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既存フィーチャの検索

注意:

現在、この機能は Map Viewer Classic (旧名称 Map Viewer) でのみサポートされています。 新しい Map Viewer の今後のリリースで提供される予定です。

既存フィーチャの検索 既存フィーチャの検索ツールでは、分析範囲内で空間検索または属性検索に基づく一連の条件を満たしているフィーチャを選択します。

ワークフロー図

既存フィーチャの検索のワークフロー図

用語

用語説明

空間検索

空間リレーションシップでの検索

属性検索

フィールド値での検索

  • ある投資会社は、小規模な食料品店チェーンを買収し、新たな流通センターに適した用地を探しています。 流通センターの建設には、高速道路から 1 マイル以内の場所にあり、洪水帯に入っていない 20 エーカー以上の空き地が必要です。 既存フィーチャの検索を使用すると、都市の中から、これらの条件に合った用地をすべて選択できます。

  • ある GIS アナリストは、風力発電所の申請書を事前に確認して、次の審査に進める候補地を決めようとしています。 このアナリストは、候補地が、道路にアクセスすることができ、保護エリアから見えない場所にあることを条件として選びました。 既存フィーチャの検索を使用すると、すべての条件を満たしている候補地を選択できます。

  • ある都市の警察は、凶悪犯罪と失業率の間に何らかの関係性があるかを判断する解析を実施しています。 凶悪犯罪の件数が多く、失業率が高い地域にある高校で夏季雇用プログラムの拡充を実施する予定です。 既存フィーチャの検索を使用すると、改善対象地域から 4 分の 1 マイル内にある高校を選択できます。

使用上の注意

ポイント、ライン、またはエリア フィーチャの単一の入力が必要です。 空間結合で別のレイヤーが追加されている場合を除いて、この入力は検索可能なただ 1 つのレイヤーになります。

[式の追加] を使用すると、クエリを構築できます。 空間検索と属性検索の組み合わせなど、複数の式を追加できます。 式を満たしている入力レイヤー内のフィーチャは、結果レイヤーに書き込まれます。

属性検索に使用できる演算子が複数用意されています。使用できる演算子は、検索するフィールドがカテゴリであるか数値であるかによって異なります。

フィールドがカテゴリの場合は、次の演算子を使用できます。

  • に等しい
  • に等しくない
  • で始まる
  • で終わる
  • 含む
  • 含まない
  • 空白である
  • 空白でない

フィールドが数値の場合は、次の演算子を使用できます。

  • に等しい
  • に等しくない
  • 以上
  • より小さい
  • 以下
  • より大きい
  • の間にある
  • の間にない
  • 空白である
  • 空白でない

属性式の構築方法の詳細については、「既存フィーチャの検索の詳細」セクションをご参照ください。

空間検索で使用できる空間式は、次のとおりです。

  • 交差する
  • 交差しない
  • 一定距離内
  • 一定距離内にない
  • 完全に含む
  • 完全に含まない
  • 完全に含まれる
  • 完全に含まれない
  • 最も近い

空間式の構築方法の詳細については、「既存フィーチャの検索の詳細」セクションをご参照ください。

複数の式をクエリに追加するには、[式の追加] ボタンを使用します。 演算子として [and] または [or] を使用して、式を組み合わせることができます。

[現在のマップ範囲を使用] がオンの場合、現在のマップ範囲に表示される入力レイヤーのフィーチャだけが解析されます。オフの場合、すべてのフィーチャが、現在のマップ範囲内になくても解析されます。

既存フィーチャの検索の詳細

既存フィーチャの検索では、空間式と属性式を使用してレイヤーのクエリを行います。 このセクションでは、式の構築方法、使用可能な空間式タイプ式をまとめて 1 つのクエリにグループ化する方法、完成したクエリについて学びます。

式の構築

式を作成するには、[式の追加] ボタンをクリックして、[式の追加] ダイアログ ボックスを開きます。

属性式

属性式を作成するには、式のタイプとして [where 句 (属性クエリ)] を使用します。

属性式の追加例
属性式の式の追加ダイアログ ボックスを使用します。

数値説明
入力レイヤー

式に使用できるレイヤーがここにリストされます。 最初に選択できるのは、解析レイヤーだけです。 他のレイヤーとの空間リレーションシップを確立したら (たとえば、区画は都市の境界に完全に含まれる)、ドロップダウン メニューにその他のレイヤーがリストされます。

