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ArcGIS Video Server 11.2 のシステム要件

ArcGIS Video Server のシステム要件とハードウェア要件を次に示します。

LinuxArcGIS Video Server をインストールする際には、インターネット アクセスが要求されます。 インストーラーは、インストール時に、構成されている Linux 環境の特定の依存関係を取得します。

ハードウェア要件

ビデオ サービスの最適な公開、エンコーディング、使用、配信には、NVENC (エンコーディング) と NVDEC (デコーディング) に対応した NVIDIA GPU 環境に ArcGIS Video Server をインストールすることを強くおすすめします。 ビデオのエンコーディングとデコーディングに対応した GPU カードの完全なリストについては、NVIDIA のサポート マトリックスをご参照ください。

運用環境では、このソフトウェアのユーザーおよびビジネス要件が異なる場合があるため、最小ハードウェア要件が記載されていません。 これらの要件は、パフォーマンスとスケーラビリティの要求を満たすハードウェア要件を決定する際に検討する必要があります。

ポートの利用可能性

ArcGIS Video Server コンピューターでポート 21443 が利用可能であることを確認します。 ポート 21443 は、ArcGIS Web Adaptor (使用している場合) または外部クライアントからアクセス可能である必要があります。 ファイアウォールが ArcGIS Web Adaptor または外部クライアントの間にある場合、ファイアウォールでポート 21443 を開きます。

注意:

このコンポーネントは、ArcGIS Enterprise デプロイメントの一部にすぎません。 ダイアグラムおよび Enterprise ポータル内の他のコンポーネントとの通信に必要なポートに関する情報へのリンクについては、「ArcGIS Enterprise のシステム要件」をご参照ください。

一時的に使用される領域の要件

デフォルトでは、システムの /tmp ディレクトリにリソースが展開されます。 このディレクトリの読み取り権限、書き込み権限、および実行権限を有効にしておく必要があります。 /tmp ディレクトリに必要な空き容量がない場合、セットアップ プログラムはリソースをユーザーの HOME ディレクトリに展開しようとします。 ユーザーの HOME ディレクトリにも必要な空き容量がない場合は、この問題を示すエラー メッセージが表示されます。 IATEMPDIR 環境変数で一時的な代替領域を指定できます。

Linux オペレーティング システム要件

以下で説明する 64 ビット オペレーティング システムは、最低限必要なオペレーティング システム要件を満たしています。 32 ビット オペレーティング システムはサポートされていないため、セットアップが実行されるのは、オペレーティング システムが 64 ビットの場合のみです。 アンダースコアが含まれているコンピューター名はサポートされていません。 コンピューター名にアンダースコアが含まれていることが検出されると、セットアップが実行されません。

ArcGIS Video Server コンピューターのオペレーティング システムが ArcGIS Enterprise 配置内の他のコンピューターのものと異なる場合があります。 これが発生する最も一般的なシナリオは、ArcGIS Video ServerLinux コンピューターに配置する一方で、残りの ArcGIS Enterprise 配置に Microsoft Windows コンピューターを使用した場合です。

root ユーザーとして、このソフトウェアをインストールできません。 インストールしようとしてもインストールは開始されず、root ユーザーではインストールできないことを示すエラー メッセージが、ソフトウェア診断ツールによって表示されます。

このソフトウェアを、変更された OS (バイナリ) にインストールしないでください。 Esri では、開発者向けのバージョンのオペレーティング システムにインストールされている製品のサポートを提供していません。

サポートされているオペレーティング システム最新の更新内容またはテスト済みサービス パック

Red Hat Enterprise Linux Server 8

Update 6

SUSE Linux Enterprise Server 15

Service Pack 4

Ubuntu Server LTS 20.04

22.04.1

Ubuntu Server LTS 18.04

18.04.6

Oracle Linux 8

Update 5

特に指定がない限り、これらのオペレーティング システムのバージョンに関して過去と今後のアップデートまたはサービス パックはサポートされています。 また、オペレーティング システムのバージョンとアップデートはオペレーティング システムのプロバイダーでもサポートされている必要があります。

