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ArcGIS Server のサイレント インストール

Windows インストーラーのコマンド ライン パラメーターを使ってセットアップを実行すると、ユーザー インターフェイスを使用せずに ArcGIS Server をインストールできます。

メモ:

10.8.1 へのアップグレードですか? 詳細については、「アップグレードに関するよくあるご質問」をご参照ください。

要件

  • ArcGIS Server には、MSXML (Microsoft Core XML Services) 6 が必要です。
  • .NET Extension Support 機能には、Microsoft .NET Framework 4.5 が必要です。Microsoft .NET Framework 4.5 がない場合、.NET Extension Support 機能のインストールはできません。

詳細については、「システム要件」をご参照ください。

インストール先を指定するコマンド ライン パラメーター

ArcGIS Server のサイレント インストールを実行する際に使用する Windows Installer のコマンド ライン パラメーターを次に示します。これらのコマンドは、ArcGIS Server のインストール先または Python のインストール先を変更する場合に使用します。

  • INSTALLDIR=<インストール場所>

    このプロパティを使用することで、ArcGIS Server のインストール先をコマンド ラインで指定できます。このプロパティを設定しないと、C:\Program Files\ArcGIS\Server\ のデフォルトのインストール先が使用されます。

  • INSTALLDIR1=<Python のインストール場所>

    このプロパティを使用することで、Python のインストール先をコマンド ラインで指定できます。このプロパティを設定しない場合、空き容量が最も大きいローカル ドライブ上の \Python27 がデフォルトの場所になります。

以下の例をご参照ください。

<path to the ArcGIS Server setup download>\setup.exe /qb INSTALLDIR=C:\NewServerDir INSTALLDIR1=C:\NewPythonDir

コマンド ライン パラメーターを使用した ArcGIS Server アカウントの構成

ArcGIS Server のサイレント インストールを実行した場合は、ArcGIS Server アカウントを構成する必要があります。運用システムの場合は、ドメインまたは Active Directory に既存のアカウントを指定したうえで、組織のセキュリティ ポリシーに従うことを推奨します。サイレント インストール中にコマンド ライン パラメーターで ArcGIS Server アカウントを構成しなかった場合、アカウントはローカル システム アカウントに設定されます。これは、主に ArcGIS Server のインストールが短縮されるためです。

メモ:

ArcGIS Server アカウントは、ArcGIS Server アカウントの構成ユーティリティを実行した後に変更できます。ユーティリティを使用するには、[スタート] > [ArcGIS] > [ArcGIS Server] > [ArcGIS Server アカウントの構成] の順にクリックします。プロンプトが表示されたら、ArcGIS Server で使用するアカウントの名前とパスワードを入力します。この情報を構成ファイルに保存して使用することで、他のコンピューターの ArcGIS Server の構成プロセスを短縮したり、名前やパスワードの入力ミスを減らしたりすることができます。アカウントのパスワードは暗号化されていますが、構成ファイルをセキュリティで保護された場所に保存します。

ArcGIS Server アカウントの構成には、以下のコマンド ライン パラメーターを使用します。

ArcGIS Server アカウント認証の直接的な引き渡し

注意:

サイレント (/qb) インストール中に ArcGIS Server アカウントを定義しなかった場合、または認証が無効であった場合は、ArcGIS Server セットアップのインストール中に警告メッセージが表示されます。このメッセージは、[OK] をクリックすると閉じることができます。この場合、ArcGIS Server アカウントはローカル システム アカウントに設定されます。

  • USER_NAME=<オペレーティング システム アカウント>

    このアカウントは、ドメイン アカウントでもローカル アカウントでもかまいません。ドメイン アカウントを使用する場合は、既存のアカウントから選択する必要があります。ローカル アカウントを使用するときに既存のローカル アカウントがない場合は、自動的に作成されます。無効なアカウントである場合は、アカウントやパスワードが無効であることを示すメッセージ ボックスがインストール中に表示されます。

  • MSA=TRUE

    このパラメーターは Managed Service アカウントでのみ使用してください。ドメイン上に、Managed Service アカウントが事前に存在する必要があります。パスワードを含むローカル アカウントまたはドメイン アカウントでこのパラメーターを使用しないでください。Managed Service アカウントは、PASSWORD パラメーターを使用しません。

  • PASSWORD=<アカウントのパスワード>

    [USER_NAME] パラメーターに指定したアカウントのパスワードです。無効なパスワードである場合は、アカウントやパスワードが無効であることを示すメッセージ ボックスがインストール中に表示されます。

次の例をご参照ください。

注意:

