ArcGIS 10.3.1 for Server のシステム要件
このトピックの内容
- オペレーティング システム要件
- ハードウェア要件
- 必要なディスク空き容量
- ファイアウォールの設定
- ドメイン ネーム サービス (DNS) と完全修飾ドメイン名 (FQDN) に関する推奨事項
- SSL 証明書
- .NET Extension Support 機能に関する Microsoft .NET Framework 要件
- MSXML (Microsoft Core XML Services) 6
- ジオプロセシング要件
- サポートされる Web ブラウザー
ArcGIS for Server とバージョン10.3.1 より前の ArcGIS 製品との関係- クラウド プラットフォーム上の ArcGIS Server
- サポートされている仮想化環境
ArcGIS for Server の実行に必要な最新のシステム要件とハードウェア要件を次に示します。 以前のバージョンについては、Esri Support でご確認ください。
製品リリース情報を参照して、お使いのハードウェア コンポーネントやソフトウェア コンポーネントにバージョン 10.3.1 との互換性があるかどうかを確認することをお勧めします。
オペレーティング システム要件
以下の 64 ビット オペレーティング システムは、最低限必要なオペレーティング システム要件を満たしています。32 ビット オペレーティング システムはサポートされていないため、セットアップが実行されるのは、オペレーティング システムが 64 ビットの場合のみです。
アンダースコア (_) が含まれているコンピューター名はサポートされていません。いくつかの一般的に普及しているインターネット ホスト名に関する仕様では、アンダースコア文字を規格外と定めています。Windows ではコンピューター名にアンダースコアを使用できますが、他のサーバーやプラットフォームを操作するときに問題が生じる可能性があります。このため、ホスト名にアンダースコアが含まれるサーバーでは ArcGIS for Server のインストールは実行されません。
ArcGIS for Server はドメイン コントローラー上ではサポートされません。ArcGIS for Server をドメイン コントローラー上にインストールすると、機能に悪影響が出る可能性があります。
オペレーティング システム | OS の最低バージョン | OS の最上位バージョン |
---|---|---|
Windows Server 2012 R2 Standard および Datacenter | Update: 2014 年 4 月 | |
Windows Server 2012 Standard および Datacenter | ||
Windows Server 2008 R2 Standard、Enterprise、Datacenter | SP1 | |
Windows Server 2008 Standard、Enterprise、および Datacenter | SP2 | SP2 |
Windows 10 Pro および Enterprise* | ||
Windows 8.1 Pro および Enterprise | Update: 2014 年 4 月 | |
Windows 8 Pro および Enterprise | ||
Windows 7 Ultimate、Enterprise、Professional | SP1 |
*Windows 10 は、ArcGIS 10.3.1 以降でサポートされています。
注意:
Windows 10、8.1、8、および 7 は、基本的なテストとアプリケーション開発の用途でのみでサポートされています。運用環境への配置は推奨されません。
注意:
2018 年 1 月の Microsoft のセキュリティ更新により、Windows Server 2008 R2 および Windows 7 上で ArcGIS Server が実行されているときに、ジオプロセシング サービスがクラッシュするようになりました。Esri はこのバグを解決するために、ArcGIS Server 10.2.1 以降の各リリースに対応するパッチをリリースしました。これらのオペレーティング システムは引き続きサポート対象ですが、実行中の ArcGIS Server インスタンスにパッチをインストールする必要があります。このバグに対応するすべてのパッチは、Esri テクニカル サポートから入手できます。ハードウェア要件
最小 RAM 要件は 4 GB です。このソフトウェアを ArcGIS GeoEvent Extension for Server と併用する場合の最小 RAM 要件は 8 GB です。
これらの要件は、次の環境を持つ代表的な開発サーバーに基づいています。
- 2 つのキャッシュを使用したマップ サービス
- 1 つのダイナミック マップ サービス
- 1 つのロケーター サービス
- 1 つのジオプロセシング サービス
- ジオメトリ サービス
- PrintingTools サービス
- SQL Server Express Edition
- ArcGIS Web Adaptor (IIS)
