シーン サービスは、ArcGIS Pro の 3D シーンに基づく ArcGIS Server Web サービスです。 シーン サービス (Web シーン レイヤーとも呼ばれます) を使用すると、Web シーンから 3D コンテンツを ArcGIS Enterprise 組織で共有できます。 Web シーンは、Web マップと概念が似ています。 ただし、Web シーンは、2D マップやフィーチャ サービスを表示するのではなく、3D シーン サービスを利用して、ArcGIS Pro で作成された 3D コンテンツへのアクセスを提供します。
シーン サービスを作成するための前提条件
シーン サービスを作成する方法は、シーン キャッシュをどのように作成および保存するかによって異なります。 シーン キャッシュを構築してシステム データ ストアに保存するには、ホスト シーン レイヤーを公開します。 シーン キャッシュを構築して共有場所に配置し、ArcGIS Server サイトで管理および登録する場合は、構築済みキャッシュを参照するシーン レイヤーを公開します。
ホスト シーン レイヤー
ホスト シーン レイヤー (サービス) を公開するには、次の ArcGIS コンポーネントをインストールして構成する必要があります。
- Portal for ArcGIS
- ArcGIS GIS Server
- ArcGIS Data Store*
- ArcGIS Pro
上記のコンポーネントをインストールしたら、次の操作を実行します。
- ポータルのホスティング サーバーとして使用する GIS Server サイトで、オブジェクト ストアとリレーショナル データ ストアを構成します。
リソースの競合を避けるために、各データ ストアを別々のコンピューター上で実行することをおすすめします。 少なくとも 2 台のコンピューターに ArcGIS Data Store をインストールします。 データ ストア構成ウィザードまたは configuredatastore ユーティリティを使用して、1 台のコンピューターにリレーショナル データ ストアを、もう 1 台のコンピューターにオブジェクト ストアを構成します。 各データ ストアを同じ GIS Server サイトに登録します。
注意:
* ArcGIS Enterprise を Amazon Web Services または Microsoft Azure クラウドに配置している場合は、クラウドでプロビジョニングされているオブジェクト ストアを使用します。
- ArcGIS GIS Server をポータルのホスティング サーバーとして構成します。
- 組織サイトで ArcGIS Pro ライセンスを構成し、ArcGIS Pro を組織サイトに接続します。
ArcGIS Pro ヘルプの「Web シーン レイヤーの共有」をご参照ください。また、シーン レイヤー パッケージを作成してポータルで公開する場合は、「ホスト シーン レイヤーの公開」をご参照ください。
注意:
ホスト シーン レイヤーを公開すると、GIS Server サイトによりキャッシュが自動生成されます。 キャッシュのサイズによって、キャッシュの構築にかかる時間と、ポータル Web サイトの Scene Viewer にレイヤーが表示されて使用できるようになるまでにかかる時間が変わります。 数分から数時間かかる場合があります。
構築済みキャッシュを参照するシーン レイヤー
公開前に構築したキャッシュを参照するシーン レイヤー (サービス) を公開するには、以下が必要です。
- Portal for ArcGIS
- ポータルのホスティングサーバーとして構成された ArcGIS GIS Server
- フェデレーション GIS Server サイト (おすすめ)
- フェデレーション GIS Server サイトに登録されたストレージの場所
- ArcGIS Pro
上記を構成したら、キャッシュを構築して、登録済みのストレージの場所に配置します。 手順については、「キャッシュ データセットからのシーン レイヤーの公開」をご参照ください。