10.6 から、ArcGIS Enterprise Builder はビルダーで過去にインストールされた基本配置をアップグレードできます。インストールと同様の制限が適用されます。
注意:
別の方法を使用してセットアップされた配置は、ArcGIS Enterprise Builder を使用してアップグレードできません。
アップグレード手順
- 前提条件の手順を確認して完了します。
- ArcGIS Enterprise 10.6.1 Builder セットアップ プログラムを実行して 10.6.1 コンポーネントをインストールします。
- 構成ウィザードまたは upgradebasedeployment コマンド ライン ユーティリティを使用して、アップグレードを実行します。
- アップグレード後の手順を完了します。
前提条件
10.6.1 にアップグレードする場合、10.6.1 に対してソフトウェアを再認証する必要が生じます。My Esri で、新しい認証ファイルと ArcGIS Enterprise Builder にアクセスできます。
「ArcGIS Enterprise Builder のシステム要件」をご確認ください。
注意:
Windows 7 は、このビルダーを使用した既存の ArcGIS Enterprise 配置のアップグレードに対応していません。
すべての ArcGIS Enterprise ソフトウェア コンポーネントの実行アカウントを同じにする必要があります。
ArcGIS Enterprise 10.6.1 Builder セットアップ プログラムの実行
- Builder.exe を使用してセットアップ プログラムを起動します。
- インストール中に、マスター契約書の内容に目を通して合意します。合意しない場合は、終了してください。
- 以前にインストールした ArcGIS Enterprise Builder コンポーネントのインストール先フォルダーがあらかじめ表示されます。このインストール先フォルダーは、アップグレード時に変更できます。[次へ] をクリックして、セットアップ プログラムを続行します。
- 指定したアカウントのパスワードを入力します。これはすべての ArcGIS Enterprise コンポーネントを実行したアカウントです。このユーザーに対する正しいパスワードを使用する必要があります。正しくない場合、セットアップ プログラムからエラー メッセージが返されます。指定したユーザー アカウントのパスワードがわからない場合は、システム管理者にお問い合わせください。
- [ソフトウェア認証] ダイアログで、Portal for ArcGIS と ArcGIS Server の現在の認証ファイルの場所を入力します。これらの認証ファイルは、インストールするバージョンに対応している必要があります。
- セットアップが正常にアップグレードされると、アップグレード後の構成ウィザードが自動的に起動します。
構成ウィザードを使用したアップグレード
構成ウィザードを使用して ArcGIS Enterprise をアップグレードするか、ブラウザーを閉じて、upgradebasedeploymentコマンド ライン ユーティリティを使用して基本配置のアップグレードを完了することができます。構成ウィザードを使用するには、次の手順に従います。
セットアップの完了後に、まだ開いていない場合は、構成ウィザードの URL (http://mymachine.mydomain.com:6080/arcgis/enterprise) を参照します。ArcGIS Enterprise 構成ウィザードに使用するコンピューターを検索し、ショートカットで起動することもできます。
注意:
アップグレードの進行中にブラウザーを閉じたり更新したりしないでください。
- 最初のランディング ページが表示され、ウィザードではセキュアな接続を使用する必要があることが説明されます。[次へ] をクリックします。
- セキュアなポート 6443 にリダイレクトされ、ブラウザーにセキュリティ警告が表示されます。これはセキュアなウィザードに最初にアクセスしたときに予期される動作です。警告を通過して先に進みます (ブラウザーによって操作が異なります)。
ArcGIS Enterprise Builder アップグレード ウィザードは、次の 3 ページで構成されます。
- 最初のページでは [アップグレード] をクリックします。
- 2 ページ目にはアップグレードの進行状況が表示されます。
- アップグレード ウィザードの完了後、3 ページ目でこれを確認します。このページを終了して、次のセクションに示すアップグレード後の手順に従います。
コマンド ライン ユーティリティを使用したアップグレード
ArcGIS Enterprise Builder によってソフトウェアをインストールした後、コマンド ライン ユーティリティを使用して基本配置のアップグレードを完了します。コマンド ライン ユーティリティを実行するには、管理者としての実行を選択する必要があります。
upgradebasedeployment コマンド ライン ユーティリティは <ArcGIS Server installation directory>\tools\upgradebasedeployment にあります。