運用環境では、このソフトウェアのユーザーおよびビジネス要件が異なる場合があるため、最小ハードウェア要件が記載されていません。これらの要件は、パフォーマンスとスケーラビリティの要求を満たすハードウェア要件を決定する際に検討する必要があります。ユーザー固有の要件に合った ArcGIS インフラストラクチャを設計する方法については、「システム設計ガイド」をご参照ください。
必要なディスク空き容量
ArcGIS for Server には、最低 2 GB の使用可能なディスク領域が必要です。この中の 350 MB は、システム ドライブである必要があります。
ファイアウォールの設定
ArcGIS for Server は、ポート 1098、4000 ~ 4004、6006、6080、6099、および 6443 上で通信します。ソフトウェアをインストールする前に、ファイアウォール上でこれらのポートを開く必要があります。詳細については、「ArcGIS for Server で使用されるポート」をご参照ください。
ドメイン ネーム サービス (DNS) と完全修飾ドメイン名 (FQDN) に関する推奨事項
サイトを Portal for ArcGIS とフェデレートする場合は、ポータルとフェデレートする予定の各サイトの完全修飾ドメイン名 (FQDN) エントリを含めるように組織のドメイン ネーム サービス (DNS) を構成することをお勧めします。Portal for ArcGIS は、フェデレートの際に各サイトの FQDN をリクエストします。
SSL 証明書
ArcGIS Server には、事前に構成された自己署名 SSL 証明書が付属しています。これを使用してサーバーで初期テストを行い、インストールが成功したことをすばやく確認できます。ただし、ほとんどの場合、組織は、信頼された認証機関 (CA) からの SSL 証明書を要求し、それを使用するようにサーバーを構成しています。これには、組織が発行したドメイン証明書または CA 署名証明書を使用できます。
ArcGIS Server と同様に、Portal for ArcGIS にも事前に構成された自己署名証明書が付属しています。サイトを Portal for ArcGIS とフェデレートする場合は、信頼された CA に SSL 証明書を要求し、それを使用するようにポータルを構成する必要があります。
詳細については、「安全な環境を構成するためのベスト プラクティス」をご参照ください。
.NET Extension Support 機能に関する Microsoft .NET Framework 要件
.NET Extension Support 機能には、Microsoft .NET Framework 3.5 Service Pack 1 (SP1) が必要です。Microsoft .NET Framework 3.5 SP1 が見つからない場合、.NET Extension Support 機能はインストールできません。Microsoft .NET Framework 3.5 SP1 をインストールするには、以下の手順に従います。
Windows Server 2012 および 2012 R2
[サーバー マネージャー] > [役割と機能の追加] の順にクリックします。[役割ベース] または [機能ベースのインストール] を選択し、[次へ] をクリックします。[Web サーバー機能 (IIS)] を有効にします。[役割サービスの選択] ダイアログ ボックスで、コンポーネントを検証し、設定を検証して、[インストール] をクリックします。
Windows Server 2008 および 2008 R2
[サーバー マネージャー] > [機能] > [機能の追加] の順にクリックします。Microsoft .NET Framework 3.5.1 を有効にしてインストールします。
Windows 7、8、および 8.1
[スタート] > [コントロール パネル] > [プログラム] > [Windows の機能の有効化または無効化] の順にクリックします。Microsoft .NET Framework 3.5.1 を有効にしてインストールします。
MSXML (Microsoft Core XML Services) 6
ArcGIS for Server には、Microsoft Core XML Services (MSXML) 6 が必要です。コンピューターに MSXML 6 がインストールされていない場合は、ArcGIS for Server のインストールが続行されません。GUI を使用して ArcGIS for Server をインストールする場合は、インストール プロセスで MSXML 6 が自動的にインストールされます。ArcGIS for Server をサイレント インストールする場合または特定の配置環境でインストールする場合は、MSXML 6 を個別にインストールする必要があります。MSXML 6 のセットアップは、ArcGIS for Server で提供されています。Installation folder>\Support\MSXML6\64-bit\msxml6_x64.msi
ジオプロセシング要件
