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よくある問題と解決策

このトピックでは、ArcGIS Server を使用する際に発生する可能性がある疑問または問題点と、考えられる解決策を提示します。探している問題が見つからない場合は、Esri Support Center の Web サイトで記事を検索してみてください。

インストール

管理

ArcGIS Server Manager

サービス

ArcGIS Server を起動するときに、このコンピューターの /etc/hosts エントリが、コンピューターの IP アドレスに一致しないという警告が表示されます。

ArcGIS Server には、相互に通信するいくつかのプロセスがあります。したがって、それらのコンポーネントが正しく動作するには、コンピューターの IP アドレスが正しくなければなりません。この問題に対処するには 2 つの方法があります。

  • コンピューターのホスト ファイル内のエントリを削除します。
  • 他の目的のためにそのエントリが必要な場合は、IP アドレスを更新します。これらの変更を行うには、スーパーユーザーのアクセス権限が必要です。現在の IP アドレスを取得するには、ifconfig コマンドを実行します。次に、テキスト エディターで /etc/hosts を開いて、その行を削除するか変更します。

ArcGIS Server のインストール ユーザーのファイル ハンドルの制限は 65,535 未満、プロセスの制限は 25,059 未満なのに、なぜセットアップで ArcGIS Server をインストールできないのですか?

ArcGIS Server はデータ処理量の多いサーバー製品であり、そのデータ形式の多くは数十万のファイルで構成されます。使用量の多いシステムでは、いつの時点でも数千から数万のファイルが使用されています。ファイル ハンドルとプロセスが不十分だと、リクエストを起動できない事態がランダムに発生し、システムのダウンタイムに至る可能性があります。実際に必要になるファイル ハンドルとプロセスの数は、データと、実行されているインスタンス (スレッド/プロセス) の数に応じて変わります。ファイル ハンドルの制限を 65,535 に、プロセスの制限を 25,059 に設定することにより、システムの持続的な実行が保証されます。

Linux では、ファイル ハンドルとプロセスに対してソフト リミットとハード リミットが設定されています。ハード リミットを確認するには、ulimit -Hn -Hu(csh を使用している場合は limit -h descriptors) コマンドを使用します。ソフト リミットを確認するには、ulimit -Sn -Su(csh を使用している場合は limit descriptors) コマンドを使用します。

ソフト リミットとハード リミットを引き上げるには、スーパーユーザーのアクセス権限を使用して /etc/security/limits.conf ファイルを編集する必要があります。たとえば、次の 4 行をファイルに追加できます。

<ArcGIS Server インストール ユーザー> soft nofile 65535

<ArcGIS Server インストール ユーザー> hard nofile 65535

<ArcGIS Server インストール ユーザー> soft nproc 25059

<ArcGIS Server インストール ユーザー> hard nproc 25059

この変更を行った後、新しい値を有効にするために、一度ログアウトしてから特定のユーザーとして再ログインする必要があります。リミットが適切に変更されたことを確認するには、上述した ulimit -Hn -Hu コマンドと ulimit -Sn -Su コマンドを使用します。

アンインストール後に一部のフォルダーが残るのはなぜですか?

ArcGIS Server をアンインストールすると、一部のフォルダーとファイルがディスク上に残ります。これらのファイルが残されているのは、ArcGIS Server を再インストールまたはアップグレードするときに使用するためです。再インストールする予定がない場合は、これらのファイルを削除できます。

残されるファイルは、 に置かれています。<ArcGIS Server インストール ディレクトリ>/arcgis/server/usr ここには、次のフォルダーがあります。

  • サーバー ディレクトリ
  • 構成ストア
  • ログ ファイル

これらのフォルダーを残すと、マップ キャッシュ、インストール構成、および再インストールのするときに必要になるその他のサーバー リソースが保存されます。自身で作成して登録したサーバー ディレクトリも、アンインストールの影響を受けません。

ライセンスが失効しているというエラー メッセージが表示されます。

ライセンスが失効しているというメッセージが表示される場合は、Esri カスタマー サービスに連絡して新しいライセンスを取得してから、ArcGIS ソフトウェア認証ウィザードを使用して ArcGIS Server を再認証します。

6080 以外のポートおよび arcgis 以外のサイト名を使用するには、ArcGIS Server をどのように変更するのですか?

