ArcGIS Enterprise は、組織内でのマップと GIS アプリケーションの使用を拡大することを目的に設計されています。クライアントを実装すると、組織内のユーザーは ArcGIS Enterprise ポータルのマップおよびその他のアイテムを簡単に操作できるようになります。次に示すのは、そうした多くのクライアントの例です。
テンプレートおよびアプリ ビルダー
テンプレートおよびアプリ ビルダーを使用すると、組織の内外で、モダンでレスポンシブルな Web アプリを通じて Web マップを共有できます。これらのアプリは柔軟性が高く、コーディングが不要であるため、開発者以外のユーザーにも適しています。AppStudio for ArcGIS、Web AppBuilder、構成可能なアプリケーション テンプレートなどのオプションがあり、ArcGIS Enterprise および ArcGIS Online 内で使用できます。これにより、コードを記述することなく、カスタムの Web アプリの構築を開始できます。
AppStudio for ArcGIS
AppStudio for ArcGIS のテンプレートを使用すると、既存の Web マップ、マップ ツール、フィーチャ サービスを、どのデバイスでも実行可能なアプリケーションとして配置できます。
AppStudio for ArcGIS には、組織内でアプリを簡単に共有できるユーティリティの AppStudio Player もあります。
AppStudio for ArcGIS Standard 10.5 以降を使用して、ArcGIS Enterprise ライセンスのプロビジョニングを実行できます。
次のマトリックスは、AppStudio for ArcGIS と ArcGIS Enterprise におけるバージョンのサポートを示しています。
AppStudio for ArcGIS バージョン | Portal for ArcGIS/ArcGIS Enterprise バージョン | |||
10.4.x | 10.5.x | 10.6.x | 10.7.x | |
1.2 および 1.3 | ||||
1.4 | ||||
2.0、2.1、3.0、3.1 | ||||
3.2,3.3 |
ArcGIS Excalibur
ArcGIS Excalibur は、直感的な操作による画像ベースの最新のワークフローを採用して処理能力を高める Web アプリケーションです。このため、ユーザーは完全に統合されたワークフロー内で画像を簡単に検索、検出、操作することができ、画像の解析および活用を実現できます。詳細については、ArcGIS Excalibur ヘルプをご参照ください。
Web AppBuilder for ArcGIS
Web AppBuilder は、見た目どおりに直感的に操作できるアプリケーションであるため、コードを記述しなくても簡単に Web アプリを作成できます。Web AppBuilder を使用すると、検索、ジオプロセシング、印刷などのすぐに使用可能なウィジェットを使用して、デスクトップ、タブレット、およびスマートフォンで動作するアプリケーションを構築およびカスタマイズできます。詳細については、Web AppBuilder for ArcGIS ユーザー ヘルプの「Portal for ArcGIS について」をご参照ください。
現地調査で使用するアプリ
ArcGIS のロケーションベースのアプリを使用すると、データや画像の収集、ルートの案内、タスクの割り当てに集中して取り組むことができます。インターネットに接続していない場合でも、現地調査作業員はこれらのアプリを使用することができます。それぞれのアプリにアクセスする際の説明や手順の詳細については、Esri の Web サイト「すべての人のためのアプリ」をご参照ください。
Collector for ArcGIS
Collector for ArcGIS はモバイルデータ収集アプリの 1 つで、ユーザーはネットワークに接続していなくても、現場で新しいデータを正確にキャプチャして、既存のフィーチャを更新でき、シームレスに ArcGIS に統合できます。Collector を使用すると、GPS を利用するか、マップ上をタップしてデータを収集および更新したり、マップ連動フォームに情報を入力したり、必要に応じて専門家向けの GPS 受信機を使用したりできます。
Collector for ArcGIS のサポートされているバージョンについては、「ArcGIS Enterprise の要件」をご参照ください。
Drone2Map for ArcGIS
Drone2Map for ArcGIS は、ドローンを使用して収集したジオタグ付き画像を可視化して解析することができ、上空からエリアを調査して、変化を監視するのに役立ちます。Drone2Map を使用して作成した 2D マップまたは 3D マップは、ArcGIS Enterprise で共有できます。
Drone2Map 10.5 以降を使用して、ArcGIS Enterprise ライセンスのプロビジョニングを実行できます。
Explorer for ArcGIS
Explorer for ArcGIS は、ネットワークに接続していなくても、組織内のすべてのユーザーが必要なときにどこからでもマップにアクセスできるモバイル アプリです。データを視覚化したり、マップ内の場所やフィーチャを検索したり、アセットに関する情報を表示したり、マップをマーク アップして重要なフィーチャをハイライト表示したり、見つけにくい対象物をコンパスで道案内したりできます。
