ライセンス管理の権限を持つ管理者またはメンバーとして、ArcGIS Enterprise ポータルを使用して、割り当てられたユーザー タイプに含まれていないライセンス付きアプリへのアクセス権を付与するメンバーを指定します。たとえば、ArcGIS Pro、ArcGIS Navigator、ArcGIS AppStudio Developer Edition、ArcGIS Drone2Map、ArcGIS Business Analyst Web アプリ、ArcGIS Community Analyst、ArcGIS GeoPlanner、ArcGIS Insights などのライセンス付きアプリに対してアドオン ライセンスを割り当てることができます。また、別途購入されたアプリのバンドルまたはユーザー タイプ エクステンションにアドオン ライセンスを割り当てることもできます。ライセンスとユーザー タイプの詳細を表示したり、一度に 1 つの製品のアドオン ライセンスおよび同時に複数の製品のアドオン ライセンスを構成したりすることができます。
ライセンスのインポート
ライセンスは、My Esri からダウンロードできる 1 つの *.json ファイルを通じて管理されます。組織のライセンスに変更がある場合、すべてのライセンスを含む新しい *.json ファイルが提供されます。古いライセンス ファイルは、このファイルで上書きされます。新しいライセンス ファイルは、ポータルまたはコマンド ラインを通じてインポートできます。
ポータルでのライセンスのインポート
ポータルで新しいライセンス ファイルをインポートできます。
- 組織サイトの管理者またはライセンス管理権限を持つメンバーとしてサイン インしていることを確認します。
- サイトの上部にある [組織] をクリックして、[ライセンス] タブをクリックします。
- [ライセンスのインポート] をクリックします。
- *.json ライセンス ファイルを選択し、[開く] をクリックします。
- [インポート] をクリックします。
新しいライセンスが [ライセンス] ページに反映されます。ここからメンバーにライセンスを割り当てることができます。
メモ:
新しいライセンス ファイルをインポートすると、ポータル内のすべてのユーザー タイプまたはアプリ ライセンスは、新しいライセンス ファイルで上書きされます。たとえば、新しいライセンス ファイルには含まれなくなったアプリがポータルにある場合、そのアプリは新しいライセンス ファイルをインポートすると削除されます。
コマンド ラインを使用したライセンスのインポート
importlicense コマンド ライン ユーティリティを使用して、新しいライセンス ファイルをインポートできます。
importlicense コマンド ライン ユーティリティを使用するには、次のように importlicense.bat スクリプトに -h または -help を付加して実行します。
<Portal for ArcGIS Installation Directory>\tools\importlicense\importlicense.bat -help
ユーティリティでの使用例: importlicense.bat [-u <arg>] [-p <arg>] [-lf <arg>]
オプション | 説明 |
---|---|
-u; --username | ポータルに対する管理者権限を持つアカウントのユーザー名。 |
-p; --password | username パラメーターに指定したアカウントのパスワード。 |
-lf; --licenseFile | ポータル ライセンス ファイルのパス。 |
-h; --help | ツール ヘルプを表示して、終了します。 |
ライセンスとユーザー タイプの詳細の表示
ライセンス ページには、ライセンスを管理するときの意思決定に役立つ互換性のヒントなど、組織のアドオン ライセンスとユーザー タイプに関する詳細が表示されます。
ヒント:
メンバーに割り当てられた利用可能なライセンス数とユーザー タイプの確認については、組織の [概要] タブの [アドオン ライセンス] および [メンバー] カードをご参照ください。
- 組織サイトの管理者またはライセンス管理権限を持つメンバーとしてサイン インしていることを確認します。
- サイトの上部にある [組織] をクリックして、[ライセンス] タブをクリックします。
- [ユーザー タイプ] タブをクリックして、組織で利用可能な割り当てられたユーザー タイプ、および各ユーザー タイプの含まれているライセンス、互換性のあるアドオン ライセンス、互換性のあるロールを表示します。
- [アドオン ライセンス] タブをクリックして、組織で利用可能な割り当てられたアドオン ライセンス、およびそれぞれの互換性のあるユーザー タイプを表示します。
- [ArcGIS Pro] セクションの [ライセンス アクティビティ] をクリックして、現在 ArcGIS Pro を使用しているメンバー、メンバーがアプリを最後に使用した日時、メンバーがライセンスをチェック アウトしているかどうか (組織でオフライン使用が許可されている場合) を確認します。名前でメンバーを検索したり、リストをフィルタリングしたりできます。
