ArcGIS Server Manager の統計情報レポート ギャラリーを使用して、サーバーの統計情報のレポートを表示、構成、更新、エクスポート、および削除することができます。このギャラリーにアクセスするには、[ログ] > [統計情報] の順にクリックします。レポートと統計情報の操作方法の説明については、以下のセクションをご参照ください。
使用可能なサーバーの統計情報
次の統計情報をレポートに表示できます。レポートごとに表示できる統計情報は 1 つだけです。統計情報を選択するには、レポート内の [表示] ドロップダウン ダイアログ ボックスをクリックします。
- 総リクエスト - 所定の時間範囲でクライアントがサービスに対して行ったリクエストの総数。
- 平均応答時間 - ArcGIS Server でリクエストの結果をクライアントに返すのにかかった平均時間。平均応答時間は秒単位で表示されます。
- 最大応答時間 - ArcGIS Server でリクエストの結果をクライアントに返すのにかかった最大時間。最大応答時間は秒単位で表示されます。
- タイムアウト - レポートされるサービス タイムアウトは、次に示す状況の 1 つまたは組み合わせにより発生します。
- クライアントが、指定された最大使用時間よりも長い間、サービスを実行し続けたため、そのサービスへの参照が失われた。
- クライアントの待ち時間が、サービスに指定された最大待ち時間を超えている。
- 最大インスタンス数を実行中のサービス - 所定の時間範囲にわたって特定のサービスで実行されているインスタンスの最大数。
デフォルトでは、統計情報は 30 分間隔で収集および保存されます。統計情報が収集される頻度を変更するには、以下の「サーバーの統計情報の構成」のセクションをご参照ください。
サポートされているサービスの種類
統計情報は次のサービスの種類についてのみ利用できます。これらのサービスの種類の詳細については、「公開できるサービスの種類」をご参照ください。
- フィーチャ (ホスト フィーチャ サービスもサポートされています)
- ジオコード
- ジオデータ
- ジオプロセシング (同期のみ。非同期はサポートされていません。)
- グローブ
- イメージ (ダイナミックのみ。キャッシュはサポートされていません。)
- マップ (ダイナミックのみ。キャッシュはサポートされていません。)
- モバイル データ
- ネットワーク解析
- 検索
- Workflow Manager
デフォルトのレポート
デフォルトでは、ArcGIS Server をインストールすると、3 種類の事前構成されたレポートが統計情報レポート ギャラリーに表示されます。これらのレポートは、サーバー上ですでに実行されているサービスに基づきます。デフォルトのレポートを変更するには、モジュールでそのレポートを選択して、表示されるサービスの数、統計情報のタイプ、時間の値を変更します。必要な場合は、レポートのサムネイルの [X] ボタンをクリックして、レポートを削除できます。
新しいレポートの作成
新しいレポートを作成するには、次の手順に従います。
- ArcGIS Server Manager を開いて、管理者権限を持つアカウントでログインします。この手順の詳細については、「ArcGIS Server Manager へのログイン」をご参照ください。ユーザーまたは公開者ロールに属するアカウントではレポートを作成できません。
- [ログ] > [統計情報] の順にクリックします。
- [新規報告] をクリックします。
- グラフの左側で、統計情報を表示したいサービス (1 つまたは複数)、またはフォルダーを選択します。必要に応じて、検索フィールドを使ってサービスを検索することができます。フォルダーを選択すると、そのフォルダー内に存在するすべてのサービスの集約値がグラフに表示されます。オプションで、チェックボックスの横のマーカーをクリックして、リソース (サービスまたはフォルダー) の色およびマーカー シンボルを変更できます。
- [表示] ドロップダウン ダイアログ ボックスをクリックして、グラフに表示する統計情報を選択します。統計情報は、常にグラフの Y 軸 (左) に表示されます。
- [期間] ドロップダウン ダイアログ ボックスをクリックして、統計情報の表示期間を選択します。期間は、常にグラフの X 軸 (下) に表示されます。[カスタム期間] を選択すると、統計情報を表示するカスタムの時間範囲を指定できます。レポートされる時間は、ArcGIS Server がインストールされているコンピューターのタイム ゾーンに一致します。