Explorer for ArcGIS のサポートされているバージョンについては、「ArcGIS Enterprise の要件」をご参照ください。
Navigator for ArcGIS
Navigator for ArcGIS を使用すると、モバイル作業者は、非接続時に、提供済みのマップか独自のデータ、またはその両方を使用して目指す場所に到達できます。
Navigator ライセンスは ArcGIS Enterprise を使用してプロビジョニングできます。
Navigator for ArcGIS のサポートされているバージョンについては、「ArcGIS Enterprise の要件」をご参照ください。
Operations Dashboard for ArcGIS
Operations Dashboard for ArcGIS では、ユーザー、サービス、対象物、イベントをリアルタイムで監視できます。Operations Dashboard を使用することで、ArcGIS Enterprise ポータルを使用したダッシュボードを作成および共有できます。ダッシュボードには、チャート、ゲージ、マップ、その他の視覚的エレメントが含まれ、目的の達成に最も大切なアクティビティや主要業績評価指数 (KPI) が示されます。
Survey123 for ArcGIS
Survey123 for ArcGIS を使用すると、ArcGIS 内での調査票ベースのデータ収集ワークフローを容易に処理できます。データ収集作業のかなりの部分において、地理データは極めて重要ですが、ワークフローの中心をなすものではありません。Survey123 for ArcGIS は、この事実認識の上に立って、業界で期待される洗練された調査票を ArcGIS に提供します。
フォームを作成して ArcGIS に公開するには、https://survey123.esri.com/ にアクセスしてください。Survey123 モバイル アプリは、Apple、Google Play、または Windows の各アプリ ストアから購入できます。
Survey123 for ArcGIS のサポートされているバージョンについては、「ArcGIS Enterprise の要件」をご参照ください。
Tracker for ArcGIS
Tracker for ArcGIS では、Track Viewer Web アプリと Tracker for ArcGIS モバイル アプリという 2 つのアプリの位置追跡サービスを使用します。Track Viewer Web アプリを使用すると、管理者はトラック ビューを作成し、追跡対象のユーザーとそのトラックを表示できるユーザーを定義できます。Tracker モバイル アプリはバックグラウンドでの位置の追跡に最適化されており、デバイスのバッテリーへの影響を最小限に抑えます。このモバイル アプリでは、データ接続の有無に関係なくトラックが記録され、モバイル ユーザーは追跡される期間と追跡されない期間を制御できます。
Tracker for ArcGIS のサポートされているバージョンについては、「ArcGIS Enterprise の要件」をご参照ください。
Workforce for ArcGIS
Workforce for ArcGIS は、現地作業スタッフとの協力やチームワークを向上するために、位置情報を活用します。人員を適材適所に配置し、正しいツールを使用して、業務の遂行を確実にします。ディスパッチャーは、Workforce Web アプリを使用して作業を作成し、割り当て、進捗を監視し、作業者の位置をリアルタイムで表示します。モバイル作業者は、Workforce モバイル アプリを使用して、個人の [To Do] リストを介して作業し、ステータスを伝達します。
Workforce for ArcGIS のサポートされているバージョンについては、「ArcGIS Enterprise の要件」をご参照ください。
オフィスで使用する ArcGIS アプリ
ArcGIS プラットフォームでは、業務の時間とコストを節約できる数多くのデスクトップおよびブラウザーベースのアプリケーションが提供されています。これらのアプリケーションを含む各種アプリにアクセスする際の説明や手順の詳細については、Esri の Web サイト「すべて人のためのアプリ」をご参照ください。
ArcGIS Desktop
ArcGIS Desktop はデスクトップ アプリケーションの集まりで、その中心的役割を果たす ArcMap は空間データを作成、編集、解析できる高度な機能を備えています。ArcGIS Desktop からポータルにサイン インして、ポータルのマップとレイヤーを使用できます。また、GIS サービスを ArcGIS Desktop からポータルに公開することもできます。これらの GIS サービス (マップ、ジオプロセシング、ロケーター、画像など) は、ArcGIS Enterprise で実行するさまざまなタスクの基礎となります。
次のマトリックスは、ArcMap と ArcGIS Enterprise におけるバージョンのサポートを示しています。
ArcMap バージョン | Portal for ArcGIS/ArcGIS Enterprise バージョン | ||||
10.3.x | 10.4.x | 10.5.x | 10.6.x | 10.7.x | |
