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イメージ サービスの準備

ArcGIS 11.3 (Windows)  | |  ヘルプのアーカイブ

すべてのラスター データが同じ方法で処理されるとは限らないことから、イメージ サービスの作成を準備するときに考慮する問題は多数あります。これは、選択するケーパビリティやその中の操作内容によって異なります。

1 つのラスター データセットがあるか、多くのラスター データセットがあるか

ArcGIS Server を使用して、モザイク ラスター データセットや大きな DEM などの単一ラスター データセットを公開できます。 単一のイメージ サービスを構成する多数のラスター データセットを共有する必要がある場合や、完全に重複し、さまざまな日時にキャプチャされた、単一のイメージ サービスを構成する多数のラスター データセットを共有する場合は、モザイク データセットを作成して公開します。

モザイク データセットを作成および編集するワークフローとツールの詳細

ラスター カタログは公開できません。 ただし、次のいずれかのオプションを使用して、ラスター カタログをモザイク データセットに変換し、そのモザイク データセットを公開することができます。

ラスター データを画像として表示するか、または解析の入力とするか

全体としては、ArcGIS 内で作業する場合、イメージ サービス機能は、イメージ サービスを使用して分析を行うために必要な情報を提供します。 ただし、使用するアプリケーションが ArcGIS Server に接続できない場合は、WCS サービスが理想的な代替サービスです。

操作イメージ サービスWCSWMS

画像として

ユーザーは、透過表示、明るさ、コントラストなどを調整する以外に、画像の表示設定を調整することはありません。

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分析で使用

イメージ サービスは、ジオプロセシング ツールを使用したり、標高データからサーフェスを生成したりして、空間解析などの分析を行うためのデータとして使用されます。

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計測

ユーザーは、高さを計測するツールなどの計測ツールを使用して、イメージ サービスから計測を行います。

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イメージ サービスの使用方法

データには複数のバンドがあるか、または拡張が必要か

イメージ サービス ケーパビリティや WCS ケーパビリティを備えたイメージ サービスのレイヤー プロパティにより、ユーザーはバンドの組み合わせを変更したり、ヒストグラムにストレッチを適用したりして、画像の外観を改善できます。 WMS を使用してラスター データを公開する場合、ユーザーはレンダリングやバンドの組み合わせを変更できません。そのため、表示プロパティを正しく設定できるよう、WMS サービスへの入力としてラスター データセット レイヤー、モザイク データセット、またはモザイク データセット レイヤーが優先されます。 ラスター データセットが WMS ケーパビリティを使用して公開されている場合は、デフォルトのラスター表示設定が適用されます。 モザイク データセットが使用され、ソース画像に 3 つ以上のバンドが含まれている場合は、モザイク データセットにバンド数を定義する必要があります。それにより、3 バンド カラー (RGB) または 1 バンド グレースケールのいずれかのイメージ サービスが提供されます。

バンド数の設定の詳細

イメージ サービス データに処理が必要か

イメージ サービスを公開する場合、サーバーによってリアルタイムに適用される処理を (関数を使用して) 定義できます。たとえば、オルソ補正、陰影起伏、拡張、バンドの組み合わせ、バンド代数、パンシャープン、フィルタリングなどです。 Aspect、Colormap、NDVI、Slope、Hillshade、Stretch などの基本関数が、(REST および SOAP を介して) イメージ サービスでサポートされています。 ラスター関数テンプレート ファイル (.rft.xml) を作成して、任意のラスター関数を使用したり関数を連結したりできます。 詳細は、「ラスター関数でのサーバー側処理」をご参照ください。

ユーザーはイメージ サービスから高さを計測するか

ユーザーが計測ツールを使用する場合は、イメージ サービスにこれを可能にするための設定があります。 ArcGIS Pro と同様に、計測ケーパビリティはデータによって制限されますが、DEM の存在によっても制限されます。 ユーザーが 3D で計測を行う場合は、使用されるイメージ サービスを含む DEM を提供することができます。 この設定は、サービス プロパティにあります

ユーザーはイメージ サービスから画像をダウンロードするか

モザイク データセットをイメージ サービスとして公開すると、ユーザーは、モザイク データセットを直接使用している場合と同様に、サービスに接続してソース ファイルをダウンロードできます。 この機能は、モザイク データセットのデフォルトで有効になっています。 制限を変更する場合は、モザイク データセットで [リクエストごとにダウンロード可能な最大アイテム数] プロパティを設定する必要があります (この値は、イメージサービスの公開時に減らせますが、増やすことはできません)。 この機能を無効にする場合は、値を 0 に設定します。 公開時に、イメージ サービスの [イメージング] ケーパビリティの一部であるダウンロード操作を有効にする必要があります。

