Portal for ArcGIS を実行するためのシステム要件とハードウェア要件を次に示します。
注意:
ArcGIS Enterprise 11.4 以降、ArcGIS License Manager がなくても ArcGIS Pro、ArcGIS Pro エクステンション、ArcGIS Drone2Map、および ArcGIS AllSource の指定ユーザー ライセンスを有効化できるようになりました。
製品リリース情報を参照して、お使いのハードウェア コンポーネントやソフトウェア コンポーネントに現在の ArcGIS バージョンとの互換性があるかどうかを確認することをお勧めします。
注意:
ArcGIS Enterprise コンポーネントには Microsoft Visual C++ 2015-2022 Redistributable (x64) バージョン 14.38.33130 以上が必要です。 Microsoft のサイトから Microsoft Visual C++ Redistributable for Visual Studio 2015 - 2022 のファイルを取得します。
必要な Visual C++ Redistributable がインストールされていない場合、Portal for ArcGIS の setup.exe ファイルを実行するとインストールされます。 Portal for ArcGIS の setup.msi ファイルを実行しても、Microsoft Visual C++ Redistributable (x64) はインストールされません。 このため、Portal for ArcGIS の setup.msi ファイルを実行する場合には、Microsoft Visual C++ 2015-2022 Redistributable (x64) がすでにインストールされている必要があります。
Microsoft Windows オペレーティング システム要件
以下の 64 ビット オペレーティング システムは、最低限必要なオペレーティング システム要件を満たしています。
サポートされているオペレーティング システム | 最新の更新内容またはテスト済みサービス パック |
---|---|
Windows Server 2022 Standard および Datacenter | 2024 年 9 月の更新内容 |
Windows Server 2019 Standard および Datacenter | 2024 年 9 月の更新内容 |
Windows Server 2016 Standard および Datacenter | 2024 年 9 月の更新内容 |
開発環境
サポートされているオペレーティング システム | 最新の更新内容またはテスト済みサービス パック |
---|---|
Windows 11 Pro および Enterprise | 2024 年 9 月の更新内容 |
注意:
- 特に指定がない限り、これらのオペレーティング システムのバージョンに関して過去と今後のアップデートまたはサービス パックはサポートされています。 また、オペレーティング システムのバージョンとアップデートはオペレーティング システムのプロバイダーでもサポートされている必要があります。
- ArcGIS は x86-64 アーキテクチャの 64 ビット CPU でのみサポートされています。
- Windows Server のすべてのバージョンで、デスクトップ エクスペリエンス オプションが必要です。
- Windows 11 は、基本的なテストやアプリケーション開発での使用のみでサポートされています。
- アンダースコア (_) が含まれているコンピューター名はサポートされていません。 インターネット ホスト名に関して一般に普及しているいくつかの仕様では、アンダースコア文字を規格外と定めています。 Microsoft Windows ではコンピューター名にアンダースコアを使用できますが、他のサーバーやプラットフォームを操作するときに問題が生じる可能性があります。 このため、ホスト名にアンダースコアが含まれるサーバーでは、このインストールは実行されません。
- ドメイン コントローラーにはインストールできません。 ドメイン コントローラー上にインストールすると、機能に悪影響が出る可能性があります。
ハードウェア要件
Portal for ArcGIS をインストールするための最小ハードウェア要件は次のとおりです。
- プロセッサ: 開発およびテストには 2 コア以上、運用システムには 4 コア以上を強く推奨
- メモリ/RAM: 8 GB
- ディスク容量: 20 GB
ユーザーが作成したコンテンツもすべてディスクに格納されます。 ユーザーがデータをアップロードする方法と作成する方法を十分に考慮し、それに応じて容量を割り当てます。 必要な場合は、ソフトウェアのインストールが終了した後で、コンテンツが格納されるポータル内の場所を変更します。
ファイアウォールの設定
Portal for ArcGIS は特定のポートで通信します。 ソフトウェアをインストールする前に、ファイアウォール上でこれらのポートを開く必要があります。 Portal for ArcGIS が通信のために必要なポートの詳細については、「Portal for ArcGIS で使用されるポート」をご参照ください。
ドメイン ネーム サービスと完全修飾ドメイン名の要件
組織のドメイン ネーム サービス (DNS) には、Portal for ArcGIS をホストしているコンピューターの完全修飾ドメイン名 (FQDN) のエントリを含める必要があります。 同様に、ArcGIS Server をポータルで使用する場合にも、Portal for ArcGIS とフェデレートする予定の各サイトの FQDN エントリを含めることをお勧めします。
注意:
Portal for ArcGIS は 1 つの組織 URL のみをサポートしています。
