Living Atlas コンテンツの構成

Living Atlas of the World コンテンツは、信頼性が高く、すぐに使用できるグローバルな地理コンテンツのコレクションであり、ArcGIS Online から利用できます。このコンテンツには、地理解析に有効に活用できるマップ、データ レイヤー、ツール、サービス、およびアプリが含まれています。

ポータル メンバーが Living Atlas コンテンツを利用できるようにすると、ポータル メンバーは、既存のコンテンツを単体で使用するか、独自のコンテンツと組み合わせて使用して、マップ、シーン、アプリを作成したり、ポータルのマップ ビューアーまたは Insights for ArcGIS で解析を実行したりすることができます。

注意:

ポータルで ArcGIS Online の Living Atlas コンテンツを使用するには、ポータルがインターネットにアクセスできる必要があります。ポータルがインターネットにアクセスできない場合は、このコンテンツへのアクセスを無効にします。

ポータルがインターネット経由で Living Atlas コンテンツにアクセスできない場合は、Living Atlas から My Esri コンテンツのサブセット (境界および人口統計のコンテンツ) をダウンロードして、ホスト フィーチャ レイヤーとしてポータルに公開できます。詳細については、「境界レイヤーの構成」をご参照ください。

利用可能なコンテンツのタイプ

Portal for ArcGIS からアクセスするすべての Living Atlas コンテンツは、Esri が作成したものです。ポータルがインターネットに接続できる場合は、次の 3 つのレベルの Living Atlas コンテンツを ArcGIS Online から利用できます。

• ArcGIS Online アカウントへのサイン インを必要としないコンテンツ

  このコンテンツは、デフォルトで Portal for ArcGIS から利用できます。

• サブスクリプション コンテンツ

  サブスクリプション コンテンツは、すぐに使用できるマップ レイヤー、解析ツール、および Esri が公開しているサービスのコレクションです。このコンテンツにアクセスするには、ArcGIS Online 組織のサブスクリプション アカウントが必要です。プレミアム コンテンツには、Landsat 8 画像、NAIP 画像、地勢解析レイヤー、古地図などの Esri が提供しているレイヤーが含まれます。サブスクリプション コンテンツは、組織サブスクリプションの一部として提供され、クレジットは消費しません。Living Atlas サブスクリプション コンテンツに含まれるレイヤーは、解析ツールでの使用に適しています。

• プレミアム コンテンツ

  プレミアム コンテンツは、アクセスするために ArcGIS Online の組織のサブスクリプション アカウントが必要となるサブスクリプション コンテンツの一種であり、クレジットを消費します。アクセスとクレジットに関する情報は、各アイテムの詳細な説明に記載されています。

  プレミアム コンテンツは、ジオコーディング、ジオエンリッチメント、ネットワーク解析、標高解析、および空間解析のためのツールだけでなく、人口統計マップやライフスタイル マップなど、すぐに使用できるコンテンツへのアクセスをポータル メンバーに提供します。

注意:

ポータルから Living Atlas アイテムまたはグループを削除したり、これらのグループの共有またはメンバーシップの構成を変更したりしないでください。また、コンテンツの所有権を esri_livingatlas ユーザーから変更しないでください。

Living Atlas コンテンツへのアクセス許可

ポータル組織のメンバーは、ArcGIS Online 組織アカウントでサイン インしなくても Living Atlas of the World コンテンツにデフォルトでアクセスすることができますが、このコンテンツを使用するには、ポータルがインターネットにアクセスできる必要があります。これらのアイテムは、Living Atlas という名前のグループと共有されます。このグループは、自動的にポータル組織でアクセス可能となり、esri_livingatlas という名前のユーザーに所有されます。このコンテンツは [ギャラリー] の [Esri コンテンツ] タブに表示され、ポータル メンバーがマップ ビューアーおよびシーン ビューアーで利用できます。

注意:

ポータルから Living Atlas グループを削除したり、Living Atlas グループの共有またはメンバーシップの構成を変更したりしないでください。また、Living Atlas コンテンツの所有権を esri_livingatlas ユーザーから変更しないでください。

Living Atlas の組織アカウントを必要とせずに、ArcGIS Online コンテンツにアクセスできるようにするには、次の手順でポータルを構成します。

1. デフォルト管理者ロールのメンバーとして、ポータルにサイン インします。
2. [組織] > [サイト設定] > [ArcGIS Online] の順に開きます。
3. [ポータルの Living Atlas コンテンツにアクセスします。] の横のチェックボックスがオンになっていない場合は、オンにします。

