ArcGIS Data Store の実行に必要なシステム要件とハードウェア要件を次に示します。 ArcGIS Data Store は ArcGIS Enterprise のコンポーネントであり、どちらも同じオペレーティング システムとブラウザーをサポートしています。
各 ArcGIS Data Store タイプ (リレーショナル、タイル キャッシュ、グラフ、および時空間ビッグ データ ストア) によって、必要なメモリ、ディスク容量、およびその他のリソースの量は異なります。 コンピューターがそれぞれの要件を満たしていることを確認します。 同じコンピューターに複数のデータ ストア タイプを配置することはお勧めしません。配置する場合は、コンピューターにインストールしたすべてのデータ ストアと他のソフトウェアの組み合わせの要件を、コンピューターが満たしていることを確認してください。
製品リリース情報を参照して、お使いのハードウェア コンポーネントやソフトウェア コンポーネントに最新バージョンの ArcGIS Data Store との互換性があるかどうかを確認することをお勧めします。
注意:
ArcGIS Enterprise コンポーネントには Microsoft Visual C++ 2015-2019 Redistributable (x86 および x64) バージョン 14.27.29016 以上が必要です。 Microsoft サイトから、Microsoft Visual C++ Redistributable for Visual Studio 2015 - 2019 ファイルを入手してください。
必要な Visual C++ Redistributable がまだインストールされていない場合、ArcGIS Data Store の setup.exe ファイルを実行するとインストールされます。 ArcGIS Data Store の setup.msi ファイルを実行しても、Microsoft Visual C++ Redistributable (x64) はインストールされません。 そのため、ArcGIS Data Store の setup.msi を実行する場合、はじめに Microsoft Visual C++ 2015 - 2019 Redistributable (x64) をインストールする必要があります。
Windows オペレーティング システム要件
以下の 64 ビット オペレーティング システムは、最低限必要なオペレーティング システム要件を満たしています。 32 ビット オペレーティング システムはサポートされていないため、セットアップが実行されるのは、オペレーティング システムが 64 ビットの場合のみです。
サポートされているオペレーティング システム | 最新の更新内容またはテスト済みサービス パック |
---|---|
Windows Server 2022 Standard および Datacenter | 2022 年 5 月更新 |
Windows Server 2019 Standard および Datacenter | 2022 年 5 月更新 |
Windows Server 2016 Standard および Datacenter | 2022 年 5 月更新 |
開発環境
サポートされているオペレーティング システム | 最新の更新内容またはテスト済みサービス パック |
---|---|
Windows 11 Pro および Enterprise | 2022 年 5 月更新 |
Windows 10 Pro および Enterprise | 2022 年 5 月更新 |
Windows 8.1 Pro および Enterprise | 2022 年 5 月更新 |
注意:
- 特に指定がない限り、これらのオペレーティング システムのバージョンに関して過去と今後のアップデートまたはサービス パックはサポートされています。 また、オペレーティング システムのバージョンとアップデートはオペレーティング システムのプロバイダーでもサポートされている必要があります。
- ArcGIS は x86-64 アーキテクチャの 64 ビット CPU でのみサポートされています。
- Windows Server のすべてのバージョンで、[デスクトップ エクスペリエンス] オプションが必要です。
- Windows 11、10、および 8.1 は、基本的なテストやアプリケーション開発での使用のみでサポートされています。 運用環境へのデプロイは推奨されません。
- アンダースコア (_) が含まれているコンピューター名はサポートされていません。 インターネット ホスト名に関して一般に普及しているいくつかの仕様では、アンダースコア文字を規格外と定めています。 Microsoft Windows ではコンピューター名にアンダースコアを使用できますが、他のサーバーやプラットフォームを操作するときに問題が生じる可能性があります。 このため、ホスト名にアンダースコアが含まれるサーバーでは、このインストールは実行されません。
- ドメイン コントローラーにはインストールできません。 ドメイン コントローラー上にインストールすると、機能に悪影響が出る可能性があります。
必要なディスク空き容量
ArcGIS Data Store をインストールおよび構成するには、システム ドライブに 13 GB 以上の空き容量が必要です。 これは、空のデータ ストア タイプが 1 つあるコンピューターにおけるディスク容量の最小要件です。データ ストアに格納するデータやコンピューターに保存されるバックアップ ファイルがすべて考慮されているわけではありません。 このような要件があるので、ArcGIS Data Store は、空き容量が大きなコンピューターにインストールするように計画してください。
