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ArcGIS Server をアップグレードします。

ArcGIS 10.4.1 for Server は、セットアップ プログラムとして提供され、Setup.exe というユーティリティから実行されます。

注意:

ArcGIS Server をアップグレードすると、すべてのサービスが再起動されます。アップグレード中は ArcGIS Server サイトをオフラインにすることを検討してください。

ArcGIS Server サイトをアップグレードする前に、使用しているデータベースが、アップグレード後の ArcGIS Server バージョンでサポートされていることを確認します。詳細については、「Microsoft SQL Server データベース要件」など、関連する「リレーショナル データベース管理システムの要件」トピックをご参照ください。

注意:

10.4 からは、既存の SQL Server 2008 または SQL Server 2008 R2 のジオデータベースに接続するには、新しい SQL Server クライアントが ArcGIS Server コンピューターにインストールされていることが必要です。詳細については、KB #46427 をご参照ください。10.4 からは、SQL Server 2008 および SQL Server 2008 R2 で新しいジオデータベースを作成することはできません。

ArcGIS Data Store と一緒に ArcGIS Server を使用している場合は、必ず ArcGIS Server をアップグレードしてから ArcGIS Data Store をアップグレードするようにしてください。

アップグレードする前にサイトをバックアップする手順については、「ArcGIS Server のサイト構成のバックアップと復元」をご参照ください。アップグレード後のサイトにバックアップは使用できないので注意してください。バックアップは、前のバージョンにロールバックする必要がある場合に、以前のバージョンのサイトを復元するためにのみ使用できます。

サイトが読み取り専用モードの場合、サイトモードは、アップグレード時に編集可能に設定されます。サイトのすべてのコンピューターが正常にアップグレードされた後も、サイトは編集可能モードのままになります。アップグレードが完了したら、再び読み取り専用モードに切り替えることができます。

単一コンピューターのサイトのアップグレード

単一コンピューターの ArcGIS Server サイトを使用している場合は、このセクションの以下の手順に従って、GIS サーバーをバージョン 10.4.1 にアップグレードします。次のオプションを利用して、GIS サーバーをアップグレードできます。

複数コンピューターのサイトのアップグレード

複数コンピューターの ArcGIS Server サイトを使用している場合は、サイトの各 GIS サーバーをバージョン 10.4.1 にアップグレードする必要があります。各 GIS サーバーを連続してアップグレードすることをお勧めします。つまり、最初の GIS サーバーがアップグレードされてから、次の GIS サーバーにアップグレードを適用します。サイト内の各 GIS サーバーのバージョン番号を同じにして、完全に同じライセンスを各サーバーに適用する必要があります。

次のオプションを利用して、GIS サーバーをアップグレードできます。各 GIS サーバーでアップグレード手順を繰り返して、サイトをバージョン 10.4.1 にアップグレードします。

セットアップ プログラムを使用した以前のバージョンのアップグレード

注意:

次のエラーが発生した場合は、setup.exe ではなく、setup.msi を起動しています。

「アップグレード パッチが見つかりません。このパッチがないと、ArcGIS 10.1 for Server を 10.4.1 に直接アップグレードできません。詳細については、インストール ガイドをご参照ください。」

setup.exe を使用して ArcGIS Server を 10.4.1 にアップグレードすることをお勧めします。組織の制限によって setup.exe を使用できない場合は、「setup.msi を使用した以前のバージョンのサイレント インストール」をご参照ください。

  1. インストール中に、使用許諾契約書の内容に合意します。合意しない場合は、終了してください。

  2. このセットアップ プログラムには、インストールされる機能が表示されます。

    インストールする機能の選択

    [機能の選択] ダイアログ ボックスの後に次のダイアログ ボックスが表示された場合は、コンピューターに Microsoft .NET Framework 4.5 がインストールされていないことを意味します。.NET Extension Support 機能には、Microsoft .NET Framework 4.5 が必要です。サーバー オブジェクト エクステンション (SOE) とサーバー オブジェクト インターセプター (SOI) の開発および使用には、.NET Extension Support 機能が必要です。SOE または SOI の開発や使用を目的としている場合は、ダイアログ ボックスに表示される指示に従って .NET Extension Support 機能をインストールしてください。

    レガシー:

    以前のバージョンでは、ArcGIS Server セットアップで NET Extension Support 機能をインストールする際に、Microsoft .NET Framework 3.5 Service Pack 1 (SP1) が必要でした。

    [依存関係の不足] ダイアログ ボックス

    既存のインストールが使用する ArcGIS Server アカウントは、ArcGIS Server アカウント入力ボックスに事前入力されています。ArcGIS Server アカウントのパスワードを入力します。通常、これは、ソフトウェアのインストール時に定義したパスワードです。ソフトウェアをインストールした後に、(たとえば ArcGIS Server アカウントの構成ユーティリティを使用して) パスワードを変更した場合、アカウントを変更したときに指定したパスワードを入力する必要があります。

    パスワードが正常に確認されない場合、パスワードが無効であることを示すエラー メッセージが表示されます。ArcGIS Server アカウントのパスワードがわからない場合は、システム管理者に連絡するか、ArcGIS Server アカウントの構成ユーティリティを使用してパスワードをリセットします。詳細については、「ArcGIS Server アカウント」をご参照ください。

    2 つ目のオプション [このセットアップを以前実行したときに生成されたアカウント情報の構成ファイルを指定します。] を選択した場合、サーバー構成ファイルの認証情報は、既存の ArcGIS Server サイトで使用される認証情報と同じである必要があります。

    [ArcGIS Server アカウントの指定] ダイアログ ボックス

  3. [アカウント名とパスワードを指定します] を選択して、ArcGIS Server アカウント情報を手動で入力する場合は、次のダイアログ ボックスに、サーバー構成ファイルの出力を選択できるオプションが表示されます。構成ファイルを出力しない場合は、[次へ] をクリックして、デフォルトの [構成ファイルを出力しない] オプションを受け入れます。今後のインストールのためにサーバー構成ファイルをエクスポートする場合は、[構成ファイルを出力する] オプションを選択します。セキュリティで保護されたフォルダーを参照して、構成ファイルの名前を入力します。

    注意:

    サーバー構成ファイルの出力を検討した方がよい場合がいくつかあります。

    • 複数のコンピューターにインストールする際に、同じ ArcGIS Server アカウントを作成する場合。
    • 新しいバージョンにアップグレードする際に使用できるようアカウントを保存する場合。
    • ユーザー名およびパスワードが暗号化された状態でサイレント インストールを実行する場合。

    サーバー構成ファイルの出力

    注意:

    サーバー構成ファイルをネットワーク共有に出力する場合は、ArcGIS Server がインストールされているコンピューター上のローカル システム アカウントに、そのネットワーク共有への書き込み権限が付与されていなければなりません。たとえば、Quick という名前のコンピューターに ArcGIS Server をインストールしている場合は、Quick のローカル システム アカウントに、ネットワーク共有への書き込み権限が付与されていなければなりません。権限が設定されていない場合、サーバー構成ファイルは正常に出力されません。ネットワーク共有に対する権限の設定方法がわからない場合は、システム管理者に連絡するか、サーバー構成ファイルをローカルに出力して、それをネットワーク共有にコピーします。

  4. 画面上の指示に従って、インストールを完了します。

    インストールが完了すると、ArcGIS Server Manager は自動的に起動します。ArcGIS Server を再認証する必要はありません。

    ArcGIS Web Adaptor をサイトと連携するように構成した場合は、10.4.1 もインストールする必要があります。詳細な手順については、該当する ArcGIS Web Adaptor をご参照ください。

  5. 複数コンピューターの ArcGIS Server サイトを使用している場合は、サイトの残りの GIS サーバーで上記の手順を繰り返します。

既存のサービスで使用されている登録済みデータベース接続と管理されたデータベース接続のパスワードを更新できるようにする場合は、ExternalizeConnectionStrings.bat コマンド ユーティリティを実行して既存のサービス接続を更新します。

以前のバージョンのサイレント アップグレード

setup.exe を使用してサイレント アップグレードするときは、ソフトウェアで使用されている ArcGIS Server アカウントを指定する必要があります。通常、これは、ソフトウェアのインストール時に定義したアカウントです。ArcGIS Server アカウントの構成ユーティリティなどを使用して、インストールした後にアカウントを変更した場合は、アカウントを変更したときに指定したユーザー名とパスワードを入力する必要があります。

