マップ キャッシュをフォルダー間またはコンピューター間で移動しなければならないことがあります。 この処理は、キャッシュの形式、キャッシュのコピー元とコピー先の ArcGIS Server のバージョン、キャッシュ ファイルのサイズによって異なります。
同じ格納形式を使用している 2 つのサイト間でキャッシュをコピーおよび移動する場合、お使いのコンピューターからシームレスに実行できます。
コンパクト キャッシュのコピー
10.3 以降を実行しているサイトで生成されたコンパクト キャッシュ (つまり compactv2 形式) を ArcGIS Enterprise を実行しているサイトに移動する場合は、ArcGIS Pro のマップ サービス キャッシュのエクスポート ツールを使用して、古い格納形式のキャッシュをコンパクト キャッシュまたはエクスプロード キャッシュとしてエクスポートします。
大きいキャッシュのコピー
大量のキャッシュ データをコピーするためにさまざまなコマンドを使用できます。 cp -r および tar -cf の他に、次のコマンドを使ってキャッシュ データをコピーできます。
- tarball アーカイブ キャッシュをコピーする場合は、次のコマンドを使用します。
dd if=<source tar file> of=<destination tar file> bs =2046k
注意:
ブロック サイズの値 (bs) を増減して、適切なバンド幅に対応することができます。
- 進捗を追跡しながら、大きなキャッシュをリモート コンピューターにコピーするには、次のコマンドを使用します。
rsync -avx -progress /arcgiscache/mapservice user@remotemachine:/destination/directory
多数のファイルをコピーするのに役立つさまざまなアプリケーションがサードパーティから提供されています。 これらのアプリケーションを使ってコピーするほうが、オペレーティング システムのツールを使用するよりも安全です。 一部のアプリケーションでは、ジョブをスケジュールしたり、キューに配置したりできます。
arcgiscache フォルダー構造が objectstore バケットまたはコンテナーで維持され、キャッシュ ディレクトリ名がサービス名と同じ場合、filesystem ディレクトリからクラウド内のオブジェクト ストアにキャッシュをコピーすることもできます。
キャッシュとフォルダー構造
既存のマップ サービスが存在するコンピューターにキャッシュをコピーすると、サービスの再起動時にキャッシュが検出されます。 トップレベルのキャッシュ フォルダーには、マップ サービスと同じ名前を付ける必要があります。 例外として、マップ サービスが GIS サーバーのフォルダー内に構成されている場合には、トップレベル ディレクトリの構文は <folder name>_<map service name> となります。
注意:
ArcMap を使用して公開されたサービスの場合、以前のデフォルトのデータフレーム名は Layers でした。 これは、ArcGIS Pro プロジェクトでのデフォルトのマップ名とは異なります。 サービス レイヤー名がサービス キャッシュ ディレクトリ構造 <map service name><Layer_name/Dataframe_or_map_name> と一致することを確認してください。