Esri の AWS CloudFormation テンプレートを使用してサイトを作成したか、手動でサイトを作成した場合、EC2 インスタンスに接続し、複数コンピューターのサイトをアップグレードするために、「ArcGIS Server のアップグレード」の手順に従って各インストールをアップグレードします。
このトピックでは、AWS (アマゾン ウェブ サービス) 上で実行している複数の Windows コンピューターの ArcGIS Server サイトに、ArcGIS アップデートを適用する方法について説明します。このサイトは、ArcGIS Server Cloud Builder on Amazon Web Services を使用して作成されています。
サイトをアップグレードするには、アップデートを 2 台のコンピューターに適用し、それらのコンピューターで作成したテンプレートから、最終的に更新したサイトを立ち上げます。
ダウンタイムを最小限に抑えるために、サイト テンプレートを使用して作成したサイトのコピー上にアップデートを適用することをお勧めします。以下の手順 2 では、そのための手順を説明します。アップデートを適用したら、更新したサイトにトラフィックをリダイレクトできます。
以下の手順を実行しない場合は、最新バージョンの Cloud Builder を使用して新しいサイトを立ち上げ、そこにデータ、サービス、アプリケーションを再配置できます。
注意:
ArcGIS 10.6.1 は、ArcGIS Server Cloud Builder on Amazon Web Services の最後のリリースです。
複数コンピューターのサイトを最新バージョンの ArcGIS に更新するには、次の手順に従います。これらの手順を実行している間は、サイトを停止しないでください。
- 適用するアップデートに対応するバージョンの ArcGIS Server Cloud Builder on Amazon Web Services をインストールします。このとき、古いバージョンの Cloud Builder を使用してサイトにアクセスすることはできませんので注意してください。
- 更新中のダウンタイムを最小限に抑える場合は、Cloud Builder を使用してサイトのテンプレートを作成します。その後、テンプレートから新しいサイトを立ち上げます。
このサイトを立ち上げるときは、ArcGIS Server を実行する EC2 インスタンスが 2 つあるように構成します。つまり、[インスタンス数] プロパティを 2 に設定し、[オートスケールを有効化] をオフにします。
アップデートは、このサイトのコピーに適用します。サイトが使用できるようになったら、受信トラフィックを更新したサイトに切り替えることができます。
- 上記の手順 2 を実行しなかった場合は、EC2 インスタンスを 2 つ含むように Cloud Builder でサイトを編集します。つまり、[インスタンス数] プロパティを 2 に設定し、[オートスケールを有効化] をオフにします。
- ArcGIS Server 構成ストアとサーバー ディレクトリを含む EC2 インスタンスにログインします。このインスタンスには、AWS マネジメント コンソール内で SITEHOST の印が付いています。
- SITEHOST で、ArcGIS Desktop、ArcGIS Server、および必要な場合は ArcGIS Web Adaptor のアップデートをダウンロードします。
- SITEHOST で、ArcGIS Server アカウント (arcgis) のパスワードを既知の値に設定します。デフォルトでは、このパスワードはランダムですが、アップデートを適用するときにパスワードを入力する必要があります。Windows オペレーティング システム ログインのパスワードをリセットする方法を知る必要がある場合は、Microsoft のドキュメントをご参照ください。
- SITEHOST で、次の順番でアップデートをインストールします。ArcGIS Desktop、ArcGIS Server、および ArcGIS Web Adaptor。アップデートのインストールに関する詳細については、ArcGIS Server および ArcGIS Desktop のインストール ガイドをご参照ください。
注意:
ArcGIS Server と ArcGIS Desktop は同じバージョンでなければなりません。ArcGIS Desktop のアップデートを適用する前に、以前のバージョンの ArcGIS Server をアンインストールまたはアップグレードしてください。
- その他のインスタンスで、ArcGIS Server アカウント (arcgis) のパスワードを SITEHOST で設定したのと同じパスワードに設定します。
注意:
ArcGIS Server アカウントのパスワードは、すべてのインスタンスで必ず同じ値に設定します。
- 各インスタンス (SITEHOST を含む) に接続し、ArcGIS Server サービスを停止します。
- その他のインスタンスで、ArcGIS Desktop、ArcGIS Server、および必要な場合は ArcGIS Web Adaptor のアップデートをダウンロードします。
- 次の順番でアップデートをインストールします。ArcGIS Desktop、ArcGIS Server、および ArcGIS Web Adaptor。
必ず arcgis ユーザーの新しいパスワードを指定します。
認証には、次の場所のファイルまたは新しいライセンス ファイルを使用できます。
C:\Program Files:\ArcGIS\Server\framework\etc\license.ecp
- 更新したサイトをテストおよび構成します。正常に動作することを確認します。
サイトを現在の状態のままにしておくと、Cloud Builder を使用してサイトを次回停止したときに、2 番目の EC2 インスタンスは失われてしまいます。そのため、作業内容をテンプレートとして保持し、必要数のインスタンスでサイトを立ち上げるには、次の手順を実行します。
- Cloud Builder を使用して、新たに更新したサイトからテンプレートを作成します。
- 前の手順で作成したテンプレートを使用して、必要数の EC2 インスタンスとオートスケール ルールでサイトを立ち上げます。
- 組織のアドレス マッピングを更新したサイトの URL に切り替えます。アプリがサイトの URL を直接参照している場合、アプリ内にあるすべての URL を変更して、新しい ELB (Elastic Load Balancer) のアドレスにする必要があります。ELB のアドレスは、Cloud Builder のサイト詳細のリストにある [Manager の URL] で確認できます。
更新したサイトが正常に動作することを確認したら、元のサイトと手順 2 で作成したテンプレートは削除できます。