ファイル ハンドルとプロセスの制限

ArcGIS Server はデータ量が多くなるサーバー製品であり、そのデータ形式の多くは数十万のファイルで構成されます。 使用頻度が高いシステムでは、常時数千から数万のファイルが使用されています。 ファイル ハンドルとプロセスが不十分だと、リクエストできない事態がランダムに発生し、システムのダウンタイムに至る可能性があります。 実際に必要になるファイル ハンドルとプロセスの数は、データと、実行されているインスタンス (スレッドまたはプロセス) の数に応じて変わります。 ファイル ハンドルのリミットを 65,535 に、プロセスのリミットを 25,059 に設定することにより、システムの持続的な実行が保証されます。

Linux では、ファイル ハンドルとプロセスに対してソフト リミットとハード リミットが設定されています。 ハード リミットを確認するには、ulimit -Hn -Hu コマンド (csh を使用している場合は limit -h 記述子) を使用します。 ソフト リミットを確認するには、ulimit -Sn -Su コマンド (csh を使用している場合は limit 記述子) を使用します。

ソフト リミットとハード リミットを引き上げるには、スーパーユーザーのアクセス権限を使用して /etc/security/limits.conf ファイルを編集する必要があります。 たとえば、次の 4 行をファイルに追加して、リミットの値を変更できます。

<ArcGIS Server installation user> soft nofile <file limit>
<ArcGIS Server installation user> hard nofile <file limit>
<ArcGIS Server installation user> soft nproc <process limit>
<ArcGIS Server installation user> hard nproc <process limit>

この変更を行った後に、新しい値を有効にするには、特定のユーザーとして一度ログアウトしてから、再びログインしてください。 リミットが適切に変更されたことを確認するには、前述の ulimit -Hn -Hu コマンドと ulimit -Sn -Su コマンドを使用します。

クラウドの導入

ArcGIS Video Server は、Microsoft Azure および Amazon Web Services に手動で配置できます。 Microsoft Azure および Amazon Web Services Cloud Formation テンプレートのフル サポートは、現在サポートされていません。

SSL 証明書

ArcGIS Video Server には、自己署名証明書が事前に構成されています。これを使用してサーバーで初期テストを行い、インストールが成功したことをすばやく確認できます。

信頼された認証機関 (CA) からの証明書を要求し、それを使用するように ArcGIS Video Server を構成する必要があります。 これには、組織が発行したドメイン証明書または CA 署名証明書を使用できます。 証明書は SAN (Subject Alternative Name) を構成する必要があります。構成しない場合、ArcGIS Video Server は正常に動作しません。

Portal for ArcGIS には、事前に構成された自己署名証明書も付属しています。 ArcGIS Video Server サイトをポータルとフェデレートするため、信頼された CA に証明書を要求し、それを使用するようにポータルを構成する必要があります。

ソフトウェアの前提条件

ArcGIS Video Server は、単独または他の ArcGIS Enterprise 11.2 コンポーネントと組み合わせてインストールできます。

注意:

新しいデプロイメントをインストールするのか、旧バージョンからアップグレードするのかにかかわらず、すべてのソフトウェア コンポーネント (ArcGIS Enterprise ポータル、ArcGIS Server サイト、および ArcGIS Data Store) がインストールされ、ArcGIS Enterprise 11.2 を実行していることを確認してください。

ArcGIS Video Server のセットアップ中に、新しい ArcGIS Video Server サイトを Enterprise 11.2 ポータルとフェデレートします。

基本のデプロイメントの一部として、ArcGIS Data Store が必要です。 ビデオ検索のためのビデオ カバレッジを有効にした場合は、リレーショナル データ ストアがデフォルトのデータ ストアになります。 さらに、公開されたビデオ サービスに関連するデータを格納するために ArcGIS Data Store がサポートされています。

ドメイン名システムと完全修飾ドメイン名に関する推奨事項

組織のドメイン名システム (DNS) は、ArcGIS Video Server サイトの完全修飾ドメイン名 (FQDN) エントリを含むように構成することをお勧めします。 ArcGIS Enterprise ポータルは、フェデレートの際にサーバー サイトの FQDN を要求します。

サポートされる Web ブラウザー

ArcGIS Video Server インストール ウィザードは、次を含むがこれらに限定されない、すべての Web ブラウザーでサポートされています。

  • Google Chrome バージョン 111 以降
  • Microsoft Edge バージョン 111 以降
  • Mozilla Firefox バージョン 113 以降
  • Mozilla Firefox バージョン 102 (ESR)
  • Safari バージョン 15 以降