10.3.x | |||||
10.4.x | |||||
10.5.x | |||||
10.6.x | |||||
10.7.x |
ArcGIS Pro
ArcGIS Desktop には、ArcGIS Pro も含まれ、デスクトップで空間データを作成および操作できます。2D 環境と 3D 環境の両方で、データを視覚化、解析、コンパイル、および共有するためのツールが用意されています。ArcGIS Pro から ArcGIS Enterprise ポータルに接続して、ポータルのマップとレイヤーを使用できます。ホスト フィーチャ レイヤーおよびホスト タイル レイヤーをポータルに公開することもできます。ArcGIS Pro で生成したマップ ファイル (*.mapx)、レイヤー ファイル (*.lyrx)、およびレイアウト ファイル (*.pagx) をポータル コンテンツに追加すると、マップとデータを他のユーザーと共有できます。
ポータル管理者は、ポータル内で ArcGIS Pro ライセンスを構成し、ポータルを通して ArcGIS Pro を組織のメンバーに配布できます。
次のマトリックスは、ArcGIS Pro と ArcGIS Enterprise におけるバージョンのサポートを示しています。
ArcGIS Pro バージョン | Portal for ArcGIS/ArcGIS Enterprise バージョン | |
10.6.x | 10.7.x | |
2.2 | ||
2.3 | ||
2.4 |
備考:
ArcGIS Pro の場合、Portal for ArcGIS が以前のバージョンのままであっても、ArcGIS License Manager はバージョン 10.4 以降である必要があります。
ArcGIS Earth
ArcGIS Earth は、組織のメンバーが、KML や ArcGIS サービスを含め、2D および 3D データを探索できる軽量のデスクトップ アプリです。ArcGIS Earth は、お使いのポータルに合わせて構成されたベースマップ、標高サービス、ジオコーディング設定を使用します。
ArcGIS Earth のサポートされているバージョンについては、ArcGIS Enterprise の「ガイド ツアー」をご参照ください。
ArcGIS Maps for Office
ArcGIS Maps for Office (以前の名前は Esri Maps for Office) は、アドイン ソフトウェアを使用して、Microsoft Office にマップ機能を提供します。Microsoft Excel でこのアドインを使用して、スプレッドシートのデータを表示するポータルのマップを作成できます。さらに、PowerPoint 用のアドインを使用して、これらのマップをプレゼンテーションに埋め込むこともできます。
ArcGIS Maps for Office は、Esri Web サイトからダウンロードできます。
ArcGIS Maps for Office のバージョンについては、ArcGIS Enterprise の「サポートされている環境」をご参照ください。
ArcGIS Business Analyst Web アプリケーション
ArcGIS Business Analyst Web アプリを使用すると、不動産仲介業者、小売業者、経済開発庁などは、拡大、統合、または投資の目的で市場を評価することができます。
ArcGIS Business Analyst を使用して、ArcGIS Enterprise アプリ ライセンスのプロビジョニングを実行できます。
Esri Maps for IBM Cognos
Esri Maps for IBM Cognos を使用すると、ポータルから IBM Cognos Business Intelligence レポートに動的なマップとデータを追加できます。
Esri Maps for IBM Cognos のサポートされているバージョンについては、ArcGIS Enterprise の「サポートされている環境」をご参照ください。
ArcGIS Maps for SharePoint
ArcGIS Maps for SharePoint は、SharePoint ページに配置する Map Web パーツによって、Microsoft SharePoint でマッピング機能を利用することができます。これを使用して、SharePoint ページでポータルのコンテンツを表示できます。また、Business Connectivity Services (BCS) を使用して、Sharepoint リストまたは外部データを空間対応にしたりジオエンリッチできるワークフローが含まれています。
ArcGIS Maps for SharePoint は、Esri Web サイトからダウンロードできます。
サポートされている ArcGIS Maps for SharePoint のバージョンについては、ArcGIS Enterprise の「サポートされている環境」をご参照ください。
備考:
ArcGIS Maps for SharePoint 3.0 および 3.0.1 は、オフライン環境ではサポートされていません。組織がインターネットにアクセスできない場合は、ArcGIS Enterprise でこれらのアプリ バージョンを使用することはできません。
GeoPlanner for ArcGIS
