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利用可能な WCS サービス プロパティの設定

このトピックでは、システムによって生成された WCS サービスのケーパビリティ ファイルを使用するときに利用可能なプロパティについて説明します。 外部ケーパビリティ ファイルを使用した WCS メタデータの定義については、「WCS サービスでの外部ケーパビリティ ファイルの使用」をご参照ください。

WCS サービス プロパティへのアクセス

WCS サービスのプロパティにアクセスする方法については、「ArcGIS Server Manager での WCS サービスの構成」をご参照ください。

WCS サービス プロパティ

以下の表に、WCS サービスで利用可能なプロパティとその説明を示します。

プロパティ説明

デフォルト バージョン (DefaultVersion)

クライアントがサービスにアクセスするために使用するデフォルトの WCS バージョン。 例: 2.0.1。

名前

WCS サービスの作成に使用されたマップ サービス、イメージ サービス、またはジオデータ サービスの名前。 このプロパティは、ArcGIS Server によって自動的に設定され、変更する必要はありません。

タイトル

WCS サービスを簡単に説明するわかりやすい題名。次に例を示します。

1970 ~ 2010 年におけるマリン郡の土地被覆の変化。

概要

WCS サービスの追加情報を表す詳しい説明。次に例を示します。

Acme Corporation が保守している WCS サービス。 連絡先: webmaster@wmt.acme.com。1970 ~ 2010 年におけるマリン郡の土地被覆の変化を示す画像。

キーワード

カタログで検索するときに利用できる、WCS サービスを表すキーワードまたはキーワード フレーズのリスト。次に例を示します。

土地被膜、変化、マリン郡、画像

料金 (Fees)

WCS サービスへのアクセスに必要な料金を表すテキスト。次に例を示します。

none

アクセス制限 (Access constraints)

WCS サービスへのアクセスおよび使用に関する制約や法的条件を表すテキスト。次に例を示します。

社外秘、 配布禁止。」というメッセージを指定できます。」

最大画像幅 (MaxImageWidth)

ユーザーが大量のデータをダウンロードできないようにするには、MaxImageWidth プロパティと MaxImageHeight プロパティの定義により、GetCoverage リクエストの画像サイズ制限 (ピクセル単位) を設定します。次に例を示します。

MaxImageWidth: 256

MaxImageHeight: 256

最大画像高さ (MaxImageHeight)

提供元名称 (ProviderName)

WCS サービスの提供元の名前。次に例を示します。

NASA

プロバイダーの Web サイト (ProviderWebsite)

WCS サービスの提供元に関する情報が掲載されているサイトへのリンク。次に例を示します。

http://www.noaa.gov

担当者 (ResponsiblePerson)

WCS サービスの代表問い合わせ先担当者。次に例を示します。

John Smith

担当者の役職 (ResponsiblePosition)

WCS サービスの問い合わせ先担当者の役職。次に例を示します。

IT アナリスト

携帯電話

WCS サービスの代表問い合わせ先担当者の電話番号。次に例を示します。

+1 909 793-2853

ファクシミリ番号

WCS サービスの代表問い合わせ先担当者の FAX 番号。次に例を示します。

+1 123 456-7890

Email

WCS サービスの代表問い合わせ先担当者の電子メール アドレス。次に例を示します。

user@host.com

住所

WCS サービスの提供元の番地。次に例を示します。

380 New York Street

都市

WCS サービスの提供元が所在する市区町村名。次に例を示します。

Redlands

都道府県 (Province)

WCS サービスの提供元が所在する都道府県名。次に例を示します。

カリフォルニア州

郵便番号 (Zipcode)

WCS サービスの提供元が所在する場所の郵便番号。次に例を示します。

92373

WCS サービスの提供元が所在する国名。次に例を示します。

USA

オンライン リソース (Online resource)

OnlineResource プロパティには WFS サービスの URL のリストが指定されます。 WCS クライアントは、WCS サービスと正しく通信するためにこのプロパティを必要とします。 このプロパティは、ArcGIS Server によって自動的に設定され、変更する必要はありません。

サービス時間 (ServiceHour)

代表問い合わせ先でのサービス リクエストの受け付け時間。次に例を示します。

24/7

連絡方法 (ContactInstructions)

WCS サービスの代表問い合わせ先へ連絡する際の特別な指示。次に例を示します。

通常のリクエストは John 宛てに電子メールを送信してください。緊急の用件は John に電話でお問い合わせください。

Role

WCS サービスの責任者の職務。次に例を示します。

問い合わせ先

EO プロファイルのサポート (SupportEOProfile)

