Web シーン レイヤーは、多数のフィーチャを表示できるように最適化されたキャッシュ Web レイヤーであり、Scene Viewerと ArcGIS Pro で表示できます。シーン レイヤーのタイプには、
3D オブジェクト、
ビルディング、
3D メッシュ、
ポイント、
点群レイヤーがあります。シーン レイヤーを共有する場合は、キャッシュの生成に使用されるフィーチャ レイヤーも共有されます。
ArcGIS Pro で生成されるシーン レイヤー パッケージを使用してシーン レイヤーを ArcGIS Enterprise ポータルで共有するか、または ArcGIS Pro から 3D データを公開できます。ArcGIS Pro から直接公開すると、フィーチャ レイヤーとシーン レイヤーがポータルに作成されます。
3D データを公開するときは、フィーチャ レイヤーに関する次の 2 つのオプションがあります。
- フィーチャ データをコピーします。この場合は、ホスト フィーチャ レイヤーが作成されます。ホスト フィーチャ レイヤーとホスト シーン レイヤーは関連付けられているため、シーン レイヤーを削除すると、ホスト フィーチャ レイヤーも削除されます。
- フィーチャ データを登録済みのデータ ストア内に残しておきます。この場合は、ArcGIS Serverフィーチャ レイヤーが作成されます。登録済みデータを参照するフィーチャ レイヤーを作成すると、フィーチャ データがコピーされないため、公開時のパフォーマンスを向上させることができます。ただし、 2 つのレイヤーは密接に関連しなくなるため、シーン レイヤーを削除しても、フィーチャ レイヤーは削除されません。
3D オブジェクト
3D オブジェクト シーン レイヤーを使用すると、3D モデルによるテクスチャ処理された建物やテクスチャ処理されていない建物など、3D オブジェクトを表示および視覚化することができます。 ArcGIS Pro では、フィーチャ レイヤーが関連付けられた Web シーン レイヤーとして、またはシーンレイヤー パッケージ (SLPK) から ArcGIS Enterprise に直接公開されるマルチパッチ データを基に 3D オブジェクト シーン レイヤーを作成できます。また、Esri CityEngine 2016.0 以降では、SLPK をエクスポートして、その SLPK から 3D オブジェクト シーン レイヤーを公開できます。
ビルディング
ビルディング シーン レイヤーは、建物の複雑なデジタル モデルを視覚化し、建物のすべての構成要素の操作を可能にします。ビルディング シーン レイヤーを使用すると、建物の構成比、プロパティ、および建物のデジタル モデル内での構造物の位置を調べることができます。ビルディング シーン レイヤーでは、構造や建築といった分野レイヤーや、壁や屋根などのカテゴリを検索して分離することができます。これらは、エンジニアリング、建築、調査、建設の用途で幅広く使用されます。ビルディング シーン レイヤーは、ArcGIS Pro 2.3 以降から SLPK として公開できます。
3D メッシュ
3D メッシュ データは通常、大量の重なった画像の集合から 3D オブジェクトを構築するための自動化プロセスで取得されます。この結果、元の入力画像情報が三角形のインタレース構造によるテクスチャ付きメッシュとして統合されます。3D メッシュでは、標高の情報を挿入して、建物の壁面、樹木、渓谷、崖など、建造物と自然の 3D フィーチャを現実的なテクスチャで表現することができます。3D メッシュ シーン レイヤーは通常、市全体の 3D マッピングを目的として作成されます。Drone2Map for ArcGIS および ArcGIS Pro 2.2 以降のリリースで作成した 3D メッシュ シーン レイヤーを ArcGIS Enterprise 10.5 以降のポータルで SLPK として共有することができます。
地点
すべてのクライアントでの迅速な視覚化を可能にするために、キャッシュ ポイント シーン レイヤーは、ポイント フィーチャ レイヤーでは実現できない多数のポイント データの表示に使用されます。ポイント シーン レイヤーは、小さな縮尺でのパフォーマンスと表示を向上させるために自動的に間引きされます。自動間引きは、小さな縮尺では一部のフィーチャが表示されず、拡大するとフィーチャが追加で表示される機能です。たとえば、ポイント シーン レイヤーを使用して、市内のすべての樹木を表示することができます。 ArcGIS Pro では、Web シーン レイヤーとして ArcGIS Enterprise で直接共有されるフィーチャ レイヤーからポイント シーン レイヤーを作成できます。
点群
点群シーン レイヤーでは、大量の点群データをScene Viewerと ArcGIS Pro 1.4 以降ですばやく処理して表示できます。また、 これらのレイヤーを ArcGIS Pro で構成して、ArcGIS Enterprise ポータルに公開することもできます。 Scene Viewerでは、ArcGIS Pro で構成されたシンボル レンダラー タイプに応じて、点群シーン レイヤーの表示が異なります。Scene Viewer は、ArcGIS Pro の次のレンダラー タイプをサポートしています。
- ストレッチ
- 分類
- 個別値
- RGB