デフォルトでは、ArcGIS Server はポート 6080 を通じて Web サービスを公開し、arcgis というサイト名を使用します。たとえば、ArcGIS Server サイトのデフォルトの URL は http://gisserver.domain.com:6080/arcgis のようになります。別のポートとサイト名を使用して Web サービスを公開するために推奨される方法は、ArcGIS Web Adaptor をインストールすることです。

プライマリ サイト管理者のパスワード リセット (passwordreset.sh) スクリプトのセキュリティへの影響が心配です。どのように対処すればよいでしょうか?

高度なセキュリティで保護された環境では、構成ストアに対するファイル権限の制限と、プライマリ サイト管理者アカウントの無効化を行います。これらの 2 つのタスクを実行することで、プライマリ サイト管理者アカウントのパスワード リセット スクリプトが、サイトのセキュリティに影響を与えることはなくなります。

詳細については、「安全な環境を構成するためのベスト プラクティス」をご参照ください。

ArcGIS Server はネットワークに接続していない状態で動作しますか?

複数台の GIS サーバー コンピューターが ArcGIS Server サイトに参加している場合、サイトが動作するためにはネットワークが必要です。

1 台のコンピューターの環境、つまり 1 台の GIS サーバー コンピューターだけが ArcGIS Server サイトに参加している環境を使用している場合には、GIS サービスで参照されるすべてのデータがそのコンピューターにローカルに格納されていれば、ArcGIS Server はネットワークから切断されても正しく動作します。さらに、その GIS サーバー コンピューターがドメインの一部で、コンピューターをそのドメインから切断している場合は、ローカル アカウントを ArcGIS Server アカウントとして指定する必要があります。

ArcGIS DesktopArcGIS Web Adaptor を通じてサーバーに接続しようとしていますが、接続に失敗します。

サーバー管理者がサーバーへの管理者アクセスを遮断するように ArcGIS Web Adaptor を構成している場合は、ArcGIS Desktop で、管理者または公開者接続を使用し、ArcGIS Web Adaptor URL を使用してサーバーに接続することはできません。その代わりに、URL 形式 http://gisserver.domain.com:6080/arcgis を使用して ArcGIS Desktop で GIS サーバーに直接接続できます。詳細については、「ArcGIS Desktop での ArcGIS Server への接続について」をご参照ください。

ArcGIS Server サイト内の GIS サーバー コンピューターの名前を安全に変更できますか?

はい。ArcGIS Server はコンピューター名の変更を自動的に検出して、新しい名前を使用するようにサイトを再構成します。オペレーティング システムのツールを使用してコンピューターの名前を変更すると、サーバー ログに次のメッセージが記録されます。

ArcGIS Server は、サーバー コンピューター [古いコンピューター名] が [新しいコンピューター名] に変更されたことを検出しました。ArcGIS Server は新しいホスト名を使用するように自動的に更新されます。

サイトの配置に応じて、いくつかの手順を実行して、新しいコンピューター名を使用するようにサイトを正しく構成しなければならない場合があります。

  • サイトで HTTPS を有効にしていて、証明書で以前のコンピューター名が使用されていた場合は、新しい証明書を生成して、これを使用するようにサイトを構成する必要があります。手順については、「ArcGIS Server での HTTPS の有効化」をご参照ください。
  • 以前のコンピューター名を使用するように ArcGIS Web Adaptor を構成していた場合は、更新されたコンピューター名を使用する新しい URL を使用して、ArcGIS Web Adaptor を構成する必要があります。手順については、「ArcGIS Web Adaptor のインストール後の設定」をご参照ください。

ArcGIS Server が実行時に作成したファイルのアクセス権限はどうやって設定しますか?

ArcGIS Server が実行時に生成したファイルには、ArcGIS Server を実行しているアカウントしかアクセスできません。実行時に生成されたファイル (サーバー ログなど) のアクセス権限を変更するには、init_user_param.sh スクリプトでユーザーのファイル モード作成マスク (umask) を設定する必要があります。このスクリプトを編集するには、<ArcGIS Server インストール ディレクトリ>/arcgis/server/usr ディレクトリに移動します。

