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境界レイヤーの構成

この ArcGIS 11.0 ドキュメントはアーカイブされており、今後更新されません。 コンテンツとリンクが古い場合があります。 最新のドキュメントをご参照ください

Esri は、世界のさまざまな場所の境界や人口統計の情報を含むレイヤーを提供しています。 これらのレイヤー (州、国勢調査エリア、郵便番号の境界など) には、ポータル メンバーがマップ、シーン、アプリ、フィーチャ解析ツール、および ArcGIS Insights で使用できる、関連するローカル情報が含まれています。

ArcGIS Insights がインストールされている場合、またはポータルが ArcGIS Online にある ArcGIS Living Atlas of the World のコンテンツにアクセスできない場合は、これらのレイヤーをポータルに公開することを検討してください。

ポータル管理者は、必要な境界レイヤーサービス定義 (*.sd) ファイルを My Esri からダウンロードし、publishboundarylayers ツールを使用して、これらのファイルからホスト フィーチャ レイヤーを公開できます。

注意:

このトピックで説明するいずれかのツールを実行するときには、組み込みのポータル管理者アカウントを使用する必要があります。 これらのツールに使用する URL は、ArcGIS Enterprise を配置する場所によって異なります。

  • オンプレミスの ArcGIS Enterprise 配置でツールを実行する場合には、Web Adaptor やロード バランサーではなく、ポート 7443 を使用してポータルにアクセスする必要があります。
  • クラウド内の ArcGIS Enterprise 配置でこれらのツールを実行する場合には、Web Adaptor またはロード バランサーを使用してポータルにアクセスする必要があります。ポート 7443 は使用しません。

必要なファイルをすべて含むフォルダーから公開することも、個々のファイルを公開することも、テキスト ファイル形式でファイルのリストを提供することもできます。 Portal for ArcGIS サービスの実行に使用するアカウントが、このフォルダーへの読み取りアクセス権を持っていることを確認してください。

これらの境界サービス定義 (*.sd) ファイルをポータルで公開すると、次のようになります。

  • 各 *.sd がサービス定義アイテムとしてポータルに追加されます。 更新されたコンテンツが利用可能となったときに境界レイヤーを更新したい場合は、これらのファイルをポータルに残しておく必要があります。
  • 公開する *.sd ファイルごとにホスト フィーチャ レイヤーが作成されます。 各ホスト フィーチャ レイヤーには、複数のレイヤーが含まれます。
  • サービス定義アイテムとホスト フィーチャ レイヤーの両方が、esri_boundaries という名前の内部ポータル メンバーに所有されます。 これらのアイテムの所有権を別のユーザーに変更しないでください。
  • デフォルトでは、ポータル組織のすべてのメンバーが、ポータル内の境界ホスト フィーチャ レイヤーにアクセスできます。 ポータル メンバーは次の方法で境界レイヤーにアクセスできます。
    • ポータル内で、[コンテンツ] ページの [組織] タブから、境界レイヤー アイテムを検索します。
    • [解析レイヤーの選択] ダイアログ ボックスで、Map Viewer Classic のフィーチャ解析ツールに境界レイヤーを 1 つずつ追加します。
    • [コンテンツ] ウィンドウで、境界レイヤーを Scene Viewer に追加します。

境界レイヤーの公開

これらのレイヤーは、Esri Master License Agreement に基づいてライセンスが付与されています。 公開する前に、「サマリー」と「利用規約」をお読みください。

重要な使用要件

  • これらのレイヤーは、Portal for ArcGISArcGIS Insights、および接続されている他の ArcGIS アプリを含む ArcGIS Enterprise での内部使用のために、ライセンスが付与されています。
    • ユーザーは、このデータを ArcGIS Enterprise 製品群以外で利用したり、ArcGIS または他のアプリケーションでオフラインで利用するためにデータをエクスポートしたりすることはできません。
    • ユーザーは、Esri の別の書面による許可なしに、レイヤーを共有 (パブリックまたはプライベート) して、別の組織のメンバーや一般ユーザーに外部提供することはできません。
  • これらのレイヤーは、Esri からダウンロードしてから 2 年間使用できるライセンスが付与されています。 最新のデータを毎年ダウンロードして、ライセンスを拡張できます。
  • これらのレイヤーの表示には、各レイヤーと一緒に公開される [著作権 (帰属)] を含める必要があります。

