以下のホスト シーン レイヤーを管理することができます。
- 関連付けられたフィーチャ レイヤーがあるシーン レイヤーのシーン レイヤー キャッシュを再構築します。
ArcGIS Pro からシーンを公開すると、シーン レイヤーとそれに関連付けられたフィーチャ レイヤーの両方を作成できます。
- 関連付けられたフィーチャ レイヤーがないシーン レイヤーを置き換えます。
ホスト シーン レイヤーに関連付けられたフィーチャ レイヤーが存在しない場合は、シーン レイヤーのコンテンツを別のシーン レイヤーに置き換えることで更新できます。
- シーン レイヤーからのデータ エクスポートを有効にします。
データをエクスポートする機能を有効にすると、シーン レイヤーをジオプロセシング ツールの入力として使用できます。 この設定は、ボクセル シーン レイヤーではサポートされていません。
シーン レイヤーの所有者と組織の管理者だけが、シーン レイヤーのキャッシュの再構築や、シーン レイヤーの置き換えをすることができます。
ホスト シーン レイヤーのキャッシュの再構築
ユーザー (または組織の管理者) は、編集者が関連するフィーチャ レイヤーに変更を加えた後で、すべてまたは一部のシーン レイヤー キャッシュを再構築できます。
- 編集対象のポイント レイヤーの場合は、キャッシュを再構築すると、追加されたすべてのフィーチャとフィーチャ ジオメトリおよび属性に加えられた編集がシーン キャッシュに取り込まれます。
- 3D オブジェクト レイヤーおよびビルディング シーン レイヤーの場合は、キャッシュを再構築すると、属性の更新と追加されたフィーチャがシーン キャッシュに取り込まれます。
たとえば、シーン レイヤーに、ベンチ、噴水、プランターなどの街頭設置物を表すポイントが含まれている状況で、いくつかのベンチの位置が変更された場合は、シーン レイヤーのキャッシュを再構築して、これらのベンチの新しい位置を反映することができます。 同様に、いくつかのベンチが別の材料で改築され、シーン レイヤー内のスタイルが材料の種類によって変わる場合にも、新しい属性と新しいスタイルを含むように、シーン レイヤーを再構築します。
ヒント:
描画のパフォーマンスを向上するには、Map Viewer または Map Viewer Classic (旧名称 Map Viewer) で関連付けられているフィーチャ レイヤーを編集するのではなく、ArcGIS Pro でホスト シーン レイヤーを編集します。 シーン レイヤーの編集の詳細については、ArcGIS Pro ヘルプの「関連付けられているフィーチャ レイヤーによるシーン レイヤーの編集」をご参照ください。
ほとんどの場合、キャッシュの一部を更新する方がキャッシュ全体を再構築するよりも時間を短縮できます。 ただし、キャッシュの一部のみを再構築する場合、時間の経過に伴って、シーン レイヤーのパフォーマンスが低下する可能性があります。 最終的には、キャッシュ全体を再構築して、キャッシュを最適化する必要が発生します。 一般的に、キャッシュの一部の再構築を連続して 10 回行った後は、キャッシュ全体を再構築する必要があります。 シーン レイヤー キャッシュ全体の再構築が終了すると、再びキャッシュの一部を再構築できるようになります。
キャッシュの再構築
以下の手順に従い、シーン キャッシュを再構築して、ポイント、3D オブジェクト、またはビルディング シーン レイヤーの変更を反映します。
- シーン レイヤーの所有者または管理者としてポータルにサイン インします。
- 該当するシーン レイヤーのアイテム詳細を開いて、[設定] タブをクリックし、[シーン レイヤー設定] セクションまで下にスクロールします。
- [キャッシュの管理] をクリックします。
- 次の手順で選択するレイヤーのキャッシュ全体を再構築するか、キャッシュが最後に構築されたとき以降に変更されたキャッシュの一部 (レイヤーごと) を再構築するかを選択します。
- 再構築対象を選択します。
- ホスト シーン レイヤー全体を再構築するには、[完全キャッシュ] を選択します。 キャッシュが再構築されます。 登録済みデータを参照するフィーチャ レイヤーを含むシーン レイヤーを公開し、フィーチャ データのスキーマを更新する場合、このオプションを使用してスキーマの変更をシーン レイヤーに組み込む必要があります。
- キャッシュが最後に構築されたとき以降のジオメトリや属性の変更を含むキャッシュの一部を再構築するには、[最後の更新以降にジオメトリと属性が変更された一部の更新が再構築されます。] を選択します。
- [キャッシュの再構築] をクリックします。
- [OK] をクリックして、キャッシュの再構築を確定します。
キャッシュの再構築にかかる時間は、再構築するのがキャッシュ全体であるか一部であるか、フィーチャ レイヤー内のフィーチャと属性の数、フィーチャがポイント、マルチパッチ、3D オブジェクト、またはビルディングのいずれであるか、マルチパッチまたは 3D オブジェクトにテクスチャが含まれているかどうかによって異なります。
キャッシュの状態を監視するには、[ジョブ ステータス] をクリックします。 キャッシュの再構築に失敗している場合、ジョブ ID をクリックして、失敗した理由に関する情報を確認します。
再構築するキャッシュのスケジュール設定