ArcGIS Server アカウントを指定しなかった場合や、現在のインストールで使用されている ArcGIS Server アカウントと一致しなかった場合、認証情報を確認できなかったことを示すメッセージが表示されます。その結果として、インストールが終了します。

ArcGIS Server アカウントを調べるには、ArcGIS Server をホストしているコンピューターで [スタート] メニューから ArcGIS Server アカウントの構成ユーティリティにアクセスします。ArcGIS Server アカウントは、ダイアログ ボックス内にリストされています。ArcGIS Server アカウントのパスワードがわからない場合は、システム管理者に連絡するか、ArcGIS Server アカウントの構成ユーティリティを使用してパスワードをリセットします。詳細については、「ArcGIS Server アカウント」をご参照ください。

次の例では、ソフトウェアで使用されている ArcGIS Server アカウントは myaccount です。

<path to ArcGIS for Server setup download folder>\Setup.exe /qb USER_NAME=myaccount PASSWORD=mypassword

ArcGIS Web Adaptor をサイトと連携するように構成した場合は、10.4.1 もインストールする必要があります。詳細な手順については、該当する ArcGIS Web Adaptor をご参照ください。

注意:

複数コンピューターの ArcGIS Server サイトを使用している場合は、サイトの残りの GIS サーバーで上記のサイレント アップグレードを繰り返します。

既存のサービスで使用されている登録済みデータベース接続と管理されたデータベース接続のパスワードを更新できるようにする場合は、ExternalizeConnectionStrings.bat コマンド ユーティリティを実行して既存のサービス接続を更新します。

サービスを更新してパスワードの変更を可能にする

GIS サービスでは、データにアクセスする際に、GIS サーバーの登録済みデータベースと管理されたデータベースの認証情報が使用されます。GIS サービスでデータベース ユーザーを使用して登録済みデータベースと管理されたデータベースに接続している場合に、そのユーザーのパスワードが変更されると、GIS サービスからデータにアクセスできなくなります。ArcGIS 10.4 から、新規に公開するサービスで、データベースのパスワードを更新できるようになりました。ただし、ArcGIS 10.3.1 for Server 以前のバージョンを 10.4.1 にアップグレードした際に、データベースへのアクセスにデータベース ユーザーが使用される既存のマップ、フィーチャ、またはイメージ サービスが含まれている場合は、ExternalizeConnectionStrings.bat コマンド ユーティリティを実行して、これらのサービスを更新する必要があります (これらのサービスで使用されている登録済みデータベースまたは管理されたデータベースのパスワードを更新できるようにする場合)。

注意:

ExternalizeConnectionStrings.bat コマンド ユーティリティを実行すると、データベース接続は更新されますが、パスワードのリセットは既存のジオプロセシング サービスや関連する結果マップ サービスには適用されません。ただし、アップグレードされた GIS サーバーにジオプロセシング サービスを再公開し、該当するタイプの接続を取得して、新しいパスワードを使用するように更新することができます。

  1. ArcGIS Server サイト内のすべてのコンピューターで ArcGIS Server をアップグレードしたら、ArcGIS Server 管理者として ArcGIS Server Manager にサイン インし、すべての登録済みデータベースの整合チェックを行います。[サイト] > [データ ストア] の順に進み、[すべてを整合チェック] をクリックします。
  2. 無効な登録済みデータベース接続が存在する場合は、すべて修正します。
  3. そのコンピューター上の Windows 管理者として ArcGIS Server コンピューターのいずれかにログインします。
  4. Windows 管理者としてコマンド プロンプトを開き ([管理者として実行])、ディレクトリを <ArcGIS Server installation directory>\ArcGIS\Server\tools\ExternalizeConnectionStringsArcGIS に変更します。
  5. ExternalizeConnectionStrings.bat を実行して、既存のマップ、フィーチャ、またはイメージ サービスの接続機能を更新します。たとえば、次のように使用します。

    C:\Program Files\ArcGIS\Server\tools\ExternalizeConnectionStrings>ExternalizeConnectionStrings.bat

    これにより、ArcGIS Server サイトで実行されているすべてのサービスのリストが返され、該当するサービスに使用されている接続が更新されたかどうかを示すメッセージが表示されます。