  • デフォルトでは、umask077 に設定されています。この場合、他のユーザーは実行時ファイルに対してデータの読み取りまたは書き込みを行えません。ほとんどのプライベート ArcGIS Server システムでは、この設定で十分です。
  • umask022 に設定すると、ArcGIS Server を実行しているアカウントだけがデータの読み取りと書き込みの両方を行えます。データの読み取りは、システム上のすべてのユーザーが可能です。
  • ArcGIS Server を実行しているアカウントが同じグループのユーザーとデータを共有している場合は、umask002 に設定することをお勧めします。ArcGIS Server を実行しているアカウントが属しているグループのメンバーも、データ ファイルの作成と変更が可能です。このグループのメンバー以外は、データ ファイルを作成および変更できません。
  • umask007 に設定すると、ArcGIS Server を実行しているアカウントが属するグループのメンバー以外は完全に除外されます。

アクセス権限を変更した後は、直ちに ArcGIS Server を再起動して変更を有効にする必要があります。umask 設定を 077 以外の値に変更したときは、ArcGIS Server が実行時に作成したすべてのファイルのアクセス権限が変更されていることに注意してください。

ArcGIS Server サイトで HTTP ベースの通信を無効にしましたが、インストールしたショートカットを使用してヘルプにアクセスでなくなりました。

インストールされたショートカットは、URL に HTTP を使用するように構成されているため、HTTP ベースの通信を無効にすると、インストールされたショートカットからローカル ヘルプ ドキュメントにアクセスできなくなります。回避策として、HTTPS を使用するようにショートカットを手動で変更することができます。これは、Esri が Web 上でホストしているコンテンツではなく、ローカル ヘルプ リソースのみに適用されることを念頭に置いてください。

ArcGIS Server にデータベースを登録しようとすると、「データベース接続が無効です」または「データ アイテムにアクセスできません」というエラーが表示されます。

データベース クライアント ソフトウェアやライブラリがサーバー コンピューターで見つからない場合にこれらのエラーが表示されることがあります。ArcGIS Server にデータベースを登録する前に、サイトの各 GIS サーバーには、64 ビット バージョンのデータベース クライアント ソフトウェアがインストールされている必要があります。必要なクライアント ソフトウェアについては、以下のトピックをご参照ください。

クライアント ソフトウェアをインストールしたら、ArcGIS Server を再起動してください。

ArcGIS Web Adaptor は、利用できないコンピューターやサイトに追加した新しいコンピューターを認識しません。

デフォルトでは、ArcGIS Web Adaptor は 1 分ごとに新しいコンピューターや利用できないコンピューターがないかサイトをチェックします。コンピューターを追加、削除、または無効にしてから 1 分以上待機し、それでも ArcGIS Web Adaptor が変更を認識しない場合は、ArcGIS Web Adaptor をサイトに登録した本来のユーザーのプロパティを変更したことが原因である可能性があります。

たとえば、ArcGIS Web Adaptor をサイトに登録するために使用したアカウントを無効にしたり、パスワードを変更したり、ロール タイプを、管理者権限のないロールに降格させたりした場合、ArcGIS Web Adaptor は新しいコンピューターや利用できないコンピューターのサイトのステータスを確認できなくなります。この問題を解決するには、ArcGIS Web Adaptor を再構成する必要があります。手順については、「ArcGIS Web Adaptor のインストール後の設定」をご参照ください。

ArcGIS Server の 10.0 以前のバージョンで使用したサーバー構成ファイルはどこにありますか?

ArcGIS Server の 10.0 以前のバージョンで使用されたプレーン テキストのサーバー構成ファイルは、バージョン 10.1 以降はサーバー アーキテクチャに含まれなくなりました。似たようなファイルが構成ストアで見つかることがありますが、それらのファイルは手動での編集を想定したものではありません。それらのファイルを直接変更すると、サーバーがひどく不安定になる可能性があります。その代わりに、ArcGIS Server Manager を使用して、サーバーのプロパティを調整する必要があります。また、ArcGIS Server は ArcGIS REST API を公開しています。この API を使用して、サーバー構成変更のスクリプトを安全に作成できます。この手順を開始するには、「ArcGIS Server Manager へのログイン」および「ArcGIS Server 管理のスクリプト作成」をご参照ください。

ArcGIS Server によって使用される一時ディレクトリを変更するには、どうすればよいですか?

