IBM Db2 データベース内のデータに (データベースがジオデータベースを含むかどうかにかかわらず) アクセスする ArcGIS Server Web サービスを公開するには、ArcGIS Server サイトがデータベースに接続する必要があります。この接続を構成するには、次の操作を行う必要があります。
- ArcGIS Server コンピューターおよび ArcGIS Desktop クライアント コンピューター上に Db2 クライアント ソフトウェアをインストールします。
- ArcGIS Server コンピューター上に変数を設定します。
- 公開するデータに関する権限を付与します。
- データベースに接続します。
- ArcGIS Server サイトに接続ファイルを登録します。
このワークフローは、Linux、Unix、または Windows コンピューター上の Db2 でのみサポートされています。
Db2 クライアント ソフトウェアのインストール
Db2 クライアントを、Db2 データベースに接続する必要があるすべての ArcGIS コンピューターにインストールします。Db2 クライアント ファイルは IBM または My Esri から入手できます。Db2 クライアント ソフトウェアの指示に従ってそのソフトウェアをインストールします。ソフトウェアのインストールに必要な権限が、ArcGIS クライアントが動作するコンピューター上にない場合は、IT 部門に Db2 クライアントをインストールしてもらう必要があります。
ArcGIS クライアントを、64 ビット オペレーティング システムのコンピューターにインストールする場合、64 ビットの Db2 クライアント インストールを実行します。この場合は、32 ビットと 64 ビットの両方のクライアントがインストールされ、32 ビットの ArcMap と 64 ビットの ArcGIS Server および ArcGIS Pro ソフトウェアのいずれからも接続することができます。ArcMap を 32 ビット オペレーティング システムにインストールしている場合は、32 ビットの Db2 クライアント インストールを実行します。
Db2 クライアント ソフトウェアをインストールした後、データベースをカタログ化できます。これにより、データベースに接続する際に指定できるデータ ソース名が設定されます。
注意:
ArcGIS Server を Db2 サーバーとは別の Linux コンピューターにインストールしている場合は、Db2 インスタンスをカタログ化する前に、ArcGIS Server コンピューター上に Db2 クライアント インスタンスを作成する必要があります。
データベースをカタログ化しない場合は、「Db2 への接続」に示されているように、Db2データベースに接続するための特定の接続文字列を指定する必要があります。
変数の設定
ArcGIS Server (Linux) から Db2 に接続する場合は、ArcGIS Server の init_user_param.sh スクリプトでいくつかの変数を設定する必要があります。次のような変数を設定します。
- DB2_CLIENT_HOME
- DB2INSTANCE
- PATH
- LD_LIBRARY_PATH
詳細については、「ArcGIS Server のデータベースへの接続の構成」をご参照ください。
権限の付与
データベースへの接続に使用するログインには、特定の権限を付与する必要があります。読み取り専用サービスを公開するだけのログインの場合、「Db2 のジオデータベースの権限」または「ArcGIS で Db2 データベースを使用するための権限」で説明されているように、データ閲覧者に必要な権限を付与します。編集可能なフィーチャ サービスを公開するログインの場合、データ編集者に必要な権限を付与します。ジオデータベースを管理されたデータベースとして登録する場合、データ作成者に必要な権限を付与します。
Db2 への接続でオペレーティング システム認証を使用する場合は、ArcGIS Server アカウントに適切な権限を付与していることを確認してください。
データがジオデータベース内に存在する場合、データ所有者はデータに対する必要な権限を付与する必要があります。データがデータベース内に存在する場合、データ所有者が ArcGIS から提供された権限を付与するか、データベース管理者がデータベース ツールを使用して必要な権限を付与できます。
Db2 への接続
Db2 データベースを ArcGIS Server サイトに登録するには、次の情報が必要です。
- 接続するデータベース管理システムのタイプ (この場合は DB2)
- カタログ化したデータベースの名前、または DSNless 接続に使用する接続文字列
DSNless 接続文字列は、「HostName=<ホスト>;Port=<ポート番号>;Database=<データベース名>;」の形式で指定します。詳細と例については、「ArcMap でのデータベース接続」または「ArcGIS Pro でのデータベース接続」をご参照ください。
- 使用する認証の種類: データベースまたはオペレーティング システム
Db2 へのログインはすべてドメインまたはローカル オペレーティング システム アカウントですが (ドメイン アカウントを推奨)、ArcGIS からの接続に対してデータベース認証を指定できます。Db2 は、データベース接続ファイルに指定されているログインとパスワードを使用して接続を検証します。ArcGIS Server で使用するには、そのユーザー情報を接続ファイルに保存する必要があります。
オペレーティング システム認証を使用する場合は、Db2 サーバーが ArcGIS Server アカウントを認証できることを確認してください。
ArcGIS Server への登録
データベースは、ArcGIS Server Manager、ArcGIS Pro の [登録済みデータ ストアの管理] ウィンドウ、または ArcMap のカタログ ツリーから登録できます。 登録オプションの説明とデータベースの登録方法については、次のトピックをご参照ください。