データ ストア アイテムの所有者または組織の管理者の場合、組織のメンバーがデータ ストアを発見および使用しやすくなるように、データ ストアの設定を管理できます。ここには、アイテムの概要情報の更新、データ ストアの共有、アイテムのステータスの変更、アイテムの削除の防止の有効化、データ ストア内のデータに適用される空間範囲の定義などが含まれます。
また、データ ストアにアクセス可能なフェデレーション サーバーを変更したり、必要なくなったデータ ストア アイテムを削除したりすることもできます。
データ ストア アイテムがデータベースにアクセスする場合、データベースへのアクセスに使用されるパスワードは定期的に変更される可能性があります。その場合には、データ ストア アイテムが使用するパスワードを更新する必要があります。
さらに、必要に応じてクラウド データ ストア アイテムの情報を修正します。
フェデレーション サーバーの追加と削除
データ ストア アイテムの作成後は、データ ストアにアクセスできるフェデレートされた ArcGIS Server サイトの数を増やすことができます。たとえば、管理者が追加の GIS Server と Image Server のサイトをポータルとフェデレートした場合には、データ ストア アイテムの [設定] タブでデータ ストアを新しいサイトに追加できます。
データ ストア アイテムを、登録先の 1 つ以上のフェデレーション サーバーで使用可能にしたくない場合には、それを削除できます。たとえば、データ ストア アイテムの追加時に、そのデータ ストアを 4 つのフェデレートされた ArcGIS Server サイトに登録したものの、そのサイトの 1 つが ArcGIS GIS Server サイトではないことを認識していなかったような場合があります。このときには誤ったサイトからデータ ストアを削除できます。これにより、このサイトからのデータベース接続が登録解除されます。
注意:
サイトで一括公開されたサービスが実行中の場合、データ ストアから ArcGIS Server サイトを削除するしかありません。その他すべての Web レイヤーでは、ArcGIS Server サイトを削除すると、サービスとデータの間の接続が切断され、後から問題が生じる可能性があります。たとえば、データベース データ ストアを削除し、そのデータベースにアクセスするアカウントのパスワードを後から変更した場合、削除されたデータ ストアを使用していたサービスは機能を停止します。サービスは古いパスワードを使用するので、そのデータにアクセスできなくなるためです。データ ストア アイテムを削除したので、パスワードを更新する手段はありません。
ArcGIS Server サイトを追加したり、サイトをデータ ストア アイテムから削除するには、次の手順に従います。
- ポータルにサイン インして、データ ストア アイテムの詳細ページを開きます。
- [設定] タブをクリックします。
- [サーバー] セクションまでスクロールして、[サーバーの編集] をクリックします。
編集可能になる前に、ArcGIS Server サイトのステータスが確認済みになるまで待つ必要があります。
- 各フェデレーション サーバーの横のチェックボックスをオンまたはオフにして、データ ストア アイテムへのサイトのアクセスを変更します。
- [保存] をクリックして、変更内容を適用します。
データ ストアの削除
まれな例として、ポータル内で特定のデータ ストア アイテムが必要ないと判断される場合があります。たとえば、短期のプロジェクト用のレイヤーを公開するために、データ ストアを登録したような場合です。プロジェクトの終了後は、レイヤーとデータ ストア アイテムを削除します。
データ ストア アイテムを削除しても、データまたはデータ ソースの場所は削除されません。ただし、データ ストア アイテムとそこから公開するサービスやレイヤーの間には依存関係が存在しているため、データ ストアから公開されたすべての Web レイヤーを削除し、データ ストアからすべてのフェデレーション サーバーを削除するまでは、データ ストア アイテムを削除しないでください。
データ ストア アイテムを削除するには、次の手順を実行します。
- データベース データ ストアでは、データ ストア アイテム内のデータを参照する一括公開された Web レイヤーをすべて削除する必要があります。
- データ ストアからすべてのフェデレーション サーバーを削除します。
- ポータルからデータ ストア アイテムを削除します。
データベース パスワードの更新
ほとんどの組織では、セキュリティを維持するためにパスワードを定期的に再設定する必要があります。データ ストア アイテムがデータベースへのアクセスに使用するアカウントのパスワードが変更された場合、ポータルのパスワードを更新する必要があります。更新されたパスワードは、データ ストア アイテムに追加したすべてのフェデレーション サーバーに送信されます。
データベース データ ストア アイテムのパスワードを更新するには、次の手順に従います。
- ArcGIS Pro または ArcCatalog を開き、データ ストア アイテムの作成に使用したデータベース接続ファイル (*.sde) のデータベース接続プロパティを開きます。
- データベース接続ファイルのパスワードを更新し、変更内容を保存します。
- 前の手順で変更した *.sde ファイルにアクセス可能なコンピューターから、ポータル Web サイトにサイン インします。
- データ ストア アイテムの詳細ページを開き、[設定] タブをクリックします。
- [データベース] セクションまでスクロールして、[パスワードの更新] をクリックします。
- 更新する必要がある接続に対して、[更新されたパスワードを使用して接続ファイルをインポートする] をクリックします。
- 手順 1 と 2 で更新した *.sde ファイルを選択し、[整合チェック] をクリックして、フェデレーション サーバーがデータ ストアにアクセスできることを確認します。
- [保存] をクリックして、変更内容を適用します。
クラウド データ ストア アイテムの情報の更新
クラウド データ ストアを作成すると、入力した認証情報 (IAM ロールやアクセス キーなど) を使用して接続が認証されます。指定した場所にクラウド ストレージの場所が存在することは確認されません。このため、クラウド データ ストア アイテムを作成するときに、バケット名を間違えて入力したり、間違った領域を選択したりすることもあり得ます。データ ストアから画像レイヤーを公開しようとしたときに、データ ストアにアクセスできないことを通知するメッセージが表示されます。これを修正するため、クラウド データ ストア アイテムの接続情報を更新できます。
クラウド プロバイダーを変更することはできませんが、その他の設定は変更できます。問題を解決したり認証情報を更新したりするためには、その他の設定のみを変更します。クラウド ストアの設定を、すでに公開しているレイヤーから別の場所に変更し (別の Blob ストレージの場所を指定するなど)、指定した別の場所にデータが存在しない場合、レイヤーは機能を停止する可能性があります。
フォルダー データ ストアの情報も更新できることに注意してください。ただし、クラウド ストアの場所を変更する場合と同様に、フォルダー データ ストアのファイル パスを変更したときに、既存のレイヤーによって使用されている画像データがそこにない場合、既存のレイヤーで問題が生じる可能性があります。
クラウド データ ストア アイテムの情報を修正するには、次の手順に従います。
- データ ストア所有者としてポータルにサイン インします。
- クラウド データ ストア アイテムの詳細ページを開き、[設定] タブをクリックします。
- [データ ストア (クラウド)] セクションまでスクロールして、[パスワードの更新] をクリックします。クラウド ストアの次の情報を編集できます。
- Amazon Web Services および Alibaba - アクセス キー、シークレット キー、パスワード、領域、コンテナー名、フォルダーを編集できます。
- Microsoft Azure - アカウント名、アカウント キー、環境、コンテナー名、フォルダーを編集できます。
このクラウド データ ストアからイメージ サービスをすでに公開している場合には、場所 (領域、環境、コンテナー名、フォルダーなど) を変更しないでください。
- [整合チェック] をクリックして、フェデレーション サーバーがデータ ストアにアクセスできることを確認します。
- [保存] をクリックして、変更内容を適用します。