必要に応じて、ポータルにわかりやすい名前を使用するように DNS を構成することができます (たとえば、portal.example.com ではなく friendly.example.com)。 この場合はまず、ソフトウェアをインストールする前に、ポータル コンピューターに名前を割り当てます。 次に、ポータルをセットアップする際に、わかりやすい名前を使用します。 わかりやすい名前の使用が必要なセットアップ操作の例を次に示します。
- ポータルに ArcGIS Web Adaptor を構成します。
- ポータルと ArcGIS Server サイトをフェデレートします。
- Portal for ArcGIS を組織のリバース プロキシ サーバーに追加します。 リバース プロキシ サーバーを使用していない場合は、ArcGIS Web Adaptor をホストしているコンピューターにわかりやすい名前を割り当てることをお勧めします。
注意:
ポータルを設定した後に DNS 名を設定すると、ポータル内の既存のアイテムに設定前の DNS 名が含まれるため、使用できなくなる可能性があります。 この場合には、各アイテムを手動で作成し直して、もう一度使用できるようにしなければなりません。
SSL 証明書
Portal for ArcGIS には、構成済みの自己署名証明書が付属しています。これを使用してポータルで初期テストを行い、インストールが成功したことをすばやく確認できます。 信頼された認証機関 (CA) からの証明書を要求し、それを使用するようにポータルを構成する必要があります。 証明書は、社内または商用の CA で署名できます。
社内または商用の CA から取得した証明書を使用して、組織内の該当する各 ArcGIS コンポーネントを構成する必要があります。一般的なコンポーネントの例としては、ArcGIS Web Adaptor や ArcGIS Server などがあります。 たとえば、ArcGIS Server には構成済みの自己署名証明書が付属しています。 ArcGIS Server サイトをポータルとフェデレートする場合、CA 署名証明書を要求し、その証明書を使用するように ArcGIS Server サイトと ArcGIS Web Adaptor を構成することが特に重要となります。
詳細については、「セキュリティのベスト プラクティス」をご参照ください。
ArcGIS Web Adaptor
ArcGIS Web Adaptor は、ポータルと既存の Web サーバーおよび組織のセキュリティ メカニズムとの統合を可能にする ArcGIS Enterprise の配置のオプション コンポーネントです。 ArcGIS Web Adaptor は、Web 層認証 (統合 Windows 認証 (IWA)、Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) を介した基本認証、またはクライアント証明書認証) を構成する場合に必要です。 ArcGIS Web Adaptor は、他のリバース プロキシまたはロード バランサー アプライアンスを含むネットワーク パス内に統合することもできます。
ArcGIS Web Adaptor、ArcGIS Enterprise 組織 URL に対する影響、サードパーティ ソリューションの使用の詳細については、次のトピックをご参照ください。
サポートされる Web ブラウザー
ポータルの Web サイトを最適なパフォーマンスで使用するには、次に示す最新バージョンのブラウザーを使用してください。 Web サイトでは、ブラウザーのローカル ストレージ機能 (cookie と似た機能) が活用されています。 このストレージが無効になっていると、サイトが正常に機能しません。 ローカル ストレージを有効にする方法については、ブラウザーのドキュメントをご参照ください。
- Google Chrome バージョン 122 以降
- Microsoft Edge バージョン 122 以降
- Mozilla Firefox バージョン 125 以降
- Mozilla Firefox バージョン 115 (ESR)
- Safari バージョン 16 以降
*Scene Viewer とシーンベースのアプリには、独自のブラウザー要件があります。 また、一部の ArcGIS アプリにも、独自の要件があります。 詳細については、各アプリのドキュメントをご参照ください。
外部アクセス
ベースマップ、ArcGIS Living Atlas of the World コンテンツ、および ArcGIS Online のデータなど、Esri が提供しているサービスを使用する場合、Portal for ArcGIS をホストしているコンピューターでインターネット接続が必要となります。 使用しているポータルがインターネットにアクセスできない場合、そのポータルがローカル リソースをポイントするように、追加の構成手順を実行する必要があります。 その手順については、「オフラインでの配置の構成」をご参照ください。
ArcGIS Online 組織と分散コラボレーションを使用するには、Portal for ArcGIS をホスティングしているコンピューターがインターネットにもアクセスできる必要があります。
サポートされている仮想化環境とクラウド プラットフォーム
仮想化環境とクラウド環境のサポート内容は、ArcGIS Enterprise の基本配置の全コンポーネントで同じです。 詳細については、ArcGIS Enterprise システム要件の「クラウド プラットフォーム上の ArcGIS Enterprise」および「サポートされている仮想化環境」をご参照ください。
座標系ファイル
場合によっては、Portal for ArcGIS コンピューターに追加の座標系ファイルが必要なことがあります。 詳細については、「座標系の要件」をご参照ください。