一時ディレクトリのデフォルトの場所は、<ArcGIS Server インストール ディレクトリ>/arcgis/server/temp です。別の一時ディレクトリを指定するには、init_user_param.sh スクリプトに SERVER_TEMP_DIR 変数を設定する必要があります。このスクリプトを編集するには、<ArcGIS Server インストール ディレクトリ>/arcgis/server/usr ディレクトリを参照します。SERVER_TEMP_DIR 環境変数の前にある # 記号を削除し、新しい一時ディレクトリの場所を指定します。指定する場所は、ArcGIS Server のインストールに使用したアカウントがアクセスできる場所でなければなりません。

# -----------------------------------------------------------------------
# Modify this section to change the temp directory
#
# The default location for the temp directory is at
# <ArcGIS Server installation directory>/arcgis/server/temp.
# The specified directory needs to be accessible by the account
# that was used to install ArcGIS Server.
# -----------------------------------------------------------------------
#SERVER_TEMP_DIR=<Location_to_temp_directory>

この設定を init_user_param.sh スクリプトで有効にするには、ArcGIS Server を再起動する必要があります。そのためには、startserver.sh スクリプトを実行して、環境内の各 GIS サーバーを手動で再起動します。

同じ ArcGIS Web Adaptor を、ArcGIS Server と Portal for ArcGIS の両方と連動するように構成できますか?

いいえ。ArcGIS Web Adaptor をそれらの両方と動作するように構成することはできません。ArcGIS Web Adaptor は、ArcGIS Server または Portal for ArcGIS のどちらか 1 つと連動するようにしか構成できません。

ArcGIS Server サイトの作成またはサイトへの参加に失敗しました。どのようにして問題をトラブルシューティングすればよいですか?

ArcGIS Server サイトの作成またはサイトへの参加中に障害が発生した場合は、サイトの作成またはサイトへの参加のサマリー パネルに報告されたエラー メッセージを利用して、問題をトラブルシューティングできます。また、イベントのログはディスクの <ArcGIS Server インストール ディレクトリ>/arcgis/server/usr/logs/<コンピューター名>/server にも記録されています。ログに記録されたメッセージも、問題の原因を判断する際に役立ちます。ログを表示するには、ログ ディレクトリを参照して、ログをテキスト エディターで開きます。

ArcGIS Server Manager にログインできません。

ArcGIS Server Manager にログインするには、GIS サーバーに対する管理者権限または公開者権限が付与されたユーザー名とパスワードを入力する必要があります。ユーザー名とパスワードは小文字と大文字が区別されます。ArcGIS Server Manager にログインするには、大文字と小文字を正確に入力する必要があります。使用するユーザー名とパスワードについては、サーバー管理者にお問い合わせください。サーバー管理者の場合は、サイトを作成するときに指定したユーザー名とパスワードを入力します。詳細については、「ArcGIS Server Manager へのログイン」をご参照ください。

ArcGIS Server Manager ではどのブラウザーがサポートされていますか?

最適な操作環境で作業するには、ArcGIS Server Manager を Firefox、Chrome、または Internet Explorer 9、10、11 ブラウザーで使用することをお勧めします。Internet Explorer 8 を使用すると、ArcGIS Server Manager の表示品質が低下する場合があります。

バージョン 10 では、ArcGIS Server Manager から Bing Maps キーを取得できました。10.5.1 ではどのように取得できますか?

ArcGIS Server Manager を使用して Bing Maps キーを取得する機能は、10.1 から削除されました。キーについての情報を得るには、My Esri の Web サイトにアクセスするか、Esri カスタマー サービス担当者にお問い合わせください。

ArcGIS Server Manager でサービス定義ファイル (SD) を公開するときに、ローカル ファイル システムしか参照できません。なぜサーバーのファイル システムを参照できないのですか?

サービス定義ファイル (SD) は、公開時にサーバーにアップロードされます。設計上、ArcGIS Server Manager はユーザーがサービス定義 (SD) ファイルを参照したときに、ローカル コンピューターのファイル システムだけを参照可能にします

一般的なワークフローは、サービス定義 (SD) ファイルを含むコンピューターで ArcGIS Server Manager にサイン インし、サービスの公開を選択して、サービス定義 (SD ) ファイルを参照するという流れになります。サービス定義 (SD) ファイルは自動的にサーバーにアップロードされ、サービスとして配置されます。

ArcGIS 10.5.1 for Server にアップグレードしたのですが、サービスの URL とインスタンス名が 10 のときと変わってしまいました。

デフォルトでは、ArcGIS Server はポート 6080 を通じて Web サービスを公開し、arcgis というサイト名を使用します。10.1 以降のリリースで作成するサービスには、サービス URL の一部としてポート 6080 と arcgis が含まれます。以下に例を示します。

