ジオフェンスは、空間的な近接性の解析に使用されるジオメトリ (通常はポリゴン) です。 たとえば、受信したイベントの場所が指定されたジオフェンス (境界) の内側にあるか外側にあるかを検出するようにインシデント ディテクター プロセッサを設定することができます。 ジオタガー プロセッサは、イベントのジオメトリがジオフェンス エリア内にあることが検出された場合にジオフェンスの名前を含むように設定できます。
管理者は、既存のフィーチャ データセット (通常はポリゴン フィーチャクラス) からジオフェンスを作成できます。 GeoEvent Server でジオフェンスを操作する場合の注意点を次に示します。
- ジオフェンスには一意の名前を付ける必要があります。 フィーチャ サービスからジオフェンスをインポートする場合は、各フィーチャの名前を含むフィールドが必要となります (理想としては文字列型フィールド)。
- ジオフェンスは、名前付きのカテゴリに分けられます。 フィーチャ サービスからジオフェンスをインポートする場合は、カテゴリ名を含むフィールドを指定するか、文字列リテラルを入力してジオフェンスを名前付きのカテゴリにインポートすることができます。
- 管理者は、ArcGIS GeoEvent Manager でジオフェンスを編集することで、ジオフェンスの名前を変更したり、別のカテゴリに移動したりすることができます。
- GeoEvent Server では、公開済みフィーチャ サービスのコンテンツに基づいて既知のジオフェンス一式を更新できます。 管理者が指定した更新間隔 (デフォルトは 15 分ごと) に基づいて定期的にフィーチャ サービスとの同期が取られます。 1 秒に 1 回の頻度で発生するように更新間隔を設定できますが、フィーチャ サービスを操作する場合、このような迅速な同期は避けるべきです。 ネットワーク遅延やデータ サイズなどの要因が、設定された更新間隔でデータを返すフィーチャ サービスの機能を妨げることがあります。 その結果、期待した期間内にジオフェンスが更新されないことがあります。 たとえば、応答を返すのに 1 分かかるフィーチャ サービスで GeoEvent Server の更新間隔が 30 秒に設定された場合、ジオフェンスは、約 1 分 30 秒に 1 回更新されます。
- GeoEvent Server は、ストリーム サービスから受信されたデータに基づいて、既知のジオフェンス一式を追加して更新できます。 ジオフェンスの同期の高速化が必要な場合は、フィーチャ サービスに代わる手段として、ジオフェンスの同期のためにストリーム サービスを使用することを検討してください。 ストリーム サービスで WebSocket 技術を使用して、ほぼリアルタイムでジオフェンスを追加および更新することができます。 更新間隔を指定する必要はありません。
- 空間的な近接性の解析をサポートするジオイベント サービスでは、フィルターまたはプロセッサの構成にジオフェンスが含まれています。 例として、フィルター エレメント用の空間フィルターやインシデント ディテクター プロセッサおよびジオタガー プロセッサがあります。
GeoEvent Manager で使用可能なジオフェンスを表示するには、[サイト] > [ジオイベント] > [ジオフェンス] の順にクリックします。
さらに、データ管理者は [サイト] > [ジオイベント] > [ジオフェンス] を参照することで、GeoEvent Manager でジオフェンス ビューアーを使用して使用可能なジオフェンスを確認することができます。
GeoEvent Server の概要チュートリアルでは、フィーチャ データセットからジオフェンスをインポートする方法や公開済みフィーチャ サービスのコンテンツに基づいて GeoEvent Server でジオフェンスが自動的に更新されるように同期を設定する方法に関する演習を実行できるようになっています。 このチュートリアルには、「GeoEvent Server チュートリアル」からアクセスします。