WCS 2.0.1 で地球観測アプリケーション プロファイルをサポートしているかどうかを示します。例: true

サービス プロパティの特殊文字

サービス プロパティに次の文字を含めることはできません: &<>"'。 これらの文字の 1 つを使用する必要がある場合は、以下の表の適切なエスケープ シーケンスに置き換える必要があります。

文字置換文字

&

&amp;

<

&lt;

>

&gt;

"

&quot;

'

&apos;

ArcGIS Server Manager での WCS の構成

ArcGIS Server Manager で WCS サービス プロパティを設定または変更できます。 これを行うには、次の手順に従ってください。

  1. ArcGIS Server Manager を起動し、ログインします。 この手順の詳細については、「ArcGIS Server Manager へのログイン」をご参照ください。
  2. [サービス] > [サービスの管理] の順にクリックします。
  3. [サービスの管理] モジュールで、サービスを検索して [編集] 編集 をクリックします。

    サービスがリストに表示されていない場合は、[サイト (ルート)] フォルダー以下のサブフォルダーにあります。

  4. [編集] モジュールで、[ケーパビリティ] をクリックします。
  5. ケーパビリティのリストで、[WCS] をクリックし、[WCS] が有効化されていることを確認します。
  6. [WCS の構成] リストで、[以下にサービス プロパティを入力] を選択します。
  7. WCS サービス プロパティを入力または変更します。
  8. [保存して再起動] をクリックします。

    サービスに対する編集内容は直ちに適用されます。

ArcGIS Pro での WCS の構成

ラスター レイヤーを含むイメージ サービス、マップ サービス、またはジオデータ サービスを公開するか、対応する Web レイヤーを ArcGIS Enterprise で共有すると、ArcGIS Pro で WCS サービスのプロパティを変更できます。 これを行うには、次の手順に従ってください。

  1. [Web レイヤーとして共有] ウィンドウで [構成] タブをクリックします。
  2. [構成] タブで [WCS] ケーパビリティを有効にします。
  3. [WCS] ケーパビリティの [Web レイヤー プロパティの構成] をクリックします。 Web レイヤー プロパティの構成
  4. 必要に応じて、[WCS] サービス プロパティを入力または変更します。
  5. [公開] をクリックして、WCS が有効になったレイヤーを共有します。

WCS サービスでの外部ケーパビリティ ファイルの使用

各 WCS サービスは、ケーパビリティ ファイルを通じてサービス レベルのメタデータを公開します。 ケーパビリティ ファイルは、クライアントがサービスにおいて GetCapabilities リクエストを実行したときに返される XML レスポンスです。 外部ケーパビリティ ファイルを設定すると、次のことが行えます。

  • サービスに関するメタデータを追加する
  • 各カバレッジに関するメタデータを追加する

WCS サービスで外部ケーパビリティ ファイルを使用するには、ファイルを作成した後、そのファイルを WCS サービスで使用できるように設定する必要があります。 この処理については、下記のセクションで説明しています。

注意:

WCS サービスに外部ケーパビリティ ファイルを使用する場合は、OGC の DTD または XML スキーマに対してケーパビリティ ファイルを整合チェックする必要があります。 また、ケーパビリティ ファイルと公開されている WCS サービスのソース データを同期させる必要もあります。

外部ケーパビリティ ファイルの作成

外部ケーパビリティ ファイルを使用するように WCS サービスを設定するには、WCS ケーパビリティ ファイルを少なくとも 1 つ準備する必要があります。 新規にファイルを作成することも可能ですが、多くの場合、システム生成によるケーパビリティ ファイルをテンプレートとして使用した方が簡単です。

デフォルトでは、WCS GetCapabilities リクエストをサービスに送信するたびに、システムによって生成されるケーパビリティ ファイルが自動的に作成されます。 システムによって生成されるケーパビリティ ファイルをテンプレートとして使用するには、GetCapabilities リクエストを手動で送信し、応答を XML として保存する必要があります。 WCS サービスで異なるバージョンの WCS プロトコル (1.0.0、1.1.0、1.1.1、2.0.1 など) をサポートする場合は、サポートする WCS プロトコルのバージョンごとに 1 つのケーパビリティ ファイルを作成する必要があります。

