ArcGIS GeoEvent Manager

• ArcGIS GeoEvent Manager は、ブラウザーの全幅を利用するように改善されました。この改善は、大きいジオイベント サービスを作成または編集する場合に特に役立ちます。
• ジオイベント定義とジオフェンスを、1 つずつではなく一括して削除できるようになりました。

処理

• フィールド エンリッチャー プロセッサは、フィーチャ サービスに加えてマップ サービスを操作するようになりました。
• トラック ギャップ プロセッサのジオイベント定義のジオメトリ フィールドに、GEOMETRY タグが含まれるようになりました。
• プロセッサが依存しているデータ ストアに到達できなかった場合にユーザーに通知するように、ジオイベント サービスでのエラー メッセージが改良されました。
• 10.3 で導入されたすべての空間プロセッサが、発生したジオメトリを既存のジオメトリにオーバーライドするべきか、もしくは新しいフィールドにそのジオメトリを置くべきかを指定できるように更新されました。

コネクタ

• GeoJSON インバウンドおよびアウトバウンド アダプターが導入され、GeoJSON 形式を入出力で使用できるようになりました。

ジオイベント ギャラリー アイテム

• GeoEvent Test Harness は、ジオイベント エクステンションの特定の構成用のパフォーマンス ベンチマークを構築できるようにするスタンドアロン ユーティリティです。
• GeoEvent Cluster Aware Simulator は、ジオイベント エクステンション クラスター内の [TCP ソケットからテキストを受信] 入力コネクタを持つコンピューター全体でイベントを均等にシミュレートできるようにするスタンドアロン ユーティリティです。
• RabbitMQ コネクタは、RabbitMQ から受信するように入力を構成するか、RabbitMQ に送信するように出力を構成して、ジオイベント エクステンションの機能を拡張します。
• エクステント エンリチャ プロセッサは、ジオメトリ フィールドを、xMin、yMin、xMax、yMax、および wkid を含むエンベロープを表す別々のフィールドに拡大します。

一般的な製品の更新

• ArcGIS 10.3 のリリースでは、ArcGIS GeoEvent Processor for Server から ArcGIS GeoEvent Extension for Server への製品名の正式な変更が行われました。

国際化とローカライゼーション

GeoEvent Extension は、アラビア語、中国語 (簡体)、日本語、イタリア語、ポルトガル語 (ブラジル)、ロシア語、およびトルコ語にローカライズされました。これらの言語にローカライズされたインストーラーが提供されています。その他の言語にローカライズする場合は、ローカライゼーション ツールキットを使用できます。

ArcGIS for Server および Portal for ArcGIS と統合されたセキュリティ

ArcGIS GeoEvent Manager は、ArcGIS for Server または Portal for ArcGIS と同じ認証情報を使用するようになりました。さらに、GeoEvent Manager は、ロール (公開者または管理者) を認識し、ユーザー ロールに基づいて GeoEvent Extension 内のアイテムへの適切なアクセスを提供します。最後に、GeoEvent Extension は、ArcGIS for Server に登録されている SSL 証明書を使用するようになりました。

クラスタリングと高可用性

• ArcGIS Server Manager のサイト クラスター コンピューター管理は、GeoEvent Extension クラスターの管理に使用されます。
• GeoEvent Extension コンピューターは、起動時に、割り当てられたクラスターおよびそれらの構成がプロビジョニングされていることを判別します。
• クラスター内のすべてのコンピューターが共有する分散構成ストアを構築します。
• 新しいコンピューターがクラスターに加わると、それがカスタムのトランスポート、アダプター、およびプロセッサに反映されます。
• 入力は、トランスポートに応じて、クラスター内のすべてのコンピューターに分散されて実行されるか、クラスター内の 1 台のコンピューターに固定された入力として実行されます。
• 高可用性を実現するために、固定された入力は監視され、障害の検出時にクラスター内の別のコンピューター上で開始されます。
• クラスター内のコンピューターの TRACK_ID に基づくジオイベントを共有することで、ステートフルなフィルタリング (Enter、Exit) および処理 (インシデント ディテクター、トラック ギャップ ディテクター) が可能になりました。

ストリーム サービス

ストリーム サービスは、クライアント-サーバー間のデータ フローにおいて、遅延の少ないリアルタイムのデータ配布を実現する新しいタイプの ArcGIS for Server サービスです。ストリーム サービスに接続しているクライアントは、サービスに登録すると、直ちにデータの受信を開始します。ストリーム サービスは、ストリーム サービスの出力コネクタへのブロードキャスト機能を使用して GeoEvent Manager で公開されます。

ストリーム サービスの詳細については、「ストリーム サービス」をご参照ください。

ジオイベント サービス、フィルタリング、および処理の改良

• フィルタリングは、CONTAINS、CROSSES、INTERSECTS、DISJOINT、EQUALS、OVERLAPS、TOUCHES、WITHIN などの新しい空間演算子を操作する機能を備えています。
• バッファー クリエーター、凸包クリエーター、ディファレンス クリエーター、エンベロープ クリエーター、インターセクター、プロジェクター、シンプリファイアー、シンメトリック ディファレンス クリエーター、ユニオン クリエーターなどの空間機能が追加された新しいプロセッサが導入されました。

