ArcGIS Server の学習や使用を進めていく過程で、独自のアプリを構築またはカスタマイズして、GIS サービスと連携させる機会が訪れるでしょう。
Web アプリの設計、配置、コンテンツ、および編集の詳細については、「Web GIS アプリケーションの設計概念」をご参照ください。
使用する方法の決定
ArcGIS プラットフォームには、GIS データを作成、共有、および使用する方法がいくつかあります。これらのタスクを効果的に実行するには、まず次の 3 つの基本事項を考慮する必要があります。
- 組織の ArcGIS Server の使用状況 たとえば、スタンドアロンの ArcGIS Server を使用しているか、ポータルで Web GIS を使用しているか、など。
- GIS コンテンツの操作に対するエンド ユーザーのニーズまたは要件。
- Web アプリの構築における開発経験。コーディングの必要のないすぐに使用できるアプリ ビルダーを使用するか、独自のカスタム コードでアプリを構築するか。
組織の ArcGIS Server の使用状況
構造的観点から見ると、Web 上で GIS コンテンツを作成および使用する際のワークフローは、ユーザーまたはユーザーの組織が ArcGIS Server をどのように配置しているかによって異なります。
たとえば、ユーザーまたはユーザーの組織がスタンドアロンの ArcGIS Server を配置している場合、次の操作を実行する必要があります。
- ArcMap または ArcGIS Pro を使用して Web 上で GIS コンテンツを作成および共有する。
- エンド ユーザー向けに設計した Web アプリ内で提供される、対応する REST エンドポイント (URL) を使用して GIS サービスを利用する。
このワークフローの詳細については、「ArcGIS Server サービスの公開と利用」をご参照ください。
一方、ユーザーまたはユーザーの組織がポータルを持つ Web GIS を配置している場合、次の操作を実行する必要があります。
- ArcMap または ArcGIS Pro を使用して Web 上で GIS コンテンツを作成および共有する。
- エンド ユーザー向けに設計した Web マップおよびアプリの形式で GIS サービスを利用する。
このワークフローの詳細については、「Web GIS サービスの公開と利用」をご参照ください。
Web アプリに対するエンド ユーザーの要件
GIS コンテンツの提供にどのアプリを使用するかを決定する際に、エンド ユーザーの要件を考慮します。たとえば、エンド ユーザーの要件には、次のいずれかまたはすべてがある場合があります。
- デスクトップもしくはブラウザー、スマートフォンもしくはタブレット、またはそれらのすべてでコンテンツを使用する。ArcGIS Apps の Web ページには、使用可能なアプリがすべて掲載されており、各アプリの機能の概要、対象ユーザー、ソフトウェア要件とハードウェア要件も示されています。
- 現場での収集を柔軟に行うためにアプリを使用して、現場でオフラインで作業する。Collector for ArcGIS など、現場で使用できるさまざまな ArcGIS アプリでは、オフライン時の機能や編集機能が利用できます。
- コンテキスト ベースマップの上に 3D フィーチャを可視化する。ArcGIS Earth、Drone2Map for ArcGIS、Web AppBuilder for ArcGIS などのアプリは、3D コンテンツを使用するように構築されており、エンド ユーザーのニーズを満たすソリューションとなります。
開発経験と優先度
適切な Web アプリを選択する際に、ユーザーの開発経験を考慮します。すぐに使用できるインターフェイスを使用するか、独自のカスタム コードでアプリを構築するか。
それぞれの配置のシナリオに適したアプリ、主要機能、スキル レベル要件の詳細については、「GIS Server サービスの公開と利用」および「Web GIS サービスの公開と利用」をご参照ください。