デフォルトでは、その場所は C:\Program Files\ArcGIS\Server\tools\configurebasedeployment です。
コマンド ライン ユーティリティで使用するパラメーターは次のとおりです。
- -s - ArcGIS Enterprise の基本配置をサイレントでアップグレードします。プロンプトは表示されません。
- -h - ヘルプを表示してプログラムを終了します。
- コマンド プロンプトを開きます。
- コマンド プロンプトで、作業ディレクトリを upgradebasedeployment ユーティリティの場所に変更します。次に例を示します。<ArcGIS Server installation directory>\tools\upgradebasedeployment
- upgradebasedeployment コマンドとパラメーターをコマンド プロンプト内に直接入力します。
upgradebasedeployment -s
アップグレード後の手順
アップグレード ウィザードの手順が完了すると、ポータルおよびサーバーへのリンクが表示されます。
- ArcGIS Portal Directory を開き、初期管理者アカウントでサイン インします。URL の形式は、https://mymachine.mydomain.com:7443/arcgis/portaladmin です。
- [System] > [Indexer] > [Reindex] の順にクリックします。
- [Mode] ドロップダウン リストをクリックして、[Full] を選択します。
- [Reindex] をクリックします。この手順で、ポータルのアップグレードが完了します。ポータルのユーザー数およびコンテンツのボリュームによって、インデックスの再構築が完了するまでにかかる時間は異なります。インデックスの再構築プロセスを中断しないでください。インデックスの状態を監視するには、新しいブラウザー ウィンドウ (またはタブ) を開き、[System] > [Indexer] > [Get Index Status] に移動して、そのページを更新します。[store] と [index] のカウントが同じであれば、インデックスの再構築とアップグレードは完了しています。
- 組織サイトの管理者として ArcGIS Enterprise の URL を使用して ArcGIS Web Adaptor (IIS) のポータル Web サイトにサイン インできることを確認します。URL の形式は、https://webadaptorhost.domain.com/webadaptorname/home です。
- 管理者としてサイン インしている間に、ArcGIS Living Atlas of the World コンテンツをアップグレードします。[組織] > [サイト設定] > [ArcGIS Online] の順に選択します。[Living Atlas コンテンツの構成] セクション内にある [コンテンツのアップグレード] をクリックします。ポータルで [ArcGIS Online] コンテンツのアップグレードが終了するまで、[ArcGIS Online] ページを閉じないでください。[保存] をクリックして、[組織] ページに戻ります。Living Atlas コンテンツにアクセスするようにポータルが構成されていない場合、この手順は必要ありません。
- ArcGIS Pro ライセンスを組織で構成している場合、必要に応じて、ArcGIS License Server Administrator をアップグレードします。ArcGIS License Server Administrator をアップグレードしている間、ArcGIS Pro ライセンスを持つメンバーは ArcGIS Pro にアクセスできなくなります。メンバーが現在 ArcGIS Pro にログインしている場合、プログラムは 24 時間使用できないことを示すメッセージが表示されます。メンバーは、この期間内に作業を完了または保存できます。ArcGIS License Server Administrator をアップグレードした後に、ArcGIS Pro ライセンスを再構成する必要はありません。
- 以前に構成したカスタマイズを ArcGIS Enterprise ポータルに復元します。ポータルのカスタマイズを 10.6.1 で復元するときに、以前のバージョンで変更したファイルを 10.6.1 のファイルと置き換えないようにしてください。置き換えると、10.6.1 の配置に影響が出るおそれがあります。各ファイルを 10.6.1 で開き、以前のバージョンのカスタム動作を手動でもう一度追加する必要があります。
ヒント:
アップグレードされた ArcGIS Server および ArcGIS Enterprise ポータルでのセキュリティのベスト プラクティスとして、serverScan.py および portalScan.py スクリプトを使用してチェックすることをお勧めします。