境界ファイルを取得して、ポータルでフィーチャ レイヤーとしてホストするには、次の手順に従います。

  1. My Esri から、サービス定義 (*.sd) を含む圧縮ファイルをダウンロードします。
  2. ダウンロードしたファイルを解凍し、Portal for ArcGIS コンピューター上のフォルダーに配置します。

    ファイル名は、3 文字のコードを使用して適用先の地域を示し、データが適用された年がファイル名の最後に追加されています。 たとえば、USA_Boundaries_2015 には、2015 年に現れたアメリカ合衆国の境界が含まれています。

    ポータルにアップロードおよび公開したくないファイルを削除します。 または、アップロードして公開したいファイル サブセットのリストを含むテキスト ファイルを作成します。 テキスト ファイルでは 1 行ごとに 1 つのファイル名を記述します。たとえば、米国または世界の境界をアップロードする場合は、テキスト ファイルに次の行が含まれます。

    USA_Boundaries_2015
    WOR_Boundaries_2015

  3. Portal for ArcGIS コンピューターで、コマンド プロンプトを開きます。
  4. ツールがある場所にディレクトリを変更します。
  5. publishboundarylayers ツールを実行します。

    このツールは <Portal installation directory>\tools\publishboundarylayers にインストールされています。 このツールの構文は、次のとおりです。publishboundarylayers --folder <location of sd files> [{--files <file names>|--file <name of text file>}] --url <Portal website URL> --username <portal administrator user name> [--password <portal administrator password>]

    ツールの実行時にパスワードを指定しないと、ポータル管理者のパスワードを入力するよう求められます。 このユーザーは、ポータルのデフォルト管理者ロールのメンバーである必要があります。

    --files オペレーションを使用する場合は、サービス定義ファイルのカンマ区切りリストを指定します。 --file オプションを使用する場合は、公開する境界ファイルのリストを含むテキスト ファイルの位置と名前を指定します。

    この例では、ディレクトリ boundaryfiles 内のすべてのファイルがオンプレミスのポータルに公開されます。

    publishboundarylayers --folder d:\data\boundaryfiles --url https://portal.domain.com:7443/arcgis --username portaladmin

    この例では、ファイルが上記と同じディレクトリ (boundaryfiles) にありますが、次の 2 つのファイルが公開されます。

    publishboundarylayers --folder d:\data\boundaryfiles --files USA_Boundaries_2015,WOR_Boundaries_2015 --url https://portal.domain.com:7443/arcgis --username portaladmin

    この例では、boundaryfiles ディレクトリにテキスト ファイル (boundarysubset.txt) がすでに作成されています。 ツールはテキスト ファイルからファイル リストを読み取り、境界レイヤーのサブセットを公開します。

    publishboundarylayers --folder d:\data\boundaryfiles --file c:\temp\boundarysubset.txt --url https://portal.domain.com:7443/arcgis --username portaladmin

公開が完了すると、公開した *.sd ファイルごとにサービス定義アイテムとホスト フィーチャ レイヤーが存在することになります。

これらのアイテムの存在を確認するには、esri_boundaries という名前の内部ポータル メンバーが所有するすべてのアイテムをポータルで検索します。 ポータルの検索フィールドに「owner:esri_boundaries」と入力し、すべてのコンテンツを検索します。

境界レイヤーの更新

ほとんどの場合、境界レイヤーの更新は新しいサービス定義ファイルとして提供されます。publishboundarylayers ユーティリティを使用して、このファイルをポータルに公開できます。 これにより、これらのレイヤーを別々に使用して、2 つのバージョンのデータを解析することができます。 たとえば、2015 年の世界の境界と 2017 年の境界ファイルで解析できます。 まれに、コンテンツを修正するために、My Esri で提供されるサービス定義ファイルが更新されることもあります。 この場合には、更新されたファイルをダウンロードし、updateboundarylayers ツールを使用して公開できます。 これにより、ポータルで既存のホスト フィーチャ レイヤーが上書きされます。

概要で説明したように、境界レイヤーのサービス定義アイテムがポータルにまだ存在している場合に限り、そのレイヤーを更新できます。

ポータルで境界フィーチャ レイヤーを更新するには、次の手順に従います。

  1. My Esri から、更新されたサービス定義ファイル (*.sd) を含む圧縮ファイルをダウンロードします。
  2. ファイルを解凍し、Portal for ArcGIS コンピューター上のフォルダーに配置します。

    ポータルにアップロードおよび公開したくないファイルを削除します。 または、アップロードして公開したいファイル サブセットのリストを含むテキスト ファイルを作成します。 テキスト ファイルでは 1 行ごとに 1 つのファイル名を記述します。たとえば、米国と世界の境界をアップロードする場合は、テキスト ファイルに次の行が含まれます。