コマンド ライン パラメーターでは、大文字と小文字が区別されます。コマンド ラインでのインストールが正常に機能しない場合は、大文字と小文字の使い方が例に示されたプロパティと同じになっていることを確認してください。

ドメイン アカウントの使用

<path to the ArcGIS Server setup download>\setup.exe /qb USER_NAME=mydomain\mydomainaccount PASSWORD=my.password

新しいまたは既存のローカル アカウントの使用

<path to the ArcGIS Server setup download>\setup.exe /qb USER_NAME=myaccount PASSWORD=my.password

Managed Service アカウントの使用

<path to the ArcGIS Server setup download>\setup.exe /qb MSA=TRUE USER_NAME=mydomain\mymsa

サーバー構成ファイルを使用した ArcGIS Server アカウント認証のインポート

サーバー構成ファイルで ArcGIS Server アカウント認証をインポートする場合は、次の 2 つのコマンド ライン パラメーターを両方とも使用する必要があります。

  • ACCOUNT=UseConfigFile

    上記に示されたとおりに ACCOUNT コマンド ライン パラメーターを使用します。このプロパティで有効な値と見なされるのは、これだけです。

  • CONFIGPATH=<サーバー構成ファイルの絶対パスと名前>

    このプロパティを ACCOUNT=UseConfigFile と一緒に使用すると、ArcGIS Server アカウントの構成に使用するサーバー構成ファイルを指定できます。サーバー構成ファイルは、ArcGIS Server のインストール (以前のインストールまたは別のコンピューターからのインストール) でサーバー構成ファイルをエクスポートした場合に作成されています。詳細については、「ArcGIS Server アカウント」をご参照ください。

以下の例をご参照ください。

<path to the ArcGIS Server setup download>\setup.exe /qb ACCOUNT=UseConfigFile CONFIGPATH=\\networkmachine\serverconfigs\standardaccount.xml

注意:

コマンド ライン パラメーターでは、大文字と小文字が区別されます。コマンド ラインでのインストールが正常に機能しない場合は、大文字と小文字の使い方が例に示されたプロパティと同じになっていることを確認してください。

ArcGIS Server アカウント認証のサーバー構成ファイルへの出力

メモ:

サーバー構成ファイルをネットワーク共有に出力する場合は、ArcGIS Server がインストールされているコンピューター上のローカル システム アカウントに、そのネットワーク共有への書き込み権限が付与されていなければなりません。たとえば、Quick という名前のコンピューターに ArcGIS Server をインストールしている場合は、Quick のローカル システム アカウントに、ネットワーク共有への書き込み権限が付与されていなければなりません。権限が設定されていない場合、サーバー構成ファイルは正常に出力されません。ネットワーク共有に対する権限の設定方法がわからない場合は、システム管理者に連絡するか、サーバー構成ファイルをローカルに出力して、それをネットワーク共有にコピーします。

ArcGIS Server アカウント認証をサーバー構成ファイルにエクスポートする場合は、次の 2 つのコマンド ライン パラメーターを両方とも使用する必要があります。

  • EXPORTCONFIG=Yes

    このプロパティは、USER_NAME コマンド ライン パラメーターと PASSWORD コマンド ライン パラメーターで入力したアカウント情報を出力する場合に使用します。このアカウント情報は、サーバー構成ファイルとして、暗号化された XML ファイルに保存されます。デフォルトでは、このプロパティは「No」に設定されています。

  • CONFIGPATH=<サーバー構成ファイルの絶対パスと名前>

    このプロパティを EXPORTCONFIG=Yes と一緒に使用すると、サーバー構成ファイルの名前と保存先を定義できます。ファイル名の拡張子は .xml でなければなりません。また、すでに存在するフォルダーを指定する必要があります。ファイルの拡張子が .xml になっておらず、指定したディレクトリが存在しない場合は、サーバー構成ファイルを作成できないことがあります。

以下の例をご参照ください。

<path to the ArcGIS Server setup download>\setup.exe /qb EXPORTCONFIG=Yes CONFIGPATH=\\networkmachine\serverconfigs\standardaccount.xml

注意:

コマンド ライン パラメーターでは、大文字と小文字が区別されます。コマンド ラインでのインストールが正常に機能しない場合は、大文字と小文字の使い方が例に示されたプロパティと同じになっていることを確認してください。

ArcGIS Server のサイレント認証

ArcGIS Server をサイレントに認証するには、次のコマンドを実行します。認証ファイルの実際の場所に合わせてコマンド ラインを編集します。

<System disk drive>\Program files\Common files\ArcGIS\bin\SoftwareAuthorization.exe /S /Ver 10.8 /LIF <path to .prvc authorization file>authorizationfile.prvc

メモ:

