ArcGIS Enterprise の配置をニーズに合わせて最適化するには、複数の ArcGIS Server と ArcGIS Data Store コンピューターが必要です。アマゾン ウェブ サービス (AWS) を通じてクラウド配置を使用すると、柔軟性とスケーラビリティが得られます。ArcGIS Enterprise Cloud Builder Command Line Interface for Amazon Web Services は、ArcGIS Enterprise のクラウド配置を自動化するための直感的なツールです。
ArcGIS Enterprise を使用して AWS に ArcGIS Enterprise Cloud Builder CLI for AWS の複数コンピューターを配置するには、2 つの JSON ファイル、Windows コンピューターのコマンド プロンプト、ブラウザーの AWS マネジメント コンソールを使用します。2 つの JSON ファイル (インストールの準備用と配置用) は、My Esri からのダウンロードの一部として提供されるサンプル ファイルから変更できます。
Notepad ++ などのアプリケーションを使用して、JSON ファイルを編集します。[コマンド プロンプト] コンソールでファイルと ArcGIS Enterprise Cloud Builder CLI for AWS を使用して、配置を準備 (PREP)、作成 (CREATE)、または削除 (DELETE) します。
- cloudbuilder.exe PREP -j <prepfilename.json>
- cloudbuilder.exe CREATE -j <createfilename.json>
- cloudbuilder.exe DELETE -j <createfilename.json>
前提条件
ユーティリティのコマンドを実行する前に、次のアイテムが必要です。取得方法が不明の場合は、IT 管理者にご確認ください。
- AWS アカウント
- AWS アクセス キーとそれに対応する秘密鍵、または AWSProfileName 値
- Portal for ArcGIS、ArcGIS GIS Server、および基本配置に加えて所有しているサーバー ライセンス ロールのライセンス ファイル。すべて ArcGIS Enterprise と同じバージョンである必要があります。
- ワイルド カード SSL 認証ファイル (*.pfx) およびそれに対応するパスワード
- ユーティリティを実行するコンピューターにインストールされた .NET Framework 4 以降
注意:
AWS で作業する場合は、ブラウザーが常に正しい AWS リージョン (us-west-1 または eu-east-2) に設定され、JSON ファイルが同じリージョンを参照していることを確認してください。
AWS の利用条件に同意し、テンプレートを選択します。
Amazon Machine Image (AMI) を初めて使用する前に、AWS Marketplace で利用条件に同意する必要があります。
ユーティリティのダウンロード
My Esri から ArcGIS Enterprise Cloud Builder CLI for AWS ユーティリティを取得できます。ファイルをダウンロードして、ローカル ドライブに抽出します。デフォルトの場所は C:\Program Files\ArcGIS\CloudBuilder\AWS\CLI ですが、Windows 管理者は抽出したファイルに別の場所を指定できます。
注意:
フォルダーまたはローカル ディスクに cloudbuilder.exe を抽出したら、ArcGIS Enterprise Cloud Builder CLI for AWS ユーティリティを実行しているユーザーに Logs フォルダーと Output フォルダーへの再帰書き込みアクセス権があることを確認します。
ユーティリティで使用可能なコマンド
- PREP コマンドを使用すると、配置を作成する前に必要ないくつかのタスクを自動化できます。配置用のネットワーク スタックと Amazon S3 (Simple Storage Service) バケットが作成されて、必要な認証ファイルと SSL 証明書がすべてバケットにアップロードされ、SSL 証明書が AWS Certificate Manager にインポートされます。PREP コマンドが必要になるのは、これらの手順を手動で行っていない場合、特定の ArcGIS Enterprise の配置を初めて作成するときです。
- CREATE コマンドを使用すると、ArcGIS Enterprise 基本配置が作成され、指定する ArcGIS Server ライセンス ロールごとにコンピューターを 1 台追加で作成しフェデレートできます。コマンドを実行して初期配置を作成したら、更新したファイルで後から実行して、配置にサイトを追加できます。アーキテクチャと機能の詳細については、「ArcGIS Enterprise の基本配置」をご参照ください。
- DELETE コマンドを使用すると、配置とそれに関連付けられた AWS リソースを削除できます。ArcGIS Enterprise Cloud Builder CLI for AWS を使用して作成された配置だけを削除できます。