ジオプロセシング ツールをサポートするには、Python 2.7.8、Numerical Python 1.7.1、および Matplotlib 1.3.0 が必要です。これらが検出されなかった場合、セットアップによって自動的にインストールされます (推奨)。
サポートされる Web ブラウザー
ArcGIS Server Manager を使用するためには、次のいずれかの Web ブラウザーをインストールする必要があります。
- Google Chrome (バージョン 10 以降)
- Mozilla Firefox (バージョン 10 以降)
- Microsoft Internet Explorer (バージョン 8、9、10、11)
- Microsoft Edge
注意:
最適な操作性を実現するには、Firefox、Chrome、Internet Explorer 9、10、または 11 のいずれかのブラウザーで ArcGIS Server Manager を使用することをお勧めします。Internet Explorer 8 を使用すると、ArcGIS Server Manager の表示品質が低下する場合があります。
ArcGIS for Server とバージョン 10.3.1 より前の ArcGIS 製品との関係
ArcGIS Server を初めてインストールしていて、以前のバージョンの ArcGIS 製品がコンピューター上に存在する場合、セットアップを開始する前に、以前のバージョンの製品をアンインストールする必要があります。コンピューターに異なるバージョンの ArcGIS 製品がセットアップされている場合は、セットアップでダイアログ ボックスが表示されます。競合するバージョンの製品がコンピューターに混在している場合、それらの製品をアンインストールし、もう一度セットアップを実行してインストールを続行する必要があります。
競合する製品 (インストールされていてバージョンが 10.3.1 でない場合) を以下に示します。
- ArcGIS Desktop
- ArcInfo Workstation
- ArcReader スタンドアロン
- ArcIMS
- ArcIMS Web ADF for the Java Platform
- ArcIMS Web ADF for .NET Framework
- ArcGIS Server for the Java Platform
- ArcGIS Server for .NET Framework
- ArcGIS Server Web ADF Runtime for .NET Framework
- ArcGIS Engine Runtime
- ArcGIS Engine Developer Kit
- ArcGIS Desktop Developer Kit
- ArcGIS Image Server (すべてのクライアントを含む)
ArcGIS 製品がすべてバージョン 10.3.1 である場合は、同一コンピューターにセットアップできます。
クラウド プラットフォーム上の ArcGIS Server
クラウド内に ArcGIS for Server を配置できます。新しいハードウェアを購入および構成する必要がないため、多くの組織がこの方法を利用してパフォーマンスとキャパシティを増強しています。クラウド プラットフォームに ArcGIS for Server を配置すると、機能をさらに増やすことができます。たとえば、処理能力を変更したり、ユーザーが定義した条件に応じて自動的にキャパシティを拡張/縮小したり、パフォーマンスを上げるために複数のインスタンス間にアプリケーション トラフィックを自動的に分散したりすることが可能になります。
Esri では、アマゾン ウェブ サービスおよび Microsoft Azure という普及率の高い 2 つのクラウド プラットフォームに ArcGIS for Server 仮想マシン イメージを提供しています。
注意:
クラウド プラットフォーム上の Esri ソフトウェアに関しては、Esri テクニカル サポートをご利用いただけます。一方、Esri では、標準の Esri またはオペレーティング システムの更新に関係なく変更された Amazon Web Services および Microsoft Azure コンピューターのイメージのサポートを提供しない場合があります。Esri でリリースされたソフトウェアを変更しないことをお勧めします。
サポートされている仮想化環境
ArcGIS for Server のすべてのコンポーネントは、サポート対象のプラットフォームで実行されている限り、仮想化環境で完全にサポートされます。 ArcGIS for Server と一緒に、リレーショナル データベースなどのサードパーティ アプリケーションを実行する場合、そのアプリケーションが仮想化環境でもサポートされている必要があります。仮想化のサポートについては、サードパーティ ベンダーに確認してください。
次の仮想化環境は、ArcGIS for Server で正常に機能することが確認されています。
- VMware vSphere 5 (5.0、5.1、および 5.5)
- VMware vSphere 6
- Microsoft Hyper-V
詳細については、「仮想化と ArcGIS Server」をご参照ください。