最終使用日時の横にある緑の点は、そのメンバーが 30 分以内に ArcGIS Pro を使用したことを示しています。赤の点と [切断] ラベルは、そのメンバーがオフライン使用の ArcGIS Pro ライセンスをチェック アウトしていることを示しています。
1 つの製品のアドオン ライセンスの構成
特定の製品のアドオン ライセンスを構成する場合は、以下のワークフローを実施します。このワークフローを使用して、一度に 1 人以上のメンバーに同じ製品を割り当て/割り当て解除できます。
- 組織サイトの管理者またはライセンス管理権限を持つメンバーとしてサイン インしていることを確認します。
- サイトの上部にある [組織] をクリックして、[ライセンス] タブをクリックします。
- 変更するアドオン ライセンスを指定します。必要に応じて、名前でライセンスを検索します。[管理] をクリックします。
- 表示されるウィンドウで、管理するライセンスを持つメンバーを検索します。組織のメンバーのリストを検索するには、検索ボックスにメンバーの名前を入力します。フィルターを使用して、メンバーのリストを絞り込みます。たとえば、リストにフィルターを適用して、特定のユーザー タイプと特定のロールを持つメンバーだけを表示したり、特定のグループ内で ArcGIS Pro ライセンスが割り当てられているメンバーだけを表示したりすることができます。
- ライセンスを割り当てている場合は、各メンバーの横にある [管理] をクリックします。ページに表示されているすべての割り当てられたメンバーに特定のアドオン ライセンスを割り当てるには、[ページ上のすべてを管理する] をクリックします。
ユーザー タイプと互換性がないために特定のメンバーにライセンスを割り当てられない場合は、[メンバー] タブでユーザー タイプを更新します。
- ライセンス割り当てを解除する場合は、各メンバーの横にあるライセンス割り当てをオフにします。すべての適用可能なメンバーから特定のアドオン ライセンスを割り当て解除するには、そのライセンスが割り当てられているメンバーだけを表示するフィルターを有効にして、[ページ上のすべてを管理する] をクリックします。
ライセンスをチェックアウトしたユーザーから ArcGIS Pro と ArcGIS Drone2Map のライセンス割り当てを解除することはできません。
- ウィンドウを閉じて、ライセンス ページに戻ります。
ArcGIS Pro のみ
メンバーのアクティブな ArcGIS Pro セッションを終了して、アドオン ライセンスを使用するメンバー向けに解放する必要がある場合があります。
- 組織サイトの管理者またはライセンス管理権限を持つメンバーとしてサイン インしていることを確認します。
- サイトの上部にある [組織] をクリックして、[ライセンス] タブをクリックします。
- [ArcGIS Pro] セクションの [ライセンス アクティビティ] をクリックします。
- 表示されたウィンドウで、メンバー リストを検索して、メンバーの行をクリックし、アクティビティの詳細を表示します。
- [セッションの終了] をクリックします。
メンバーが ArcGIS Pro からワークステーションのエイリアス名を設定している場合は、終了するセッションを確認する際に役立ちます。ArcGIS Pro で、メンバーがセッションの終了に関する通知を受け取り、アプリのシャット ダウンが開始されます。メンバーは、ArcGIS Pro セッションを 3 つまで同時に実行できます。
複数の製品のアドオン ライセンスの構成
一度に複数の製品のアドオン ライセンスを構成する場合は、以下のワークフローを実施します。このワークフローを使用して、1 人のメンバーまたは選択したメンバーのセットのアドオン ライセンスを変更できます。
- 組織サイトの管理者またはライセンス管理権限を持つメンバーとしてサイン インしていることを確認します。
- サイトの上部にある [組織] をクリックして、[メンバー] タブをクリックします。
- 名前またはユーザー名でメンバーを検索し、フィルターを適用してメンバー リストを絞り込みます。 必要に応じて、名前や最終ログイン日などでリストを並べ替えます。
- メンバーの行の [その他のオプション] ボタン をクリックし、[アドオン ライセンスの管理] をクリックします。
ヒント:
一度に複数のメンバーを変更するには、同じアドオン ライセンスを割り当て/割り当て解除する各メンバーの横にあるボックスをオンにします。一度に最大で 100 人のメンバーを選択できます。選択したセットは、複数のページにわたって、組織内のすべてのメンバーを検索およびフィルタリングする間も維持されます。必要に応じて、最初の検索またはフィルターを変更した後、[選択されたメンバー] ドロップダウン メニューをクリックして、選択を確認して修正できます。メンバー リストの上部にある [アドオン ライセンスの管理] をクリックします。
- 表示されるウィンドウで、変更するアドオン ライセンスを選択または選択解除します。
