Esri arcgis-datastore-singlemachine-upgrade.template.json Amazon Web Services (AWS) CloudFormation テンプレートは、「CloudFormationを使用した単一コンピューター上へのArcGIS Data Store の配置」で説明したテンプレートを使用して作成された 1 つの Amazon Elastic Compute Cloud (EC2) インスタンス上の ArcGIS Data Store 10.9 をアップグレードします。
arcgis-datastore-singlemachine-upgrade.template.json テンプレートは、1 つの EC2 インスタンス上の ArcGIS Data Store をアップグレードします。
前提条件
CloudFormation テンプレートを実行する前に取得する必要があるアイテム (ファイル、アカウントなど) や、実行する必要があるタスクごとに、前提条件がグループ化されています。
必須アイテム
このテンプレートを実行する前に、次のアイテムが必要です。
- アップグレードするデプロイメントにアクセスできる Amazon Web Services アカウント。
- Esri Amazon Web Services CloudFormation テンプレート arcgis-datastore-singlemachine.template.json を使用して作成した、単一コンピューターの既存の ArcGIS Data Store 配置。
- CloudFormation アップグレード テンプレートの arcgis-datastore-singlemachine-upgrade.template.json。
注意:
デプロイメントをアップグレードするには、この CloudFormation アップグレード テンプレートを実行します。これにより、新しい CloudFormation スタックが作成されます。 このテンプレートを使用して、既存の 10.9 のデプロイメントの CloudFormation スタックを更新しないでください。
必須タスク
このテンプレートを実行する前に、次のタスクを実行する必要があります。
- ArcGIS Data Store をアップグレードする前に、データ ストアの登録に使用した ArcGIS GIS Server サイト (ホスティング サーバー) をアップグレードする必要があります。
- AWS Secrets Manager でのパスワードの構成 (オプション、推奨)
サイト管理者のユーザー名や Windows の arcgis ユーザーのパスワードなどのアカウントのパスワードは、AWS Secrets Manager で構成できます。 これにより、シークレットの Amazon Resource Name (ARN) が提供されます。 スタックを起動するときに、テンプレートのパラメーターにパスワードの代わりに ARN を使用します。 パスワードの格納に AWS Secrets Manager を使用しない場合は、スタックの起動時にテンプレートのパラメーターにパスワードをプレーン テキストで入力する必要があります。
注意:
Esri CloudFormation テンプレートで使用するパスワードのために AWS Secrets Manager でシークレットの ARN を作成する場合、シークレット タイプに [Other type of secrets (他の種類のシークレット)] を使用し、[Plaintext (プレーンテキスト)] オプションを使用する必要があります。 パスワード用の Amazon Resource Name を作成する方法については、「AWS CloudFormation および ArcGIS」をご参照ください。
ヒント:
デフォルトでは、スタックの作成に失敗すると、CloudFormation は部分的に作成されたリソースを削除します。 これにより、使用できないデプロイメントがアカウントから削除されるため便利ですが、トラブルシューティングが難しくなる可能性もあります。 スタックを失敗した状態で保持するには、スタックを起動する前に CloudFormation スタック作成オプションの [Rollback on failure (失敗時にロールバックする)] を無効にします。 詳細については、AWS ヘルプの「Setting AWS CloudFormation options (AWS CloudFormation オプションの設定)」をご参照ください。
パラメーター
この CloudFormation テンプレートで使用されるパラメーターの説明については、次の表をご参照ください。 表はパラメーターのタイプ別に分けられています。
ArcGIS Data Store Configuration
パラメーター名 | 必須 | パラメーターの説明 |
---|---|---|
Platform Type | 必須 | 既存の ArcGIS Data Store 配置のプラットフォーム タイプを選択します。
|
ArcGIS Data Store EC2 インスタンス ID | 必須 | 既存の ArcGIS Data Store 配置の EC2 インスタンスの ID を選択します。 既存の配置が、Esri CloudFormation テンプレートまたは Cloud Builder を使用して作成されている場合は、AWS Management Console の既存の CloudFormation スタックの [リソース] セクションでインスタンス ID を確認できます。 リソースの論理 ID は [ArcGIS DatastoreEC2Instance] です。 |
Type | 必須 | 既存の ArcGIS Data Store 配置のデータ ストア タイプを選択します。 有効な値は [relational]、[tileCache]、または [spatiotemporal] です。 |
Windows arcgis user password | 条件 | このパスワードは、Windows に配置した場合にのみ必須です。 既存の配置の arcgis ユーザーのパスワードを指定します。 プレーン テキストのパスワードを入力することも、AWS Secrets Manager のシークレット ID の ARN を入力することもできます。 パスワードは AWS Secrets Manager で管理することをお勧めします。 パスワード用の Amazon Resource Name を作成する方法については、「AWS CloudFormation および ArcGIS」をご参照ください。 |
ArcGIS Server Configuration
パラメーター名 | 必須 | パラメーターの説明 |
---|---|---|
Site Administrator User Name | 必須 | 既存サイトの ArcGIS Server プライマリ サイト管理者のユーザー名を指定します。 |
Site Administrator User Password | 必須 | ArcGIS Server プライマリ サイト管理者のパスワードを指定します。 プレーン テキストのパスワードを入力することも、AWS Secrets Manager のシークレット ID の ARN を入力することもできます。 パスワード用の Amazon Resource Name を作成する方法については、「AWS CloudFormation および ArcGIS」をご参照ください。 指定するパスワードまたはシークレット ID は、既存のプライマリ サイト管理者のものと一致する必要があります。 |
ArcGIS Server EC2 Instance ID | 必須 | データ ストアの構成に使用した ArcGIS Server サイトの EC2 のインスタンス ID を選択します。 注意:データストアが、複数コンピューターの ArcGIS Server サイトを使用して登録されている場合は、ArcGIS Server サイトの任意の EC2 インスタンス ID を選択できます。 ファイル サーバー EC2 インスタンスは選択しないでください。 |
出力
スタックの作成が成功した場合は、AWS Management Console の CloudFormation スタックの [Outputs (出力)] タブに、次の出力パラメーターが表示されます。
出力名 | 出力の説明 |
---|---|
DeploymentLogsURL | これは、すべての配置ログが格納される Amazon CloudWatch ログの URL です。 配置が失敗した場合は、これらのログをトラブルシューティングの際に参照できます。 |
検討事項
ArcGIS デプロイメントを含む CloudFormation スタックを作成した後に検討すべき重要な点は次のとおりです。
- スタックが問題なく作成された場合 (つまりスタック ステータスが [CREATE_COMPLETE] の場合)、ArcGIS Data Store デプロイメントが問題なくアップグレードされたことを意味します。 ArcGIS Server Manager にサイン インしてデータ ストアを検証することで、これを確認できます。
- CloudFormation スタックの作成に失敗した場合 (つまりスタック ステータスが [CREATE_FAILED] の場合)、後述の「トラブルシューティング」セクションからリンクされたページの内容に従ってエラーを解決します。 エラーの根本原因を特定して必要な対応を行った後、失敗したスタックを削除して新しいスタックを作成し、既存の ArcGIS Data Store デプロイメントをアップグレードすることができます。
トラブルシューティング
この CloudFormation スタックの作成時に障害が発生した場合は、「AWS における ArcGIS デプロイメントのトラブルシューティング」をご参照ください。