   このコンテンツへのアクセスには、インターネット接続が必要です。

4. [ポータルの Living Atlas コンテンツにアクセスします。] をオンにした場合は、注意書きを読み、[はい] をクリックして続行します。

   ポータルが Living Atlas コンテンツへのアクセスの構成を終了するまで、[ArcGIS Online] ページを閉じないでください。

5. 構成が完了すると、メッセージが表示されます。[OK] をクリックして、このメッセージを閉じます。
6. [保存] をクリックして、[組織] に戻ります。

Living Atlas サブスクリプション コンテンツまたはプレミアム コンテンツへのアクセスの有効化

[ポータルの Living Atlas コンテンツにアクセスします。] をオンにすると、さらにユーザーにサブスクリプション コンテンツおよびプレミアム Living Atlas コンテンツへのアクセス権を付与することができます。

メンバーがプレミアム コンテンツを使用すると、Living Atlas プレミアム コンテンツの構成時に指定したアカウントでクレジットの課金が発生します。クレジットの課金については、ArcGIS Online ヘルプの「クレジットの概要」をご参照ください。

サブスクリプション コンテンツとプレミアム コンテンツへのアクセスを個別に有効化するか、両方へのアクセスを同時に有効にして、両方に同じ ArcGIS Online アカウントを指定することができます。

1. デフォルト管理者ロールのメンバーとして、ポータルにサイン インします。
2. [組織] > [サイト設定] > [ArcGIS Online] の順に開きます。
3. 同じ ArcGIS Online アカウントを使用して、サブスクリプション コンテンツとプレミアム コンテンツの両方へのアクセスを有効にするには、次の手順に従います。
   1. [登録者] と [Premium] をオンにします。
   2. 組織アカウントで ArcGIS Online にサイン インします。
   3. [構成] をクリックします。
   4. 注釈を参照してください。このコンテンツの構成を続行する場合は、[はい] をクリックします。

      構成の終了には多少時間がかかる場合があります。ポータルがサブスクリプション コンテンツとプレミアム コンテンツの構成を終了するまで、[ArcGIS Online] ページを閉じないでください。

   5. 構成が完了すると、メッセージが表示されます。[OK] をクリックして、このメッセージを閉じます。

      これで、サブスクリプション コンテンツとプレミアム コンテンツが Living Atlas グループと共有されました。さらに、サブスクリプション コンテンツは Living Atlas 解析レイヤー グループと共有されています。ポータル メンバーは、マップ ビューアー、シーン ビューアー、およびギャラリーから登録者のコンテンツおよびプレミアム コンテンツにアクセスできます。

      注意:

      ポータルから Living Atlas グループまたは Living Atlas 解析レイヤー グループを削除したり、これらのグループの共有またはメンバーシップの構成を変更したりしないでください。また、サブスクリプション コンテンツまたはプレミアム コンテンツの所有権を esri_livingatlas ユーザーから変更しないでください。

      これで、ポータル管理者は、解析ツールで Living Atlas 解析レイヤー グループを使用するようにマップ ビューアーを構成することもできます。

4. Living Atlas サブスクリプション コンテンツへのアクセスだけを有効にするには、次の手順に従います。
   1. [登録者] をオンにします。
   2. 組織アカウントで ArcGIS Online にサイン インします。
   3. [構成] をクリックします。
   4. 注釈を参照してください。登録者とプレミアム コンテンツの構成を続行する場合は、[はい] をクリックします。

      構成の終了には多少時間がかかる場合があります。ポータルがサブスクリプション コンテンツの構成を終了するまで、[ArcGIS Online] ページを閉じないでください。

   5. 構成が完了すると、メッセージが表示されます。[OK] をクリックして、このメッセージを閉じます。

      これで、サブスクリプション コンテンツが Living Atlas グループおよび Living Atlas 解析レイヤー グループと共有されました。ポータル メンバーは、マップ ビューアー、シーン ビューアー、およびギャラリーから登録者のコンテンツにアクセスできます。

      注意:

      ポータルから Living Atlas 解析レイヤー グループまたは Living Atlas グループを削除したり、これらのグループの共有またはメンバーシップの構成を変更したりしないでください。また、サブスクリプション コンテンツの所有権を esri_livingatlas ユーザーから変更しないでください。

      これで、ポータル管理者は、解析ツールで Living Atlas 解析レイヤー グループを使用するようにマップ ビューアーを構成することもできます。

5. Living Atlas プレミアム コンテンツへのアクセスだけを有効にするには、次の手順に従います。
   1. [Premium] をオンにします。
   2. クレジットが利用可能な組織アカウントで、ArcGIS Online にサイン インします。
   3. [構成] をクリックします。
   4. 注釈を参照してください。プレミアム コンテンツの構成を続行する場合は、[はい] をクリックします。

      構成の終了には多少時間がかかる場合があります。ポータルがプレミアム コンテンツの構成を終了するまで、[ArcGIS Online] ページを閉じないでください。

   5. 構成が完了すると、メッセージが表示されます。[OK] をクリックして、このメッセージを閉じます。

      これで、プレミアム コンテンツが Living Atlas グループと共有され、ポータル メンバーはマップ ビューアー、シーン ビューアー、およびギャラリーからコンテンツを利用できます。

      注意:

      ポータルから Living Atlas グループを削除したり、Living Atlas グループの共有またはメンバーシップの構成を変更したりしないでください。プレミアム コンテンツの所有権を esri_livingatlas ユーザーから変更しないでください。

6. [保存] をクリックして、[組織] に戻ります。

サブスクリプション コンテンツおよびプレミアム コンテンツへのアクセスに使用するアカウントが有効かどうかを確認

サブスクリプション コンテンツおよびプレミアム Living Atlas コンテンツへのアクセスを有効にするために使用していた ArcGIS Online アカウント (1 つまたは複数) のパスワードが変更されると、ポータルからそのコンテンツにアクセスできなくなります。同様に、コンテンツへのアクセスに使用していた ArcGIS Online アカウントが無効になった場合にも、ポータルからそのコンテンツにアクセスできなくなります。

これまで使用していたユーザー名とパスワードがまだ有効かどうかを確認するには、レイヤーをマップ ビューアーで表示します。

• ポータルで登録者のコンテンツを有効にしている場合は、マップ ビューアーを開き、[World Traffic Service] レイヤーをマップに追加します。そのレイヤーがマップ上で描画される場合は、Living Atlas サブスクリプション コンテンツへのアクセスに使用していたアカウントがまだ有効になっています。
• ポータルでプレミアム コンテンツを有効にしている場合は、マップ ビューアーを開き、[2016 USA Median Age] レイヤーをマップに追加します。そのレイヤーがマップ上で描画される場合は、Living Atlas プレミアム コンテンツへのアクセスに使用していたアカウントがまだ有効になっています。

注意:

Portal for ArcGIS をアップグレードする前に使用していたアカウント (1 つまたは複数) が有効かどうかを確認することが特に重要です。コンテンツへのアクセスに使用していたアカウントが無効になっているために、アップグレード中にそのコンテンツにアクセスできない場合は、ポータルで Living Atlas コンテンツをアップグレードできません。アップグレードする前に、必ずこの確認を行ってください。

Living Atlas コンテンツへのアクセスに使用していたアカウントが無効になっている場合は、新しいアカウントの認証情報を提示する必要があります。認証情報を提示する方法は、使用している Portal for ArcGIS のバージョンによって異なります。

Portal for ArcGIS 10.5.1 を使用している場合は、認証情報を更新します。

Portal for ArcGIS 10.5 を使用している場合は、サブスクリプション コンテンツまたはプレミアム コンテンツ (認証情報が無効になっている方) を無効にしてから、もう一度有効にします。

1. デフォルト管理者ロールのメンバーとして、ポータルにサイン インします。
2. [組織] > [サイト設定] > [ArcGIS Online] の順に開きます。
3. アカウントが無効になっている場合、すべてのタイプのコンテンツにもアクセスすることができません。
   1. サブスクリプション コンテンツへのアクセスに使用していたアカウントが無効になっている場合は、[登録者] チェックボックスをオフにします。
   2. プレミアム コンテンツへのアクセスに使用していたアカウントが無効になっている場合は、[プレミアム] チェックボックスをオフにします。
4. [構成] をクリックします。