WCS サービス用の外部ケーパビリティ ファイルを作成するには、次の手順を実行します。

  1. まだ実行していない場合は、サービスを公開して WCS ケーパビリティを有効にします。 詳細については「WCS サービス」をご参照ください。
  2. Web ブラウザーに WCS サービスの URL を入力します。

    URL の形式は、https://gisserver.domain.com:6443/arcgis/services/folder/service/ImageServer/WCSServer です。

  3. WMS サービスの URL の末尾に ?request=GetCapabilities&version=1.0.0 を付加して、Enter キーを押します。

    ブラウザーに表示される XML は、現在のサービス用の WCS 1.0.0 ケーパビリティになります。

  4. 結果を XML ファイルとして保存します。

    <接頭辞><WCS バージョン>.xml という形式に従ってファイル名を指定する必要があります。 たとえば、WCS 1.0.0 GetCapabilities リクエストから作成された XML を保存する場合は、ファイル名として共通の接頭辞 (Roads など) の後に 3 桁の WCS バージョン番号 (100) を指定します。 結果として「Roads100.xml」というファイル名になります。

  5. サポートする WCS バージョン (1.1.0、1.1.1、および 2.0.1 など) ごとにステップ 3 とステップ 4 を繰り返します。
  6. 各ケーパビリティ ファイルで WCS レイヤーのメタデータ情報を設定してカスタマイズします。
  7. HTTP 経由でアクセスできる共通フォルダーにケーパビリティ ファイルをすべて移します。

    通常、この場所は組織の Web サーバー上にある仮想ディレクトリになります。

ArcGIS Server Manager で外部ケーパビリティ ファイルを使用するための WCS サービスの設定

外部ケーパビリティ ファイルを使用するように WCS サービスを設定するには、ケーパビリティ ファイルの URL を参照するように WCS サービスを更新します。 ArcGIS Server Manager または ArcGIS Pro を使用してこれを実行できます。

ArcGIS Server Manager で、外部ケーパビリティ ファイルを使用するように WCS サービスを設定するには、次の手順に従います。

  1. ArcGIS Server Manager を起動し、ログインします。 この手順の詳細については、「ArcGIS Server Manager へのログイン」をご参照ください。
  2. [サービス] > [サービスの管理] の順にクリックします。
  3. [サービスの管理] モジュールで、サービスを検索して [編集] 編集 をクリックします。

    サービスがリストに表示されていない場合は、[サイト (ルート)] フォルダー以下のサブフォルダーにある場合があります。

  4. [編集] モジュールで、[ケーパビリティ] をクリックします。
  5. ケーパビリティ リストで [WCS] をクリックします。
  6. [WCS の構成] リストで [外部のケーパビリティ ファイルを使用] を選択します。
  7. [場所と接頭辞を指定] ボックスに、ケーパビリティ ファイルを配置しているフォルダーの URL とケーパビリティ ファイルに使用している共通の接頭辞を指定します。

    たとえば、ケーパビリティ ファイルを配置しているフォルダーの URL が「https://webserver.domain.com/arcgis/WCS/services」であり、ケーパビリティ ファイルに使用している共通の接頭辞が「Roads」の場合は、[場所と接頭辞を指定] ボックスに「https://webserver.domain.com/arcgis/WCS/services/Roads」と指定します。

  8. [保存して再起動] をクリックします。

ArcGIS Pro で外部ケーパビリティ ファイルを使用するための WCS サービスの設定

ArcGIS Pro で、外部ケーパビリティ ファイルを使用するように WCS サービスを設定するには、次の手順に従います。

  1. [Web レイヤーとして共有] ウィンドウで [構成] タブをクリックします。
  2. [構成] タブで [WCS] ケーパビリティを有効にします。
  3. [WCS] ケーパビリティの [Web レイヤー プロパティの構成] をクリックします。 Web レイヤー プロパティの構成
  4. [WCS プロパティ] で、[外部のケーパビリティ ファイルを使用] を選択します。
  5. [場所] ボックスに、ケーパビリティ ファイルを配置しているフォルダーの URL とケーパビリティ ファイルに使用している共通の接頭辞を指定します。

    たとえば、ケーパビリティ ファイルを配置しているフォルダーの URL が「https://webserver.domain.com/arcgis/WCS/services」であり、ケーパビリティ ファイルに使用している共通の接頭辞が「Roads」の場合は、[場所] ボックスに「https://webserver.domain.com/arcgis/WCS/services/Roads」と指定します。

  6. [公開] をクリックします。