シーン レイヤーを編集する頻度が高い場合は、指定した間隔でそのシーン レイヤーのキャッシュを再構築するようにスケジュール設定するタスクを作成できます。 タスクは、多用しないように、できる限り時間間隔をあけて構成します。
定期的にキャッシュを再構築するタスクを構成する場合は、データの更新頻度を考慮し、キャッシュを再構築するために ArcGIS Enterprise コンピューターに配置されたリソースの負荷と最新でないシーン データに対するユーザーの許容度とのバランスを調整します。
スケジュールは、シーン レイヤー キャッシュ全体の再構築と、キャッシュの一部のみの再構築の 2 つまで設定できます。
ホスト シーン レイヤーのキャッシュを再構築するタスクをスケジュール設定するには、次の手順に従います。
- シーン レイヤーの所有者または組織の管理者としてポータルにサイン インします。
- 該当するシーン レイヤーのアイテム詳細を開いて、[設定] タブをクリックし、[シーン レイヤー設定] セクションまで下にスクロールします。
- [キャッシュを再構築するタスクのスケジュール設定] をクリックして、そのセクションを展開します。
- [再構築タスクの追加] をクリックして、キャッシュの一部を再構築するタスクか、キャッシュ全体を再構築するタスクをスケジュール設定します。
- [完全再構築] - このオプションを選択すると、定義したスケジュールで、シーン レイヤーのキャッシュ全体を再構築します。
- [部分的再構築] - このオプションを選択すると、キャッシュが最後に構築されたとき以降のジオメトリや属性の変更を含むキャッシュの一部を定期的に再構築するタスクを作成します。
- タスクのスケジュールを定義します。
- [開始] をクリックして、タスクの実行を開始する日付を選択します。
- タスクを繰り返す時間の単位を定義するには、[繰り返しタイプ] ドロップダウン メニューでいずれかのオプションを選択します。
- [繰り返し間隔] ドロップダウン メニューを使用して、キャッシュを再構築する頻度を選択します。
サイズによりますが、シーン レイヤー キャッシュ全体を再構築するには、数十分から数時間かかる場合があるので注意してください。 再構築タスクのスケジュールは、個々の再構築操作が完了した後に実行される頻度に設定してください。
- [終了日] ドロップダウン メニューを使用して、タスクの実行を停止する日付を選択します。 次のようなオプションがあります。
- [指定なし] - タスクを編集、一時停止、削除するまで、タスクは指定した間隔で実行を継続します。
- [日付] - [日付] を選択した場合、[終了日] フィールドが表示されます。 タスクの実行を停止する日付を選択します。
- [数] - タスクを特定の回数実行するには、[数] を選択し、上向き矢印と下向き矢印を使用して、指定した間隔でタスクを実行する回数を指定します。
- [タスクの作成] をクリックして、スケジュール タスクを作成します。
キャッシュは、指定したスケジュールで再構築されます。 再構築操作が、連続して 5 回失敗すると、通知が届きます。
通知にアクセスするには、Web サイトの上部にある [通知] をクリックします。
次のセクションで説明するように、タスクの詳細を開いて、失敗したジョブによって作成された結果のログを調べることができます。 また、ホスティング サーバーの ArcGIS Server ログに移動して、エラーの原因を理解し、修正することもできます。 問題を修正して、タスクを再実行する準備ができたら、次のセクションで説明するように、タスクを再開します。
スケジュール設定された再構築操作のステータスを表示したり、タスク スケジュールを変更したりする手順については、次のセクションをご参照ください。
タスクの管理
既存のタスクのスケジュールを変更したり、それぞれの再構築操作のステータスを表示したり、タスクを一時停止してキャッシュを一時的に再構築できないようにしたり、タスクを削除したりできます。
タスクを管理するには、次の手順に従います。
- シーン レイヤーの所有者または組織の管理者としてポータルにサイン インします。
- 該当するシーン レイヤーのアイテム詳細を開いて、[設定] タブをクリックし、[シーン レイヤー設定] セクションまで下にスクロールします。
- [キャッシュを再構築するタスクのスケジュール設定] をクリックして、そのセクションを展開します。
- 管理するタスクの [アクション] フィールドをクリックして、実行するアクションを選択します。
- [詳細] - [詳細] をクリックすると、個々のジョブのリスト、それぞれのステータス、およびタスクを実行するたびに作成される結果のログが表示されます。
ヒント:
タスクの詳細は、タスクの [名前] 列にあるリンクをクリックして開くこともできます。 - [編集] - [編集] をクリックすると、タスクのスケジュールを変更できます。 タスクの実行頻度やタスクの終了日を変更できます。
ヒント:
タスクのスケジュールは、タスクの [スケジュール] 列にあるリンクをクリックして変更することもできます。 - [一時停止] - アクティブなタスクで [一時停止] をクリックすると、タスクが再開するまで実行されなくなります。 [一時停止] をもう一度クリックして、タスクを一時停止することを確認します。