- グラフの上部ある [レポートのタイトルの入力] テキストをクリックして、レポートにタイトルを付けます。
- [保存] をクリックします。
レポートが保存され、他の管理者や公開者が表示できるようになります。必要な場合は、[エクスポート] ボタンをクリックして、グラフをカンマ区切り値 (CSV) ファイルにエクスポートできます。デフォルトでは、レポートは 30 分ごとに自動更新されます。
既存のレポートの表示および変更
公開者または管理者権限を持つアカウントを使ってログインしている場合は、[統計情報] モジュールのサムネイルをクリックして、既存のレポートを表示できます。レポートを表示しているときは、グラフの頂点の上にポインターを合わせると、詳細な情報を得ることができます。たとえば、マップ サービスの最大応答時間のグラフを表示している場合、特定のデータ ポイントの上にポインターを合わせると、1.91 秒という特定の応答時間が表示されます。
管理者権限を持つアカウントを使ってログインしている場合は、さらに、既存のレポートを変更し、[保存] をクリックして変更内容を適用することもできます。[閉じる] をクリックすると、変更内容を保存するかどうか確認するメッセージが表示されます。ブラウザーを閉じると、変更内容は保存されません。
レポートを開いて変更するには、次の手順に従います。
- ArcGIS Server Manager を開いて、管理者権限を持つアカウントでログインします。この手順の詳細については、「ArcGIS Server Manager へのログイン」をご参照ください。
- [ログ] > [統計情報] の順にクリックします。
- 変更するレポートのサムネイルをクリックします。
- 変更内容をレポートに適用します。変更できる対象の概要については、以下のセクションをご参照ください。
- [保存] をクリックします。
表示されるサービスまたはフォルダーの変更
グラフに表示されるサービスの数、またはフォルダー内のサービスの数を変更できます。チェックボックスを使って、サービスとフォルダーのオンとオフを切り替えます。フォルダーを選択すると、そのフォルダー内に存在するすべてのサービスの集約値がグラフの 1 行として表示されます。
フォルダーのオン/オフを切り替えるとき、フォルダーに属するすべてのリソースのチェックボックスが自動的にオンになるわけではありません。同様に、親フォルダーの下の子リソースをオフにしても、親フォルダーのチェックボックスは自動的にオフになりません。この動作は、意図的に設定されたもので、フォルダー全体と個々のリソース (サービスまたはフォルダー) との比較を可能にします。たとえば、サイト (ルート) フォルダーを選択して、そのフォルダーを、サブフォルダーにネストされた 1 つのマップ サービスと比較することができます。
サービスまたはフォルダーの色およびマーカー シンボルの変更
個々のフォルダーまたはサービスの色およびマーカー シンボルを変更できます。これを行うには、リソース (フォルダーまたはサービス) の横の関連するマーカーをクリックし、適用するマーカーと色をリストから選択します。デフォルトでは、8 種類の色と 4 種類のマーカーから選択できます。
統計情報タイプと時間枠の変更
グラフに表示される統計情報と時間枠 (期間) を変更できます。表示される統計情報を変更するには、[表示] ドロップダウン ダイアログ ボックスをクリックして、目的の統計情報を選択します。統計情報は、常にグラフの Y 軸 (左) に表示されます。各統計情報の説明については、上記の「使用可能なサーバーの統計情報」のセクションをご参照ください。
統計情報が表示される期間を変更するには、[期間] ドロップダウン ダイアログ ボックスをクリックして、必要なタイム ウィンドウを選択します。[カスタム期間] を選択すると、[開始] と [終了] 入力ダイアログ ボックスに、統計情報を表示するカスタムの時間範囲を指定できます。期間は、常にグラフの X 軸 (下) に表示されます。レポートされる時間は、ArcGIS Server がインストールされているコンピューターのタイム ゾーンに一致します。
統計情報レポートの X 軸の間隔は、レポートに表示されるタイム ウィンドウに応じて変化します。データ ポイント間の X 軸の間隔は、次の時間間隔を表します。
- タイム ウィンドウが 24 時間以内の場合、30 分
- タイム ウィンドウが 1 ~ 7 日の場合、4時間
- タイム ウィンドウが 7 ~ 30 日の場合、1 日
- タイム ウィンドウが 30 日より長い場合、7 日