ArcGIS Server のバージョンURL の例
10http://gisserver.domain.com/planners/services/MyMapService/MapServer

10.1 以降のリリース

http://gisserver.domain.com:6080/arcgis/services/MyMapService/MapServer

バージョン 10 のサービス URL とインスタンス名を 10.1 以降も維持したい場合は、ArcGIS Web Adaptor をインストールする必要があります。ArcGIS Web Adaptor を使用すると、ArcGIS Server とエンタープライズ Web サーバーが接続され、ArcGIS 10 環境に合わせたサイトの URL を構成できます。詳細については、「ArcGIS Web Adaptor について」をご参照ください。

なぜ MXD、MSD、住所ロケーター、およびその他の GIS リソースを、ArcGIS Server Manager を使用してサーバーに公開できないのですか?

ArcGIS 10.1 for Server 以降では、公開する GIS リソースに対してより厳格な分析プロセスが適用され、Web で公開する準備が整っているかチェックされます。公開前に GIS リソースを分析する必要があるため、ArcGIS Desktop は今では、ArcGIS Server にサービスを公開するために使用する主要なツールになっています。

ただし、クラウド環境または極めて安全な環境にあるときは、ArcGIS Server Manager を使用して ArcGIS Server で公開できるサービス定義ファイルを作成できます。サービス定義ファイルにより、GIS リソースとデータのスナップショットを取り、後でそれらをサービスとして ArcGIS Server で公開することが可能になります。ArcGIS Desktop では、あらゆる GIS リソースを分析し、サービス定義ファイルとしてカプセル化できます。サービス定義 (SD) ファイルを作成したら、ArcGIS Server Manager で参照し、サービスとして公開できます。

詳細については、「サービスの公開について」をご参照ください。

ArcGIS Server サイトを作成した後に、ArcGIS Server Manager のサービス リストにサービスが表示されていることに気付きました。これは何ですか? これらの一部はなぜ削除できないのですか?

ArcGIS Server は、次のような一般的なタスクの実行に役立つ、事前構成されたさまざまなサービスとともにインストールされます。

  • マップおよびイメージ サービスのキャッシュ (CachingTools、ReportingTools)
  • サービスの公開 (PublishingTools)
  • Web マップの印刷 (PrintingTools)
  • ジオメトリ演算の実行 (Geometry)
  • ArcGIS Server の機能のプレビュー (SampleWorldCities)
  • クライアントと ArcGIS Server 間のデータの同期 (SyncTools)

重要性の高いサービス (CachingTools、PublishingTools、ReportingTools など) はデフォルトで起動され、削除することはできません。これらのサービスを停止すると、ArcGIS Server のパフォーマンスや機能に悪影響を与える可能性があります。

重要性の低いサービス (Geometry、PrintingTools など) はデフォルトで停止されています。それらのサービスを使用する必要があるときは、ArcGIS Server Manager または ArcGIS Desktop で明示的に起動できます。SampleWorldCities マップ サービスはデフォルトで起動され、いつでも削除可能です。

サーバーのリソースが使用されるのは、サービスが起動され、タスクの実行を要求されたときのみです。詳細については、「ArcGIS Server の構成内容」の構成済みサービスのセクションをご参照ください。

Web アプリケーションにサービスを追加しましたが、サービスを使用できません。

Web アプリケーションがリモート サーバー (Web アプリケーションがホストされているサーバーとは別のサーバー) からサービスを参照している場合、Web アプリケーションをホストしているサーバーは、そのサービスにアクセスする権限をリモート サーバーから取得する必要があります。多くの場合、Web アプリケーションをホストしているサーバーは ArcGIS Web Adaptor でインストールされたサーバーであり、サービスをホストしているサーバーは GIS サーバーです。これらの 2 つのサーバーが別のドメインに置かれている場合、Web アプリケーションを実行する Web ブラウザーのプラグインは、セキュリティのためにサービスへのアクセスを許可されません。Web ドメインをまたいでサービスにアクセスするには、クライアント アクセス ポリシー ファイルが、サービスをホストする Web サーバーのルート ディレクトリに存在する必要があります。

サーバー管理者が ArcGIS Server サイトでセキュリティを有効にしている場合は、このファイルを編集して、Web アプリケーションをホストしているサーバーのドメインを含めることが必要になります。詳細については、「ArcGIS Server へのクロス ドメイン リクエストの制限」をご参照ください。

マップ ドキュメントを更新し、サービスを停止してから起動しましたが、マップ サービスでその更新を確認できません。

10.0 以前のバージョンの ArcGIS Server では、サービスが参照する GIS リソースを変更しても、サービスを再起動することによってその内容はすべてクライアントから利用可能になっていました。10.1 以降のリリースでは、GIS リソースとそのソース データの変更をクライアントが認識できるようにするために、サービスを上書きすることが必要になります。

サービスを上書きする手順については、「ArcGIS Desktop でのサービスの上書き」をご参照ください。

ArcGIS Server で使用するカスタム フォントはどのようにしてインストールしますか?

