ArcGIS Enterprise は GIS の基本ソフトウェア システムで、マッピングとビジュアライゼーション、解析、データ管理機能を提供します。これは、Esri の一連のアプリケーションと独自のカスタム アプリケーションを実行するためのバックボーンです。ArcGIS Enterprise はマッピングと作成のために ArcGIS Desktop および ArcGIS Pro と緊密に統合され、システム間でコンテンツを共有するために ArcGIS Online とシームレスに接続されています。
コラボレーションと柔軟性は ArcGIS Enterprise の中心的な特徴で、あらゆるデバイス、あらゆる場所で、いつでも作業を編成し共有することができます。
ArcGIS Enterprise を使用すると、配置を完全に制御できます。1 台のサーバー コンピューター上で実行したり、多くのコンピューターに拡張したりできます。
- ローカルのインフラストラクチャ (物理ハードウェアまたは仮想化環境)
- 管理するクラウド インフラストラクチャ (Amazon Web Services (AWS) または Microsoft Azure)
- オンプレミスとクラウド環境の組み合わせ
ソフトウェア コンポーネント
ArcGIS Enterprise は 4 つのコンポーネントが連携して動作して、Web マッピング、画像の活用、リアルタイム データ処理、大量のバッチ解析、空間データ サイエンスの包括的な機能を提供します。
- ArcGIS Server は、複数の専用のサーバー ロールを含む GIS のマッピングと解析機能を提供し、トラフィックをサポートするために動的に拡張できます。
- ArcGIS Enterprise ポータルは、ユーザーがマップ、アプリ、空間データを作成、共有、管理し、協力者と共有する中央ハブです。
- ArcGIS Data Store は、配置で使用されるホスティング サーバーの軽快なデータ ストレージを提供します。
- ArcGIS Web Adaptor は、ArcGIS Server および Portal for ArcGIS を既存の Web サーバーおよび組織のセキュリティ インフラストラクチャと統合します。
ArcGIS Enterprise の基本配置は、4 つすべての ArcGIS Enterprise コンポーネントが組み込まれた最小限のセットアップです。詳細については、「ArcGIS Enterprise の基本配置」をご参照ください。
この基本配置をインストールしたら、ArcGIS Enterprise の使用を開始するか、追加機能を構成できます。
ArcGIS Enterprise のライセンス認証
ArcGIS Enterprise は、ユーザー単位またはシステム キャパシティに応じてライセンス認証されます。ユーザーはユーザー タイプに基づいてライセンスが付与されるので、情報およびコンテンツ作成機能へのセキュリティ保護されたアクセスを実現しています。ユーザー タイプと機能の詳細については、「ユーザー タイプ、ロール、権限」をご参照ください。
ArcGIS Server ロール
ArcGIS Server は、配置で有効にする機能に応じて、さまざまなロールでライセンスできます。サーバーのライセンス ロールは、各 ArcGIS Enterprise サーバー コンピューターまたはサイトの機能を定義します。オプションの詳細な説明については、「ArcGIS Enterprise 機能比較表」をご参照ください。
ArcGIS GIS Server は、マップ サービス、フィーチャ サービス、ジオプロセシング サービスなどの GIS リソースをポータルのレイヤーとしてユーザーに提供できます。また、このロールは、GIS Server がポータルのホスティング サーバーとして機能する Web GIS の基盤となります。ArcGIS GIS Server は、Advanced、Standard、Basic としてライセンス認証できます。すべての ArcGIS Enterprise エディションに、GIS Server ロールでライセンス認証された ArcGIS Server が含まれます。ArcGIS GIS Server はその他のエクステンションも提供します。詳細については、「ArcGIS GIS Server の機能とエクステンション」をご参照ください。
メモ:
GIS Server の Basic エディションは、エンタープライズ ジオデータベースのみを有効にすることができ、Web GIS のホスティング サーバーとして使用することはできません。ArcGIS Enterprise の基本配置に機能を追加するには、追加のサーバー ロールをライセンス認証してください。
- ArcGIS Image Server は、リアルタイムの視覚化のためにイメージ サービスを公開し、ラスター データに対して分散型解析を実行します。
- ArcGIS GeoAnalytics Server は、大量のテーブル データおよびフィーチャ データに対して分散型解析を実行します。
- ArcGIS GeoEvent Server は、Internet of Things のソースから、リアルタイムのイベントベースのデータ ストリームを GIS に統合します。
- ArcGIS Notebook Server は ArcGIS Notebooks をホストします。これは、コード、リアルタイムの視覚化およびマップ、データ ツールを組み合わせて、強力なデータ サイエンスを促進します。
- ArcGIS Workflow Manager Server は、組織内でのさまざまな GIS 作業と GIS 以外の作業の実行と管理を自動化および簡素化して生産性を高めるスケーラブルなワークフロー管理システムです。ArcGIS Workflow Manager Server は、ArcGIS Workflow Manager ユーザー タイプ エクステンションを介してライセンスされます。
これらの ArcGIS Server ロールを適用するには、ArcGIS Server コンポーネントをインストールし、適切なライセンス ファイルを使用してロールを有効化します。複数のサーバー ライセンス ロールを ArcGIS Enterprise の基本配置として同じコンピューターまたはサイトに適用することも、それらのロールを基本配置とは独立して配置することもできます。サーバーの運用をサポートできるだけの十分なコンピューター リソースを確保するために、各サーバー ライセンス ロールのシステム要件を確認してください。通常、ロールごとに異なる ArcGIS Server サイトを配置することをお勧めします。詳細については、「ArcGIS Server のライセンス ロールについて」をご参照ください。