ジオフェンスの改良

• メモリ内の空間インデックスの追加により、ジオフェンスの性能が大幅に改善されました。
• ジオフェンスのインポートおよびジオフェンスの同期は、クラスター化された環境で動作します。
• [Any] または [All] の値にすることができる適用範囲プロパティにより、空間表現が強化されました。
• ストリーム サービスを同期元として使用する機能により、ジオフェンスの同期が強化され、高度に動的なジオフェンス処理が可能になりました。
• 手動同期ボタンが [ジオフェンス] ページに追加され、必要に応じて同期できるようになりました。

ArcGIS GeoEvent Manager の改良

• GeoEvent Manager は、アラビア語などの右から左に記述される言語のサポートを含めてローカライズされました。
• GeoEvent Manager の [自動ログアウト] にポップアップ ダイアログが表示され、現在のセッションの作業を失うことなく再認証できるようになりました。
• 検索機能が、[入力]、[ジオイベント サービス]、[出力]、[ジオイベント定義]、[コネクタ]、[トランスポート]、[アダプター]、[プロセッサ] を含むすべてのリスト表示ページに追加されました。
• ジオイベント サービス、入力コネクタ、出力コネクタ、およびジオフェンスの選択的なインポートとエクスポートを可能にするために、ジオイベント構成のインポートとエクスポートが強化されました。
• ジオイベントの構成のインポートとエクスポートのユーザー インターフェイスが、サーバーを完全にリセットできるように強化されました。
• ジオイベント サービス、入力コネクタ、出力コネクタを起動、停止、および再起動する機能の追加により、GeoEvent Manager の [モニター] ページが強化されました。
• ジオイベント サービス、入力コネクタ、出力コネクタのライブ ジオイベント アクティビティ グラフを表示するオプションにより、GeoEvent Manager の [モニター] ページが強化されました。
• リスト表示ページの [コピー] アイコンをクリックしてジオイベント サービス、入力コネクタ、出力コネクタをコピーし、新しいアイテムを作成できるようになりました。
• 公開されたジオイベント サービスを編集するときに、状態とライブ モニター統計情報が表示されます。
• ジオイベント サービスの編集で、[元に戻す] および [やり直し] のユーザー操作機能が提供されるようになりました。
• 右から左、上から下などの任意の方向のフローが可能なようにジオイベント サービスの編集が強化されました。
• 使用可能なプロパティの説明ラベルを表示するように、[プロセッサ] ダイアログ ボックスが強化されました。
• ジオイベント サービスを編集するときに、入力または出力を右クリックして、入力プロパティおよび出力プロパティにアクセスできます。
• ジオイベント サービスを編集するときに、対角線、ベジェ曲線、フローチャートなどの各種コンポーネントに接続すると、新しいライン スタイルが含まれています。

コネクタの改良

• ユーザーによる GeoEvent Extension の主要アイテムの編集を制限するために、コネクタ、ジオイベント定義、およびタグに AccessType プロパティが導入されました。
• 汎用 JSON アダプターと概念的に類似する汎用 XML アダプターが追加されました。
• KML アダプターが、GeoEvent Extension の標準コンポーネントとしては削除され、製品ギャラリー アイテムとして使用できるようになりました。これは、コミュニティによって推進されるオープン ソースの提供 (特にインバウンド KML) を促進するためです。
• GPGLL メッセージと GPRMC メッセージを処理するように NMEA アダプターが強化されました。
• フィーチャ サービスのアウトバウンド トランスポートが、起動時に整合チェックを行い、エラーが検出された場合にレポートするように強化されました。
• 外部の Web サイトをポーリングするときに記事の本文の HTTP ヘッダーとパラメーターを許可するように、HTTP トランスポートが強化されました。
• クライアント モード時に PUT メソッドをサポートするように、HTTP インバウンド トランスポートおよび HTTP アウトバウンド トランスポートが強化されました。
• サーバーモード時に、許容できる MIME タイプが設定されていない場合にリクエストを処理する機能により、HTTP インバウンド トランスポートが強化されました。
• 認証プロキシのサポートがグローバル プロパティとして追加されました。

データ ストアの改良

• GeoEvent Extension に、GeoEvent Extension が実行されるローカル ArcGIS Server への構成済みのデフォルト データ ストア接続が付属するようになりました。
• 手動同期ボタンがデータ ストアに追加され、必要に応じて同期できるようになりました。

ソフトウェア開発キット (SDK) の改良

• トランスポート、アダプター、およびプロセッサの表示ラベルが外部化され、ローカライズできるようなりました。
• GeoEvent Extension に対応したトランスポートの操作方法を示す新しいサンプルが提供されています。このサンプルでは、トランスポートによってジオイベントのコンテンツを参照し、そのフィールド値を使用できます。