   この構成変更が完了するまで待ってから、次の手順に進みます。この処理が完了するまで、[ArcGIS Online] ページを閉じないでください。

5. [保存] をクリックします。
6. [サイト設定] > [ArcGIS Online] の順に戻ります。
7. 新しい認証情報を提示する必要のあるコンテンツ タイプを有効にします。

サブスクリプション コンテンツおよびプレミアム コンテンツの認証情報の更新

10.5.1 以降、Living Atlas の登録者コンテンツまたはプレミアム コンテンツへのアクセスに使用していた ArcGIS Online アカウントの更新と変更ができるようになりました。たとえば、ArcGIS Online アカウントのパスワードを変更した場合は、ポータルでパスワードを更新して、Living Atlas サブスクリプション コンテンツまたはプレミアム コンテンツへのアクセスを維持することができます。また、ArcGIS Online 管理者がクレジットをアカウントに割り当てており、プレミアム コンテンツへのアクセスに使用しているアカウントのクレジットがほとんどなくなっている場合は、プレミアム コンテンツへのアクセスに使用しているアカウントを変更することができます。

アカウントを更新するには、次の手順を実行します。

1. デフォルト管理者ロールのメンバーとして、ポータルにサイン インします。
2. [組織] > [サイト設定] > [ArcGIS Online] の順に開きます。
3. サブスクリプション コンテンツの認証情報を更新するには、[登録者] の横にある [Update] をクリックし、新しい認証情報を提示して [構成] をクリックします。

   構成の終了には多少時間がかかる場合があります。ポータルが構成の更新を終了するまで、[ArcGIS Online] ページを閉じないでください。

4. プレミアム コンテンツの認証情報を更新するには、[プレミアム] の横にある [更新] をクリックし、新しい認証情報を提示して [構成] をクリックします。

   構成の終了には多少時間がかかる場合があります。ポータルが構成の更新を終了するまで、[ArcGIS Online] ページを閉じないでください。

5. [保存] をクリックして、[組織] に戻ります。

Living Atlas コンテンツへのアクセスの無効化

ポータルがインターネットにアクセスできない場合、または何か別の理由があってユーザーが Living Atlas コンテンツにアクセスしないようにする場合は、Living Atlas コンテンツへのアクセスを無効にできます。

サブスクリプション コンテンツおよびプレミアム コンテンツへのアクセスを有効にしていた場合は、まずそのコンテンツへのアクセスを無効にしてから、Living Atlas の組織アカウントでサイン インせずに利用できていた ArcGIS Online へのアクセスを無効にする必要があります。

Living Atlas コンテンツへのアクセスを無効にすると、組織から Living Atlas グループへのアクセスが削除され、ポータルで次のような変更が行われます。

• [Esri コンテンツ] タブがポータルの [ギャラリー] から削除されます。
• シーン ビューアーで、[Esri コンテンツ] からレイヤーを追加するオプションが利用できなくなります。
• [Living Atlas レイヤーの参照] オプションがマップ ビューアーに表示されなくなります。

登録者のコンテンツへのアクセスを無効にすると、Living Atlas 解析レイヤー グループとマップ ビューアーの [Living Atlas 解析レイヤーの参照] オプションにもアクセスできなくなります。このコンテンツにアクセスするようマップ ビューアーの解析ツールを構成した場合は、それらのツールに影響が及びます。

ポータルで Living Atlas コンテンツへのアクセスを無効にするには、次の手順に従います。

1. デフォルト管理者ロールのメンバーとして、ポータルにサイン インします。
2. [組織] > [サイト設定] > [ArcGIS Online] の順に開きます。
3. [登録者] がオンになっている場合は、オフにします。
4. [Premium] がオンになっている場合は、オフにします。
5. [構成] をクリックします。

   この構成変更が完了するまで待ってから、次の手順に進みます。

6. [ポータルの Living Atlas コンテンツにアクセスします。] をオフにします。
7. [構成] をクリックします。

   構成の変更が終了するまで数分かかる場合があります。ポータルが構成の更新を終了するまで、[ArcGIS Online] ページを閉じないでください。

8. [保存] をクリックして、[組織] に戻ります。

これで、ポータル メンバーがこのコンテンツにアクセスできなくなりました。このコンテンツのいずれかがマップ、シーン、またはアプリで使用されていた場合、そのコンテンツは機能しません。