレント インストール中にコマンド ライン パラメーターで ArcGIS Server アカウントを構成しなかった場合、アカウントはローカル システム アカウントに設定されます。これは、主に ArcGIS Server のインストールが短縮されるためです。

注意:

ArcGIS Server アカウントは、ArcGIS Server アカウントの構成ユーティリティを実行した後に変更できます。ユーティリティを使用するには、[スタート] > [ArcGIS] > [ArcGIS Server] > [ArcGIS Server アカウントの構成] の順にクリックします。プロンプトが表示されたら、ArcGIS Server で使用するアカウントの名前とパスワードを入力します。この情報を構成ファイルに保存して使用することで、他のコンピューターの ArcGIS Server の構成プロセスを短縮したり、名前やパスワードの入力ミスを減らしたりすることができます。アカウントのパスワードは暗号化されていますが、構成ファイルは必ずセキュリティで保護された場所に保存してください。

ArcGIS Server アカウントの構成には、以下のコマンド ライン パラメーターを使用します。

ArcGIS Server アカウント認証の直接的な引き渡し

注意:

サイレント (/qb) インストール中に ArcGIS Server アカウントを定義しなかった場合、または認証が無効であった場合は、ArcGIS Server セットアップのインストール中に警告メッセージが表示されます。このメッセージは、[OK] をクリックすると閉じることができます。この場合、ArcGIS Server アカウントはローカル システム アカウントに設定されます。

  • USER_NAME=<オペレーティング システム アカウント>

    このアカウントは、ドメイン アカウントでもローカル アカウントでもかまいません。ドメイン アカウントを使用する場合は、既存のアカウントから選択する必要があります。ローカル アカウントを使用するときに既存のローカル アカウントがない場合は、自動的に作成されます。無効なアカウントである場合は、アカウントやパスワードが無効であることを示すメッセージ ボックスがインストール中に表示されます。

  • PASSWORD=<アカウントのパスワード>

    [USER_NAME] パラメーターに指定したアカウントのパスワードです。無効なパスワードである場合は、アカウントやパスワードが無効であることを示すメッセージ ボックスがインストール中に表示されます。

以下に例を示します。

ドメイン アカウントの使用

<path to the ArcGIS Server setup download>\setup.exe /qb USER_NAME=mydomain\mydomainaccount PASSWORD=my.password

新しいまたは既存のローカル アカウントの使用

<path to the ArcGIS Server setup download>\setup.exe /qb USER_NAME=myaccount PASSWORD=my.password

注意:

コマンド ライン パラメーターでは、大文字と小文字が区別されます。コマンド ラインでのインストールがうまくいかない場合は、大文字と小文字の使い方が例のプロパティと同じになっていることを確認してください。

サーバー構成ファイルを使用した ArcGIS Server アカウント認証のインポート

サーバー構成ファイルで ArcGIS Server アカウント認証をインポートする場合は、次の 2 つのコマンド ライン パラメーターを両方とも使用する必要があります。

  • ACCOUNT=UseConfigFile

    上記に示されたとおりに ACCOUNT コマンド ライン パラメーターを使用します。このプロパティで有効な値と見なされるのは、これだけです。

  • CONFIGPATH=<サーバー構成ファイルの絶対パスと名前>

    このプロパティを ACCOUNT=UseConfigFile と一緒に使用すると、ArcGIS Server アカウントの構成に使用するサーバー構成ファイルを指定できます。サーバー構成ファイルは、ArcGIS Server のインストール (以前のインストールまたは別のコンピューターからのインストール) でサーバー構成ファイルをエクスポートした場合に作成されています。詳細については、「ArcGIS Server アカウント」をご参照ください。

以下に例を示します。

<path to the ArcGIS Server setup download>\setup.exe /qb ACCOUNT=UseConfigFile CONFIGPATH=\\networkmachine\serverconfigs\standardaccount.xml

注意:

コマンド ライン パラメーターでは、大文字と小文字が区別されます。コマンド ラインでのインストールがうまくいかない場合は、大文字と小文字の使い方が例のプロパティと同じになっていることを確認してください。

ArcGIS Server アカウント認証のサーバー構成ファイルへの出力

注意:

サーバー構成ファイルをネットワーク共有に出力する場合は、ArcGIS Server がインストールされているコンピューター上のローカル システム アカウントに、そのネットワーク共有への書き込み権限が付与されていなければなりません。たとえば、Quick という名前のコンピューターに ArcGIS Server をインストールしている場合は、Quick のローカル システム アカウントに、ネットワーク共有への書き込み権限が付与されていなければなりません。権限が設定されていない場合、サーバー構成ファイルは正常に出力されません。ネットワーク共有に対する権限の設定方法がわからない場合は、システム管理者に連絡するか、サーバー構成ファイルをローカルに出力して、それをネットワーク共有にコピーします。

ArcGIS Server アカウント認証をサーバー構成ファイルにエクスポートする場合は、次の 2 つのコマンド ライン パラメーターを両方とも使用する必要があります。

  • EXPORTCONFIG=Yes

    このプロパティは、USER_NAME コマンド ライン パラメーターと PASSWORD コマンド ライン パラメーターで入力したアカウント情報を出力する場合に使用します。このアカウント情報は、サーバー構成ファイルとして、暗号化された XML ファイルに保存されます。デフォルトでは、このプロパティは「No」に設定されています。

  • CONFIGPATH=<サーバー構成ファイルの絶対パスと名前>

    このプロパティを EXPORTCONFIG=Yes と一緒に使用すると、サーバー構成ファイルの名前と保存先を定義できます。ファイル名の拡張子は .xml でなければなりません。また、すでに存在するフォルダーを指定する必要があります。ファイルの拡張子が .xml になっておらず、指定したディレクトリが存在しない場合は、サーバー構成ファイルを作成できないことがあります。

以下に例を示します。

<path to the ArcGIS Server setup download>\setup.exe /qb EXPORTCONFIG=Yes CONFIGPATH=\\networkmachine\serverconfigs\standardaccount.xml

注意:

コマンド ライン パラメーターでは、大文字と小文字が区別されます。コマンド ラインでのインストールがうまくいかない場合は、大文字と小文字の使い方が例のプロパティと同じになっていることを確認してください。

ArcGIS Server のサイレント認証

ArcGIS Server をサイレントに認証するには、次のコマンドを実行します。認証ファイルの実際の場所に合わせてコマンド ラインを編集します。

<システム ディスク ドライブ>\Program files\Common files\ArcGIS\bin\SoftwareAuthorization.exe /S /Ver 10.5 /LIF <*.prvc 認証ファイルのパス>authorizationfile.prvc

注意:

ArcGIS Server のサイレント認証のコマンドを実行する前に、すべてのユーザー情報を *.prvc 認証ファイルで指定しておく必要があります。認証ファイルをテキスト エディターで開き、User Information セクションを完成させます。

ArcGIS Server のサイレント インストール

コマンド ラインから以下のコマンドを実行します。

msiexec /x {40CC6E89-93A4-4D87-A3FB-11413C218D2C} /qb