注意:
このような事態を早期に認識できるよう、データ ストアのログは定期的に監視してください。 リレーショナル データ ストア、タイル キャッシュ データ ストア、時空間ビッグ データ ストア、またはオブジェクト ストア用のコンピューターの空き容量が 10 GB 未満の場合、ArcGIS Data Store は空き容量が不足しているという警告のログ出力を開始します。 ポータルで電子メール通知を構成している場合、コンピューターでディスク容量が不足し始めると、そのリストにある管理者の問い合わせ先が電子メールを受信します。 ディスク ドライブの空き容量が 1 GB 未満になると、リレーショナル データ ストアと時空間ビッグ データ ストアは読み取り専用モードになり、タイル キャッシュ データ ストア、オブジェクト ストア、グラフ ストアがシャットダウンします。 この時点で、管理者の問い合わせ先は、データ ストアが読み取り専用モードになっているか、シャットダウンしたことを示す別の電子メールを受信します。
ArcGIS Data Store 専用のコンピューターに必要なディスク容量を判定するには、次のすべてを考慮してください。
- ソフトウェアのインストールには、2.8 GB のディスク容量が使用されます。
- 各データ ストアは、作成時に空のままで追加の空き容量を使用します。
- タイル キャッシュ データ ストア = 1 MB
- ビッグ データ ストア = 200 MB
- リレーショナル データ ストア = 2.5 GB*
- グラフ ストア = 100 MB
- オブジェクト ストア = 500 MB
*空のリレーショナル データ ストアは、高可用性と信頼性の高いバックアップ ポリシーをサポートするために、時間経過に伴って最大 2.5 GB のディスク容量を使用します。 リレーショナル データ ストアの構成には、約 200 MB のディスク容量が使用されます。 空のリレーショナル データ ストアが使用するディスク容量は、2.5 GB に設定されるまで、11 時間の間 1 時間ごとに 200 MB ずつ増加します。 このベースラインの格納要件に、使用中にシステムに格納されるデータが追加されます。
- 時空間ビッグ データ ストアを構成またはアップグレードするときは、各コンピューター上で少なくともディスク容量の 20% が一時ファイルに使用可能である必要があります。
- データ ストアに格納されるデータに必要なディスク容量を推定する必要があります。 上記の数字は空のデータ ストアの最小要件です。 その空きディスク容量があれば、データ ストアの作成が可能です。 データ ストアを使用するには、追加の容量が必要です。
- データ ストアのコンピューターに格納されるバックアップ ファイルもディスク容量を消費します。 バックアップを共有された場所またはクラウド ストレージに書き込むように構成していない場合は、別途バックアップのディスク容量も計画する必要があります。
メモリ要件
単一で空の ArcGIS Data Store を構成するために必要な最小メモリ容量は、タイプによって異なります。
注意:
最小メモリ要件を満たしていれば、データ ストアは動作を開始します。 動作開始後も、必要なメモリ量は増えていきます。
以下に示すメモリ要件は、各タイプの ArcGIS Data Store を専用のコンピューターにインストールした、すなわち、他のタイプのデータ ストアや ArcGIS Enterprise コンポーネントはない場合を想定しています。 以下に示す空きメモリ容量が、ArcGIS Data Store をインストールし、データ ストアを構成するために必要です。
- リレーショナル データ ストア = 8 GB
- 時空間ビッグ データ ストア = 16 GB
- タイル キャッシュ データ ストア = 8 GB
- グラフ ストア = 32 GB
- オブジェクト ストア = 16 GB
グラフ ストアの最小 CPU アーキテクチャ要件
グラフ ストアをインストールしているコンピューターのプロセッサは、Advanced Vector Extension 2 (AVX2) 命令セット アーキテクチャを使用する必要があります。
ファイアウォールの設定
ArcGIS Data Store は、ポータル、ホスティング サーバー、およびデータ ストア内のコンピューターと通信するために、特定のポートを使用します。
この通信を可能にするためにファイアウォールとコンピューターで開く必要があるポートの詳細については、「ArcGIS Data Store で使用されるポート」をご参照ください。
サポートされる Web ブラウザー
ArcGIS Data Store の管理リソースおよびデータ ストア構成ウィザードには、次のいずれかの Web ブラウザーが必要です。
- Google Chrome バージョン 99 以降
- Microsoft Edge バージョン 99 以降
- Mozilla Firefox バージョン 100 以降
- Mozilla Firefox バージョン 91 (ESR)
- Safari バージョン 14 以降
サポートされている仮想化環境とクラウド プラットフォーム
仮想化環境とクラウド環境のサポート内容は、ArcGIS Enterprise の基本配置の全コンポーネントで同じです。 詳細については、ArcGIS Enterprise システム要件の「クラウド プラットフォーム上の ArcGIS Enterprise」および「サポートされている仮想化環境」をご参照ください。