- [再開] - 一時停止したタスクで [再開] をクリックすると、タスクが指定したスケジュールで再び実行を開始します。 [再開] をもう一度クリックして、タスクの実行を再開することを確認します。
- [削除] - スケジュール タスクが必要なくなった場合、[削除] をクリックして削除できます。 [削除] をもう一度クリックして、指定したスケジュールでシーン キャッシュを再構築するタスクが必要なくなったことを確認します。
- [詳細] - [詳細] をクリックすると、個々のジョブのリスト、それぞれのステータス、およびタスクを実行するたびに作成される結果のログが表示されます。
- [タスクの保存] をクリックして、タスクに対する変更を適用します。
シーン レイヤーの置換
ホスト シーン レイヤーに関連付けられたフィーチャ レイヤーが存在しない場合は、シーン レイヤーのコンテンツをシーン レイヤー パッケージ (SLPK) から公開した別のシーン レイヤーに置き換えることで更新できます。 シーン レイヤーがフォルダー内またはクラウド データ ストア内にある事前に作成されたキャッシュを参照している場合、そのシーン レイヤーを、事前に作成されたキャッシュを参照する別のレイヤーに置き換えることができます。 これにより、シーン レイヤーのコンテンツを削除せずに更新することができます。 既存のレイヤーと置換レイヤーの両方を所有している必要があります。
ヒント:
シーン レイヤーに関連付けられたフィーチャ レイヤーがある場合は、そのレイヤーを置き換えることはできません。 代わりに、シーン キャッシュを再構築します。 シーン レイヤーのアイテム ページの [詳細] セクションをチェックすると、シーン レイヤーに関連付けられたフィーチャ レイヤーがあるかどうかを確認できます。
シーン レイヤーの置換には、次のような利点があります。
- 既存のレイヤーのアイテム ID と URL は変更されないため、レイヤーを使用するシーンおよびアプリを、新しいレイヤーを参照するように更新する必要はありません。
- 現在のレイヤーのコンテンツを置換しても、新しいシーン キャッシュは生成されません。 このため、シーン レイヤー キャッシュの再構築を待つ必要はありません。 現在のレイヤーを使用しているシーンおよびアプリは、レイヤーの置換後も引き続き機能します。
- ポータルは古いコンテンツのアーカイブを作成して、必要に応じてこのコンテンツに戻すことができます。
注意:
置換シーン レイヤー パッケージまたは事前に作成されたキャッシュには、現在のシーン レイヤーと同じ座標系を使用してください。 この設定は一致する必要があります。 また、シーン レイヤーは同じタイプのシーン レイヤーにのみ置き換えることができます。
既存のシーン レイヤーを別のシーン レイヤーに置き換えるには、次の手順を実行します。
- Web レイヤーの所有者または組織サイトの管理者として、またはすべてのメンバーのアイテムを更新する権限を持っているアカウントでサイン インします。
- シーン レイヤーのアイテム ページを開きます。
- [レイヤーの置換] をクリックします。
- [レイヤーの選択] をクリックします。
パネルが表示されたら、使用できるレイヤーの検索、参照、フィルター、および並べ替えにより、置換シーン レイヤーを見つけることができます。 [詳細の表示] をクリックして、各レイヤーのアイテムの詳細を表示することもできます。
同じタイプのシーン レイヤーのみが [置換レイヤーの選択] ウィンドウにリストされます。
- 使用するシーン レイヤーを見つけたら、[選択] をクリックします。
- [次へ] をクリックして [アーカイブ] ウィンドウに進みます。ここでは、アーカイブ レイヤーのタイトルを変更できます。
- 更新されたサムネイル、サマリー、説明、およびタグを置換レイヤーからインポートする場合は、下へスクロールして [アイテム情報の置換] を有効にします。
- サマリー ページに、現在のホスト シーン レイヤー、現在のレイヤーのコンテンツを置換するレイヤー、およびアーカイブ レイヤーに関連する情報が表示されます。
別の置換レイヤーを使用する場合は、[置換レイヤーの選択] をクリックして新しいレイヤーを選択します。
- レイヤーに問題がなければ、[置換] をクリックして、置換操作を実行します。
データ エクスポートの有効化
ジオプロセシング ツールを使用すると、地理データに対して解析やデータ操作を行うことができます。 シーン レイヤーでジオプロセシング ツールを実行するには、レイヤーのデータ エクスポートを有効にする必要があります。
レイヤーの所有者または組織管理者は、ボクセル レイヤーを除くすべてのタイプのシーン レイヤーでデータ エクスポートを有効にできます。
次の手順で、シーン レイヤーのデータ エクスポートを有効にします。
- アイテムの所有者または管理者として組織にサイン インします。
- アイテムの詳細ページを開き、[設定] タブをクリックします。
- シーン レイヤーの設定にスクロールし、[他のユーザーが別の形式にエクスポートすることを許可します。] の横のチェックボックスをオンにします。
- [保存] をクリックします。
シーン レイヤーでジオプロセシング ツールを実行する必要があるユーザーと、レイヤーを共有します。