ArcGIS Server は、TrueType フォントと OpenType フォントだけをサポートします。GIS サービスでフォントを正しく使用するには、フォントがサーバー上に存在しているか、フォントが GIS リソースに埋め込まれている必要があります。たとえば、ほとんどのフォントはマップ ドキュメントに埋め込むことができますが、レイヤーが埋め込み不能のフォントを使用している状況もまれに発生します。公開時に、サーバーに存在しない埋め込み不能のフォントがレイヤーで使用されていることを示す警告 (20025) が ArcGIS Desktop に表示されます。

この問題に対処するには、フォントを直接 ArcGIS Server にインストールする必要があります。フォントをインストールするには、使用するフォントをコピーして <ArcGIS Server インストール ディレクトリ>/arcgis/server/fonts ディレクトリに配置します。ArcGIS Server を実行しているアカウントに、フォント ファイルに対する読み取り権限があることを確認してください。変更を有効にするには、ArcGIS Server を再起動する必要があります。

ArcGIS Server Manager でサービス定義 (SD) ファイルを公開しようとすると、ブラウザーが強制終了します。

ソース GIS データセットを含むサービス定義 (SD) ファイルでは、データをサーバーに転送する必要があるため、公開に長い時間がかかる場合があります。ただし、ArcGIS Server Manager を Internet Explorer または Firefox Web ブラウザーで実行している場合は、サイズが 2 GB を超えるサービス定義 (SD) ファイルを公開できないという制限があります。ArcGIS Server Manager を Google Chrome で実行している場合は、2 GB を超えるサービス定義 (SD) ファイルでも公開できます。

サービス定義 (SD) が 2 GB を超えるかどうかが不確かな場合は、サービス定義 (SD) を作成した直後にサービス定義 (SD) のプロパティを確認します。デフォルトのステージング場所を変更していなければ、サービス定義は C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\ESRI\Desktop<バージョン番号>\StagingFolder に配置されます。

ArcMap でマップ サービスを公開しようとして、[ファイル] > [共有] の順にクリックしましたが、[サービス] オプションが使用できません (暗色表示されています)。

レイアウト ビューで ArcMap セッションを実行している場合、サービスとしてマップを共有するオプションは使用できません。データ ビューに切り替えると、マップをサービスとして公開できます。「データ ビューおよびレイアウト ビューでのマップの表示」をご参照ください。

Windows ファイル共有にあるデータを参照する GIS リソースを公開しようとしましたが、ArcGIS Desktop でエラーが発生しました。

GIS リソースが参照するデータが Windows ファイル共有にある場合、公開時に ArcGIS Desktop で次のエラーが発生することがあります。

パッケージ化は正常に作成されましたが、公開できませんでした。ERROR 001369: サービスを作成できませんでした。

このエラーは、Windows のファイル ロック機能である、便宜的ロック (oplocks) が原因で発生した可能性があります。指定したファイル共有で oplocks を有効にすると、Windows コンピューターはファイルをローカルでキャッシュできます。通常、このコンピューターはサービスの公開に使用されているコンピューターです。2 台目のコンピューターがデータにアクセスする必要がある場合、ファイルを 2 台目のコンピューターと同期する前にコンピューターは Windows コンピューターから oplocks break を受け取る必要があります。通常、このコンピューターはサービスの公開先のコンピューターです。公開中に Windows コンピューターが break を受け取った場合、以降のデータ同期で公開が失敗することがあります。

便宜的ロック (oplocks) に関連するその他のよくある問題:

  • 複数コンピューターのサイトの 1 台または複数のコンピューターにより、構成ストアとディレクトリのロックが有効になり、他のコンピューターからのアクセスができなくなります。
  • 上記の理由が原因の公開エラー
  • 共有場所の登録済みデータへのアクセスに関する問題
  • oplocks のある場所に保存されているキャッシュされたタイルへのアクセスに関する問題