    USA_Boundaries_2015
    WOR_Boundaries_2015

  3. Portal for ArcGIS コンピューターで、コマンド プロンプトを開きます。
  4. ツールがある場所にディレクトリを変更します。
  5. updateboundarylayers ツールを実行します。

    このツールは <Portal installation directory>\tools\publishboundarylayers にインストールされています。 このツールの構文は、次のとおりです。updateboundarylayers --folder <location of files> [{--files <file names>|--file <name of text file>}] --url <Portal home page URL> --username <portal administrator user name> [--password <portal administrator password>]

    ツールの実行時にパスワードを指定しないと、ポータル管理者のパスワードを入力するよう求められます。 このユーザーは、ポータルのデフォルト管理者ロールのメンバーである必要があります。

    --files オペレーションを使用する場合は、サービス定義ファイルのカンマ区切りリストを指定します。 --file オプションを使用する場合は、公開する境界ファイルのリストを含むテキスト ファイルの名前を指定します。

    この例では、updateboundarylayers ツールがディレクトリ boundaryfiles 以下のファイルをすべて公開し、既存のレイヤーを上書きします。

    updateboundarylayers --folder d:\data\boundaryfiles --url https://portal.domain.com:7443/arcgis --username portaladmin

    この例では、ファイルが上記と同じディレクトリ (boundaryfiles) にありますが、1 つのファイルだけが再公開されます。

    updateboundarylayers --folder d:\data\boundaryfiles --files WOR_Boundaries --url https://portal.domain.com:7443/arcgis --username portaladmin

    この例では、boundaryfiles ディレクトリにテキスト ファイル (boundaryupdatesubset.txt) がすでに作成されています。 ツールはテキスト ファイルからファイル リストを読み取り、境界レイヤーのサブセットを再公開します。

    updateboundarylayers --folder d:\data\boundaryfiles --file c:\temp\boundaryupdatesubset.txt --url https://portal.domain.com:7443/arcgis --username portaladmin

公開が完了すると、既存のホスト フィーチャ レイヤーに、更新されたデータまたはメタデータが含まれるようになります。

境界レイヤーの削除

ある境界レイヤーがポータルに必要ないと判断した場合は、その境界レイヤーを削除できます。 ポータル Web サイトでレイヤーを検索してそこで削除するか、または deleteboundarylayers ツールを実行することができます。 複数の境界レイヤーを削除する場合は、deleteboundarylayers ツールを使用します。

deleteboundarylayers ツールは、削除の防止が有効なレイヤーを削除しません。

注意:

マップ、アプリ、またはシーンで現在使用されている境界レイヤーを削除すると、そのレイヤーがマップ、アプリ、またはシーンに表示されなくなります。 再公開では新しい ID を持つ新しいアイテムがポータルに作成されるため、再公開してもマップ、アプリ、またはシーンのレイヤーは置き換えられません。

--files オペレーションを使用して、削除するレイヤーのカンマ区切りリストを指定するか、--file オペレーションを使用して、削除するレイヤーのリストを含むテキスト ファイルを指定することができます。

レイヤーのカンマ区切りリストを指定する場合の構文は、次のとおりです。deleteboundarylayers {--files <layer_name_list> | --file <location_of_text_file>} --url <portalURL> --username <portal_admin> [--password password]

たとえば、portaladmin という名前のポータル管理者として USA_Boundaries_2015 レイヤーと WOR_Boundaries_2015 レイヤーをポータル https://portal.domain.com:7443/arcgis から削除するには、次のように入力します。

deleteboundarylayers --files USA_Boundaries_2015,WOR_Boundaries_2015 --url https://portal.domain.com:7443/arcgis --username portaladmin

削除するレイヤーのリストを含むテキスト ファイルを指定する場合の構文は、次のとおりです。deleteboundarylayers --file <location_of_text_file> --url <portalURL> --username <portal_admin> [--password password]

たとえば、ファイルを使用して上記と同じレイヤーを削除するには、1 行ごとに 1 つのレイヤー名を記述したテキスト ファイルを作成し (以下を参照)、ツールの実行時にそのテキスト ファイルの場所と名前を指定します。

USA_Boundaries_2015
WOR_Boundaries_2015

次の例では、boundarylist.txt ファイルが c:\data\boundaries にあります。 このファイルには、ポータル https://portal.domain.com:7443/arcgis から削除するレイヤーのリストが含まれています。

deleteboundarylayers --file c:\data\boundaries\boundarylist.txt --url https://portal.domain.com:7443/arcgis --username portaladmin