また、関係するディレクトリを管理する必要もあります。 デフォルトでは、サーバーは、元画像をユーザーに転送する前に出力ディレクトリに移動させます。 これにより、サーバーでは、これらのファイルを移動するための追加の負荷が増えます。 または、ソース ファイルが移動されないよう、仮想ディレクトリをサーバーの出力に直接関連付けることができます。 この仮想ディレクトリの唯一のリスクは、このディレクトリ内のすべてのソース ファイルが HTTP を介して直接公開されることです。 また、仮想ディレクトリに MIME を構成する必要もあります。

イメージ サービスでダウンロードを使用している場合は、必ずサーバーのセキュリティ保護を行うことをお勧めしています。

ユーザーはイメージ サービスに画像をアップロードするか

イメージ サービスとして公開されたモザイク データセットに、ユーザーが自分のデータをアップロードし、アップロードしたデータに関連するプロパティを編集できるよう設定できます。 この機能を有効にするには、モザイク データセットの公開時に、イメージング ケーパビリティ内の編集操作を有効にする必要があります。

この機能を使用するには、ジオデータベースがサーバーに登録されている必要があります。それは、モザイク データセットがジオデータベースに存在する必要があるからです。 次のいずれかの方法で、編集が有効なイメージ サービスを公開できます。

  • ジオデータベースを ArcGIS Server と共有し、共有したジオデータベースからモザイク データセットを公開します。
  • ジオデータベースを、複製されたデータベースとして ArcGIS Server に確実に登録します。 必ず、同じモザイク データセットをエンタープライズ ジオデータベースまたはファイル ジオデータベースに格納し、ファイル ジオデータベースからモザイク データセットを公開してください。
  • ジオデータベースを、共有データベースとして ArcGIS Server に登録し、ファイル ジオデータベース内からモザイク データセットを公開します。 これにより、モザイク データセットが、ファイル ジオデータベースからエンタープライズ ジオデータベースにコピーされます。

モザイク データセットはエンタープライズ ジオデータベースに格納されるので、モザイク データセット スキーマの変更 (Alter Mosaic Dataset Schema) ツールにより、必ず、許可されたラスター タイプを使用するようデータセットを設定します。 モザイク データセットが公開されると、スキーマがロックされます。したがって、公開前にスキーマが変更されていない場合は、イメージ サービスを停止してスキーマを変更する必要があります。

また、モザイク データセットに編集情報の記録を設定して、ArcGIS が追加または編集されたアイテムごとに次の情報を記録するよう指定することもできます。

  • 作成したユーザーの名前
  • 作成された日付と時刻
  • 編集したユーザーの名前
  • 最後に編集された日付と時刻

この情報を格納するフィールドは、モザイク データセットのプロパティ ダイアログ ボックスの [編集情報の記録] タブで指定するか、編集情報の記録を有効化ツールを使用して定義または作成できます。

公開時に、必ず、ユーザーの画像がアップロードされるサーバー上のディレクトリの定義を含む (ユーザーがイメージ サービスでアイテムを追加、更新、または削除できる場合) 編集パラメーターを構成して、ユーザーがイメージ サービスにデータを追加する際に選択できるラスター タイプを定義してください。

アクセス速度は重要か

イメージ サービスのキャッシュを作成して、ユーザーが画像にアクセスする速度を向上させることができます。 イメージ サービス キャッシュは動的ではなく、事前に生成する必要があります。 イメージ サービス キャッシュは、1 または 3 バンドの画像のみをサポートできます。 これは、ほとんどのオルソ画像に最適ですが、3 バンドを超えるデータを含むイメージ サービスには適していません。 4 バンド (またはそれ以上) のイメージ サービスを公開すると、最初の 3 バンドをキャッシュしてカラー画像が作成されます。ただし、クライアントがバンドの組み合わせを変更した場合はキャッシュが使用されず、イメージ サービスは必要な画像を動的に返すようになります。

ArcGIS Pro を使用している場合は、キャッシュされたイメージ サービスにアクセスすることも、動的なイメージ サービスとしてアクセスすることもできます。 コンテンツ ウィンドウに表示されたイメージ サービスのショートカット メニューで、[キャッシュ ビュー モードを有効化] のオンとオフを切り替えることで、サービスへのアクセス方法を制御できます。

イメージ サービス キャッシュの詳細