式のタイプ

これは、式のタイプです。 属性式の場合、[where 句 (属性クエリ)] を選択します。

フィールド

クエリするフィールドをリストから選択します。

演算子

式の演算子を選択します。

値、フィールド、または個別値

  • 特定の値に基づいてフィーチャを検索する場合は、[値] を選択し、入力ボックスに値を入力します。
  • 2 つのフィールド間で値を比較する場合は、[フィールド] を選択し、ドロップダウン矢印をクリックして、式のフィールドを選択します。 たとえば、上のスクリーン キャプチャの場合は、POP UNDER 18 の値が POP OVER 18 の値より大きいフィーチャが検索されます。
  • 式のために選択したフィールドの特定の値に基づいてフィーチャを検索する場合は、[個別値] を選択し、フィールドから一意の値を選択します。 個別値のフィルターには、ArcGIS Pro または ArcGIS 10.1 for Desktop 以降を使用して公開されたフィーチャ サービスが必要です。

注意:

レイヤーにフィルターが適用されている場合、フィルター式に合致するフィーチャだけが解析に使用されます。

空間式

空間式は、[完全に含まれる][交差する] などの式のタイプを選択して作成します (完全なリストについては、「空間式のタイプ」をご参照ください)。

空間式のタイプを選択すると、選択した式のタイプに応じて [式の追加] ダイアログ ボックスが変化します。

空間式
空間式の式の追加ダイアログ ボックスを使用します。

数値説明
最初のレイヤー

最初のレイヤーです。 最初に選択できるのは、解析レイヤーだけです。 他のレイヤーとの空間リレーションシップを確立したら (たとえば、「区画はコミュニティの境界に完全に含まれる」)、ドロップダウン メニューにその他のレイヤーがリストされます。

式のタイプ

空間式のタイプです。 空間式のそれぞれのタイプの詳細については、以下をご参照ください。

2 番目のレイヤー

2 番目のレイヤーです。 これは、マップ内にあるその他のレイヤーです。

空間式のタイプ

空間式は、2 つのレイヤー間にリレーションシップを確立します。 同じレイヤー内にあるフィーチャ間に空間リレーションシップを確立する必要がある場合 (たとえば、個々の区画の一定距離内にある空き地を選択したい場合など)、区画レイヤーをコピーしてマップに追加し、同じ区画フィーチャを使用した 2 つのレイヤーを用意します。

一定距離内にある/一定距離内にない

一定距離内にある

一定の距離内リレーションシップは、最初のレイヤーと 2 番目のレイヤーのフィーチャ間の直線距離を使用します。

  • [一定距離内にある] - 2 番目のレイヤーのフィーチャの指定距離内に一部が含まれる場合、最初のレイヤー内のフィーチャが選択されます (出力に含められます)。たとえば、河川から 100 メートル以内にある区画が出力に含められます。
  • [一定距離内にない] - 2 番目のレイヤーのフィーチャの一定距離内にある場合、最初のレイヤーのフィーチャは除外されます (出力に含められません)。たとえば、河川から 100 メートル以内にある区画が出力に含められません。 このリレーションシップは、フィーチャが特定の距離より離れていると考えることができます。

注意:

距離は、フィーチャの最も近い部分間で計算されます。 区画がロサンゼルス川から 0.75 マイル以内にある必要があるという上の例では、区画の一部が 0.75 マイル以内にあれば、区画が選択されます。 区画全体が 0.75 マイル以内に収まる必要があるという条件の場合は、ロサンゼルス川の周囲 0.75 マイルに対してバッファーの作成ツールを使用して、新しいレイヤーを作成します。 次に、区画がバッファー レイヤー内に完全に含まれる式を作成します。

完全に含む/完全に含まない

完全に含む

最初のレイヤーのフィーチャは、2 番目のレイヤーのフィーチャを完全に囲んでいる場合、この条件を満たします。 含まれているフィーチャの一部でも、含んでいるフィーチャの外部には存在できません。ただし、含まれているフィーチャが含んでいるフィーチャと接している (境界線上の共通点を共有している) ことは可能です。

  • [完全に含む] - 最初のレイヤーのフィーチャが 2 番目のレイヤーのフィーチャを含んでいる場合、最初のレイヤーのフィーチャが出力に含められます。
  • [完全に含まない] - 最初のレイヤーのフィーチャが 2 番目のレイヤーのフィーチャを含んでいる場合、最初のレイヤーのフィーチャが出力から除外されます。