X 軸の開始時間も、レポートのタイム ウィンドウと、それに対応する X 軸の間隔に応じて変化します。事前に設定された各レポート期間 ([最後の 24 時間]、[最後の 7 日間]、および [最後の 30 日]) の開始時間は、そのレポート期間の直前の 30 分単位に丸められた時間になります。たとえば、[最後の 24 時間] レポートが午前 10 時 11 分に要求された場合、X 軸の開始時間は前日の午前 10 時になります。カスタム期間では、X 軸の開始時間は、最初の時間間隔の最後に表示されます。つまり、カスタム期間が 12 月 1 日の午前 0 時から 12 月 5 日の午前 0 時までのレポートの場合、タイム ウィンドウは 1 ~ 7 日で時間間隔が 4 時間になるため、X 軸の開始時間は 12 月 1 日の午前 4 時と表示されます。レポート上の最初のデータ ポイントの上にマウスを移動すると、12 月 1 日の午前 0 時から 12 月 1 日の午前 4 時のデータの集計がそのポイントに表示されます。
タイトルの変更
レポートの変更時にタイトルを更新できます。これを行うには、タイトルのテキストをクリックし、適用する情報を入力します。グラフで何がレポートされているかを明確に示すものにしてください。さらに、説明分を追加してタイトルを補うこともできます。
レポートの削除
レポートを削除するには、管理者権限を持つアカウントでログインし、[統計情報] モジュールのレポートのサムネイルにある [X] ボタンをクリックします。
レポートのエクスポート
レポートを保存したら、そのレポートをカンマ区切り値 (CSV) ファイルとしてエクスポートできます。エクスポートすると、レポートを Microsoft Excel などのサードパーティ製アプリケーションにインポートできるようになります。これは、ArcGIS Server Manager に物理的にログインする必要なく、レポート データを共有して提供するための便利な方法です。レポートをエクスポートするには、管理者権限を持つアカウントを使ってログインし、レポートを開いて [エクスポート] ボタンをクリックします。
レポートの検索
[統計情報] モジュールの [レポートの検索] ダイアログ ボックスにテキストを入力して、特定のレポートを検索できます。たとえば、探しているレポートを見つけるために次のような情報を指定できます。
- サービス名 (特定のサービスを含むレポートを表示します。)
- フォルダー名 (特定のフォルダーを含むレポートを表示します。)
- キーワード (次に示すキーワードに一致するレポートを表示します。)
- Root (サイト (ルート) フォルダーを含むレポートを表示します。)
- Day、Week、Month、Custom (指定した期間に一致するレポートを表示します。)
- Requests、Average、Response、Timeout (指定した統計情報タイプに一致するレポートを表示します。)
サーバーの統計情報の構成
デフォルトでは、統計情報は 30 分間隔で収集および保存されます。統計情報が集計される頻度および統計履歴がディスクに保存される時間を変更できます。必要な場合は、サーバーの統計情報を無効にすることもできます。
サーバーの統計情報を構成するには、次の手順に従います。
- ArcGIS Server Administrator Directory を開いて、管理者権限を持つアカウントでログインします。
- [usage reports] > [settings] > [edit] の順にクリックします。
- 次のオプションを使用してサーバーの統計情報を構成します。
- 統計情報がサーバーで生成されないように無効にするには、[Usage Reports Enabled] ドロップダウン ダイアログ ボックスで、[No] を選択します。
- 統計情報が集約される期間を変更するには、[Aggregate statistics every (minutes)] フィールドに新しい値 (分単位) を指定します。デフォルトは 30 分です。たとえば、期間を 1 日に変更するには、1440 と入力します。
- サーバーの統計情報がディスク上に保存される最大時間を変更するには、[Keep statistics history for (days)] フィールドに新しい値を入力します。デフォルト値は永久 (*) です。たとえば、時間を 1 年に変更するには、365 と入力します。統計情報は ArcGIS Server のシステム ディレクトリに保存されます。