これらの問題を回避するには、構成したファイル共有ごとに oplocks を無効にする必要があります。

oplocks の詳細については、Microsoft ドキュメントの「Opportunistic Locks」をご参照ください。

Samba ディレクトリにあるデータを参照する GIS リソースを公開しようとしましたが、ArcGIS Desktop でエラーが発生しました。

GIS リソースが参照するデータが Samba ディレクトリにある場合、公開時に ArcGIS Desktop で次のエラーが発生することがあります。

パッケージ化は正常に作成されましたが、公開できませんでした。ERROR 001369: サービスを作成できませんでした。

このエラーは、Windows のファイル ロック機能である、便宜的ロック (oplocks) が原因で発生した可能性があります。Samba ディレクトリで oplocks を有効にすると、Windows コンピューターはファイルをローカルでキャッシュできます。通常、このコンピューターはサービスの公開に使用されているコンピューターです。2 台目のコンピューターがデータにアクセスする必要がある場合、ファイルを 2 台目のコンピューターと同期する前にコンピューターは Windows コンピューターから oplocks break を受け取る必要があります。通常、このコンピューターはサービスの公開先のコンピューターです。公開中に Windows コンピューターが break を受け取った場合、以降のデータ同期で公開が失敗することがあります。

この問題を回避するには、構成した Samba ディレクトリごとに oplocks を無効にする必要があります。これを行うには、次の手順に従ってください。

  1. Samba をホストしているコンピューターで、smb.conf を開きます。
  2. Samba を使用してアクセスできるように構成されたディレクトリごとに、以下のプロパティを追加します。

    [folder]
         ...
         oplocks = false
         level2 oplocks = false
         ...

  3. smb.conf を保存します。
  4. testparm コマンドを実行して、Samba 構成ファイルにプロパティが表示されていることを確認します。
  5. Samba (SMB) および NetBIOS (NMB) サービスを再開します。

oplocks の詳細については、Samba 構成ドキュメントの「ファイルとレコードのロック」をご参照ください。

ArcGIS Server で公開できる OGC 互換サービスは何ですか?

ArcGIS Server を使用して、WCS (Web Coverage Services)、WFS (Web Feature Services)、WMS (Web Map Services)、WMTS (Web Map Tile Services)、WPS (Web Processing Services) を公開することができます。さらに、要求されたときに KML (Keyhole Markup Language) を返すようにマップ サービスを構成できます。

ArcGIS Server での OGC サポートの詳細

データベースまたはジオデータベースのレイヤーが含まれているサービスをうまく作成できません。

データベースおよびジオデータベース データに必要な権限を適切に設定する方法については、「データを ArcGIS Server でアクセス可能にする」をご参照ください。

マップ キャッシュの作成を開始しましたが、かなり時間がかかっています。これはいつ終わりますか?

マップ キャッシュを作成するための所要時間は、選択された縮尺レベル、キャッシュの生成に割り当てられたサーバー リソースの量、および選択された設定 (タイル形式、格納形式など) に依存します。これらの要因については、「マップ キャッシュの計画」トピックの「キャッシュの作成時間の見積り」で詳しく説明しています。

マップ キャッシュを更新しました。クライアント アプリケーションは更新されたタイルが利用できることを自動的に認識しますか?

マップ キャッシュのエリアが更新された場合、そのエリアや範囲にすでにアクセスしている ArcMap および ArcGIS Explorer ユーザーは、ローカル イメージ キャッシュを削除するまで更新データを表示できなくなります。サーバー管理者は、更新されたデータが利用できる場合に、キャッシュを削除するようユーザーに知らせる必要があります。ローカル キャッシュを削除する方法については、お使いのクライアント アプリケーションのヘルプ システムをご参照ください。

ジオプロセシング サービスの公開が制限されていることを示すエラー メッセージを受信します。どうすればこのエラーを解決できますか?

このエラー メッセージは、「エラー コード 001862: ジオプロセシング サービスの公開は、管理者のみに制限されています。」に関するものです。バージョン 10.4 以降、管理者のみがジオプロセシング サービスを公開し、サービス エクステンション (SOE または SOI) を配置できるようになりました。この制限は管理者が変更できます。詳細については、「ジオプロセシング サービスとサービス エクステンションの公開権限の変更」をご参照ください。