ArcGIS Server のサイレント認証のコマンドを実行する前に、すべてのユーザー情報を *.prvc 認証ファイルで指定しておく必要があります。認証ファイルをテキスト エディターで開き、User Information セクションを完成させます。

createsite コマンド ライン ユーティリティを使用した ArcGIS Server サイトの作成

10.6 では、createsite がインストールされたら、ArcGIS Server コマンド ライン ユーティリティを使用して、新しい ArcGIS Server サイトを作成できます。createsite ユーティリティの使用に関して利用可能な 2 つのオプションは、次のとおりです。

  • コマンド プロンプトから管理者として createsite ユーティリティを実行し、ユーザー名、パスワード、構成ストア、およびディレクトリ パラメーターを指定します。
  • 指定したパラメーターを含む createsite.properties ファイルを指定します。

createsite コマンド ライン ユーティリティを使用するには、以下のように createsite.bat スクリプトに -h または -help を付けて実行します。

<ArcGIS Server Installation Directory>\tools\createsite\createsite.bat -help

ユーティリティでの使用例: createsite.bat [-u <arg>] [-p <arg>] [-d <arg>] [-c <arg>]

ファイルを使用した使用例: createsite.bat [-f <FILE>]

メモ:

createsite.properties ファイル内のパスを参照するときは、C:\\arcgisserver\\config-store\\\\<Absolute path to>\\<Server config-store> のように、バックスラッシュをエスケープする必要があります。

オプション説明

-u; --username

プライマリ サイト管理者のユーザー名。

ユーザー名に次の文字を含めることはできません: \/:*?|<>"

-p; --password

プライマリ サイト管理者のパスワード。

パスワードに次の文字を含めることはできません: \/:*?|<>"

-d; --directory

ルート サーバー ディレクトリ。

デフォルトでは、サーバー ディレクトリはこの場所にローカルに作成されます。

C:\\arcgisserver\\directories

or

\\\\<Absolute path to>\\<Server directories>

-c; --configstore

ArcGIS Server サイトの構成ストア。

デフォルトでは、構成ストアはこの場所にローカルに作成されます。

C:\\arcgisserver\\config-store

or

\\\\<Absolute path to>\\<ArcGIS Server config-store>

-f; --file

createsite ユーティリティのプロパティ ファイル。

デフォルトでは、createsite.properties ファイルは次の場所にあります。

<ArcGIS Server Installation Directory>\tools\createsite

-h; --help

コマンド ライン ヘルプを表示して、終了します。

createsite.properties ファイルの例:

#
# Configuration properties for Server site creation
#
# User name for primary site administrator.
# Cannot contain these characters: \/:*?<>"
SERVER_ADMIN_USERNAME = 
# Password for primary site administrator.
# Cannot contain these characters: \/:*?<>"
SERVER_ADMIN_PASSWORD = 
# Initially, leave SERVER_ADMIN_PASSWORD_ENCRYPTED set to false.
# When you run the tool the first time, the password will be
# encrypted and SERVER_ADMIN_PASSWORD_ENCRYPTED will change to true.
SERVER_ADMIN_PASSWORD_ENCRYPTED = false
# Root server directory. By default, the server directories will be created locally, 
# e.g.C:\\arcgisserver\\directories, or \\\\<Absolute path to>\\<Server directories>.
SERVER_DIRECTORIES_PATH = 
# Configuration store for the ArcGIS Server site. By default, the configuration store will be created locally, 
# e.g. C:\\arcgisserver\\config-store, or \\\\<Absolute path to>\\<Server config-store>.
SERVER_CONFIGSTORE_PATH =

ツールが終了する前に ArcGIS Server サイトが正常に作成されたというメッセージが表示されます。

ArcGIS Server のサイレント インストール

ArcGIS Server 10.8 の場合

コマンド ラインから以下のコマンドを実行します。

msiexec /x {458BF5FF-2DF8-426B-AEBC-BE4C47DB6B54} /qb

ArcGIS Server 10.7.1 の場合

コマンド ラインから以下のコマンドを実行します。

msiexec /x {08E03E6F-95D3-4D33-A171-E0DC996E08E3} /qb

ArcGIS Server 10.7 の場合

コマンド ラインから以下のコマンドを実行します。

msiexec /x {98D5572E-C435-4841-A747-B4C72A8F76BB} /qb

ArcGIS Server 10.6.1 の場合

コマンド ラインから以下のコマンドを実行します。

msiexec /x {F62B418D-E9E4-41CE-9E02-167BE4276105} /qb

ArcGIS Server 10.6 の場合

コマンド ラインから以下のコマンドを実行します。

msiexec /x {07606F78-D997-43AE-A9DC-0738D91E8D02} /qb