GeoPlanner for ArcGIS を使用すると、土地活用計画や設計でポータル組織の他のメンバーと共同作業ができます。
ArcGIS Enterprise 10.5 以降、GeoPlanner for ArcGIS は Portal for ArcGIS で配布されています。GeoPlanner for ArcGIS の使用を開始するには、「GeoPlanner プロジェクトとは」をご参照ください。
ポータル メンバーが GeoPlanner を使用できるようにするには、ArcGIS Enterprise を使用して、GeoPlanner ライセンスをプロビジョニングする必要があります。
Insights for ArcGIS
Insights for ArcGIS は、ポータルを通じてアクセスするアプリで、ArcGIS Web サービス、Excel スプレッドシート、およびデータベース内に格納されたデータに関するデータ調査解析を繰り返し実行できます。
ポータル メンバーが Insights を使用できるようにするには、Insights を使用して、ArcGIS Enterprise ライセンスをプロビジョニングする必要があります。
Insights for ArcGIS のサポートされているバージョンについては、「ArcGIS Enterprise の要件」をご参照ください。
Roadway Reporter for Esri Roads and Highways
Esri Roadway Reporter for Roads and Highways は、Esri Roads and Highways for Server を活用するアプリケーションです。これを使用して、距離、道路セグメント、および道路のログ レポートを、マップ ベースのユーザー操作から作成できます。Roadway Reporter を使用して、レポートを構成、保存、および共有し、Adobe PDF 形式または CSV ファイルのいずれかでのレポートの生成をサポートできます。これらのレポートは、Microsoft Excel でさらに操作できます。
ポータル メンバーが Roadway Reporter, を使用できるようにするには、Esri Roads and Highways Server を設定する必要があります。
次のマトリックスは、Roadway Reporter と ArcGIS Enterprise におけるバージョンのサポートを示しています。
Roadway Reporter のバージョン | Portal for ArcGIS/ArcGIS Enterprise バージョン | ||||||
10.4.x | 10.5.x | 10.6.x | 10.7.x | ||||
10.5.x | |||||||
10.5.x | |||||||
10.6.x | |||||||
10.7.x |
Esri Roads and Highways for Server および ArcGIS Pipeline Referencing for Server 用の Event Editor
Event Editor は、マップ ベースの Web アプリであり、Esri Roads and Highways for Server および ArcGIS Pipeline Referencing for Server でのリニア リファレンス イベント データの編集をサポートします。Event Editor では、ルートの検索、イベント レイヤーのグループの定義、データのクエリと編集、品質管理チェック、ルートのレッドライニングを実行できます。
ポータル メンバーが Event Editor を使用できるようにするには、適用可能な Esri Roads and Highways for Server または ArcGIS Pipeline Referencing for Server が必要です。
Roads and Highways for Server のバージョン Pipeline Referencing for Server のバージョン | Portal for ArcGIS/ArcGIS Enterprise バージョン | |||||
10.5.x | 10.6.x | 10.7.x | ||||
10.5.x |
| |||||
10.6.x |
| |||||
10.7.x |
|
ArcGIS Enterprise ポータル Web サイト
組織のメンバーの多くは、ポータル コンテンツへのアクセスにポータル Web サイトのみを使用します。このサイトを独自の外観で構成したり、フロント ページに注目のマップおよびアプリを掲載したり、マップとアプリをギャラリーとグループに整理したりできます。ポータル Web サイトには、認証されたユーザーがマップを作成および使用するために使用するMap Viewerもあります。ポータルをホスティング サーバーで構成することにより、ユーザーは各自のシェープファイル、CSV ファイル、ファイル ジオデータベース、および GeoJSON ファイルからフィーチャ レイヤーを作成することもできます。
ArcGIS API と SDK
開発経験に関係なく、地理空間アプリを作成し管理します。マッピング、可視化、分析機能などを組み込んだ Web アプリ、モバイル アプリ、デスクトップ アプリを構築します。詳細については、「ArcGIS for Developers」をご参照ください。