注意:

包含するリレーションシップは、ポイントとラインで使用できます。 たとえば、道路の中央線 (ライン) のレイヤーと、マンホール カバー (ポイント) のレイヤーがあり、マンホール カバーを含む道路を検索するとします。 マンホール カバーを含む道路を検索するのに [完全に含む] を使用できますが、ラインがポイントを含むためには、ポイントが完全にライン上にある (GIS 用語では互いにスナップされる) 必要があります。 これに該当するかわからない場合は、適切な距離の値で [一定距離内にある] リレーションシップを使用します。

完全に含まれる/完全に含まれない

区画全体が入力フィーチャ内に完全に含まれる

最初のレイヤーのフィーチャは、2 番目のレイヤーのフィーチャに完全に囲まれている場合、この条件を満たします。 最初のレイヤーのフィーチャ全体が、含んでいるフィーチャの中にある必要があります。ただし、2 つのフィーチャが接している (境界線上の共通点を共有している) ことは可能です。

  • [完全に含まれる] - 最初のレイヤーのフィーチャが完全に 2 番目のレイヤーのフィーチャ内にある場合、最初のレイヤーのフィーチャが出力に含められます。
  • [完全に含まれない] - 最初のレイヤーのフィーチャが完全に 2 番目のレイヤーのフィーチャ内にある場合、最初のレイヤーのフィーチャが出力から除外されます。

注意:

含まれるリレーションシップは、包含するリレーションシップと同様にポイントとラインに対して使用できます。 たとえば、最初のレイヤーがマンホール カバーを表すポイントを含んでいて、(駐車場やその他の道路以外のフィーチャではなく) 道路の中央線上にあるマンホールを検索するとします。 道路の中央線上にあるマンホール ポイントを検索するのに [完全に含まれる] を使用できますが、ポイントがラインを含むためには、ポイントは完全にライン上にある (GIS の用語では互いにスナップされる) 必要があります。 これに該当するかわからない場合は、適切な距離の値で [一定距離内にある] リレーションシップを使用します。

交差する/交差しない

交差する

最初のレイヤーのフィーチャは、2 番目のレイヤーのフィーチャの一部と重なる場合 (フィーチャが共通ポイントを共有して接する場合を含む)、交差する条件を満たします。

  • [交差する] - 最初のレイヤーのフィーチャが 2 番目のレイヤーのフィーチャと交差する場合、最初のレイヤーのフィーチャが出力に含められます。
  • [交差しない] - 最初のレイヤーのフィーチャが 2 番目のレイヤーのフィーチャと交差する場合、最初のレイヤーのフィーチャは出力から除外されます。

最も近い

最も近い

最初のレイヤーのフィーチャは、2 番目のレイヤーのフィーチャに最も近い場合、この条件を満たします。

  • [最も近い] - 最初のレイヤーのフィーチャが 2 番目のレイヤーのフィーチャに最も近い場合、最初のレイヤーのフィーチャが出力に含められます。

グループ化

グループ ボタン グループ を使用すると、連続する複数の式をグループ化できます。 グループ化する複数の式を選択するには、Shift キーを押しながらクリックします。

グループ化が必要な例を次に示します。

  • 有害化学物質を含むサイトのポイント レイヤーがあります。 各ポイントは、そのサイトに存在することが判明している有害化学物質の名前を含む CHEMICAL という属性を持ちます。
  • 河川に近く、MERCURY または SELENIUM を含む有害サイトを検索します。
  • 公園に近く、BENZENE または LEAD を含む有害な場所も検索します。

上の例では、公園に近い有害サイトと河川に近い有害サイトの 2 つのフィーチャ セットが同じ有害サイト レイヤーから作成されます。 これら 2 つのセットは互いに区別されます。

河川に近い有害サイトのセットは公園に近い有害サイトと区別されるため、グループ化を使用してクエリを構築します。 図 1 は、論理演算子をグループ化または修正しない当初のクエリを示しています (演算子はすべて [and] です)。 このクエリの結果は、公園と河川の両方の 1 キロメートル以内の有害サイトになります。 これは目的ではありません。求めている結果は、河川から 1 キロメートル以内にある一連の有害サイトと、公園から 1 キロメートル以内にある別の一連の有害サイトです。