- 複数のメンバーを選択した場合、すべての選択したメンバーのユーザー タイプと互換性があるアドオン ライセンスのみを割り当てることができます。必要に応じて、[選択されたメンバー] ドロップダウン メニューをクリックして、互換性のないユーザー タイプが設定されたメンバーを選択解除します。組織のユーザー タイプとの互換性を確認するには、[ライセンス] タブを開き、[ユーザー タイプ] をクリックします。
- ライセンスをチェックアウトしたメンバーの ArcGIS Pro と ArcGIS Drone2Map のライセンス割り当てを解除することはできません。
- [保存] をクリックします。
チェック アウトされたライセンスの解放
ユーザーがネットワーク非接続環境で使用するためにライセンスをチェック アウトし、そのライセンスを使用するデバイスが損失または破損した場合は、ArcGIS Portal Directory を使用してライセンスを解放する必要があります。これにより未処理のライセンスが解放され、ユーザーは新しいライセンスをチェック アウトしたり、ArcGIS Pro または Drone2Map をネットワーク接続環境で使用したりできるようになります。
- Web ブラウザーを開き、ArcGIS Portal Directory に組織の管理者としてサイン インします。URL の形式は、https://portal.domain.com:7443/arcgis/portaladmin です。
- [Home] > [Licenses] > [Release License] の順にクリックします。
- ライセンスをチェック アウトしたユーザーの名前を入力します (たとえば、jcho)。
- [Release License] をクリックします。
ライセンスを管理する際の注意事項
- メンバーの割り当て済みのユーザー タイプにアプリが含まれる場合、メンバーにそのアプリのアドオン ライセンスを割り当てる必要はありません。たとえば、GIS Professional ユーザー タイプを割り当てられたメンバーは ArcGIS Pro のライセンスがすでに付与されているため、そのメンバーにアドオン ライセンスとして ArcGIS Pro を割り当てる必要はありません。メンバーがすでにアクセスできるアプリがわからない場合、そのプロフィールを表示すると、そのユーザー タイプに含まれるライセンスと、割り当てられたアドオン ライセンスを確認できます ([組織] ページに移動して、[メンバー] タブをクリックします。プロフィールを表示するメンバーを見つけて、[その他のオプション] ボタン をクリックし、[プロフィールの表示] をクリックします)。
- [ライセンス] タブで ArcGIS Pro や特定の追加製品 (ArcGIS Navigator など) を確認し、これらの製品のアドオン ライセンスを管理する前に、組織でこれらの製品を使用可能に設定しておく必要があります。
- ArcGIS Pro のオフライン使用に対する管理を強化する必要がある組織は、組織に含まれるすべての ArcGIS Pro ライセンスをオフラインで利用できないようにすることができます。組織でこれを実施するには、管理者、またはライセンス付与権限のあるメンバーが、[ライセンス] タブの [ArcGIS Pro] セクションで [メンバーが ArcGIS Pro をオフラインにすることを防止します] 設定を有効にする必要があります。この設定が有効化された時点ですでにオフラインで作業している ArcGIS Pro ユーザーは、チェック インし直すことができますが、これ以降に ArcGIS Pro ライセンスをオフラインで利用しようとすると、エラーが生成されます。
- 10.8.1 では、組織の管理者の問い合わせ先に対して電子メール設定を構成し、組織のライセンスの有効期限が切れそうなときに電子メール通知を自動的に受け取ることができます。これらのメンバーは、ライセンスの有効期限が切れる 90 日前から電子メールを受信し始め、有効期限の 1 日前まで、指定された間隔で通知を受け取り続けます。管理者の問い合わせ先が設定されていない場合は、組織で最も古い管理者アカウント、または初期管理者アカウントに電子メール通知が届きます。
- この機能を使用できるのは、アプリが使用可能に設定されている組織の管理者だけです。この機能を使用するには、カスタム管理ロールに、メンバーのライセンスを管理する権限を含める必要があります。
- 各製品には、ライセンス ページ上に、割り当て可能なアドオン ライセンス数および互換性のあるユーザー タイプを表示するカードがあります。
- 組織サイトでは、利用可能なライセンス数を超過して、利用可能数がマイナスになる可能性があります。これは、後で保守契約を変更した場合やトライアル ライセンスを使用している場合など、メンバーにライセンスを割り当てた後に、使用権のあるライセンス数が減少した場合に発生します。組織サイトのライセンスの有効期限が切れたら、組織サイトのメンバーに有効なライセンスのみが割り当てられるように、期限が切れたライセンス割り当てを解除する必要があります。有効期限が切れたユーザー タイプのメンバーは、サイン インできません。有効期限が切れたアドオン ライセンスのメンバーは、ランセンスを使用することができません。