描画時にオルソ補正を実行しているラスター レイヤーがあります。ダイナミック オルソ補正にかかる処理時間のために、レイヤーの描画速度が低下します。オルソ補正をすでに実行済みでデータセットとして保存しているラスター レイヤーは、オルソ補正をリアルタイムで実行する場合よりも描画パフォーマンスが高くなります。
解決策
ArcMap のレイヤーまたはベースマップ レイヤーの描画パフォーマンスを確認します。公開する場合、[プレビュー] ウィンドウ上のサービスの描画パフォーマンスを確認します。
ベースマップ レイヤーの操作の詳細またはサービスのプレビューの詳細
- ラスターのパフォーマンスが適正である場合、このまま現在のパフォーマンスを受け入れます。[準備] ウィンドウでこの警告を例外としてマークすると、再び表示されなくなります。
- あるいは、パフォーマンスを向上させるために、表示用の幾何補正を事前に計算しておき、それを新しいラスター データセットとすることで、ダイナミック オルソ補正をオフにします。その後、マップ レイヤーを再構築すると、新しいオルソ補正済みのラスターを使用できます。
追加情報
ArcGIS は、オルソ補正によるラスター表示の精度向上など、画像の表示を改善するためにさまざまなツールを提供しています。オルソ補正とは、位置、標高、センサー情報を考慮することにより、画像をストレッチおよび幾何補正してマップの空間精度を一致させるプロセスのことです。初期の画像収集中に発生する (起伏などによる) 縮尺や移動の変動は、オルソ補正処理によってなくなるか低減されます。この処理を行った画像は、よくオルソ画像と呼ばれます。
オルソ補正をリアルタイムで計算するのには、いくつかの理由があります。1 つは、オルソ画像表示の位置精度の向上に役立つ、より正確で (高解像度の) 新しい DEM を得られることです。
オルソ補正を適用するには、次の 2 つのアプローチを使用できます。
- オルソ補正されたラスターを事前に計算して、表示パフォーマンスの高い新しいラスター データセットを保存できます。詳細については、「ArcMap で表示されるラスター データセットのオルソ補正」をご参照ください。
- マップを表示するときに、ラスター データのオルソ補正をリアルタイムで計算することができます。このタスクに ArcMap を使用する場合 (ラスター レイヤーの表示プロパティをオルソ補正を使用するように設定します)、これにより計算時間が必要になるため、ダイナミック マップの描画パフォーマンスが低下する可能性があります。ただし、ArcGIS Image Server を使用し、オルソ補正 (およびパンシャープンなど他の画像処理技術) を使ってラスター データを動的に計算および提供し、高速かつスケーラブルなパフォーマンスを得ることもできます。
Web マップで使用する場合、ArcGIS Image Server を使用するには、Web マップ設計を変更する必要があります。この場合、ArcMap ドキュメントからイメージ レイヤーを削除します。Web アプリケーションで、削除後のマップ サービスとイメージ サービスをマッシュアップします。