当初のクエリ
図 1: 当初のクエリ

上述した条件を満たすクエリを作成するには、グループを作成します。 各グループは、前の式を組み合わせたサブクエリを形成します。

まず、図 2 のように、最初の 2 つの属性式を選択します。

属性式の最初のグループの選択
図 2: 属性式の最初のグループの選択

2 つの属性式を選択したら、グループ ボタン グループ をクリックします。 図 3 のように、グループがインデントされます。

図 3 のように、属性式の 2 番目のグループを選択します。

属性式の次のグループの選択
図 3: 属性式の 2 番目のグループの選択

2 番目のグループを選択したら、グループ ボタンをクリックします。

最後に、図 4 のように、属性式の 2 番目のグループとそれらが含まれる空間式を選択します。

属性式の 2 番目のグループとそれらが属する空間式の選択
図 4: 属性式の 2 番目のグループとそれらが属する空間式の選択

図 5 のように、グループ ボタンをクリックすると、クエリがインデントされます。 最後に、図 5 のように、[and][or] に切り替えます。

最終クエリ
図 5: 最終クエリ

図 5 に示したクエリは、求めている結果を生成します。

  • LEAD または BENZENE を含む Toxic Sites が検索されます。これらのフィーチャは、Parks から 1 キロメートル以内にある有害な場所の検索によるサブセットです。
  • 次に、SELENIUM または MERCURY を含む Toxic Sites が検索されます。これらのフィーチャは、River から 1 キロメートル以内にある有害な場所の検索によるサブセットです。
  • 最後に、2 つのフィーチャ セットが論理的な [or] を使用して結合されます。

グループ化の式は、同じレイヤーから複数の異なるフィーチャ セットを作成しなければならない場合のみ必要です。 グループ化を考える 1 つの方法として、グループ化を使用しない場合は、既存フィーチャの検索を 2 度実行します (河川に近いサイトの検索と公園に近いサイトの検索)。 その後、マージ ツールを使用して 2 つの結果を結合する必要があります。

テキスト ボタン テキスト をクリックすると、クエリのテキスト表現が表示されます。 テキスト表現では、グループの表記に括弧が使用されます。

完成したクエリの例

以下の例では、ロサンゼルス市内で公園の開発に適した空き地を探していると仮定しています。 公園に適した場所には、以下の条件があります。

  • 区画が空き地である。
  • ロサンゼルス市の境界内にある。
  • 1 エーカー以上の広さである。
  • 区画の一部が、ロサンゼルス川から 0.75 マイル以内にある。
  • 区画が既存の公園から少なくとも 0.25 マイルにある。

次のスクリーン キャプチャは、ParcelsRivers、および City Boundaries というレイヤーを使用した、上記の条件に基づく既存フィーチャの検索クエリを示したものです。

区画を検索するクエリ

注意:

  • 式の順序は、解析の結果に影響しません。
  • グループおよびグループ解除ボタン グループおよびグループ解除 をクリックすると、式をグループ化およびグループ解除できます。 グループを作成するには、複数の式を選択して、グループ ボタンをクリックします。 グループの詳細については、既存フィーチャの検索の詳細のグループ化のトピックをご参照ください。
  • [and] をクリックすると、演算子が [or] に切り替わります。 [or] をクリックすると、演算子が [and] に切り替わります。

類似のツール

既存フィーチャの検索で、属性検索と空間検索を使用して、一連の条件を満たしているフィーチャを選択します。 その他のツールは、類似した少し異なる問題を解決するのに効果的です。

Map Viewer Classic の解析ツール

参照している場所に似た場所を検索する場合は、類似フィーチャの検索ツールを使用します。

クエリを使用してフィーチャを作成する場合は、新規フィーチャの作成ツールを使用します。

注意:

既存フィーチャの検索ツールと新規フィーチャの作成ツールの主な違いは、新規フィーチャの作成の結果に部分的なフィーチャを含めることができる点です。

  • どちらのツールも、属性式 [where 句]、空間式 [完全に含まれる]、および [完全に含む] は、同じ結果を返します。これは、これらの式が、フィーチャ全体を返すためです。
  • [交差する] または [一定距離内にある] を使用すると、新規フィーチャの作成で、新しいフィーチャが出力結果レイヤー内に作成されます。

ArcGIS Pro の解析ツール

既存フィーチャの検索では、ArcGIS Pro属性検索および空間検索の機能が実行されます。